2011年05月24日

Caetano Veloso『Qualquer Coisa』

名盤『Joia』の姉妹アルバム☆Caetano Veloso『Qualquer Coisa』
Qualquer Coisa
発表年:1975年
ez的ジャンル:センチメンタルMPB
気分は... :『Joia』はJohn、本作はPaul・・・

今回はブラジル音楽界の牽引者Caetano Velosoが1975年にリリースした『Qualquer Coisa』です。

これまで紹介したCaetano Veloso関連作品は以下の4枚。

 『Tropicalia:Ou Panis Et Circencis』(1968年)
 『Caetano Veloso』(1969年)
 『Cores, Nomes』(1982年)
 『Caetano』(1987年)

上記のように何故か70年代のCaetano作品を取り上げていない状態だったので、今回は70年代作品からセレクトしました。

『Qualquer Coisa』は同じ1975年にリリースされた『Joia』と同時期にレコーディングされた作品です。当初2枚組アルバムとしてリリースする予定でしたが、最終的に別々のアルバムとしてリリースされることになった経緯があります。

『Joia』(1975年)
Joia

そんな2枚の姉妹アルバムですが、『Joia』のジャケはJohn Lennon & Yoko Ono『Two Virgins』、『Qualquer Coisa』のジャケはThe Beatles『Let It Be』を意識したものになっています。The Beatlesから多大な影響を受けているCaetanoらしいですね。

そんなジャケのせいか、Beatlesメンバーに例えるならば、『Joia』John Lennon『Qualquer Coisa』Paul McCartneyといったイメージですかね。実際、本作『Qualquer Coisa』には3曲のBeatlesカヴァーが収録されていますが、全てPaul主導の楽曲です。

『Joia』は70年代のCaetanoの音楽的ピークを示す作品として名盤の誉れが高いですが、それに比較すると『Qualquer Coisa』の方は地味な扱いかもしれませんね。

『Joia』は確かに名盤ですが、その世界観を堪能するためにはCaetano作品をある程度聴いてから入った方がいい作品のように思います。一方、『Qualquer Coisa』の方があまりCaetano作品を聴いたことがない人でも気軽に楽しめる1枚だと思います。

曲構成も『Joia』が全13曲11曲がオリジナルで占められているのに対し、『Qualquer Coisa』は全12曲中8曲がカヴァーです。

内省的かつシンプルな演奏でCaetanoらしさを満喫できる姉妹作品でありながら、上記のようにかなり印象の異なる2作品だと思います。

プロデュースは『Joia』と同じくCaetano Veloso自身とPerinho Albuquerqueの2人です。このコンビは年初に紹介したGal Costa『Cantar』(1974年)も手掛けています。

シンプルながらも味わい深いCaetanoワールドでセンチメンタル気分を堪能しましょう。
特に前述のBeatlesカヴァー3曲は最高ですよ!

全曲紹介しときやす。

「Qualquer Coisa」
Caetano Veloso作。タイトル曲は美しくも切ない名曲。哀愁モードの楽曲ですが、ジェントルなCaetanoのヴォーカルに救われる気分になります。Joao Donatoがピアノで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=0fyvKjsAofY ※音質悪いです。

「Da Maior Importancia」
Caetano Veloso作。Gal Costaも『Índia』(1973年)で取り上げています。この時期のCaetanoらしいシンプルな仕上がりです。内省的ですが、サラっと聴かせるあたりがいいですね。

「Samba E Amor」
Chico Buarque作の名曲カヴァー。当ブログではBebel Gilbertoのカヴァーも紹介済みです。Caetanoヴァージョンは憂いを帯びたヴォーカル&ギターでシンプルに聴かせてます。これがなかなか味わい深い。

「Madrugada E Amor」
Jose Messias作。この曲もギター1本による弾き語りですが、ジェントル&メロウな仕上がりがたまりません。「For No One」、「Jorge De Capadocia」と並ぶ僕のお気に入り曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=9iUWWh6UcUA

「A Tua Presenca Morena」
Caetano Veloso作。不思議な雰囲気を醸し出す1曲。『Joia』に収録されていても違和感のない曲かもしれません。

「Drume Negrinha (Drume Negrita) 」
Eliseo Grenet作のラテン名曲をカヴァー。Joao Donatoもピアノで参加し、シンプルながらも小粋なカヴァーに仕上げています。
http://www.youtube.com/watch?v=NefaOhnBGKs

「Jorge De Capadocia」
Jorge Ben作品をカヴァー。アルバムで一番躍動感のある演奏がお気に入りです。個人的にはQuarteto Em Cyがバック・コーラスで参加しているのも嬉しいですね。静かなスタートから徐々に静から動へとシフトし、終盤にはかなりの加速状態になっています。

「Eleanor Rigby」
ここからはThe Beatlesカヴァー三連発。まず最初「Eleanor Rigby」。哀愁メロウな雰囲気にグッとくる好カヴァーに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=dl0dFv75wSI

「For No One」
The Beatlesカヴァー2曲目。「Eleanor Rigby」に続き『Revolver』からの選曲です。アルバムの中で一番のお気に入り。『Revolver』の中でも比較的地味な楽曲を、実にロマンティックな演奏で聴かせてくれます。イントロの口笛をはじめ、Caetanoのセンスの良さを随所に感じる名カヴァーだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=8g3AZf-d9kM

「Lady Madonna」
The Beatlesカヴァー3曲目。このカヴァーもセンス抜群です。オリジナルの影響でピアノ演奏のイメージが強い楽曲ですが、ロマンティックなギター中心の演奏も素敵です。

「La Flor De La Canela」
ペルー人女性シンガーChabuca Grandaの作品。ラテン名曲を哀愁モードの味わい深い演奏で聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=s1rsgmLwV6E

「Nicinha」
Caetano Veloso作。ラストは短い弾き語りでしっとりと締め括ります。

Caetano Veloso関連作品の過去記事もご参照下さい。

『Tropicalia:Ou Panis Et Circencis』(1968年)
Ou Panis Et Circensis

『Caetano Veloso』(1969年)
Caetano Veloso (Irene)

『Cores, Nomes』(1982年)
Cores & Nomes

『Caetano』(1987年)
Caetano (Jose)
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2011年05月23日

Dayton『Dayton』

デビュー作はパーティー・ファンク満載!☆Dayton『Dayton』
Dayton
発表年:1980年
ez的ジャンル:オハイオ・ファンク
気分は... :調和が大事!

今月は80年代カテゴリーの作品をまだ1枚しか紹介していませんでした。

閲覧している方にはどうでもいいことかもしれませんが、僕の中では各年代の作品をバランス良く紹介するというのは大事なことなので・・・

ということで、オハイオのファンク・グループDaytonのデビュー・アルバム『Dayton』(1980年)です。

ファンク名産地、オハイオ出身のファンク・グループDaytonの紹介は名曲「The Sound Of Music」収録の4thアルバム『Feel The Music』(1983年)に続き2回目となります。

Shawn Sandridge(vo、g)、Chris Jones(vo、key)、Dean Hummons(key)という元Sunのメンバーを中心に結成されたDayton。デビュー・アルバムとなる本作『Dayton』では、Derrick Armstrong(b、vo)、Jenny Douglas(vo)、John Hardin(ds)も加えた6人編成です。

グループは本作を『Dayton』を皮切りに、『Cutie Pie』(1981年)、『Hot Fun』(1982年)、『Feel The Music』(1983年)、『This Time』(1985年)という5枚のアルバムをリリースすることになります。

僕の場合、前回紹介した『Feel The Music』(正確には「The Sound Of Music」)の印象が強いグループですね。

『Feel The Music』とは異なる印象のデビュー・アルバム『Dayton』ですが、夜遊びモードのパーティー・ファンクといった雰囲気を楽しめる1枚になっています。

プロデュースはShawn SandridgeとRich Goldmanが手掛けています。

常に欲しているわけではありませんが、たまにはこういったディスコ・ファンクでハイ・テンションになるのもいいですね。

全曲紹介しときやす。

「Dank」
オープニングは夜遊びモード感たっぷりのファンク・チューン。猥雑な雰囲気のヴォーカルがいい感じ。ホーン隊も夜遊びモードを盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Obc17st-3Qk

「Eyes On You」
僕の一番のお気に入り。爽快なメロウ・ディスコ・チューンです。シングルにもなりました。ストリングスも含めて華やかな雰囲気がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=gYsaiSicXu0

「Let Go」
ラテン・フレイヴァーの効いたメロウ・ファンク。これがDaytonらしいのかは別として僕好みの仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=GETX0NjPvvc

「Tonight」
ピコピコなエレクトロ感が80年代らしいファンク・チューン。へヴィなリズムも重厚なヴォーカルで迫ります。
http://www.youtube.com/watch?v=aYtXJyg8V-o

「Dayton (Jam) 」
アゲアゲ・モードのパーティー・ファンク。みんなで盛り上がるにはピッタリな1曲ですね。♪エヴリバディ〜・ダンス〜♪
http://www.youtube.com/watch?v=Zy30-Ix8NoY

「Livin' For Today」
久々に聴いて、この曲こんなに良かったっけ?と思った1曲。突き抜けたグルーヴ感にグッとくるファンク・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=ibjx_t9hhFY

「So Glad」
本作で唯一のバラード。インパクトは弱いですが、アルバムのいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=ZPxtK6obRvQ

「Daytime Friend」
ラストは爽快ディスコ・ファンクで締め括ってくれます。ライトな疾走感がなかなかグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=R5nIObnZM3c

他のDayton作品もチェックを!

『Cutie Pie』(1981年)
キューティー・バイ

『Hot Fun』(1982年)
ホット・ファン

『Feel The Music』(1983年)
Feel the Music

『This Time』(1985年)
ディス・タイム
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2011年05月22日

Nick Pride & The Pimptones『Midnight Feast Of Jazz』

躍動するUKスパイ・ジャズでダンス!ダンス!ダンス!☆Nick Pride & The Pimptones『Midnight Feast Of Jazz』
ミッドナイト・フィースト・オブ・ジャズ
発表年:2011年
ez的ジャンル:UKスパイ・ジャズ
気分は... :踊れるジャズでスカッと気分!

毎週日曜日に新作を紹介するのが当ブログのここ数年のお決まりになっています。

先週のMusiq Soulchild『Musiqinthemagiq』のように、全く音を聴かずとも新作を購入するアーティストも稀にいますが、大抵はネットやCDショップで試聴してから購入するようにしています。特にクラブジャズやブラジルものはCDショップへ直接出向くことで期待のニューカマーに出会えることが多いです。

最近はクラブジャズ/ジャズ・ファンク系で"大当たり"の新作が多いですね。今回はその中から1枚セレクト。

UKスパイ・ジャズ・セクステットの日本デビュー盤Nick Pride & The Pimptones『Midnight Feast Of Jazz』です。

Nick Pride & The Pimptonesは、2007年にNick Prideを中心に結成されたイギリス、ニューカッスル出身のジャズ・ユニット。

ジャケに写るメンバーはNick Pride(g)、Ian Paterson(b)、Oscar Cassidy(ds、per)、Keith Nicholson(tp)、Tom Quilliam(ts)の5名。

さらにAlex Leathard(tb)、Chris Hibbard(tb)という二人のトロンボーン奏者が交互に参加しており、それを加えたセクステット編成ということのようです。

これまで自主アルバムやシングルをリリースしていましたが、日本デビュー盤となる本作『Midnight Feast Of Jazz』は、イタリア、ミラノを拠点に活動を続ける名門ファンク/ジャズ・レーベルRecord Kicksからのリリースです。

"UKスパイ・ジャズ・セクステット"という謳い文句に恥じない、シャープな躍動感がいいですね。しかも、洗練されている・・・全てが最高です。

UKジャズ・ファンクにほんのりイタリア・クラブ・ジャズのスパイスが加わった雰囲気が僕の中ではかなりツボです。

踊れるジャズでスカッとしたい方はぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Pimptroduction」
タイトルの通り、グループのイントロダクションを格好良くキメてくれます。

「Come And Get It」
この曲を聴き、本作の購入を即決しました。まさに"スパイ・ジャズ"な躍動感に満ちたスリル満点のアップ・チューン。ハジけるホーン隊や終盤のパーカッション・ソロがサイコー!これで盛り上がらないわけがない!トランペット・ソロでGraham Hardyがゲスト参加。
http://www.youtube.com/watch?v=MMwRyBumZeE

「Lay It On The Line」
Zoe Gilbyの女性ヴォーカルをフィーチャーしたボッサ・ソウル。勢いだけではないメロウなダンディズムで楽しませてくれます。James Peacockがキーボードでゲスト参加。
http://www.youtube.com/watch?v=PG1EHkQ4fkg

「Gold Leader」
洗練されたダンス・ジャズ。ゲスト参加のGraham Hardy(tp)やトロンボーンのChris Hibbardも加わり、抜けのいいホーン・アンサンブルで盛り上げてくれます。

「Hug Lorenzo」
タイトルからも想像できるようにラテン調で迫ります。"スパイ・ラテン・ジャズ"といった雰囲気にグッときます。ピアノのPaul Edis、キーボードのPaul Loraineがゲスト参加。

「Waitin' So Long」
アルバムに先駆けシングル・リリースされて話題となった1曲。Jess Robertsの女性ヴォーカルをフィーチャーした哀愁モードの"スパイ・ジャズ"。少しレトロな雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=6XVjYxBSsLQ

「Midnight Feast Of Jazz」
タイトル曲はスピーディー&スリリングなハードバップ・チューン。リーダーNick Prideが流麗なギター・プレイを聴かせてくれます。パーカッシヴなリズムも含めて僕好み!

「Mia Sorella」
聴き重ねていくうちに、どんどん魅力が増していく1曲。Graham Hardyのクールなフリューゲル・ホーン・ソロにグッときます。

「Brighter Day」
Susan Hamiltonの女性ヴォーカルをフィーチャー。Nu Jazzファンにオススメの1曲。ドラムンベース調の仕上がりはフロア仕様です!

「Hot Doggin'」
パーカッシヴなグルーヴ感にグッとくるジャズ・ファンク・チューン。ゲスト参加のJames Peacockによるグルーヴィーなオルガン・サウンドで盛り上げてくれます。

「Light Of The Moon」
国内盤ボーナス・トラック。メロウなギター・ジャズに仕上がっています。

スパイ・ジャズを聴いているとB級スパイ映画が観たくなります・・・
posted by ez at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月21日

Angela Bofill『Angie』

ラティーナR&Bシンガー、GRPからのデビュー作☆Angela Bofill『Angie』
Angie
発表年:1978年
ez的ジャンル:GRP系メロウ・フュージョン/R&B
気分は... :ビックリ!

先週からのバタバタで心身共に限界一歩手前・・・
ブログを更新するのもやっとの思いです。

今日はフュージョン/R&B好きに人気のラティーナ・シンガーAngela Bofill のデビュー・アルバム『Angie』(1978年)です。

ブログで紹介する作品をCD棚から探している途中で、ジャケに写るビックリした表情のAngelaと視線が合ってしまい(?)、断りづらくなり本作を紹介することにしました(笑)

70年代〜80年代に活躍したラティーナ・シンガーAngela Bofillの紹介『Something About You』(1981年)に続き2回目となります。

フルート奏者Dave Valentinの仲介で、立ち上げったばかりの名門フュージョン・レーベルGRPとの契約に成功し、レーベルの総帥 Larry Rosen & Dave Grusin のプロデュースにより制作されたアルバムが本作『Angie』です。

レコーディングにはEric Gale(g)、Richie Resnicoff(g)、Francisco Centeno(b)、Buddy Williams(ds)、Steve Gadd(ds)、Dave Valentin(fl)、Michael Brecker(horns)、Ralph MacDonald(per)、Gwen Guthrie(back vo)、Vivian Cherry(back vo)等が参加しています。

メロウ・フュージョンとコンテンポラリーR&Bが程好くブレンドしたライト&メロウな仕上がりが魅力の1枚ですね。

シングルにもなった(他アーティストも数多く取り上げている)名バラード「This Time I'll Be Sweeter」をハイライトに挙げる人も多いかもしれませんが、僕の場合はフリーソウルの人気曲「Baby, I Need Your Love」がハイライトですかね。

フリーソウルのコンピ・アルバム『Free Soul Visions』での「Baby, I Need Your Love」からBreakwater「Time」への流れが最高に好きでした。

前回紹介した『Something About You』(1981年)あたりのポップ・ソウル路線を強く意識した作品も悪くありませんが、GRP時代のクロスオーヴァー感のある作品の方が長く愛聴できるかもしれませんね。

時にミステリアス、時にエモーショナル、時にセンチメンタル、時にキュートと様々な表情で魅せてくれるAngela Bofillのラティーナ・シンガーとしての魅力を存分に満喫できるデビュー・アルバムです。

Larry Rosen & Dave Grusinの素晴らしい仕事ぶりも見逃せません。

全曲紹介しときやす。

「Under The Moon And Over The Sky」
Angela Bofill作。ミステリアスなムードが漂う印象的なオープニング。情熱を秘めたAngelaのヴォーカルとラテン・テイストのフュージョン・サウンドが南米気分へ誘ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=t_RWWEqGI0I

「This Time I'll Be Sweeter」
Linda LewisMarlena ShawMartha ReevesRoberta Flack等も歌っているGwen Guthrie/Patrick Grant作の名バラード。アルバムからのシングルとして全米R&Bチャート第23位となりました。Angieヴァージョンは艶やかな中にも温かみを感じるAngelaのヴォーカルに引き込まれます。素晴らしい!
http://www.youtube.com/watch?v=VElgxvy0Gqs

「Baby, I Need Your Love」
Angela Bofill作。フリーソウル人気曲です。僕の最初に本曲を聴いたのはフリーソウルのコンピ・アルバム『Free Soul Visions』でした。本曲からBreakwater「Time」への流れが最高に好きでしたね。Dave Grusinによるメロウなエレピとラティーナのパッションを感じるAngieのヴォーカルが実にマッチしています。AngieをGRPへ紹介した友人Dave Valentinも涼しげなフルートで盛り上げてくれます。Patti Austin「Say You Love Me」がお好きな人であれば、絶対に気に入る曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=LMM81lBIKyA

「Rough Times」
Ashford & Simpson作。アルバムで最もダンサブルな仕上がりです。骨太ベースがパワフルなAngelaのヴォーカルを牽引します。
http://www.youtube.com/watch?v=4j1oWd17kAo

「The Only Thing I Would Wish For」
Angela Bofill作。「Baby, I Need Your Love」と並ぶ僕のお気に入り。コンテンポラリーな爽快メロウR&Bです。ライトなパーカッシヴ感とメロウ・エレピの組み合わせがモロに僕の好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=G_JrA7218gA

「Summer Days」
Timothy作。タイトルの通り、夏の終わりのセンチメンタル・モードにピッタリ。夕暮れの海辺で一人きりで聴きたい気分の曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=q8tFyA73Z3k

「Share Your World」
Derrick Hoitsma作。ロマンチック・モードのメロウ・フュージョン。Seawindあたりと一緒に聴きたくなるタイプの曲ですね。

「Children Of The World United」
Angela Bofill作。ラストはAngelaの伸びやかなヴォーカルを堪能できる情熱的なバラードで締め括ってくれます。Dave Grusinによるドラマチックなアレンジも印象的です。

『Angel of the Night』 (1979年)
Angel of the Night

『Something About You』(1981年)
サムシング・アバウト・ユー(紙ジャケット仕様)

『Too Tough』(1983年)
トウー・タフ(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 00:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月19日

Jeff Hendrick『Bout Time』

カナダ出身白人ソウル・シンガーの1stもアーバン・メロウ!☆Jeff Hendrick『Bout Time』
Bout Time
発表年:2003年
ez的ジャンル:カナディアン・アーバン・ソウル
気分は... :まだまだ未完成ですが

今回はインディ・ソウル/R&B好きにはお馴染みのカナダ出身の白人ソウル・シンガーJeff Hendrickの1st『Bout Time』(2003年)です。

Jeff Hendrickの紹介は、『Soul Celebration』(2005年)、『Color Blind』(2010年)に続き3回目となります。

2005年リリースの2nd『Soul Celebration』(2005年)は、80年代テイストのアーバン・メロウ・サウンドとソウルフル・ヴォーカルでインディ・ソウル/R&B好きの間で話題となりましたね。特に「Old School Party」は名曲でした。

「Old School Party」(From 『Soul Celebration』)
http://www.youtube.com/watch?v=3jRm0VGwGxE

また、昨年リリースされた3rd『Color Blind』は、当ブログ年末恒例の『ezが選ぶ2010年の10枚』でセレクトした程のお気に入りアーバン・ソウル作品でした。

「Back To The Days」(From 『Color Blind』)
http://www.youtube.com/watch?v=6zTGXcfugn0

そんな彼の原点とも呼べるのが1stアルバムとなる本作『Bout Time』(2003年)です。

ブレイクした『Soul Celebration』と比べると完成度の面では及びませんが、『Soul Celebration』の登場を予感させる80年代テイストのアーバン・メロウなソウル・ワールドを随所で堪能することができます。

プロデュース、ソングライティング、アレンジも全てJeff Hendrick自身が全曲手掛けています。

『Soul Celebration』(2005年)、『Color Blind』(2010年)の2枚を気に入った方は、未完成の部分も含めてこのデビュー・アルバムを楽しめると思います。

全曲紹介しときやす。

「Know U Better」
オープニングはメロウ・ダンサー。スクラッチ音を織り交ぜるなど手探り状態感はありますが、彼らしいセンスを存分に堪能できます。

「It's All About You」
Jeff Hendrick節を堪能できるアーバン・メロウ。チープながらも雰囲気のあるキーボード・サウンドがらしくて好きです。

「Why Ya Gotta Do Me This Way」
落ち着いたアーバン・ナイト感が魅力のミディアム・スロウ。曲作りが上手いですな。

「Fine (Late Night Hang)」
実に雰囲気のあるミディアム・スロウ。『Color Blind』ではラテン・フレイヴァーを取り入れた楽曲も披露してくれましたが、本曲はキーボード・サウンドのみでそんな雰囲気を醸し出しています。

「Everything I Want」
この曲もJeff Hendrickらしいメロディを堪能できます。ファルセット・ヴォーカルも交えて迫ってきます。

「She (2003)」
後述する「She」の2003年ヴァージョン。ダンサブルなリミックスですがご愛嬌ということで(笑)

「Dance With Me」
個人的には一番のお気に入り。彼がブレイクするきっかけとなった2nd『Soul Celebration』の雰囲気に一番近いアーバン・メロウ・チューンです。

「They Don't Know About Us」
Jeff Hendrickらしい80年代テイストのサウンドを堪能できる1曲。

「What's The Deal」
「Dance With Me」と並ぶお気に入り。この曲も『Soul Celebration』への架け橋と呼べるメロウ・ダンサーです。

「She (Original Version)」
こちらがオリジナル・ヴァージョン。2003年ヴァージョンから一変し、どこを切ってもJeff Hendrick印のアーバン・メロウ・チューンに仕上がっています。

「Know U Better (Dr.Octavo Remix)」
オープニング「Know U Better」のリミックス。う〜ん、まだまだ方向性が定まらず迷っていたのでしょうね(笑)

2nd『Soul Celebration』(2005年)、3rd『Color Blind』(2010年)を未聴の方はぜひチェックを!

『Soul Celebration』(2005年)
Soul Celebration

『Color Blind』(2010年)
COLOR BLIND
posted by ez at 10:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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