2011年04月30日

Som Okey 5『Som Okey 5』

グルーヴィーなオルガンが印象的なブラジリアン・ソフトロック☆Som Okey 5『Som Okey 5』
ソン・オケイ・シンコ
発表年:1969年
ez的ジャンル:オルガン系ブラジリアン・ソフトロック
気分は... :ブラジル依存症!

僕自身はいろんなジャンルの音楽をバランス良く聴きたい!という欲求が強いのですが、現実には近年ブラジル音楽への依存度がかなり高くなっています。CDショップへ行ってもブラジル・コーナーに居る時間が一番長いし、作品を探していること自体が楽しいですからね。

きっと、精神的に疲れていることが多く、生理的にブラジル音楽で癒されたいのでしょうね。近年、女性ジャズ・ヴォーカルを欲することが多いのも同じ理由かもしれません。

今回はブラジル音楽好きにはたまらない1枚Som Okey 5『Som Okey 5』(1969年)です。

ブラジリアン・ソフトロックのレア盤として評判の1枚でしたが、昨年遂にCD化が実現し、多くのブラジル音楽ファンを喜ばせてくれました。

Som Okey 5は、リオデジャネイロで結成された男性5人組グループ。メンバーは、Dirceu(per)、Celso Murilo(vo、p、g)、Paulinho(ds)、Walter Arid(org、vo)、J. Cruz (b)。

今回紹介する『Som Okey 5』(1969年)が彼らの唯一のアルバムです。

全体としてはWalter Aridのオルガンを中心にしたグルーヴィーなジャズ・ボッサ・サウンドとノスタルジックな哀愁コーラスが絡む、ブラジリアン・ソフトロック作品といったところでしょうか。

オルガンとピアノという鍵盤奏者メンバーが2名いる構成が特徴的ですが、グルーヴィーなジャズ・オルガンと小粋なボッサ・ピアノを一度に楽しめるのが魅力です。

ノスタルジックな哀愁ボッサ・ワールドを満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Cantiga Por Luciana」
オススメその1。Paulinho Tapajops/Edmundo Rosa Souto作。グルーヴィー・サウンドと哀愁コーラスが絡むSom Okey 5の魅力が凝縮されたオープニング。モンドなオルガンと小粋なピアノのコンビネーションもグッド!アルバムで一番のお気に入り。

「O Que E Que Eu Faco」
Benil Santos/Jose Orlando作。哀愁のジャズ・ボッサ・チューン。ピアノ・ボッサにオルガンが加わることでアクセントになっています。

「Pais Tropical」
Jorge Ben作。様々なアーティストがカヴァーしている名曲ですね。。Som Okey 5ヴァージョンはトロピカル気分のリラックス感が印象的です。

「Beto Rockfeller」
オススメその2。Braulio Pedroso/Jose Briamonte作。ハイ・トーンのオルガン・サウンドに実に雰囲気があっていいですね。ノスタルジックなスキャットも盛り上げてくれます。

「Razao De Paz Pra Nao Canter」
オススメその3。Eduardo Lages/Alesio Barros作。完成度でいえばアルバム随一。ピアノとオルガンの組み合わせ方が絶妙なグルーヴィー・チューン。彼らのセンスの良さを実感するにはピッタリ!

「Duro De Roer」
オススメその4。Ugo Marotta/Vic Giffoni作。小粋なジャズ・ボッサの前半と妖しげでエキサイティングな後半で二度楽しめます。

「Esperanca」
オススメその5。Jorge Ben作。イントロが「Mas Que Nada」しています(笑)。全体としては爽快ボッサ・チューンに仕上がっています。

「Tava Na Cara」
Celso Castro作。小粋なコーラス・ワークとラテン調サウンドが印象的です。

「Hier Encore(Yesterday When I Was Young)」
H. Kretzmer/Charles Aznavour作。哀愁モードのインスト・チューン。

「Juliana」
オススメその6。Tiberio Gaspar/Antonio Adolfo作。Antonio Adolfoのオリジナルは当ブログでも紹介した『Antonio Adolfo E A Brazuca』(1969年)のオープニング曲として収録されています。女性リード・ヴォーカルのオリジナルも好きですが、小粋なサウンド・センスが光るSom Okey 5ヴァージョンもいいですよ。

「Que Maravilha」
Jorge Ben/Toquinho作。ちょっぴり切ないオルガン・ボッサがグッときます。

「MAR」
オススメその7。Durval Ferreira作。ラストは疾走感がたまらないパーカッシヴなオルガン・ボッサで締め括ってくれます。

ジャケのノスタルジック感に引かないで、一度音をチェックしてみて下さい!
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2011年04月29日

Jill Scott『Beautifully Human: Words and Sounds Vol. 2』

表情豊かな歌とジャジー・メロウ・サウンドの相性は抜群!☆Jill Scott『Beautifully Human: Words and Sounds Vol. 2』
ビューティフリー・ヒューマン
発表年:2004年
ez的ジャンル:ジャジー・ネオ・ソウル
気分は... :気づけばGW突入・・・

気づけばGWへ突入してしまいましたね。

会社員ではないので普段からGW感覚の希薄な僕ですが、今週はスーちゃんショックが輪を掛けてGWのことなどすっかり忘れていました。あやうく今日を平日モードで過ごしそうでした(笑)

昨日取引先へ打ち合わせで訪問したところ、ミーティング・スペースが満席で「みんなGW前に仕事片付けようとしているんですよ!」とご担当の方から言われ、今日からGWだと気付いた次第です。どうりで昨日はあちこちから仕事の連絡メールが多かったわけですね(笑)

個人的には未処理案件が溜まっているのでGWも普通に仕事していますが(泣)

話は変わりますが、サッカーUEFAチャンピオンズ・リーグのセミ・ファイル「レアル・マドリー対バルセロナ」のクラシコ対決は、バルサが勝利しましたが何かすっきりしない試合でしたね。バルサ・ファンの僕としては、アウェー勝利でバルサがファイル進出に向けて大きく前進したことは大変嬉しいのですが・・・でもぺぺ退場で10人のマドリーでしたからね。

あのレッド・カードで興ざめになってしまい、純粋にクラシコを楽しめなくなりました。11対11の状態でモウリーニョ・マドリーに勝利してこそ快感ですからね!やはり、審判が目立つ試合はよくありませんね。2ndレグでモウリーニョがベンチ入りできないのもつまらないですね。

このまま行くと、ファイナルは「マンチェスターU対バルセロナ」の公算が大きいですね。。多くの人が納得する最強2チームの激突になりそうです。

今回はJill Scottの2枚目のスタジオ作『Beautifully Human: Words and Sounds Vol. 2』(2004年)です。

ネオソウルを代表する女性シンガーJill Scottの紹介は、デビュー・アルバム『Who Is Jill Scott? Words and Sounds Vol. 1』(2000年)に続き2回目となります。

どうやら、6月に4枚目のスタジオ作となる新作『The Light of the Sun』がリリースされるようですね。Warner Bros移籍第1弾となるアルバムであり、楽しみですね。『The Real Thing: Words and Sounds Vol. 3』にも参加していたJR Hutson(Leroy Hutsonの息子)がプロデュースしている模様です。

さて、今日紹介する『Beautifully Human: Words and Sounds Vol. 2』(2004年)ですが、これまでリリースした3枚のスタジオ作の中で一番好きなアルバムです。

シーンへのインパクトという点では、1st『Who Is Jill Scott? Words and Sounds Vol. 1』に劣りますが、内容の充実度でいけば『Beautifully Human: Words and Sounds Vol. 2』も負けていません。

Jill Scottの表情豊かな歌とA Touch of Jazz(ATOJ)勢を中心としたジャジー・ソウル・サウンドの相性は本作でも抜群です。

Jeff Townes(Jazzy Jeff)がエグゼクティブ・プロデューサーでクレジットされているのを筆頭に、Andre HarrisVidal DavisDre & Vidalコンビ、Darren HensonKeith PelzerCarvin HagginsIvan "Orthodox" BariasAnthony BellRupert "PNutt" FrostといったATOJ勢がプロデューサーとしてズラリと名前を並べています。

それ以外にもJames Poyser、Raphael Saadiq、Pete Kuzma、Omari Shabazzがプロデュースで参加しています。

大きなシングル・ヒットはありませんが、アルバム全体のジャジー・メロウな雰囲気が実にいいですね。派手さはなくとも確かなアルバムという印象です。

新作も楽しみですが、その前のウォーミング・アップに過去作をおさらいしておくのも良いのでは?

全曲紹介しときやす。

「Warm Up」
タイトルの通り、ウォーミング・アップ的なオープニング。楽しげでリラックスしている感じがいいですね。James Poyserプロデュース
http://www.youtube.com/watch?v=LsS9B5I3lqk

「I'm Not Afraid」
Omari Shabazzプロデュース。幻想的なジャジー・トラックにのって、Jillの歌がそよ風のように流れていきます。
http://www.youtube.com/watch?v=uECB_EbsQRM

「Golden」
アルバムからの先行シングル。Anthony Bellプロデュース。ATOJらしいジャジー・ソウル・サウンドとJillの生きる歓びに溢れたエモーショナルなヴォーカルがマッチしています。Pete Kuzmaの美しいピアノ・ソロも印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=DQdmrFrM5lE

「The Fact Is (I Need You)」
Pete Kuzmaプロデュース。ひたすら美しくソフトリーな1曲。Pete Kuzmaのサウンド・センスが冴えています。Pete Kuzmaは、最近では『Reel People Presents Golden Lady』での活躍が印象深いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=kt8mNt94xJU

「Spring Summer Feeling」
Raphael Saadiqプロデュース&ギターで参加。派手さはありませんが、味わい深い1曲に仕上がっています。印象的なストリングス・アレンジはLarry Goldによるものです。
http://www.youtube.com/watch?v=f6Xgv9r9Vg8

Raphael Saadiqと言えば、新作『Stone Rollin'』が発売されましたね。僕も既に購入済みなのですが、聴く時間がなく未開封のままCD棚に放置してあります(ショップで試聴はしましたが)。きちん聴き込んでから、記事エントリーしたいと思います。

「Cross My Mind」
Darren Henson/Keith Pelzerプロデュース。シングル・カットもされました。アルバムの中でもかなり好きです。淡々と落ち着いたジャジー感がいいですね。夜にたわいもない考え事でもしながら一人で聞きたい1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=ZX2Z-jiC8HA

「Bedda At Home」
Carvin Haggins/Ivan "Orthodox" Bariasプロデュース。アルバムの中でも人気の高い1曲なのでは?ビート感が強く、ソウルフルでキャッチーな仕上がりがグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=9p8EmxbTXmc

「Talk To Me」
James Poyserプロデュース。前半はメロウなネオ・ソウル・チューン。後半のスウィンギー調のジャジー・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=zz9lq-drlck

「Family Reunion」
Carvin Haggins/Ivan "Orthodox" Bariasプロデュース。The Escorts「Look Over Your Shoulder」ネタのエレガント&ソウルフルなトラックがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=alglEMdXvxI

「Can't Explain (42nd Street Happenstance) 」
James Poyserプロデュース。ジワジワと高揚してくるネオ・ソウル・チューン。聴けば聴くほどグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZK30Tzfh6hw

「Whatever」
Rupert "PNutt" Frostプロデュース。シングルにもなりました。僕の一番のお気に入り曲。めくるめくジャジー・メロウな雰囲気がモロに僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=ekZhBTtmOkQ

「Not Like Crazy」
Pete Kuzmaプロデュース。表情豊かなJillの歌にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=3Ou5t3PM7d0

「Nothing (Interlude) 」
Dre & Vidalプロデュースのインタールード。ここからDre & Vidalプロデュース曲が続きます。

「Rasool」
Dre & Vidalプロデュース。Barry White「Mellow Mood」ネタの哀愁サウンドが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=tLaL0hGXcyE

「My Petition」
Dre & Vidalプロデュース。Minnie Riperton好きの人であれば、気に入るメロウ・チューンだと思います。Dre & Vidalプロデュースの中ではコレが一番好き!
http://www.youtube.com/watch?v=n8uA3DMFPfk

「I Keep」
Dre & Vidalプロデュース。前曲からの流れで素敵なメロウ・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=MXbIEcw6su8

「Still Here」
Pete Kuzmaプロデュース。ラストはスパニッシュ・テイストも入った哀愁チューンでアルバムは幕を閉じます。

未聴の方は他のJill Scott作品もどうぞ!

『Who Is Jill Scott? Words and Sounds Vol. 1』(2000年)
フー・イズ・ジル・スコット?

『Experience:Jill Scott 826+』(2001年)
Experience:Jill Scott 826+

『Collaborations』(2007年)
Jill Scott Collaborations

『The Real Thing: Words and Sounds Vol. 3』(2007年)
Real Thing: Words & Sounds 3
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2011年04月27日

Marc Jordan『Mannequin』

Gary Katzプロデュースのジャジー&メロウAOR☆Marc Jordan『Mannequin』
マネキン(SHM-CD紙ジャケット仕様)
発表年:1978年
ez的ジャンル:ジャジー&メロウAOR
気分は... :Gary Katzプロデュース作品に念が残り・・・

昨日は気分転換にCDショップ巡りへ・・・
半日かけて4店ほど巡ってきました。

今回はブラジル、ラテン、ジャズ・ヴォーカル、ソウル/R&B、ソフトロック、フランス、サントラあたりを中心に物色してきました。期待の新作、掘り出しモノ中古、廉価中古と気づけば20枚以上ゲットしていました・・・

さて、今日紹介する1枚はAORファンにはお馴染みのジャジー&メロウ作品Marc Jordan『Mannequin』(1978年)です。

実は昨日のCDショップ巡りの中で、予算の関係から購入を断念した1枚にEye to Eye『Shakespeare Stole My Baby』(1983年)があります。

Eye to Eyeはアメリカ人の女性シンガーDeborah Bergとイギリス人Julian Marshallの2人から成る男女ユニットで、1st『Eye to Eye』(1982年)、2nd『Shakespeare Stole My Baby』(1983年)という2枚のアルバムは、いずれもGary Katzがプロデュースし、名うてのミュージシャンが多数参加しています。

そんな関係でGary Katzプロデュース作品に念が残っており、同じくGary Katzプロデュースの本作Marc Jordan『Mannequin』(1978年)をセレクトしました。そう言えば、約一週間前にもGary KatzプロデュースのRaw Stylus『Pushing Against the Flow』(1995年)を紹介したばかりでしたね・・・

Marc Jordanは、1948年N.Y.生まれ、カナダ、トロント育ちのカナダ人シンガー・ソングライター。父親がジャズ・ミュージシャンであった関係で幼少期からピアノを習っていたそうです。

1970年代に入ってから、本格的なプロ・ミュージシャンとして活動するようになり、一時期Dave Masonのバック・バンドでプレイしていたこともあります。

1974年にCBSとソロ契約に成功し、シングルを何枚かリリースしますが全く売れませんでした。しかし、これらの作品を評価したWarner Bros.と1977年に契約し、Marcの才能を見込んだGary Katzのプロデュースの元、1stアルバム『Mannequin』をレコーディングします。

その後もJay Graydonプロデュースの2nd『Blue Desert』(1979年)、Toto/Airplay系サウンドを満喫できる『A Hole in the Wall』(1983年)といったAOR人気作をはじめ、今日までコンスタントに作品をリリースし続けています。

Marc Jordanの代表作と言えば、『Mannequin』(1978年)、『Blue Desert』(1979年)、『A Hole in the Wall』(1983年)の3枚ですかね。AOR好きの方は『Blue Desert』がイチオシかもしれませんが、僕の嗜好にマッチするのは『Mannequin』の方ですかね。勿論、『Blue Desert』も悪くはありませんが、少し作り込み過ぎの印象も受けます。

父親の影響でジャズDNAを受け継ぐMarc Jordanには、『Mannequin』のようなライトなジャジー&メロウ・サウンドが似合う気がします。

『Mannequin』は、前述のようにGary Katzがプロデュースし、Roger Nichols、Al Schmittらがエンジニアを務めています。

そして、Gary Katzプロデュース作らしく豪華ミュージシャンが大挙して参加しています。
主なところを挙げると、Steve Lukather(g)、Dean Parks(g)、Larry Carlton(g)、Chuck Rainey(b)、Donald Fagen(p)、Paul Griffin(p)、David Foster(p)、David Paich(p)、Jeff Porcaro(ds)、Harvey Mason(ds)、Lenny Castro(per)、Tom Scott(ts)、Clydie King(back vo)、Brenda Russell(back vo)、Timothy B. Schmit(back vo)、J.D. Souther(back vo)、Biblical Gospel Singers(back vo)等です。

全曲Marc Jordanのオリジナルです。

ジャジー&メロウAORを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Survival」
オススメその1。シングルにもなったオープニング。まさにシティ・ミュージックの名に相応しい洗練されたメロウ・グルーヴ感がたまりません。Ian Matthewsが『Siamese Friends』でカヴァーしています。
http://www.youtube.com/watch?v=r-p3Dt_0UVk

「Jungle Choir」
オススメその2。Steely Danテイストの仕上がりがたまりません。Jordanの少し癖のあるヴォーカル・スタイルってDonald Fagenに通じるものがあると思うので、Steely Dan風サウンドによくマッチすると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=ygR8UWrKN1g

「Mystery Man」
この曲はSSW風の仕上がり。L.A.録音らしいウエスト・コースト・サウンドです。
http://www.youtube.com/watch?v=G-c3n9-NVT0

「Marina Del Rey」
オススメその3。「Survival」と並んで人気の高い1曲だと思います。シングルにもなりました。スティールパンの軽やかな響きが心地好いトロピカルなメロウ・チューンです。Marina Del Reyの美しい光景が目に浮かんできそうですね。バカンス気分になりたい時にピッタリな1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=ZYHLgZmLa9g

「Red Desert」
オススメその4。センチメンタル気分のメロウ・バラード。あまりコッテリしすぎないサウンドが僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=SAAnKLv7wwU

「Street Life」
ロック色の強いサウンドとソウルフルなコーラスが印象的です。ロッキンなギターはMarc Jordanのカラーにはあまり合わない気がします。

「Dancing On The Boardwalk」
さり気ないですが小粋な仕上がりにグッときます。彼にはライトなジャジー・サウンドが似合います。

「Only Fools」
地味な曲ですが、Marc Jordanらしさが良く出た1曲だと思います。

「On Step Ahead Of The Blues」
ワルツ調のジャジー・チューン。彼の持つジャズDNAを実感できる1曲です。

「Lost Because You Can't Be Found」
オススメその5。ラストはちょっぴり切ないメロウ・バラードで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=p7e6oZ1F8PA

『Blue Desert』(1979年)
ブルー・デザート(SHM-CD紙ジャケット仕様)

『A Hole in the Wall』(1983年)
ア・ホール・イン・ザ・ウォール

いよいよサッカーUEFAチャンピオンズリーグのセミ・ファイナル「シャルケ対マンチェスターU」の1stレグです。

実力で1枚上回るマンU相手に大会のダークホースと呼べるシャルケがどのように挑むのか楽しみです。内田のプレーがマンUにどの程度通用するのかにも注目ですね。
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2011年04月26日

Ann Burton『Blue Burton』

深い感情表現に満ちたジャズ・バラード集☆Ann Burton『Blue Burton』
ブルー・バートン(3ヶ月期間限定盤)
録音年:1967年
ez的ジャンル:欧州女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :ジャズ・バラードに祈りを込めて・・・

まだ脳内の殆どがキャンディーズおよびスーちゃんで占められています。

スーちゃんの最後のメッセージを何度も聞いては涙、涙、涙・・・
人生の最期が迫ってくる中であんなメッセージを残せるなんて、スーちゃんあなたは素敵すぎます!

そんな気分の中で、ふと聴きたくなったのがAnn Burton『Blue Burton』(1967年)です。

Burtonの深い感情表現のジャズ・バラードを聴きながら、スーちゃんの冥福を祈りたい気分です。

オールド・ファンから若いリスナーまで虜にする女性ジャズ・ヴォーカリストAnn Burtonの紹介は、『Ballads & Burton』(1969年)に続き2回目です。

本作『Blue Burton』(1967年)は、34歳にしてようやくレコーディング機会に恵まれた彼女の初アルバムです。

Louis Van Dyke(p)、Jacques Schols(b)、John Engels(ds)というLouis Van Dyke Trioをバックに、苦しい道のりを経て辿り着いた信念のジャズ・バラードを聴かせてくれます。一部楽曲ではPiet Noordijk(as)も参加しています。

最初に聴くのであれば、『Ballads & Burton』の方が聴きやすいと思いますが、Burtonの原点という意味で『Blue Burton』(1967年)にも捨て難い魅力があります。いずれにしても2枚セットで聴くことをオススメします。

信念と美学のジャズ・バラードは聴く者の心に特別な何かを届けてくれます。

全曲紹介しときやす。

「I Can't Give You Anything But Love」
Dorothy Fields作詞/Jimmy McHugh作曲。Billie Holiday等でお馴染みのスタンダード。Louis Van Dyke Trioのブルージーな演奏と少しレイジーなBurtonの歌が実にマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=sj_nMmOTb_E

「Go Away Little Boy」
Carole King/Gerry Goffin作品のカヴァー。Steve Lawrence、Donny Osmondが全米No.1ヒットさせた曲です。当ブログではMarlena Shawのカヴァーを2ヴァージョン(『The Spice Of Life』及び『Sweet Beginnings』)紹介しています。本ヴァージョンは徐々に歌の表情が変化し、戯れる男の子ようなスウィング感がいいですね!

「He Was Too Good To Me」
Lorenz Hart作詞/Richard Rodgers作曲のスタンダード。元々は1930年のブロードウェイ・ミュージカル『Simple Simon』のための書かれた曲です。Nina Simone、 Carmen McRae等が歌っていますね。ここでは語りかけるようなBurtonのヴォーカルがグッときます。Piet Noordijkのアルトもいい雰囲気を醸し出してくれます。

「But Not For Me」
Ira & George Gershwinによる名曲(ブロードウェイ・ミュージカル『Girl Crazy』の挿入歌)。当ブログではこれまでJohn ColtraneModern Jazz QuartetMiles DavisBasso Valdambrini Quintetの演奏を紹介済みです。お馴染みのスタンダードですが、抑えた中にもBurtonらしいヴォーカルを満喫できます。

「It's Easy To Remember」
Lorenz Hart作詞/Richard Rodgers作曲のスタンダード。Billie Holiday等が歌っています。当ブログでも紹介したJohn Coltrane『Ballads』での演奏もお馴染みですね。さり気なさの中から滲み出てくる深い感情で胸一杯になります。

「You've Changed」
Carl Fischer/Bill Carey作のスタンダード。当ブログではDexter Gordonの演奏を紹介済みです。Louis Van Dykeの美しいピアノをバックに、Burtonの優れた感情表現を満喫できる名唱です。

「The Good Life」
Sacha Distel作による有名なポピュラー・ソングのカヴァー(フランス語原題「La Belle Vie」)。当ブログではGary McFarlandの演奏を紹介済みです。Burtonが発するフレーズ一つ一つが胸の奥まで染み渡っていきます。今の気分でこの曲を聴いていると目がウルウルになってしまいます。

「In The Wee Small Hours Of The Morning」
Frank Sinatraでお馴染みの楽曲のカヴァー(David Mann/Bob Hilliard作)。当ブログではGerry Mulliganの演奏を紹介済みです。Burtonの歌声が傷ついた心を優しく包み込んでくれます。この曲も聴いていると涙腺が緩くなります・・

「Sunny」
Bobby Hebbの1966年のヒット曲のカヴァー。当ブログでは以前にDusty SpringfieldBirgit LystagerClementineのヴァージョンを紹介しています。ここではミディアム・スロウのブルージーな「Sunny」を聴かせてくれます。

『Ballads & Burton』(1969年)とセットでどうぞ!

『Ballads & Burton』(1969年)
バラード・アンド・バートン(期間限定盤)
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2011年04月25日

Rhonda Clark『Between Friends』

Jam & Lewisプロデュースの女性R&B☆Rhonda Clark『Between Friends』
Between Friends
発表年:1989年
ez的ジャンル:Jam & Lewis系女性R&B
気分は... :スーちゃん、ゆっくり休んでね!

今日は遅いアップです・・・

スーちゃんの告別式をTVでウルウル状態で観ていました。
スーちゃんの最後のメッセージは涙なしには聞けませんでしたね。
最後まで東日本大震災の被災者の気遣うスーちゃんの優しさに涙が止まらなくなりました・・・

ミキちゃん、ランちゃんの弔辞も三人の絆の強さを再確認でき、本当にキャンディーズ・ファンで良かったと実感できました。

キャンディーズ「あなたに夢中」
http://www.youtube.com/watch?v=yPDFlUppC30

今日はキャンディーズ以外聴きたくない気分なのですが・・・
ブログ更新するのも僕なりの供養の方法だと思い、遅くなりながらも更新します。

今回は女性R&BシンガーRhonda Clarkが1989年にリリースした『Between Friends』です。

スーパー・プロデュース・チームJam & Lewisがバックアップした作品としてJam & Lewis好きは要チェックの1枚です。

Rhonda Clarkの詳しい経歴は不明ですが、Tabu Recordsから『Between Friends』(1989年)、『Rhonda Clark』(1992年)という2枚のアルバムもリリースしています。

当時も今も日本では認知度の相当低いアーティスト、アルバムだと思います。
ただし、Jam & LewisFlyte Tyme ProductionsTabu Recordsというキーワードに反応する方は、これらの条件を全て満たしたアルバムなので楽しめるはずだと思います。

アルバムはJimmy Jam & Terry Lewisがエグゼクティブ・プロデューサーを務め、Jam & Lewis以外にJellybean JohnsonSpencer BernardRandy RanといったFlyte Tyme Productionsのプロデューサー陣が全11曲中7曲を手掛けています。さらには当ブログでもソロ作品を紹介したJam & Lewis作品でお馴染みの女性シンガーLisa Keithがバック・コーラスで参加しています。

本作がリリースされた1989年と言えば、Janet Jackson『Rhythm Nation 1814』が大ヒットした年であり、Jam & Lewisがノリにのっていた時期です。

大物アーティスト作品では聴けない、Jam & Lewis、Flyte Tyme Productionsの魅力に触れることができるかもしれません。

B級作品ならではの楽しみがある1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Does That Make A Man」
オープニングからして100%Flyte Tyme印のミッド・チューン。この硬質なアーバン・テイストがたまりません。Randy Ranプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=KOcoSXnn-Ec&

「State Of Attraction」
本作のハイライト。Jam & Lewis自らがプロデュースしています。甘く危険なアーバン・ナイトといった雰囲気がたまりません。80年代Jam & Lewis好きであれば、間違いのない鉄板な仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=y-r5sKecZtQ

「I Love Your Body」
何処となくオリエンタルな雰囲気が漂うメロディが印象的です。B級感漂う感じも逆に好きです。Randy Ranプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=hvUBUESW8Ow

「Instant Attitude」
Jellybean Johnson/Spencer Bernardプロデュース。元The TimeのJellybean Johnsonらしいミネアポリス・テイストのファンク・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=DP-__wdA5ag

「The Way You Are」
この曲もJellybean Johnsonプロデュースです。この硬質なハネハネ感も当時のFlyte Tyme作品らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=lqU_NoBM7ro

「Sugar」
本曲は1986年シングル・リリースされていたPhil Wright/Sid Chaneyプロデュース曲。オーソドックスなミディアム・スロウの仕上がりはFlyte Tyme作品とは異なるテイストのRhonda Clarkを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=QXIy2tpuQRM

「Stay Here, Stay Near」
しっとりとしたミディアム・スロウ。スペイシーな哀愁感(?)がFlyte Tymeらしいかもしれませんね。Randy Ranプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=LPg-NysoqMc

「Between Friends」
ここから3曲はChuck Howardプロデュース。タイトル曲ですが、Flyte Tyme作品の後に聴くとインパクト不足かもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=WJp2yHh1B50

「You're My Everything」
Chuck Howardとのデュエットによるスロウ。Chuck Howardプロデュース曲の中では一番好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=FLDbQw-_dtM

「No Matter How」
パワフルに歌い上げるスロウ。多少線が細いですが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=lSzhRzk1blc

「Stay (Reprise) 」
ラストはJam & Lewisプロデュースの短いインストで幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=jBOB1TE8Neg

2nd『Rhonda Clark』(1992年)では本作でも起用されているChuck HowardやGerald Levert等がプロデューサーに起用されています。
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