録音年:1965年
ez的ジャンル:新主流派ジャズ・ヴァイヴ
気分は... :悪い予感が的中、でも・・・
昨日は悪い予感が的中してしまいました。
えっ、それはないでしょ!・・・心の中でつぶやいていました。
それも含めて今週は物事の流れが悪い・・・
そんな状況にも関わらず、不思議とイラっとした気持ちにはなっていません。
ここ数日たまたま「プラス受信(物事を前向きに受け止めること)」というキーワードを読み書きする機会が多く、そのせいで自分自身の中にもプラス受信のマインドが作用しているのかもしれません。このマインドが萎えないうちに、適切な処置を講じておかなければ・・・
今回はJazzシーンを代表するヴァイヴ奏者Bobby Hutchersonの5回目の登場です。
これまで当ブログで紹介したBobby Hutcherson作品は以下の4枚です。
『Happenings』(1966年)
『Stick-Up!』(1966年)
『San Francisco』(1970年)
『Montara』(1975年)
今回紹介するのは1965年録音の『Components』です。
本作『Components』は、『Dialogue』に続くBlue Noteの第2弾アルバムです。
レコーディング・メンバーは、Bobby Hutcherson(vibe、marimba)、Freddie Hubbard(tp)、James Spaulding(as、fl)、Herbie Hancock(p、org)、Ron Carter(b)、Joe Chambers(ds)という構成です。
オリジナルLPのA面4曲がHutchersonのオリジナル、B面4曲がChambersのオリジナルという構成です。
新主流派らしいエレガントな演奏を満喫できるA面、アブストラクトでフリー寄りの演奏が繰り広げられるB面と、前後半で全く異なる表情の演奏が展開されます。
とりあえずは聴きやすいA面4曲がオススメ。特に「Little B's Poem」は人気曲ですね。一方、アブストラクトなB面も超難解な領域に入り込む一歩手前で踏み止まっており、敬遠せずに聴けば楽しめる演奏になっています。
Hutchersonの流麗なヴァイヴの響きを聴いていると、体内の毒素が排出される気分になります(笑)
全曲紹介しときやす。
「Components」
Bobby Hutcherson作。タイトル曲は洗練されたスリリング感がいいですね。流麗なHutchersonのヴァイヴをはしめ、Hubbard、 Spauldingの二管やHancockも小粋なソロを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=_DnRjV_tU9E
「Tranquillity」
Bobby Hutcherson作。憂いのある美しさにグッとくるバラード。リリカルなHutchersonのヴァイヴの響きにウットリです。
http://www.youtube.com/watch?v=y5tx0mvxF3I
「Little B's Poem」
Bobby Hutcherson作。前述のように本作のハイライト。Doug CarnやDee Dee Bredgewater等のカヴァーでもお馴染みの人気曲です。Hutchersonが息子Barryのために書いた曲であり、無邪気の子供の心のようなワルツが展開されます。特にSpauldingのフルートが子供の戯れのようで印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=DldxgV41SYM
「West 22nd Street Theme」
Bobby Hutcherson作。小粋なアンサンブルを満喫できるブルージーなバラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=bqEKWv1r33k
ここまでがオリジナルLPのA面です。
「Movement」
Joe Chambers作。このオリジナルLPB面1曲目からアルバムの表情は一変します。不穏な空気が流れるSpauldingのフルートと共にアブストラクトな演奏が展開します。Hutchersoのマリンバの音色もミステリアスな印象を助長します。
http://www.youtube.com/watch?v=6BSURPDHblU
「Juba Dance」
Joe Chambers作。この曲もSpauldingの妖しげなフルートと共にスタートします。Hubbardのミュートも緊張感を煽ります。ここでもHutchersoはマリンバを叩いています。「Movement」や「Juba Dance」を聴いていると、何故だかJerry Goldsmithが手掛けた『Planet of the Apes』のサントラが聴きたくなってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=xVtw3vcNS9o
「Air」
Joe Chambers作。ここでも前衛ムードの演奏が展開されます。それでも何処か洗練されている感じが最後まで聴かせてしまうのかもしれません。Hancockのオルガンがアクセントになっていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=rYvw8bD8bjA
「Pastoral」
Joe Chambers作。ラストはHutchersonのヴァイヴがリリカルに響く美しい演奏で締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=faTUVUn7TBA
Bobby Hutchersonの過去記事もご参照下さい。
『Happenings』(1966年)
『Stick-Up!』(1966年)
『San Francisco』(1970年)
『Montara』(1975年)