2011年06月11日

Silvetti『Spring Rain』

アルゼンチン人ピアニストがサルソウルに残したダンス・アルバム☆Silvetti『Spring Rain』
スプリング・レイン(紙ジャケット仕様)
発表年:1977年
ez的ジャンル:サルソウル系ダンス・ミュージック
気分は... :U−22日本代表について・・・

ロンドン五輪2次予選クウェート戦を戦うU−22日本代表のメンバーが10日発表されましたが、宇佐美、宮市は外れましたね。いろいろ意見はあると思いますが、個人的には五輪予選はコンビネーションを作りやすい国内組で戦い、五輪本番で香川、宇佐美、宮市、指宿といったプラスαを加えることで、チームを進化させるというのが理想という気がします。

(海外移籍を前提に)宇佐美、宮市に関してガ、五輪予選で所属チームを離れるよりも、所属チームでのプレーに専念し、そこで自分のポジションを確立すると同時に、少しでも多くの経験を積む方が、本人および日本代表にとってプラスになるのでは?というのが僕の意見です。

まぁ、香川、宇佐美、宮市らが不在でも五輪予選を勝ち抜くことができることが大前提での話ですが・・・

今日は梅雨の時期にピッタリなダンス・アルバムSilvetti『Spring Rain』(1977年)です。
ジャケからして梅雨な感じがいいですよね。

Bebu Silvetti(1944-2003年)はアルゼンチン、ブエノスアイレス出身のピアニスト/プロデューサー。

6歳の頃からピアノを習い始め、10代でバンドを組んでいたSilvettiは、21歳の時にスペインへ移住します。その後70年代に入るとメキシコに渡り、作曲とアレンジについて本格的に勉強したようです。

再びスペインへ戻ったSilvettiは、遂に1stアルバム『World Without Words』を制作します。コンテンポラリーなダンス・アルバムと仕上がった同作は、N.Y.の人気ダンス・レーベルSalsoul Recordsから1976年にリリースされました。同作からシングル・カットされた「Spring Rain」は、ディスコから火がつき全米チャート第39位のヒットとなりました。

このヒットを受けて、「Spring Rain」のロング・ヴァージョンを収録し、制作されたのが今日紹介する2ndアルバム『Spring Rain』(1977年)です。

『Spring Rain』を最後にSalsoulを離れますが、1978年に3rdアルバム『Concert From the Stars』、1980年に4thアルバム『I Love You』をリリースしています。70年代末にメキシコへ移住し、か2003年亡くなるまでラテン音楽業界で活躍しました。

今日紹介する2ndアルバム『Spring Rain』(1977年)ですが、やはり目玉はダンス・クラシックのタイトル曲ということになりますね。ディスコ・クラシックであり、フリーソウル・クラシックであり、電気グルーヴの大ヒット・シングル「Shangri-La」の元ネタとしてもお馴染みですね。

全体的には、ピアノ&スキャット&ストリングスが絡むイージー・リスニング的なダンス・アルバムといった印象ですかね。決して「Spring Rain」のみのアルバムではなく、それ以外にも「A Smile At Dawn」「Two Cups Of Coffee」「Voyage Of No Return」など素敵なダンス・チューン、メロウ・グルーヴが収録されています。

さらにサルソウル作品らしくTom Moultonがシグマ・サウンドでミックスを担当し、迫力あるダンス・サウンドへグレード・アップさせているのも魅力です。

ガツんとくるダンス・ミュージックではありませんが、イージー・リスニングらしい柔らかさを兼ね備えたダンス・ミュージックもいいですよ!

ジャケに惹かれた方はぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Spring Rain」
オススメその1。タイトル曲は、前述のように本作のハイライトとなるダンス・クラシック。美しいピアノの響きと、めくるめくストリングス、ディスコのリズム、そして女性スキャットが絡み、ロマンティックかつちょっぴり切ないダンス・サウンドを聴かせてくれます。ガラージ・ディスコのようにガツんとくるのではなく、ジワジワくる感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=u6Q4d2t9lyk

「Primitive Man」
サルソウルらしいダンス・サウンドとSilvettiならではのイージー・リスニング的サウンドがうまくミックスしたディスコ・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=TFrXoUgo-jw

「A Smile At Dawn」
オススメその2。小粋なピアノ・タッチとセクシーな女性スキャットにグッとくるブレジリアン・フレイヴァーのメロウ・チューン。ブラジリアン・フュージョンと一緒に聴きたい1曲。Silvettiらしいセンスを感じる1曲です。

「Two Cups Of Coffee」
オススメその3。Silvettiのメロウで柔らかいエレピ・サウンドにグッとくるロマンティック・チューン。プロデューサーを務めるRafael Trabucchelliの作品です。タイトルの通り、カフェ・ミュージックとしてもジャスト・フィットする1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=bnO3ZjIPAXI

「Voyage Of No Return」
オススメその4。エレガントかつ爽快なディスコ・チューンである本曲が、アルバム中一番サルソウルらしさを満喫できるのでは?The Salsoul Orchestraあたりと一緒に聴きたくなります。
http://www.youtube.com/watch?v=sKNZWwOohfQ

「Coconut Rain」
ラテン・フレイヴァーの効いた1曲。梅雨を通りすぎて気分は夏のバカンスといったところでしょうか・・・
http://www.youtube.com/watch?v=m7sTmm55Dw8

「Fortune Teller」
サックスをフューチャーしたムーディーなイージーリスニング。

「Contigo」
この曲も「Spring Rain」同様、1stアルバム『World Without Words』に収録されたいた楽曲の再演です(『World Without Words』でのタイトルは「With You 」)。美しいアレンジに魅了されるブラジリアン・フュージョン風の仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=m7uERVXyu9o

『World Without Words』(1976年)
World Without Words
posted by ez at 00:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする