2011年08月05日

Essra Mohawk『Essra Mohawk』

しわがれたソウルフル・ヴォーカルが魅力の女性SSW☆Essra Mohawk『Essra Mohawk』
ESSRA MOHAWK + BONUS TRACKS
発表年:1974年
ez的ジャンル:ファンキー/ソウルフル系女性SSW
気分は... :このヴォーカルにハマります!

今回は再評価の高い女性シンガー・ソングライターEssra Mohawkの3rdアルバム『Essra Mohawk』(1974年)です。

Essra Mohawk(本名:Sandra Elayne Hurvitz)は1948年フィラデルフィア生まれのシンガー・ソングライター。

1964年にJamie Carter名義でシングル「The Boy With The Way」をリリース。西海岸へ移り、1967年にFrank Zappaの誘いでThe Mothers Of Inventionのメンバーとなります。さらにThe Mothers Of Inventionと共にソロ・アルバムが制作されましたが、Zappaと不仲になりThe Mothers Of Inventionを脱退します。

発売も危ぶまれたソロ・アルバムでしたが何とかVerve発売にこぎつけ、1968年にSandy Hurvitz名義で初ソロ・アルバム『Sandy's Album Is Here at Last!』をリリースします。

その後、Repriseへ移籍し、Frazier Mohawkのプロデュースにより2ndアルバム『Primordial Lovers』をリリースします。この間にFrazier Mohawkと結婚し、アーティスト名もEssra Mohawkへ改名しました。『Primordial Lovers』は評論家から高い評価を得たSSW作品でした。

さらにAsylumから3rdアルバム『Essra Mohawk』(1974年)、Private Stockから4thアルバム『Essra』(1976年)をリリースしています。これら2枚はファンキー/ソウルフルな作品に仕上がっています。

80年代にはソングライターとして、Cyndi Lauper「Change of Heart」、Tina Turner「Stronger Than the Wind」等の楽曲を提供しています。特に前者は全米シングル・チャート第3位の大ヒットとなりお馴染みの曲ですね。

90年代に入るとナッシュビルに移り、地味ながらもコンスタントに活動を続けているようです。

Laura NyroCarole Kingとの比較で語られることも多いようですが、そのような形容を付けずとも十分魅力的なアーティストだと思います。

今日紹介する3rd『Essra Mohawk』(1974年)はフリーソウル方面からも人気の1枚です。

前述のようにファンキー/ソウルフルな作品です。ファンキー・ロックとソウルフル・バラードが交互に並ぶファンキー/ソウルフルのミルフィーユ状態の構成です(笑)

まずはジャケ・イメージからは想像できない、パンチのあるしわがれたソウルフル・ヴォーカルが魅力です。また、有名スタンダード「Summertime」以外はEssra Mohawkのオリジナル(共作含む)ですが、楽曲も粒揃いです。

レコーディングにはLarry Carlton(g)、Joe Sample(key)、Wilton Felder(b)、Dean Parks(g)、Ed Green(ds)、King Errisson(per)等が参加しています。バック陣が生み出すタイトなファンキー・グルーヴもアルバムの魅力を高めています。

全曲オススメの充実作です。
存在感抜群のEssra Mohawkのヴォーカルにハマります!

全曲紹介しときやす。

「New Skins for Old」
フリーソウル好きに人気のオープニング。タイトなリズムにグッとくるファンキー・ロック。ビターな雰囲気が僕好みです。

「Openin' My Love Doors」
ソウルフルな味わいの感動曲。良い曲、良い歌、良い演奏があれば特別なことは何も要りません。

「Full Fledged Woman」
僕の一番のお気に入り。「New Skins for Old」と同タイプのファンキー・ロック。Essraのしわがれたソウルフル・ヴォーカルがたまりません!

「You're Finally Here」
じっくり聴かせる感動バラード。エモーションが伝わってきます。シンガーEssra Mohawkの魅力がぎっしり詰まった1曲。

「Summertime」
有名なGershwin作品のカヴァー。超有名スタンダードがグルーヴィーなロック・チューンに生まれ変わっています。かなりインパクト大のカヴァーですね。

「Back in the Spirit」
「New Skins for Old」と並びフリーソウル・ファン要チェックの曲ですね。ユルさのあるファンキー・グルーヴは相当グッときます。

「You Make Me Come to Pieces」
クラヴィネットの音色が印象的なファンキー・チューン。Essraのハスキー・ヴォーカルも絶好調です。

「I Cannot Forget」
ピアノをバックにシンプルに聴かせるバラード。哀愁モードのヴォーカルで心に沁みてきます。

「Song to an Unborn Soul」
スケール感の大きいドラマチックな1曲。ミステリアスな雰囲気にも惹かれます。

「If I'm Going to Go Crazy with Someone, It Might as Well Be You」
曲名長すぎですね(笑)。内容は超カッチョ良いファンキー・ロックです。疾走に向かうメリハリのつけ方がサイコーです。

「Magic Pen」
ラストは堂々と歌い上げる感動バラードでアルバムを締め括っています。

CDにはボーナス・トラックとして、「I Stand Here Naked」「I Cannot Forget (Alternate Version)」の2曲が追加収録されています。

興味がある方 他の作品もチェックを!

Sandy Hurvitz『Sandy's Album Is Here at Last!』(1968年)
SANDY'S ALBUM IS HERE AT LAST ! + BONUS TRACKS

『Primordial Lovers』(1970年)
PRIMORDIAL LOVERS + BONUS TRACKS (IMPORT盤)

『Essra』(1976年)
Essra

『E-Turn』(1985年)
E-Turn

『Raindance』(1995年)
Raindance

『Essie Mae Hawk Meets The Killer Groove Band』(1999年)
Essie Mae Hawk Meets the Killer Groove Band

『You're Not Alone』(2003年)
You're Not Alone

『Love is Still the Answer』(2006年)
Love Is Still the Answer
posted by ez at 03:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする