発表年:1976年
ez的ジャンル:ハワイ系フュージョン
気分は... :やはり夏はハワイものが聴きたい!
今回はハワイ出身のフュージョン・グループSeawindの3回目の登場です。
『Seawind』(1980年)、『Light the Light』(1979年)に続き紹介するのは、記念すべきデビュー・アルバム『Seawind』(1976年)です。
フリーソウル・クラシック「He Loves You」収録の作品としてお馴染みですね。
A&Mからの第2弾となった4th『Seawind』(1980年)と同じくグループ名がアルバム・タイトルになっており、ややこしいですが混同しないように注意しましょう。
ホノルルでHarvey Masonに見出され、その後CTIとのレコーディング契約を獲得し、Harvey Masonプロデュースの元で制作されたデビュー・アルバム『Seawind』(1976年)です。
メンバーは、Bob Wilson(ds、per)、Pauline Wilson(vo)、Bud Nuanez(g)、Ken Wild(b)、Jerry Hey(tp、flh、frh)、Larry Williams(key、ts、fl)、 Kim Hutchcroft(ss、ts、as、bs)という7人。リーダーBob Wilsonを中心に、Bobの奥方であり紅一点のヴォーカリストPauline Wilson、Seawind Horn Sectionとしてセッションに引っ張りだことなるJerry Hey、Larry William、Kim Hutchcroftの3名も揃っています。
それ以外にHarvey Mason、Paulinho Da Costa(per)、Ralph MacDonald(per)、Ian Underwood(syn)がレコーディングに参加しています。
当時から日本でも話題のフュージョン作品だったようですね。僕の場合、AOR/フュージョンの流れで購入したA&M時代の『Light the Light』、『Seawind』(1980年)を先に愛聴しており、その後フリーソウルの流れで「He Loves You」や本作『Seawind』(1976年)に辿りつきました。
フリーソウル好きは、まずはメロウな「He Loves You」ということになりますが、その他の楽曲も充実しており、ファンキー&メロウなSeawindワールドを満喫できます。ハワイのグループらしく、ファンキー・チューンでも爽快感があるのがいいですね!
やはり夏はハワイ系の作品が聴きたくなります。
全曲紹介しときやす。
「We Got A Way」
Seawind作。伸びやかなPaulineのヴォーカル、ファンキーなリズム、軽快なホーンが織り成す開放的なファンキー・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=xWJHgYpZ_S4
「You Gotta Be Willin' To Lose (Part II)」
Bob Wilson作。オープニングからさらにテンションが上がったファンキー・チューン。歌良し、リズム良し、ホーン良し、文句なしの1曲。約2分40秒の演奏ですが、もっと長尺で聴きたいですね。
「He Loves You」
本作のハイライト。フリーソウル・クラシックとしてお馴染みのブラジリアン・フレイヴァーのメロウ・フュージョン。軽やかなブラジリアン・リズムと艶やかPaulineのヴォーカルが爽やかな海風を送り込んでくれます。Bob Wilson作。
http://www.youtube.com/watch?v=lwfLd41mqCI
一緒にJanice Borla、Paprika Soul、Soul Bossa Trio、Genai、Ann Sally等のカヴァーをチェックするのも楽しいのでは?
Paprika Soul「He Loves You」
http://www.youtube.com/watch?v=XnkWiJxQzfg
Ann Sally「He Loves You」
http://www.youtube.com/watch?v=39Ko_wDwfRo
「The Devil Is A Liar」
Bob Wilson作。グラミーのBest Arrangement Accompanying Vocalistにもノミネートされた楽曲。ジャケ同様にミステリアスな雰囲気を持った1曲。Paulineのヴォーカルも小悪魔のようですね。グラミー・ノミネートも頷けるセンス抜群の爽快ファンキー・フュージョンに魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=yck7gb_qdDI
「A Love Song/Seawind」
Bob Wilson/Bud Nuanez作。Bud Nuanezがリード・ヴォーカルをとるハワイアン・フォーキーな「A Love Song」から、グループ名を冠した雄大なインスト「Seawind」へと展開します。
http://www.youtube.com/watch?v=oUSwCkvDczM
「Make Up Your Mind」
Harvey Mason/Larry Williams作。切れ味鋭いファンキー・チューン。前述のようにグループの魅力である爽快なファンキー感を満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=ei1s33mSics
「Praise (Part I)」
Bob Wilson作。Seawind Horn Sectionを満喫できるメロウ・フュージョン。
「Roadways (Parts I & II)」
Bob Wilson作。ラストはスケール感の大きなインスト・チューンでアルバムの幕は閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=Y8ZZra3XtOY
再発CDには「Can't Wait」、「Please Say Yes」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。
『Window Of A Child』(1977年)
『Light the Light』(1979年)
『Seawind』(1980年)