2011年07月02日

Candeias『Sambaiana』

アルゼンチン人ミュージシャンによるブラジリアン・ジャズ☆Candeias『Sambaiana』
Sambaiana
発表年:1976年
ez的ジャンル:ブラジリアン・テイスト・アルゼンチン・ジャズ
気分は... :曲順がややこしい...

サッカー女子W杯は日本代表がメキシコに快勝し、決勝トーナメント進出を決めました。

昔は女子サッカーの試合を観ていても、どこか物足りなさを感じていましたが、なでしこジャパンの試合はTVで観ていても実に楽しいですね。

ベスト8進出を決めたU-17日本代表に続き、日本サッカーの進歩を印象づけてくれました。

そう思うと男子フル代表のコパ・アメリカ辞退はやはり残念ですね。
今、「ボリビア対アルゼンチン」の開幕戦を観ていますが、この雰囲気の中で日本代表が本気のアルゼンチンと対戦していれば・・・そんな思いが募るばかりです。

そんな流れで今回はアルゼンチン人ミュージシャンの作品をセレクト。
ブラジルに憧れを持ったアルゼンチン人ミュージシャンが集まったグループCandeiasの唯一のアルバム『Sambaiana』(1976年)です。

Candeiasは、人気アルゼンチン人ギタリストAgustin Pereyra Lucenaの盟友Guillermo Reuterが率いたグループ。

メンバーは、Guillermo Reuter(p、el-p、g)、Agustin Pereyra Lucena(g、el-g)、Ruben Izarrualde(fl)、Darci Soave(b、el-b)、Carlos Carli(ds、per)の5名。

作曲&アレンジは全てGuillermo Reuterです。全曲インストですが、ブラジル+ラテン+ジャズといった趣のクールかつエレガントな素晴らしい演奏を堪能できます。

どうしてもAgustin Pereyra Lucenaに注目してしまいますが、他メンバーの演奏も含めて全体が抑えた美学のようなもので作品が貫かれているのが素晴らしいですね。

本作で留意しなければならないのは、以前に『Candeias』のタイトルで再発された作品(お馴染みのカラフルなジャケのもの)と2004年に正規再発リリースされた国内盤CD(上記の少し地味なジャケ)とで、曲目・曲順の組み合わせが異なっている点です。

どちらが正しいのか真偽を確認できていませんが、当ブログでは正規リリースされた国内盤CDの以下の曲順の方を尊重します。

1.El Tren De Tom
2.Paolinho
3.Zimbao
4.Managua
5.Sambaiana
6.Casas de Invierno
7.Palmeiras

ちなみに、『Candeias』の方の曲順は以下のとおりです。
LPのA面/B面の曲順が逆になったかたちだと思います。

1.Sambaiana
2.Casas de Invierno
3.Palmeiras
4.El Tren De Tom
5.Paolinho
6.Zimbao
7.Managua

例えば、某有名コンピにも収録されている人気曲「Casas De Invierno」とされている曲も、国内盤の曲順を信用すれば「Paolinho」ということになります。

ネットやYouTube音源を見ても『Candeias』の曲順に基づくものが多いみたいです。個人的には、汽車の音と共にスタートするオープニング曲のタイトルは「El Tren Del Tom」(多分、TrenはTrainの意味)だと思うので、国内盤の表記が正しい気がしますが。

まぁ、曲順云々は関係なく、アルゼンチン人ミュージシャンによる小粋なブラジリアン・ジャズ/ラテン・ジャズを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。※前述のように国内盤CDに基づく曲順

「El Tren De Tom」
汽車の音と共にスタートするオープニング。落ち着いた雰囲気の中に小粋なセンスを感じます。AgustinのギターとRuben Izarrualdeのフルートが実に涼しげです。

「Paolinho」
爽やかな微風を運んでくれる素敵な演奏です。イージーリスニング的な雰囲気もありますが、聞き流すことなく、聴き入ってしまうのはやはり確かな演奏力があるからでしょうね。素晴らしい!
http://www.youtube.com/watch?v=vXzjXUJMo5M

「Zimbao」
GuillermoのピアノとAgustinのギターが織り成すエレガントなボッサ・チューン。

「Managua」
ラテン・リズムが心地好い1曲。また、ジャズ・ユニットとしてのCandeiasの魅力も堪能できます。決して熱くなりすぎない抑えた高揚感に惹かれてしまいます。

「Sambaiana」
個人的には本作のハイライト。Guillermoのメロウ・エレピ、Agustinの華麗なギター、Rubenの揺らめくフルートが至極の世界へ誘ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=XTVX0dr3fjM

「Casas de Invierno」
サンセットが似合いそうなロマンティックな演奏にウットリ・・・

「Palmeiras」
ラストは抑えたクール&エレガントな演奏で魅了してくれます。さり気ないけどセンス抜群ですな・・・
http://www.youtube.com/watch?v=0RNwD6v6PMA

Agustin Pereyra Lucena作品もセットでどうぞ!

Agustin Pereyra Lucena『Agustin Pereyra Lucena』(1970年)
Agustin Pereyra Lucena

Agustin Pereyra Lucena『Climas』(1973年)
CLIMAS~友との語らい

Agustin Pereyra Lucena『Ese Dia Va A Llegar』(1975年)
Ese dia va a llegar

Agustin Pereyra Lucena『La Rana』(1980年)
La Rana

Agustin Pereyra Lucena『42:53』(2009年)
42:53
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2011年07月01日

『音楽の園』2011年4月-6月アクセス数Top10

7月に突入しました。

恒例の四半期アクセス数Top10です。今回は2011年4月1日から6月30日までのアクセス数が多かったエントリー10本をご紹介します。

第1位:Alzo『Alzo』(1972年)
アルゾ(紙ジャケット仕様)

第2位:Gretchen Parlato『The Lost And Found』 (2011年)
Lost & Found

第3位:Jill Scott『Beautifully Human: Words and Sounds Vol. 2』(2004年)
ビューティフリー・ヒューマン

第4位:Musiq Soulchild『Musiqinthemagiq』(2011年)
Musiqinthemagiq

第5位:DeBarge『Ultimate Collection』(1997年)
Ultimate Collection

第6位:Alexia Bomtempo『Astrolabio』(2008年)
Astrolabio

第7位:Nick Pride & The Pimptones『Midnight Feast Of Jazz』(2011年)
ミッドナイト・フィースト・オブ・ジャズ

第8位:Gilberto Gil『Gilberto Gil』(1968年)
Gilberto Gil 1968

第9位:John Legend & The Roots『Wake Up!』(2010年)
Wake Up

第10位:Tamba Trio『Tamba Trio』(1975年)
タンバ・トリオ(紙ジャケット仕様)

第1位はAlzo!最近、この系統の作品を紹介することが少なくっていたのですが・・・

珍しくブラジル作品が3枚も入りました(笑)
特に数年前のエントリーであるAlexia Bomtempo『Astrolabio』のTop10入りは嬉しいですね。今でも繰り返し聴いているお気に入り作品なので、未聴の方はぜひチェックを!

Musiq Soulchildの新作『Musiqinthemagiq』は賛否両論あるみたいですね。そのMusiq Soulchildも含めて、Jill Scott、The Rootsといったネオ・フィリー系の記事がアクセス数を伸ばしました。

第2位のGretchen Parlato、第7位のNick Pride & The Pimptonesという2枚のマイナーな新作ジャズ作品がTop10入り。前者はスタイリッシュな現代女性ジャズ・ヴォーカル、後者は勢いのあるUKスパイ・ジャズとそれぞれ魅力的な作品です。

Top10入り一歩手前だったのが、Miles Davis『Get Up With It』Marc Jordan『Mannequin』Dionne Warwick『Love at First Sight』Milton Nascimento『Milton』Clara Moreno『Meu Samba Torto』Innerzone Orchestra『Programmed』です。

今月からはサマー・モードの作品を数多く紹介したいと思います。ますますブラジル系が多くなると思いますが・・・
posted by ez at 11:28| Comment(4) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする