2011年06月18日

Lo Borges『A Via Lactea』

メロウ&ジェントルなミナス・ワールド☆Lo Borges『A Via Lactea』
ア・ヴィア・ラクテア
発表年:1979年
ez的ジャンル:メロウ&ジェントル系ミナスMPB
気分は... :常に活き活きとした君!

今回はミナス音楽を牽引してきたシンガー・ソングライターLo Borges『A Via Lactea』(1979年)です。

Lo Borgesは1952年、ブラジル、ミナス・ジェライス州生まれ。音楽一家に育ったLoは、幼少期から音楽に親しみ、少年時代は欧米ロックからも多大な影響を受けていたようです。

Marcio BorgesMilton Nascimentoと共作した「Clube da Esquina」が、当ブログでも紹介したMiltonのアルバム『Milton』(1970年)で取り上げられ、その才能に注目が集まるようになります。

そして、1972年にはMilton Nascimentoとの連名でミナス音楽の金字塔的アルバム『Clube da Esquina』をリリース。20歳の若さでLo Borgesはミナス音楽の中心に位置するようになりました。

その後は『Lo Borges』(1972年)、『A Via Lactea』(1979年)、『Nuvem Cigana』(1981年)、『Sonho Real』(1984年)、『Meu Filme』(1996年)、『Feira Moderna』(2001年)、『Um Dia e Meio』(2003年)、『Bhanda』(2006年)、『Harmonia』(2008年)といったアルバムをリリースしています。

また、ファミリーで作ったOs Borges名義の『Os Borges』(1980年)もリリースしています。

やはり、歴史的名盤『Clube da Esquina』のイメージが強い人ですよね。当ブログでも何度も『Clube da Esquina』を紹介しようと思ったのですが、収録曲の多さに躊躇してしまい断念してしまっています(泣)

本作『A Via Lactea』(1979年)は、1stソロ『Lo Borges』(1972年)に続く7年ぶりのソロ・アルバムとなります。

レコーディングには、Telo Borges(key)、Toninho Horta(g)、Paulinho Carvalho(b)、Robertinho da Silva(ds)、Wagner Tiso(key)、Flavio Venturini(key)、Luiz Alves(b)等のメンバーが参加しています。

全体的にはミナスらしい美しいメロディは健在ですが、同時にポップ&メロウなサウンドも満喫できる1枚になっています。

ブラジル音楽ファンにとっては、「CLlube Da Exquina 2」「Vento De Maio」「Tudo Que Voce Podia Ser」といった名曲を満喫できるのが嬉しいですね。

ブラジル音楽好き以外にも、AOR/メロウ・フュージョン好きの人が聴いても楽しめるメロウ・サウンドだと思います。個人的にはハワイアンAORなんかと一緒に聴きたい曲が気に入っています。

メロウ&ピュア&ジェントルなLo Borgesの音世界は、週末聴くのにピッタリな1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Sempre-Viva」
オススメその1。邦題「常に活き活きとした君」。Marcio Borges/Lo Borges作。爽快なオープニング。実に自然体のメロウネスがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=r1CEa3xRlmQ

「Ela」
オススメその2。Marcio Borges/Lo Borges作。邦題「彼女」。美しいメロディとコンテンポラリーなサウンドはハワイアンAORと一緒に聴きたくなります。
http://www.youtube.com/watch?v=mL1Kwb7PD9o

「A Via Lactea」
Lo Borges/Ronaldo Bastos作。邦題「ミルキーウェイ」。少し憂いを帯びた美しいバラード。素敵なストリングスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=48ew2W4sBtE

「CLlube Da Exquina 2」
オススメその3。Marcio Borges/Lo Borges/Milton Nascimento作。邦題「街角クラブ2」。『Clube Da Esquina』収録ヴァージョンでもお馴染みの名曲。ここでは妹のSolange Borgesとのデュエットでミナスの魅力を伝えてくれます。ただただ美しい・・・
http://www.youtube.com/watch?v=zhXn8PTztds

「A Olho Nu」
Marcio Borges/Lo Borges作。邦題「眼前に晒して」。ミナスらしい美しい前半とロック・サウンドでテンポアップして後半と1曲で2度楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=WU9Kxy5hzxE

「Equatorial」
Marcio Borges/Beto Guedes/Lo Borges作。邦題「赤道」。シンセ・サウンドを効果的に配した1曲。ジワジワと盛り上がってきます。。
http://www.youtube.com/watch?v=IbPxULz1VUY

「Vento De Maio」
オススメその4。Telo Borges/Marcio Borges作。邦題「五月の風」。後年Elis Reginaもレコーディングしたことでもお馴染みの名曲。妹のSolange Borgesと一緒に歌っています。美しくメロディとエレガントなリズムにひたすら感動です。ミナスの風を存分に感じることができます。
http://www.youtube.com/watch?v=Z1zaiaWvNkE

「Chuva Na Montanha」
Fernando Oly作。邦題「山間の雨」。親しみやすく、落ち着きのある雰囲気でホッとさせてくれる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=gtHl2Ngw7x8

「Tudo Que Voce Podia Ser」
オススメその5。Marcio Borges/Lo Borges作。邦題「(君がなれたすべて)」。本作のハイライト。『Clube Da Esquina』のオープニングを飾った名曲です。当ブログでも紹介したQuarteto Em Cyのヴァージョンをはじめ、数多くのアーティストがカヴァーしています。美しいメロディのメロウ・グルーヴにひたすらウットリです。Wagner Tisoのエレピがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=xUSzCPS6V1c

「Olha O Bicho Livre」
Rodrigo Leste/Paulinho Carvalho作。邦題「自由な獣を見よ」。SSWらしい心が和む1曲。リラックスできる感じがいいですね(歌詞はリラックスできる内容ではありませんが)。Wagner Tisoのアコーディングがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=-EOb4wALk6M

「Nau Sem Rumo」
Marcio Borges/Lo Borges作。邦題「あてのない船」。ラストはミナスらしい美しいメロディを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=vBkN6CFVlxk

他のLo Borges作品もチェックを!
そのうち、『Clube Da Esquina』(1972年)にも再チャレンジします(笑)

Milton Nascimento & Lo Borges『Clube Da Esquina』(1972年)
Clube da Esquina

『Lo Borges』(1972年)
Lo Borges

Os Borges『Os Borges』(1980年)
Borges

『Nuvem Cigana』(1981年)
Nuvem Cigana

『Sonho Real』(1984年)
Sonho Real

『Meu Filme』(1996年)
Meu Filme

『Feira Moderna』(2001年)
Feira Moderna

『Um Dia e Meio』(2003年)
Um Dia E Meio

『Bhanda』(2006年)
Bhanda

『Harmonia』(2008年)
LO BORGES - HARMONIA
posted by ez at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする