2011年04月24日

Afro Latin Vintage Orchestra『Ayodegi』

パリのアフロ・ファンク集団による最新型アフロ・ファンク☆Afro Latin Vintage Orchestra『Ayodegi』
Ayodegi
発表年:2010年
ez的ジャンル:最新型アフロ・ファンク
気分は... :楽しい夢を、きれいな花を、素敵な歌をありがとう!

昨日は自宅で仕事をしながら、1日中キャンディーズの歌を聴いていました。

やはり、ここ数日は洋楽よりもキャンディーズ!といったモードです。改めて、キャンディーズから大きな影響を受けていたことを実感しています。きっと、しばらくはこんなモードが続きそうです。

これほど集中的にキャンディーズを聴いたのは約20年ぶり位でしたが、子供の頃には全く気が付かなかった彼女たちの魅力を改めて再発見しながら、スーちゃんの冥福を祈っていました。

「キャンディーズ」 ※三人の魅力が詰まったグループのテーマ曲
 http://www.youtube.com/watch?v=LV6Tr-QOpsU

 ロマンチストな私、ラン
 ちょっとボーイッシュなミキ
 ちょっぴりセンチなスー
 いつでも三人仲良く唄うのキャンディーズ!

メンバー3名の個性のバランスが最高だし、さらに一丸となったチームワークの良さがその魅力を増幅させていた気がします。

僕がキャンディーズに夢中になっていたのは小学生の頃でしたが、改めて彼女たちの曲を聴き返すと、当時思っていた以上に大人のアイドル・グループであり、音楽性も豊かであったと感じています。あとは音楽的リーダーがミキちゃんであることは、当時はわかりませんでした。

シングルを中心としたオリジナル曲もさることながら、彼女たちの洋楽カヴァーのセンスには驚くばかりです。その中からYouTubeにあったStevie Wonder、ABBA、The Supremesのカヴァーを紹介しておきます。キャンディーズのイメージが変わるかもしれませんよ!

キャンディーズ「愛するデューク」
 http://www.youtube.com/watch?v=sPKmRjVO93A
キャンディーズ「ダンシング・クイーン」
 http://www.youtube.com/watch?v=Aj3AGAuoDPA
キャンディーズ「シュープリーム・メドレー」
 http://www.youtube.com/watch?v=Abvmcju-7rA

もっと上の年齢で彼女たちをリアルタイムに体験していたら、さらにハマっていたでしょうね。

やはり、キャンディーズこそが最強アイドル!でしょう。
スーちゃん、楽しい夢を、きれいな花を、素敵な歌をありがとう!

さて、今回はAfro Latin Vintage Orchestraの2ndアルバム『Ayodegi』(2010年)です。2010年リリースですが、多分日本のショップに並ぶようになったのは今年からだと思うので、2011年の新作扱いで構わないと思います。

Afro Latin Vintage Orchestraはフランス、パリで結成されたアフロ・ファンク・バンド。

2009年にデビュー・アルバム『Definitely Roots』をリリース。ど迫力の重量級アフロ・ファンク・サウンドでシーンに大きなインパクトを与えました。本作『Ayodegi』は、それに続く2ndアルバムとなります。

本作におけるメンバーは、Masta Conga(per)、Fabien Sautet(ds)、Elvis Martinez Smith(g)、David Battestini Quadri(cellobass)、Benjamin Peyrot Des Gachons(key)、Tristan Iatca(per)、Philippe Vernier(bs、fl、cla)、Fabrice Fila(ts)、Jean Baptiste Feyt(tp)、Prosper Nya(tp、vo)の10名。ミュージック・ディレクターを務めるMasta Congaがグループの中心人物だと思われます。

聴く前は、ヴィンテージ感漂うアフロ・ラテン・ジャズをイメージしていましたが、聴いてみるとドス黒い重量グルーヴのオン・パレードで嬉しいサプライズでした。

Fela KutiTony Allenあたりを進化させたアフロ・ビートをはじめ、70年代ジャズ・ファンクやエレクトリック・マイルス、スピリチュアル・ジャズ、Hip-Hop、ドラムンベース等さまざまな音楽のエッセンスを取り、パリのグループらしいモダンなセンスでまとめたアフロ・ファンクを聴かせてくれます。

殆ど注目されていないアルバムかもしれませんが、かなりインパクトのある1枚だと思います。

今年のマイ・ベスト10の有力候補です。

全曲紹介しときやす。

「Ayodegi」
6/4拍子のリズムが実にモダンな印象を与えるアフロ・ジャズ。重量感のみならず、パリのグループらしい小粋なセンスを併せ持つのがグループの魅力かもしれませんね。

「Orient Express」
タイトルの通り、アラビックなムードが漂う妖しげな哀愁ジャズ。案外、60年代ジャズが好きな人が聴くと楽しめるかもしれません。

「Mamadou」
Prosper Nyaのフレンチ・ヴォーカルが入ったアフロ・ラテンなディープ・ファンク。Fela Kutiを思わせる妖しげなオルガン・サウンドとホーン隊の絡みにグッときます。

「Theme Jazz」
スピリチュアル・ジャズやフリー・ジャズのエッセンスも取り入れた1曲。Benjamin Peyrot Des Gachonsによるスピリチュアルなピアノ、Fabrice Filaのフリーキーなテナー・サックスが印象的です。Fabien Sautetにドラム・ブレイクにもグッときます。

「Fusion」
70年代のエレクトリック・マイルスやクロス・オーヴァー好きの人であれば、グッとくる重量グルーヴが魅力です。まさにフュージョンしています。

「Presentations」
アフロビート好きにとっては悶絶しようなくらい格好良いアフロ・ファンク。ドス黒いグルーヴが縦横無尽に音空間を駆け巡ります。Fela Kuti好きであれば、絶対に聴くべき1曲だと思います。

「Oldskool Trip」
タイトルの通り、オールドスクールHip-Hopのエッセンスを取り入れた1曲。Hip-Hopビートに哀愁ラテン・ジャズなホーンが絡みます。Elvis Martinez Smithが短いながら気の利いたファンキー・ギターもグッド!。

「Jb & Ben On Faya」
Nu Jazz/クロスオーヴァー好きにはグッとくる1曲。ドラムンベースのリズムを取り入れたフロア仕様の仕上がりです。このあたりが最新型アフロ・ファンクなのでしょうね。

「Superstar」
アフロ・ラップを取り入れた重量ファンキー・グルーヴ。70年代テイストと今日らしいテイストを上手く融合させた21世紀型アフロ・ファンクといった仕上がりです。

「Tnt」
ラストはFela Kuti風アフロビート、70年代ジャズ・ファンクのエッセンスを上手く織り交ぜたファンク・チューン。

本作を気に入った方は、以前に紹介したTony Allen『Black Voices Revisited』(1999年)あたりも気に入るはずだと思います。

Tony Allen『Black Voices Revisited』(1999年)
BLACK VOICES : REVISITED (10TH ANNIVERSARY REISSUE)
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2011年04月23日

Dionne Warwick『Love at First Sight』

Steve Barri & Michael Omartianプロデュースによるライト・メロウ作品☆Dionne Warwick『Love at First Sight』
Love at First Sight
発表年:1977年
ez的ジャンル:ライト・メロウ系ポップ/ソウル
気分は... :キャンディーズは永遠です!

今週は何をやっても全く気乗りしない絶不調の1週間でしたが、さらに追い討ちをかけるようにスーちゃんこと田中好子さんの訃報が飛び込んできました。

何度かブログでも書いたことがありますが、キャンディーズ大好き!だった一人としてかなりショックです。

キャンディーズの歌は勿論好きでしたが、伊東四朗、小松政夫らと出演していたバラエティ番組『みごろ!たべごろ!笑いごろ!!』がとにかく大好きでした。当時、小学生であった僕にとって1週間で一番楽しみにしていたTV番組だったかもしれません。当時、バラエティ番組でコントも上手にこなすことができるアイドルはキャンディーズぐらいしかいなかったような気がします。

僕の中のスーちゃんは、天然&マイペース・キャラというイメージでした。
女優になってからは、自然体かつ独特の存在感がありましたね。最近のドラマでは志田未来、山田優らと共演していた『正義の味方』(2008年)のマイ・ペースで天然なお母さん役が、スーちゃんキャラそのまんまな感じで大好きでした。

年齢を重ねがら、益々素敵な女優さんへステップアップしている印象を持っていたので、若すぎる死は残念でなりません。

僕の一番好きなキャンディーズ・ソングです!

キャンディーズ「アン・ドゥ・トロワ」
http://www.youtube.com/watch?v=fSf2Ha591LU

謹んでご冥福をお祈りいたします。
スーちゃん、本当にありがとう!

今回はベテラン女性ソウル・シンガーDionne Warwickが1977年にリリースした『Love at First Sight』です。

Dionne Warwickの紹介は『Then Came You』に続き2回目になります。

Warner Bros.での最終作となる本作『Love at First Sight』は、デビュー以来最もチャート・アクションで大失敗したDionne作品かもしれません。それがきっかけでAristaへ移籍することになったのかもしれませんが・・・

ただし、今日聴き返してみると、ライト・メロウなポップ/ソウル作品として内容はかなり充実しており、再評価が高まっている1枚だと思います。僕の場合、当時さっぱり売れず、後年再評価が高まった作品に弱いんですよね(笑)

本作では当時勢いのあった白人プロデューサー・コンビSteve BarriMichael Omartianが起用されています。

Steve Barri & Michael Omartianと言えば、1976年の全米No.1ヒット「Theme from "S.W.A.T.」でお馴染みのディスコ/ファンク・ユニットRhythm Heritageの活動で知られていますね。

Rhythm Heritage「Theme from "S.W.A.T.」
 http://www.youtube.com/watch?v=oThp3B11kQ0

Steve Barri & Michael OmartianさらにはEd Greene(ds)、Scott Edwards(b)というRhythm Heritageの中核メンバーを中心に、Jay Graydon(g)、Ray Parker Jr.(g)、Ben Benay(g)、Peter Larson(p)、Victor Feldman(per)、ホーン・セクションのErnie Watts、Fred Selden、Chuck Findley、Steve Madaio、Lew McCreary、Dick Hyde等といったミュージシャンがレコーディングに参加しています。

全体としてはMichael Omartianのコンテンポラリー/アーバンなサウンド・センスで、エレガントにソウル/ポップスを歌うDionneの魅力を上手く引き出していると思います。個人的にはDionneとMichael Omartianのマッチングはかなりハマっている気がします。

ライト&メロウ好きの人は要チェックな1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Keepin' My Head Above Water」
オープニングは名コンビDennis Lambert & Brian Potterの作品。適度にダンサブルなポップ・チューン。ストリングス・アレンジなどでフィリー・ソウル・テイストも感じられます。

「Love In The Afternoon」
B. Weisman/Evie Sands/R. Germinaro作。Barbra Streisandもカヴァーしていましたね。Barbraヴァージョンとはかなり異なる印象ですが、Dionneのイメージにジャスト・フィットした素晴らしいアレンジに惹かれます。60年代のDionneがお好きな人ならば気に入る1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=6tQrEwtHjDs

「A Long Way To Go」
Barry Man & Cynthia Weil作の名曲。当ブログで紹介した作品で言えば、Emotions『Rejoice』Tamiko Jones『Love Trip』でカヴァーされています。David Fosterも在籍していたグループSkylarkやもカヴァーしていましたね。曲自体が名曲ですが、Dionneらしいポップ・ソウルな仕上がりの好カヴァーに仕上がっています。

「Do I Have To Cry」
J. David & L. Stack作。60年代のBurt Bacharach/Hal David作品を彷彿させる絶品バラード。エレガントなアレンジも含めてBacharach好きの人であれば、かなりグッとくる仕上がりです。

「Don't Ever Take Your Love Away」
Isaac Hayes/L.W. Jodes作品。本作らしいコンテンポラリーなアレンジにグッとくる哀愁バラード。本作と同じ1977年にDionneとHayesは共演ライブ・アルバム『A Man And A Woman』をリリースしています。

Isaac Hayes & Dionne Warwick 『A Man And A Woman』(1977年)
A Man and a Woman

「One Thing On My Mind」
Evie Sands & R. Germinaro作。Phyllis Hymanも取り上げています。Michael Omartianの手腕が光る軽快なアーバン・メロウ・グルーヴ。僕の一番のお気に入り曲。
http://www.youtube.com/watch?v=2ix-g8F-WeQ

Phyllis Hyman「One Thing On My Mind」
 http://www.youtube.com/watch?v=Evb190E9h-Q

「Early Morning Strangers」
Barry Manilow/Hal David作。Barry Manilow自身のヴァージョンは『Barry Manilow』(1973年)に収録されています。Cherも『I'd Rather Believe in You』(1976年)でカヴァーしていましたね。ライト・メロウなポップ・チューンはDionneにぴったりな1曲だと思います。Barry ManilowはArista移籍第一弾アルバムとなる次作『Dionne』(1979年)でプロデュースを務めることになります。

本曲はCherヴァージョンもグッドだと思います。
Cher「Early Morning Strangers」
 http://www.youtube.com/watch?v=wbATHwPp-ew

「Livin' It Up Is Startin' To Get Me Down」
Peter Larson/Josh Rubins作。L.A.らしい爽快感の漂う仕上がり。ライト・メロウ好きの人はグッとくる1曲なのでは?

「Since You Stayed Here」
Peter Larson/Josh Rubins作。作者Peter Larson自身のピアノをバックに、しっとりと歌い上げる感動バラード。

「Do You Believe In Love At First Sight」
Frank McDonal/Chris Rae/Ron Roker/Gerry Shury作。ラストは軽快なリズムが心地好いポップな仕上がり。晴れやかな気分でアルバムは幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=JnXcSrFv5fk

興味がある方は本作と同じSteve Barri & Michael OmartianコンビがプロデュースしたWaters『Waters』(1977年)や、Rhythm Heritageの諸作へ展開するのも楽しいのでは?

Waters『Waters』(1977年)
ウォーターズ(SHM-CD紙ジャケット仕様)

Rhythm Heritage『Disco-fied』(1976年)
Disco - Fied

Rhythm Heritage『Sky's The Limit』(1978年)
スカイズ・ザ・リミット+4(紙ジャケット仕様)

Rhythm Heritage『Disco Derby』(1979年)
ディスコ・ダービー+4(紙ジャケット仕様)
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2011年04月21日

Raw Stylus『Pushing Against the Flow』

Gary Katzプロデュース、Donald Fagen参加のUKジャズ・ファンク☆Raw Stylus『Pushing Against the Flow』
Pushing Against the Flow
発表年:1995年
ez的ジャンル:アシッド・ジャズ系UKジャズ・ファンク
気分は... :Tuesday Afternoon・・・

今回は90年代アシッド・ジャズ/UKジャズ・ファンク好きには懐かしいグループRaw Stylusの唯一のアルバム『Pushing Against the Flow』(1995年)です。

Raw Stylusは、マルチ・プレイヤー兼ソングライターのイギリス人Jules BrookesとDJ兼エンジニア/プロデューサーのスウェーデン人Ron Aslanがロンドンで結成したグループ。

1990年のデビュー・シングル「Bright Lights, Big City」を皮切りに、「Pushing Against The Flow」「Many Ways」「Use Me」Bill Withersのカヴァー)といったシングルをリリースし、アンダーグラウンドのみならず広く注目される存在となっていきます。

「Use Me」のリリース直後に女性ヴォーカリストDonna Gardierが加わりパワーアップしたグループは、1stアルバム『Pushing Against the Flow』の制作を開始します。レコーディングはN.Y.で行われ、Steely Dan作品でお馴染みのGary Katzがプロデュースを担当しています。

Donald Fagen、Elliott Randall(g)、Hugh McCracken(hca)、Bernard Purdie(ds)、Bashiri Johnson(per)、Ronnie Cuber(bs)、Randy Brecker(tp、flh)といった有名ミュージシャンや、N.Y.のジャズ・グループThe Jazz PassengersのBill Ware(vibe)、アシッド・ジャズ・シーンではお馴染みDominic "Ski" Oakenfull(key)やNemo Jones(g)、Raw Stylusと同じくGary KatzがプロデュースしたUSのジャズ・ファンク・グループRepercussionsのGenji Siraisi、Jonathan Maron、Nicole Willis等がレコーディングに参加しています。

UKアシッド・ジャズとUSジャズ・ファンクが融合したジャズ・ファンク好きにはたまらない1枚です。Gary Katzプロデュース、Donald Fagen、Elliott Randall参加という点ではSteely Dan好きの方にも興味深い作品かもしれませんね。

1995年というアシッド・ジャズ終焉期にリリースされた作品のため、商業的にはヒットしませんでしたが、この時期のジャズ・ファンクの魅力が凝縮された1枚に仕上がっていると思います。

上記のジャケはUKオリジナル盤のジャケです。
僕が保有する国内盤は別ジャケです。正直、チープなオリジナル・ジャケより国内盤ジャケの方が名盤の雰囲気が漂います。

全曲紹介しときやす。

「Pushing Against The Flow」
オススメその1。ボクシング好きにお馴染みのリングアナMichael Bufferによる有名な"Ladies and gentlemen, Woooooo, Let's get ready to rumble!" のフレーズに続いてスタートするオープニング。以前にリリースされたシングルとは別ヴァージョンです。N.Y.ジャズ・ファンクとロンドン・アシッド・ジャズの融合といった感じがいいですね。スクラッチ入りでも全く違和感がありません。The Counts「Motor City」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=dFgBZfxn3X8

「Believe In Me」
オススメその2。アルバムからシングル・カットされた爽快グルーヴィーなジャズ・ファンク。この曲はUKジャズ・ファンクらしいですね。Incognitoあたりがお好きな人であれば気に入る曲だと思います。Donna Gardierの伸びやかなヴォーカルも実に心地好いです。
http://www.youtube.com/watch?v=Fy8WNcia0Ig

「37 Hours (In The U.S.A.)」
オススメその3。Donald Fagen参加曲。リード・ギターはElliott Randallがプレイしており、Steely Dan好きにはたまらない1曲なのでは?Steely Danファンが思わずニンマリしてしまうフレーズも飛び出します。
http://www.youtube.com/watch?v=0_JYgnpcWn0

「Kings Cross/Daybreak」
Jules Brookesがピアノ、クラヴィネット、シンセと大活躍です。Bill Wareのヴァイヴがいいアクセントになっています。後半の演奏はかなりハイテンションで盛り上がります。

「Higher Love」
ソウルフルなミッド・グルーヴ。UKソウルがお好きな人であれば気に入ると思います。

「Cuban King Breeze」
オススメその4。ラテン・アメリカ人ボクサーのジェットコースター人生を歌った軽快なジャズ・ファンク。ここでもElliott Randallが素晴らしいギター・プレイを聴かせてくれます。ソウルフルなヴォーカル&コーラスワークもグッド!

「Tuesday Afternoon」
オススメその5。疾走感する格好良さならば、アルバムで随一のファンキー・グルーヴ。今日本作を聴きたかったのは、本曲が今の僕の気分にピッタリだったからです・・・辛い木曜日を乗り切って幸せな金曜日を迎えたい・・・

「Ridequake」
本作に参加した豪華メンバーの素晴らしいプレイをフィーチャーするためのインスト・チューン。

「Pass Me By」
オススメその6。Jules BrookesとDonna Gardierの男女ヴォーカルの掛け合いとファンキーなグルーヴ感が心地好い1曲。

「Hungry People」
Hugh McCrackenのハーモニカとアコースティックな味わいが爽快なオーガニック感溢れる演奏でアルバムを幕を閉じます。

僕の保有する国内盤には「Use Me」「Pass Me by (YoYo Southside Vocal Mix)」 の2曲がボーナス・トラックとして収録されています。特に「Use Me」 の収録は嬉しいですね。

「Use Me」
http://www.youtube.com/watch?v=-wVs5IO94GE

本作と同時期にGary KatzがプロデュースしたRepercussions『Earth and Heaven』(1995年)もセットでどうぞ!

Repercussions『Earth and Heaven』(1995年)
アース・アンド・ヘヴン
posted by ez at 02:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月20日

Steen Rasmussen Feat. Josefine Cronholm『Amanha I Morron Tomorrow』

春モードにぴったり!小粋な北欧ブラジリアン・ジャズ☆Steen Rasmussen Feat. Josefine Cronholm『Amanha I Morron Tomorrow』
Amanah
発表年:2009年
ez的ジャンル:北欧ブラジリアン・ジャズ
気分は... :眩しい !

北欧産ブラジリアン・ジャズSteen Rasmussen Feat. Josefine Cronholm『Amanha I Morron Tomorrow』(2009年)です。

昨年よく聴いたアルバムでしたが、Amazonにジャケ画像が無かったせいもあり紹介しそびれていた作品です。

Steen Rasmussenはデンマークを拠点に活動するジャズ・ピアニスト。

Toninho HortaAirto Moreiraが全面参加し、話題となったデンマーク在住ブラジル人女性ヴォーカリストSilvana Maltaのアルバム『Ceu De Brasilia』(2005年)等にも参加しており、ブラジリアン・ジャズもお得意のピアニストです。

Silvana Malta『Ceu De Brasilia』(2005年)
Ceu De Brasilia

本作『Amanha I Morron Tomorrow』では、スウェーデン出身の女性シンガーJosefine Cronholmをパートナーに、ジャジーでソフィスティケイトされた北欧らしいブラジリアン・ジャズを聴かせてくれます。

「Mas Que Nada」「Triste」「Na Baixa Do Sapateiro」「Useless Landscape(Inutil Paisagem)」「Chovendo Na Roseira」「Manha De Carnaval」「Zanzibar」「Amazonas」等お馴染みの名曲にSteen Rasmussenのオリジナル3曲を加えた全12曲です。

スペシャル・ゲストとして、Afonso Correa(per)、Jonas Krag(g)、ベリー・スペシャル・ゲストとして、Robertinho Silva(ds、per)が参加しています。特に、Robertinho Silvaが叩き出す本場ブラジル・ミュージシャンならではのリズムはアルバムを盛り上げてくれます。

基本はジャズなので、しっかりジャズすべき部分はジャズしているのもアルバムの魅力です。

ジャケの雰囲気そのままに、春気分を堪能できる北欧ブラジリアン・ジャズです。

全曲紹介しときやす。

「Mas Que Nada」
Jorge Ben作の名曲「Mas Que Nada」のカヴァー。当ブログではSergio Mendes & Brasil'66Tamba TrioLill Lindforsのヴァージョンを紹介済みです。スウェーデン語の「Mas Que Nada(Hor Min Samba)」ということでは、Lill Lindforsに続き2回目になります。ゲスト参加のRobertinho Silva、Afonso Correaの二人による本場ブラジルのリズム隊に、北欧らしい小粋なジャジー・サウンドが絡む好カヴァーです。

「Triste」
Antonio Carlos Jobimのカヴァー。Rasmussenの美しいピアノをバックに、Josefineがしっとりと歌い上げるバラード仕立ての前半から、エレガントなボッサ・ジャズの中盤以降へと展開していきます。ゆったりと時間が流れていく感じがいいですね。

「Amanha - I Morron - Tomorrow」
タイトル曲はSteen Rasmussenのオリジナル。カフェで聴くのにぴったりのボッサ・チューンです。ゲストのJonas Kragのギターが実に小粋です。

「I Morron」
イタリア人ジャズ・ピアニストBruno Martino作品のカヴァー。Lis Wessbergによるムーディーなトロンボーンが印象的です。Josefineの哀愁ヴォーカルにもグッときます。

「Na Baixa Do Sapateiro」
ディズニー映画『三人の騎士(The Three Caballeros )』でも使われたAry Barroso作品。当ブログではLennie Dale & Sambalanco Trioのカヴァーを紹介済みです。Robertinho Silva、Afonso Correaのパーカッションが目立つリズミックな仕上がりが僕好みですね!

「Eu Sei Que Vou Te Amar/Useless Landscape」
「Eu Sei Que Vou Te Amar」(Vinicius de Moraes/Antonio Carlos Jobim作)と「Useless Landscape(Inutil Paisagem)」(Antonio Carlos Jobim作)のメドレー。「Inutil Paisagem(邦題:無意味な風景)」は当ブログでTenorio Jr.Quarteto Em CyTitaVinicius CantuariaNu BrazWanda Saのカヴァーを紹介済みです。

終始美しくミステリアスな雰囲気がいいですね。途中で一気に加速するのか!と思いきや、そうならないのがミソ(笑)

「Chovendo Na Roseira」
Antonio Carlos Jobim作。当ブログではOsmar MilitoSergio Mendes & Brasil '77のカヴァーを紹介済みです。北欧ジャズらしいセンスの良さを感じるボッサ・ジャズは僕の一番のお気に入りです。Josefineのヴォーカルも実にキュート!

「Manha De Carnaval」
Antonio Maria/Luiz Bonfa作の名曲「カーニバルの朝」のカヴァー。当ブログではDexter GordonGerry MulliganBalancoAstrud GilbertoJack Marshall & Shelly Manneのカヴァーを紹介済みです。ここではスピリチュアルなムードが漂う「カーニバルの朝」を聴かせてくれます。

「Zanzibar」
Earth,Wind & Fireのカヴァーでお馴染みのEdu Lobo作品をカヴァー。ここではJosefineのスキャットとLis Wessbergのトロンボーンが絡むクールなブラジリアン・ジャズに仕上がっています。

「Carla」
Steen Rasmussenのオリジナル。Steen Rasmussenのピアノ・ソロを満喫できる1曲。

「Pedaleando - Enamorado En Mi Bici」
Steen Rasmussenのオリジナル。オリジナルの中では一番のお気に入り。小粋でスタイリッシュなブラジリアン・ジャズに仕上がっています。

「Amazonas」
ラストはJoao Donatoの名曲カヴァーです。当ブログではJoao Donato自身(アルバム『Quem e Quem』収録ヴァージョン)やAgustin Pereyra LucenaCal Tjaderのヴァージョンも紹介済みです。ここでもRobertinho Silva、Afonso Correaのゲスト2人がリズム隊で参加していますが、軽くラテン調になっているのが興味深いです。

今、WOWOW『JAZZ FILE』でFourplayのブルーノート東京でのライブを観ています。正直、アルバムを購入したいとまでは思いませんが、ライブは楽しめますね。叔父さんになりましたが、グッとくるメンバーですな。
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2011年04月19日

Nick Drake『Bryter Layter』

UKフォークのカルト・ヒーローのカラフルな2nd☆Nick Drake『Bryter Layter』
ブライター・レイター
発表年:1970年
ez的ジャンル:UKアシッド・フォーク
気分は... :それほど暗くありません!

今回はカルト的な人気を誇るイギリス人シンガーソングライターNick Drakeの2ndアルバム『Bryter Layter』(1970年)です。

Nick Drake(1948-1974年)はビルマ(現ミャンマー)で生まれ、幼少時にイギリスへ戻ってきました。ケンブリッジ大学フィッツウィリアム・カレッジ在学中にFairport ConventionのAshley Hutchingsに見出され、1969年に1stアルバム『Five Leaves Left』でデビュー。その後、音楽に専念するためケンブリッジ大学を退学し、ロンドンに移住します。

そして、1970年に2ndアルバム『Bryter Layter』をリリースしますが、評論家から高い評価を得たもののセールス的には振るわず、失意のまま地元ウォリックシャー州へ引き返すことになります。

その後うつ病に苦しみながらも、1972年に3rdアルバム『Pink Moon』をリリースします。しかし、1974年11月25日、自宅で抗うつ薬の過剰服用のため死去。享年26歳でした。

1980年代以降、彼の評価は高まり、多くのミュージシャンや音楽ファンからカルト的人気を得ています。

彼が生前に残した『Five Leaves Left』『Bryter Layter』『Pink Moon』という3枚のアルバムは、今聴いても独特の魅力に惹かれます。

その中でも僕の感覚に最もフィットするのが本作『Bryter Layter』です。Nick Drake本人がそれを望んでいたのかは別として、サウンドがカラフルで幅広い音楽性を楽しめる作品です。『Pink Moon』が好きな人は、そのカラフルなサウンドが余計なのかもしれませんが・・・

前作『Five Leaves Left』に続きJoe Boydがプロデュース、John Woodがエンジニア、Robert Kirbyがホーン&ストリングス・アレンジを担当しています。

レコーディングには、Fairport ConventionのDave Pegg(b)、Dave Mattacks(ds)、Richard Thompson(g)、ManassasのPaul Harris(p)、The Velvet UndergroundJohn Cale(viola、harpsichord、celesta、p、org)、その他にChris McGregor(p)、Ray Warleigh(as、fl)、Lyn Dobson(fl)、Mike Kowalski(ds)、P. P. Arnold(back vo)、Doris Troy(back vo)等が参加しています。

何となく、「Nick Drake=暗い」みたいなイメージの方もいるかもしれませんが、サウンド・センスの良さを堪能できる小粋なアルバムだと思います。

「At the Chime of a City Clock」「Hazey Jane I」「Poor Boy」「Northern Sky」等名曲がズラリと並びます。

ジャケの暗さに惑わされないで下さい!

全曲紹介しときやす。

「Introduction」
美しいイントロダクション。Robert Kirbyのストリングス・アレンジが冴え渡ります。
http://www.youtube.com/watch?v=AFAqPn0jgEc

「Hazey Jane II」
Dave Pegg(b)、Dave Mattacks(ds)、Richard Thompson(g)というFairport Convention勢が活躍するDrakeらしからぬ軽快な1曲。ホーン隊も盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=qSZ9oX0rLgg

「At the Chime of a City Clock」
Drakeらしい憂いを帯びたピュア・ワールドを堪能できる1曲。名曲だと思います。Ray Warleighのジャジーなサックスもいい感じ。High Llamasもカヴァーしていましたね。
http://www.youtube.com/watch?v=Y4Va1xJUjC0

High Llamas「At the Chime of a City Clock」
 http://www.youtube.com/watch?v=BZgH_0IL5Jc

「One of These Things First」
DrakeのギターとPaul Harrisのピアノによる美しい調べと淡々としたDrakeのヴォーカルがマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=QSlh8u8Nrig

「Hazey Jane I」
「Hazey Jane」のパートI。軽快なパートIIに対して、こちらは美しくメロディアスな展開です。個人的にはパートIの儚い美しさに惹かれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ze5Bktb2jiQ

「Bryter Layter」
Lyn Dobsonの幻想的なフルートに先導されるタイトル曲。夢の中でのピクニックといった雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=KPCGSrPvkYw

「Fly」
John Caleのヴィオラとハープシコードが印象的です。「Bryter Layter」からの流れが実にいいですね。この美しさは本作ならでの魅力です。
http://www.youtube.com/watch?v=_ShXHW_FrlM

「Poor Boy」
個人的には本作のハイライト。80年代ネオ・アコあたりと一緒に聴いても全く違和感がありません。P. P. Arnold、Doris Troyらのソウルフルなバック・コーラスとRay Warleighのジャジーなサックスもサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=KzFN-ngn7WQ

「Northern Sky」
この曲も名曲ですね。木漏れ日のような柔らかく包み込んでくれる1曲。聴いているだけで心が澄み切ってきます。本曲にもJohn Caleが参加しています。The Dream Academyの1985年の大ヒット曲「Life in a Northern Town」は本曲からインスパイアされたものでした。
http://www.youtube.com/watch?v=vtyLL_BE-oo

The Dream Academy「Life in a Northern Town」
 http://www.youtube.com/watch?v=TzTNUMiMIsU

「Sunday」
ラストはRay Warleighのフルートが少し悲しげに響くインストで幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=dma_9fVeh8Y

デビュー・アルバム『Five Leaves Left』(1969年)、3rd『Pink Moon』(1972年)もセットでどうぞ!

『Five Leaves Left』(1969年)
ファイヴ・リーヴス・レフト

『Pink Moon』(1972年)
ピンク・ムーン
posted by ez at 02:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする