2011年06月27日

Sambalanco Trio『Sambalanco Trio vol.1(Samblues)』

ジャズ・サンバ黄金期を飾る名ピアノ・トリオのデビュー作☆Sambalanco Trio『Sambalanco Trio vol.1(Samblues)』
SAMBALANCO TRIO
発表年:1964年
ez的ジャンル:ジャズ・サンバ・トリオ
気分は... :ドイツが熱い...

サッカーの女子W杯が開幕しましたが、地元ドイツの開幕試合は男子W杯並みの盛り上がりですね。さすがはサッカー大国での大会ですね。

また、メキシコで開催されているU-17W杯では日本代表の決勝トーナメント1回戦の相手がニュージーランドに決まりました。油断は禁物ですがベスト8への期待が高まります。

今回はSambalanco Trioの1stアルバム『Sambalanco Trio vol.1(Samblues)』です。

Cesar Camargo Mariano(p)、Humberto Clayber(b)、Airto Moreira(ds)の三人により、1962年にサンパウロで結成されたジャズ・サンバ・トリオSambalanco Trioの紹介は、Lennie Daleとの共演作Lennie Dale & Sambalanco Trio『Lennie Dale E O Sambalanco Trio』(1965年)、グループのラスト作『Reencontro Com Sambalanco Trio』(1965年)に続き3回目となります。

本作『Sambalanco Trio vol.1(Samblues)』は、ジャズ・サンバ黄金期を飾る人気ピアノ・トリオのデビュー作として高い評価を得ている1枚ですね。

「Jacqueline K」「Samblues」「Sambinha」といったテンポの良い曲も聴きものですが、「Nos E O Mar」「O Amor Que Acabou」あたりのエレガントな演奏にも魅了されます。

収録曲については、『Reencontro Com Sambalanco Trio』『Lennie Dale E O Sambalanco Trio』Cesar Camargo Mariano『Octeto de Cesar Camargo Mariano』(1966年)で再演されている曲も多いので、聴き比べてみるのも楽しいかもしれません。

センス抜群のピアノ・トリオによるジャズ・サンバを満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Samblues」
Cesar Camargo Marianoのオリジナル。ハイテンションなオープニングです。Marianoのピアノ・タッチに魅了されます。『Reencontro Com Sambalanco Trio』、『Octeto de Cesar Camargo Mariano』で再演されています。
http://www.youtube.com/watch?v=OdRL_YuGXXU

「Balanco Zona Sul」
ボサノヴァ創世期の重要ミュージシャンTito Madiの有名曲。当ブログではClara Morenoのカヴァーを紹介済みです。ここではエレガントなカヴァーを聴かせてくれます。

「O Morro Nao Tem Vez」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲。 『Lennie Dale E O Sambalanco Trio』『Reencontro Com Sambalanco Trio』でも再演しています。憂いのあるメロディがいいですね。また、Airtoのリズムが演奏にアクセントをつけているのが印象的です。

「Nos E O Mar」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作品。邦題「二人と海(英題:We And The Sea)」。当ブログでも紹介したTamba 4のヴァージョンで有名な曲ですね。当ブログではMenescal自身のヴァージョンも紹介済みです(『A Bossa Nova De Roberto Menescal E Seu Conjunto』収録)。本ヴァージョンはロマンティックな雰囲気にウットリしてしまいます。かなり好きな演奏です。

「Homenagem A Clifford Brown」
Duke PearsonClifford Brownに捧げて作曲した「Tribute To Brownie」のカヴァー。ジャジーで小粋なMarianoのピアノがいい感じ。

「Berimbau」
Vinicius de Moraes/Baden Powell作の名曲。『Lennie Dale E O Sambalanco Trio』でも演奏されていました。それ以外に当ブログではDiane Denoir/Eduardo MateoAgustin Pereyra Lucenaのカヴァーも紹介済みです。ここではDave Brubeck Quartetでお馴染みの「Take Five」を冒頭に組み入れるという心憎いアレンジで聴かせてくれます。

「Jacqueline K」
後にAirto MoreiraらとQuarteto Novoを組むHeraldo Do Monteの作品。本作のハイライト曲ですね。小気味好いテンポのブルース・チューンです。Airtoのドラム・ソロもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=mrujO-NikY8

「Consolacao」
Vinicius de Moraes/Baden Powell作の名曲。『Lennie Dale E O Sambalanco Trio』でも演奏されていました。それ以外にも当ブログではTamba 4Tenorio Jr.Celso FonsecaA Bossa EletricaAgustin Pereyra Lucenaのカヴァーを紹介済みです。ここではクールな演奏でキメてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=JKgSDqDQL-Y

「O Amor Que Acabou」
Luis F.Freire/Chico Feitosa作品。『Reencontro Com Sambalanco Trio』でも再演しています。それ以外にも当ブログではRoberto Menescalのカヴァーを紹介済みです。本ヴァージョンのエレガントな演奏は素晴らしいですね。気品溢れるピアノ・ボッサを満喫しましょう!
http://www.youtube.com/watch?v=Hom0IztAtFk

「P'ra Que Chorar」
Vinicius de Moraes/Baden Powell作。『Reencontro Com Sambalanco Trio』でも再演しています。それ以外にも当ブログではThe G/9 Groupのカヴァーを紹介済みです。ここではゆったりとしたテンポのムーディーな演奏で魅了してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=EvXCMMzRWFw

「Marisa」
Cesar Camargo Marianoのオリジナル。Marianoの当時の奥方Marisaに捧げた美しいピアノ・ソロ。

「Sambinha」
Cesar Camargo Mariano/Humberto Clayber作。『Reencontro Com Sambalanco Trio』、『Octeto de Cesar Camargo Mariano』でも再演しています。それ以外にも当ブログではRosalia De Souzaのカヴァーを紹介済みです。ラストはコーラス入りのキャッチーなジャズ・サンバ・チューンで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=FbgQ_a4UcKo

『Improviso Negro(Nana)』(1965年)
IMPROVISO NEGRO

『Reencontro Com Sambalanco Trio』(1965年)
レインコントロ・コン・サンバランソ・トリオ

Lennie Dale & Sambalanco Trio『Lennie Dale E O Sambalanco Trio』(1965年)
Lennie Dale.jpg

Cesar Camargo Mariano『Octeto de Cesar Camargo Mariano』(1966年)
Octeto De Cesar Camargo Mariano
posted by ez at 01:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする