2011年07月05日

Sapo『Sapo』

幻のラテン・ロック・グループ唯一のアルバム☆Sapo『Sapo』
サポ
発表年:1974年
ez的ジャンル:西海岸系ラテン・ロック
気分は... :逆さまじゃありません(笑)

今回はベイ・エリアのラテン・ロック・グループSapo唯一のアルバム『Sapo』(1974年)です。

Sapoは、リーダーRichard Bean(vo、timbales)を中心に結成されたグループ。AztecaMalo、El Chicanoらと並び西海岸のラテン・ロック/チカーノ・ロックを代表するグループの1つです。

メンバーは、Richard Bean(vo、timbales)、Jose Simon(b、vo)、Bobby Gaviola(ds、vo)、Raul Rekow(congas、vo)、Kincaid Miller(p、key、vo)、Oscar Estrella(g、vo)。さらにホーン・セクションとして、Bill Atwood(tp、flh)、 Joe Ellis(tp、flh)、Jules Rowell(tb)、Wayne Wallace(tb)、David Liebman(ts)、Jack Schroer(ts)、Dave Poe(fl)が参加しています。

リーダーRichard Beanは、僕の超お気に入り曲であり、当ブログでも紹介したMaloの名曲「Suavecito」のリード・ヴォーカル&ソングライティングでも知られていますね。また、Jorge Santana『Jorge Santana』>(1978年)でも、2週間前に『今の気分は...2011年6月22日編』のエントリーで紹介した名曲「Sandy」をはじめ、素晴らしいヴォーカルを披露してくれています。

Malo「Suavecito」
 http://www.youtube.com/watch?v=qmTNKNcGOQU
Jorge Santana「Sandy」
 http://www.youtube.com/watch?v=MD29-irK1Yg

また、コンガのRaul Rekowは元Maloのメンバー。であり、その後Santanaに加入しています。

さて、本作『Sapo』ですが、とにかくアルバム全編を通じてテンション高いです。ラテン+ロック+ファンクのハイブリッド・サウンドが絶妙です。また、ホーン隊が充実していることもあって、ラテン・ロック好きのみならず、ラテン好きの方も楽しめる1枚になっています。

猛暑の日に涼むのもいいですが、テンション高いラテン・サウンドで思い切り汗を出すのも気持ちいいのでは?

ちなみにジャケは、これが正しいものです。逆さまではありません(笑)

全曲紹介しときやす。

「Been Had」
オススメその1。本作のハイライト。ハード・ドライヴィンなラテン・ファンク・チューン。Bobby Gaviolaのドラム・ブレイク、Raul Rekowのパーカッションと押しよせるラテン・リズムに大興奮の1曲。カッチョ良いブレイクはDJ Shadow「Number Song」、Jurassic 5「Lesson 6 (The Lecture)」でサンプリングされています。ホーン隊も盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=--OqrIgcRGs

「Can't Make It」
オススメその2。Richard Beanの甘いヴォーカルの魅力を堪能できる1曲。Malo「Suavecito」のメロウネスにパーカッシヴなスパイスが加わったような仕上がりが僕好み。ベイエリア・ラテン・ロックの魅力に溢れた名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=N1JKTdEh9M8

「Ritmo Del Corazon」
NYラテンの帝王Tito Puenteの「Ritmo En El Corazon」をカヴァー。後半のハードでアッパーな展開はテンション上がります。
http://www.youtube.com/watch?v=byV7s4oUR_w

「Get It On」
オススメその3。マンボのリズムがスリリングなアッパー・チューン。ベイ・エリアらしくラテン+ロック+ファンクがいい感じでクロスオーヴァーしています。Richard Beanのヴォーカルもキマっています。
http://www.youtube.com/watch?v=cBsa9dyZzPo

「Nina」
オススメその4。ラテン・ロックの持つメロウな魅力を満喫できる1曲。夏にピッタリのメロウ・グルーヴに仕上がっています。後半はクロスオーヴァーな演奏を満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=9Jm60InLt0A

「It's The Music」
スリリングなラテン・ファンク・チューン。とにかくハイ・テンションで飛ばします!
http://www.youtube.com/watch?v=5aVTsCKDGDI

「Sapo's Montuno」
オススメその5。ラテン・ロック好きというよりもラテン音楽好きの人が気に入るであろう1曲。アルバムの中で最も本格的なラテン・チューンを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=8U2F6ywMdfk

「Wishbone」
ラストはアッパーに疾走します。ティンバレスのRichard Bean、コンガのRaul Rekowというリズム隊が大活躍します。ハイ・テンションでアドレナリン出まくりのままエンディングへ
http://www.youtube.com/watch?v=l8V8t_edNYo

他の西海岸ラテン・ロック/ラテン・ソウルの過去記事もご参照下さい。

Azteca『Azteca』(1972年)
アステカ

Malo『Malo』(1972年)
Malo

Coke Escovedo『Coke』(1975年)
Coke

Jorge Santana『Jorge Santana』(1978年)
ホルヘ・サンタナ

『Santana』(1969年)
Santana

Santana『Santana III』(1971年)
Santana III

『Borboletta』(1974年)
Borboletta

『Festival』(1976年)
Festival
posted by ez at 00:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする