2011年08月25日

Celso Fonseca『Rive Gauche Rio』

夏の終わりにピッタリなナチュラル&ジェントル・ボッサ☆Celso Fonseca『Rive Gauche Rio』
Rive Gauche Rio
発表年:2005年
ez的ジャンル:ナチュラル&ジェントル・ボッサ
気分は... :夏の終わりに...

季節が過ぎ行く中、夏の終わりにピッタリな1枚、Celso Fonseca『Rive Gauche Rio』(2005年)です。

昨日のBlack Sugar『Black Sugar II』に続きサンセット・モードのジャケがいですよね!

現在のブラジル音楽シーンを代表するギタリスト/シンガー/コンポーザー/プロデューサーCelso Fonsecaに関して、当ブログではこれまで以下の4枚のアルバムを紹介済みです。

 『Paradiso』(1997年) ※Celso Fonseca & Ronaldo Bastos名義
 『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)
  ※Celso Fonseca & Ronaldo Bastos名義
 『Natural』(2003年)
 『Pagina Central』(2009年) ※Marcos Valle & Celso Fonseca名義

今日紹介する『Rive Gauche Rio』(2005年)は、『Natural』(2003年)に続くスタジオ・アルバムです。

レコーディングには、Celso Fonseca(g、vo)以下、Luis Alves(b)、Arthur Maia(b)、Jorjao Barreto(key)、Dudu Trentin(key)、Alexandre Fonseca(ds)、Armando Marcal(per)、Ramiro Musotto(per)、Marcelo Martins(ts、fl)、Jesse Sadoc(flh)、Walter Costa(programming)、Jorge Drexler(vo、g)といったミュージシャンが参加しています。

Celso Fonsecaらしいナチュラルで優しいヴォーカル&ギターは健在ですが、Celso Fonseca作品の中でも地味な印象のアルバムかもしれません。ある意味、それが夏の終わりに聴くとフィットする要因なのかもしれませんが・・・

Celso Fonseca未聴の方には、聴きやすい『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)、『Natural』(2003年)あたりから入ることをオススメしますが、2〜3枚Celso Fonsecaを聴いた方には『Rive Gauche Rio』も十分楽しめると思います。

派手さはありませんが、味わい深いナチュラル&ジェントル・ボッサを聴きながら、過ぎ行く夏に思いを巡らしましょう。

全曲紹介しときやす。

「O Rio Para Tras」
Celso Fonseca作。オープニングは哀愁メロディがビターに響くクール・ボッサ。ブラック・コーヒーが似合う大人のボッサ・チューン。

「Por Acaso, Pela Tarde」
Celso Fonseca作。Luis AlvesのベースとMarcelo Martinsのフルートが先導するミステリアスな雰囲気のボッサ・チューン。

「Feriado」
オススメその1。Celso Fonseca作。Celso Fonsecaらしいメロディ&ヴォーカル&ギターを満喫できる軽快ボッサ。ジェントル&クールな感じが好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=9C3rrg9kHAU

「Perdi」
オススメその2。Celso Fonseca作。哀愁メロディにグッとくるビューティフル・ボッサ。この切ないメロディと美しいギターは夏の終わりに聴くとピッタリです。
http://www.youtube.com/watch?v=jJ2EHe_MqjE

「Delicate」
オススメその3。Damien Rice作。Celso Fonsecaのギター&ヴォーカルとRamiro Musottoのパーカッションのみのシンプルな演奏ですが、逆に味わい深さを増すことに成功しています。一人物思いにふけながら聴きたい気分の曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=P46y0zMvoMg

「Um Mundo Estranho」
Celso Fonseca/Ronaldo Bastos作。Ronaldo Bastosとの黄金コンビによるサウダージ・モードの仕上がり。

「Don De Fluir」
オススメその4。ウルグアイ出身、スペインを拠点に活躍するシンガー・ソングライターJorge Drexlerとの共演、楽曲もJorgeの作品です。リラックスした雰囲気の中で二人の素晴らしいヴォーカル&ギターを満喫できます。シンプルなのに実にロマンティックな仕上がりです。特に女性はこういうのに弱いのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=p-xOYxpXIsk

「Bela」
Celso Fonseca作。Celso Fonsecaらしい繊細なヴォーカル&メロディが印象的です。地味ですが聴き重ねるほど味わいが増してきます。
http://www.youtube.com/watch?v=68aJ5R6VPVQ

「Atlantico」
Celso Fonseca作。ビリンバウの音をサンプリングした土着モードの哀愁チューン。

「Pousada」
オススメその5。Celso Fonseca作。僕の一番のお気に入り。本作で唯一クラブ・テイストの仕上がりです。欲を言えば、こういう曲があと2、3曲あると言うことなし!なのですが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=AaraQWcnpWQ

「My Broken Heart」
Celso Fonseca/Ronaldo Bastos作。英語歌詞ということもあり、アルバムの中でも最もベタなボッサ・チューン。初心者向けにはいいのかもしれませんが。

「Na Pele De Um Flaneur」
オススメその6。Henri Salvador/M.Modo作ボサノヴァの誕生に貢献した偉大なフランス人ミュージシャンHenri Salvadorの作品をカヴァー。他の楽曲とは異なる温もりを持った演奏にグッときます。Marcelo Martinsのサックスも盛り上げてくれます。

他のCelso Fonseca作品もぜひチェックを!

『Sorte』(1994年)
Sorte

『Paradiso』(1997年)
Paradiso

『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)
Juventude / Slow Motion Bossa Nova

『Natural』(2003年)
Natural

『Feriado』(2007年)
Feriado

『Pagina Central』(2009年) 
パジナ・セントラウ [ボーナス・トラック付]
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2011年08月24日

Black Sugar『Black Sugar II』

ペルー産ラテン・ファンク!☆Black Sugar『Black Sugar II』
II
発表年:1974年
ez的ジャンル:ペルー産ラテン・ファンク
気分は... :初のペルー作品紹介です!

今回はラテン・ファンクの隠れ名盤として90年代に再評価が高まったレア・グルーヴ・ファンに人気の1枚Black Sugar『Black Sugar II』です。

Black Sugarはペルーで結成されたラテン・ファンク・グループ。

メンバーは、Victor "Coco" Salazar(g、per、vo)、Miguel "Chino" Figueroa(key、per)、Carlos "Pacho" Mejía(vo)、Roberto Valdez(b)、Jose "Arroz" Cruz(ds)、Antonio Ginocchio(tp、vo)、Luis Calixto(tb、vo)、Pedro Gosicha(as、fl)、Coco Lagos(per)、Miguel Salazar(per)という10名編成。

Victor "Coco" SalazarMiguel "Chino" Figueroaが在籍していたLos Far Fenを母体として1970年にグループが結成されました。

Black Sugar名義では、『Black Sugar』(1971年)、『Black Sugar II』(1974年)という2枚のアルバムをリリースしています。

ペルーのアーティストを紹介するのは初めてかもしれませんね。

僕がBlack Sugarを初めて聴いたのは、ラテン・ロック/ファンクを集めたコンピ『Chicano Power!』(1998年)でした。

AztecaMaloSapoSantanaといったチカーノ・ロック/ファンクのお馴染みのグループに混じり、Black Sugarの「Too Late」「Viajecito」(いずれも『Black Sugar』収録)が紹介されていました。

そんな出会いだったので南米産ラテン・ファンクというよりも、AztecaMaloSapo等のチカーノ・ロック/ファンクに近いものを感じます。

今日紹介するのは2nd『Black Sugar II』(1974年)ですが、僕自身が所有しているのは2nd『Black Sugar II』全9曲に、1st『Black Sugar』から3曲、1978年録音のシングル「La Camita '78/Muevete, Muevete」の2曲、さらに前身のLos Far Fenの3曲を加えた全17曲構成で1997年にリリースされたアルバム『Black Sugar』です。なかなかお得盤ですよ。

『Black Sugar II』に絞って話せば、Donny Hathaway「Valdez In The Country」Stevie Wonder「Don't You Worry About A Thing」というソウル・カヴァー2曲が目立ちますが、オリジナルもなかなか充実していてソウル/ロック/ジャズのエッセンスも取り入れたラテン・ファンクを聴かせてくれます。

ペルー人アーティストのアルバムに馴染みがないので、ミステリアスなイメージがあるかもしれませんが、前述のようにAztecaMaloSapo等と同じ感覚で聴けるので、そのあたりの音が好きな人であれば違和感なく聴くことができると思います。

ペルー産ラテン・ファンクを堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Fuego」
オープニングからラテン全開です。軽快なラテンのリズムと豪快なホーン・アンサンブルで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=mJ8UzIQFMOM

「Valdez In The Country」
本作のハイライト。名盤『Extension Of A Man』に収録されていたDonny Hathaway作品のカヴァー。当ブログではフリーソウル・クラシックとして人気のCold Bloodのカヴァーも紹介済みです。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、Black Sugarらしいラテン・ファンクに仕上げています。
http://www.youtube.com/watch?v=Fwc9uRDtX64

「Don't You Worry About A Thing」
「Valdez In The Country」と並ぶ本作のハイライト。Stevie Wonderの名曲カヴァー。当ブログではIncognitoWeldon IrvineSergio Mendes & Brasil '77のカヴァーも紹介済みです。ハイテンションのオリジナルと比較すると、少し落ち着いた雰囲気のカヴァーに仕上がっています。ジャケのようなサンセット・モードが似合う演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=pwFZtj5WIXI

「The Dawn Of My Madness」
Victor Salazarのギターが冴え渡るラテン・ファンク・チューン。スピード感が魅力です。

「I Want To Believe」
僕の一番のお気に入り。フリーソウル好きの人であればハマる1曲だと思います。AztecaMaloSapoあたりと聴くと相性ピッタリの躍動するラテン・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=I2KUSiSzScA

「Checan」
ハイテンションの高速ラテン・ファンク。素晴らしいバンド・アンサンブルを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=JORpoK5DxzY

「Kathy」
タイトルは異なっていますが、Weldon Irvine「Liberated Brother」のカヴァーです。Horace Silverのカヴァーでも知られている曲ですね。シンセでスペイシーな雰囲気を醸し出しているのが印象的です。

「All Your Love」
ラテン・フレイヴァーのメロウ・ソウル。「Don't You Worry About A Thing」と同じくサンセット・モードがマッチします。
http://www.youtube.com/watch?v=AkLoiTM1DXk

「Wake Up」
ラストは灼熱のファンキー・ソウル。なかなかスリリングで格好良いです!
http://www.youtube.com/watch?v=oGYtBcNKr6A

1st『Black Sugar』(1971年)もセットでどうぞ!

『Black Sugar』(1971年)
BLACK SUGAR
posted by ez at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月22日

Blaze『Basic Blaze』

『25 Years Later』だけではない!隠れ名盤の2nd☆Blaze『Basic Blaze』
Basic Blaze
発表年:1997年
ez的ジャンル:レジェンド系ソウルフル・ハウス
気分は... :今宵は楽しもう!

今回はハウス好きにはお馴染みのユニットBlazeの2ndアルバム『Basic Blaze』(1997年)です。

Kevin HedgeJosh MilanによるユニットBlazeの紹介は、Motownからリリースされたデビュー・アルバムにしてハウスの歴史的名盤『25 Years Later』(1990年)に続き2回目になります。

名作『25 Years Later』は男性シンガー Chris Herbert がグループに加わり3人組でしたが、本作ではKevin Hedge、Josh Milanの2人組に戻っています。

僕の場合、90年代前半までは歌モノ中心にハウス作品を熱心に追いかけていましたが。90年代後半はそれ程フォローしなくなっていました。それでも本作は7年ぶりのBlazeの新作という理由のみで購入した記憶があります。恥ずかしながら、当時は購入したものの適当に聴いていたので、本作の素晴らしさに気付いたのは後年のことなのですが・・・

前作『25 Years Later』はハウスらしからぬコンセプト・アルバムでしたが、本作『Basic Blaze』はハウスらしいダンス・アルバムに仕上がっています。

本作にはゲスト・ヴォーカルなどアルバム参加メンバーのクレジットが全くありません。まぁ、ハウス自体が元々参加メンバーで云々で聴くものではない匿名性の高い音楽なのでいいのかもしれませんが・・・

久しぶりに聴いたアルバムですが、Blazeらしい洗練されたサウンド・センスを満喫できる1枚です。歌モノとインストがバランス良く構成されているのがいいですね。今聴いても全く古さを感じさせないのも魅力です。

どうしても『25 Years Later』の印象が強いBlazeですが、純粋にハウス作品として聴けば、本作『Basic Blaze』の方が粒揃いかもしれません。

ハウスをそれ程聴かない人も楽しめる聴きやすい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「My Beat」
オススメその1。シングルにもなったクラシック。Palmer Brownのヴォーカルをフィーチャー。パーカッシヴでキャッチーなソウルフル・ハウスに仕上がっています。マリンバ(?)の音色が大地の鼓動のようでいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=du-QXQOTSjM

「Cult Of Soul」
一直線に駆け抜けるハウスらしいインストですが、そんな中にもメロディアスなギターの音色から"歌心"が伝わってきます。

「Wishing You Were Here」
オススメその3。「My Beat」と並ぶ人気曲。Blazeらしさを満喫できるソウルフル・ハウス。最近のソウルフル・ハウスと一緒に聴いても遜色ない1曲に仕上がっていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=wWJ28i8wRww

「Sacred Sex」
11分強と本作では一番長尺の曲。ハウスらしい反復するビートを聴いているうちに脳内が覚醒してきます。大音量で聴くと立体的な音空間を楽しめる曲だと思います。

「The Garden」
オススメその3。ビューティフルなソウルフル・ハウス。Blazeらしい美学が貫かれています。R&B好きの人が聴いても楽しめると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=kK1OS_LnIqk

「Klubtrance」
オススメその4。インストものでは一番好きな曲。クロスオーヴァーなテイストが心地好いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=m0JinaCvm_c

「Never Can Get Away」
オススメその5。僕の一番のお気に入り。男性歌モノ・ハウスらしいセクシー&アーバンなテイストにグッときます。Blazeのセンスの良さを満喫できる1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=gqmOIP60uNo

「Threshold」
軽くトライバル感のあるリズムでグイグイ突き進みます。

「Another Dae」
オススメその6。サックスが先導するクロスオーヴァー・チューン。水音の効果音が涼しげです。
http://www.youtube.com/watch?v=dQCskC2p5ag

僕が保有する輸入CDは上記のオリジナル9曲のみですが、輸入CDによってはシングル「Lovelee Dae」が収録された10曲構成のものもあるようです。

『25 Years Later』(1990年)
25イヤーズ・レイター
posted by ez at 04:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月21日

Tamy『Tamy』

エレクトロニカと融合したフェミニンな次世代ボサノヴァ☆Tamy『Tamy』
Tamy
発表年:2011年
ez的ジャンル:フェミニン系次世代ボサノヴァ
気分は... :現時点での今年のマイ・ベスト・アルバム!

今回は現時点での今年のマイ・ベスト・アルバムTamy『Tamy』です。

4月のリリース直後に購入して以来、ずっと愛聴している次世代ボサノヴァ作品です。

しかしながら、日本では全く話題にならず国内盤がリリースされないのは勿論のこと、Amazon.co.jpでは輸入盤の取り扱いさえありません。そんな状況だったので、入手しやすくなったタイミングで紹介しようと思っていたのですが、しばらくはこの状況が続きそうなので夏が終わってしまう前に取り上げることにしました。

Tamyはブラジルの新進女性シンガー・ソングライター。

2005年に1stアルバム『Soul Mais Bossa』をリリース。Bebel Gilbertoに通じる、クラブ・ミュージックを経由した進化系ボサノヴァで音楽好きを魅了してくれました。

Som Livreからリリースされた本作『Tamy』は6年ぶりとなる2ndアルバムです。

僕の場合、冒頭の2曲「Gigi」「Vem Ver」のキュートな歌声を聴いた時点で完全KOされてしまいました。

前作ほどクラブ・ミュージックのエッセンスが前面に出ているわけではありませんが、ボサノヴァとエレクトロニカが融合したハイブリッドな次世代ボサノヴァを満喫できます。Tamyの持つフェミニンな魅力が優しく柔らかい質感のサウンドで引き出されているのが魅力です。

Marcel Dadalto、Rodrigo Sha(先週紹介したAdam Dunning『Sunset Monkeys』にも参加)、Donatinho(Joao Donatoの息子)、Felipe Gama、Janja Gomes、Marcelinho da Lua(Bossacucanova)等の多彩なブラジル人クリエイターがプロデュースを務めています。また、全編にわたり素敵なギターを聴かせてくれるWanderson Lopezの貢献も大きいです。

楽曲は全てTamyのオリジナルです(共作含む)。

キュート&フェミニンな次世代ボッサは一人でも多くの人に聴いて欲しいですね。
特にBebel Gilberto好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Gigi」
オススメその1。キュートなTamyのヴォーカル、プリティなエレピ、優しいギターが柔らかく包み込んでくれる至極の次世代ボッサ・チューン。このオープニングを聴いただけで本作の虜になるはずです!Marcel Dadaltoプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=0ieb_GPzYfY

「Vem Ver」
オススメその2。マルチ・インスト奏者Rodrigo Shaがプロデュース。彼のサウンド・センスに脱帽のロマンティックな次世代ボッサに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=hikZ1rp2aRk

「Dancar No Meu Lugar」
Donatinhoプロデュース。ラッパーAngelo B E Luanda Fattorusoをフィーチャーしたダビーなレゲエ調の仕上がり。Donatinhoのサイトを訪問したら、本曲のようなレゲエ調の曲がBGMで流れており、彼の最近の嗜好はこういった路線なのかもしれません。

「Escuta」
オススメその3。オーソドックスなボッサ・チューンがお好みの方にはオススメ。Tamyの優しいヴォーカルが素敵なサンセット・モードを演出してくれます。Marcel Dadaltoプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=EcLPEPANBJ8 ※スタジオ・ライブ音源

「Tudo Pode」
サウダージ気分に浸れます。憂いを帯びたTamyのヴォーカルにグッときます。Trio Baobabプロデュース。

「So Voce」
ブラジル音楽とレゲエがナチュラルに融合した1曲。アコースティックなハイブリッド感がいい感じ!Felipe Gamaプロデュース。

「Por Essas E Outras」
オススメその4。かつての"渋谷系"を思い出してしまう、キュート&スタイリッシュな魅力に溢れたポップ・ボッサ。フツーに日本のTVCMとかで流れていそうです。Janja Gomesプロデュース。

「Me Explica」
ジャジーな雰囲気の中にもエレクトロニカなスパイスが効いています。Marcel Dadaltoプロデュース。

「Menino」
オススメその5。透明なTamyのヴォーカルと美しいギターの音色とエレクトロニカ・サウンドが織り成すハイブリッド・ワールド。さり気ない曲ですが素敵です。Felipe Gamaプロデュース。

「Samba Na Mao, Eu Tenho」
オススメその6。クラブ・ミュージック好きにはお馴染みのブラジル人ユニットBossacucanovaのDJであるMarcelinho da Luaがプロデュース。サンバ調のブラジリアン・クラブ・ミュージックを満喫できます。ブラジル人DJならではの毒っ気があるのがいいですね。

「Tambem」
オススメその7。Rodrigo Shaがプロデュース。ラストはさり気なくアコースティック・ボッサとクラブ・ミューシックを融合させた次世代ボッサでアルバムは幕を閉じます。

『Soul Mais Bossa』(2005年)
ソウル・マイ・ボッサ
posted by ez at 11:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月20日

Starship Orchestra『Celestial Sky』

Norman Connorsプロデュースの☆Starship Orchestra『Celestial Sky』
Celestial Sky
発表年:1980年
ez的ジャンル:Norman Connors系レア・グルーヴ
気分は... :主体性は感じられませんが・・・

今回はNorman Connorsプロデュース作品としてお馴染みのStarship Orchestra『Celestial Sky』(1980年)

Starship Orchestraは、Norman Connorsのバックバンドとしてスタートしたグループであり、以前に紹介した『This Is Your Life』(1978年)や『Invitation』(1979年)ではNorman Connors & Starship Orchestra名義でリリースされています。

今日紹介する『Celestial Sky』(1980年)は、Starship Orchestra単独でリリースした唯一のアルバムです。プロデュースは勿論Norman Connorsです。

本作においてStarship Orchestraの正式メンバーとしてクレジットされているのは、Ralph "Buzzy" Jones(ss、ts、bcl、fl)、Billy McCoy(key)、Darryl Munyungo Jackson(per)の3名です。

そこへJacques Burvick(key)、Nathan East(b)、Joe Saulter(ds)、Wali Ali(g)加えたメンバーがレコーディングの基本メンバーのようです。Jacques BurvickはAquarian Dreamのキーボード奏者でした。

さらにレコーディングには、Marlo Henderson(g)、Wah Wah Watson(g)、Paul Jackson(g)、Oscar Castro-Neves(g)、Freddie Washington(b)、Bobby Lyle(key)、Jerry Peters(key)、Doug Wood(key)、James Gadson(ds)、Leon Chancler(per)等が参加しています。

全体としては、フュージョン・テイストのファンク/ディスコ/ソウルといった感じですね。

同じくNorman Connorsの全面バックアップを受けていた作品という点で、以前に紹介したAquarian Dream『Fantasy』(1978年)あたりとセットで聴くと楽しめると思います。ちなみに本作に収録されている「You're A Star」「Yesterday」は、Aquarian Dream『Fantasy』にも収録されています。

今回初めて知ったのですが、メンバー3名のうちRalph "Buzzy" JonesDarryl Munyungo Jacksonは、LAを拠点としたジャズ・コレクティヴBuild An Arkの中に名を連ねていたんですね。意外でした。

正直、Starship Orchestraとしての主体性はあまり感じられませんが、Norman Connors好きであれば楽しめる1枚だと思います。あるいはブラジル音楽好きであれば、Toninho Hortaのカヴァー「All Those Things (Aquillas Coisas Todas)」にもグッとくるはずです。

全曲紹介しときやす。

「You're A Star」
オススメその1。Jacques Burvick作。Aquarian Dreamヴァージョン(アルバム『Fantasy』収録)でもお馴染みのディスコ・クラシック。Aquarian Dreamヴァージョン同様、スペイシーなクロスオーヴァー・ディスコ・ブギーに仕上がっています。まさにスターシップ気分を満喫できる1曲です。Aquarian Dreamヴァージョンとセットでぜひ!
http://www.youtube.com/watch?v=s3Fpqrm8wTk

Aquarian Dream「You're A Star」
 http://www.youtube.com/watch?v=Abv7HHLrVP4

「New York, New York」
Joe Saulter/Doug Wood作。トロピカル・テイストの哀愁メロウ・チューン。リード・ヴォーカルは作者のJoe Saulter。
http://www.youtube.com/watch?v=zpht_VeuhFs

「The Waiting Game」
William McCoy/Maxi Anderson作。Jerry Petersがアレンジを担当しています。哀愁バラードですが、イマイチな感じ・・・

「All Those Things (Aquillas Coisas Todas)」
オススメその2。Toninho Horta作品のカヴァー。オリジナルの表記は「Aquilas Coisas Todas」ですが、ここでは「Aquilas」が「Aquillas」と表記されています。オリジナルは『Terra Dos Passaros』(1979年)に収録されています。当ブログではLuisito Quinteroのヴァージョン(Louie Vegaプロデュース、BlazeのJosh Milan参加)も紹介済みです。Jerry Petersがアレンジを担当した本ヴァージョンは爽快メロウ・フュージョン風に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=ORuUgjuWGg8

Toninho Horta「Aquilas Coisas Todas」
 http://www.youtube.com/watch?v=0oiv_Th3GEU
Luisito Quintero「Aquilas Coisas Todas」
 http://www.youtube.com/watch?v=6dqJiYeY0v8

「The Genie」
Bobby Lyle作。前曲からの流れが実にスムーズなブラジリアン・フレイヴァーのファンキー・グルーヴ。ソングライティング&アレンジ、ピアノ・ソロとBobby Lyleの一人舞台といった感の1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=qt9MDF5-Mtg

「Celestial Sky」
William McCoy作。タイトル曲はメロウ・サウンドが心地好く響く、フュージョン・テイストのインストです。

「Yesterday」
Jacques Burvick作。「You're A Star」と同じくAquarian Dream『Fantasy』にも収録されていた楽曲です。ここではMarcie Allenのヴォーカルをフィーチャーしています。正直、Aquarian Dreamヴァージョンと大差ない印象です。

「Serious Business」
オススメその3。Jacques Burvick作。ライト感覚の爽快ファンキー・チューン。単純ですがわかりやすいところが好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=8Di9JlyrxVk

「Give Me Some Skin」
Darryl Munyungo Jackson作。パーカッション奏者によるパーカッション好きのための演奏といったところでしょうか。

Norman Connors『This Is Your Life』(1978年)
This Is Your Life

Aquarian Dream『Fantasy』(1978年)
Fantasy
posted by ez at 02:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする