2011年09月03日

The Nineteenth Whole『Smilin'』

レア・グルーヴ好きから絶大な人気を誇るBilly Wootenのグループ、唯一のアルバム☆The Nineteenth Whole『Smilin'』
Smilin
発表年:1972年
ez的ジャンル:ソウル・ジャズ/ファンク系レア・グルーヴ
気分は... :インセプション4回目!

たまたま深夜にWOWOWで映画『インセプション』(2010)を観ました。

クリストファー・ノーラン監督、レオナルド・ディカプリオ主演で話題になった超大作を観るのは、これで4回目です。最初の1、2回目はストーリーを理解するので精一杯でしたが、3回目、4回目でようやくこの映画の面白さがわかってきた気がします。やはり、クリストファー・ノーランは只者ではありませんな。ただし、アカデミーの主要部門を受賞できなかったのもわかる気がします・・・

今回はレア・グルーヴ好きから絶大な人気を誇るヴァイブ奏者Billy Wootenが率いたグループThe Nineteenth Wholeの唯一のアルバム『Smilin'』(1972年)です。

レア・グルーヴ方面からの再評価が高いヴァイブ奏者Billy Wooten絡みの作品の紹介は、The Wooden Glass featuring Billy Wooten『Live』(1972年)、Billy Wooten『In This World』(1979年)に続き3回目となります。

The Nineteenth Wholeは、当ブログでも紹介した人気ジャズ・ギタリストGrant Greenの名盤『Visions』(1971年)に参加していた、Billy Wooten(vib、vo)、Emmanuel Riggins(org、vo)、Harold Cardwell(ds)が結成したユニット。メンバーを見れば、The Wooden Glassの別名グループといった感じですね。

そのThe Nineteenth Whole名義の唯一のアルバムが本作『Smilin'』(1972年)です。プロデュースはBob Porterが務めています。

レコーディングには、前述の3名以外にCornell Dupree(g)、Billy Johnson(g)、Gordon Edwards(b)、Buddy Caldwell(per)が参加しています。Cornell Dupreeの参加が注目ですね。

全体としては、ファンキー&グルーヴィーなソウル・ジャズといった仕上がりです。
特にBilly WootenのヴァイヴとEmmanuel Rigginsのオルガンの相性がバッチリ!です。

Billy Wooten作品を未聴の方は、ヴァイブ奏者から"ソウルフル"というイメージがあまり湧かないかもしれませんが、Sly & The Family StoneWar、Jackson 5のカヴァーもあるので、そのあたりからヴァイヴ奏者によるレア・グルーヴを楽しんで下さい。

"ソウルフル"なアルバム・ジャケもサイコーです!

全曲紹介しときやす。

「You Caught Me Smilin' Again」
オープニングはSly & The Family Stone「(You Caught Me) Smilin'」のカヴァー。オリジナルは名盤 『There's a Riot Goin' On』(1971年)に収録されています。ここではメロウ&グルーヴィーなソウル・ジャズがいい感じです。ヴァイヴとオルガンのハーモニーがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=mCgohiDzh00

「Slippin' Into Darkness」
Warの代表曲をカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介済みの『All Day Music』(1971年)に収録されています。ラテン・フレイヴァーの黒いオルガン・グルーヴに魅了されます。Cornell Dupreeのギターもカッチョ良いですよ!
http://www.youtube.com/watch?v=uIFrHsfXzP0

「Monkey Hips 'N' Rice」
Billy Wootenのオリジナル。The Wooden Glass『Live』のオープニングにも収録されているので、Billy Wooten好きにはお馴染みの1曲ですね。ヴァイヴの音色が心地好いグルーヴィー・ソウル・ジャズに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=rpen-hnf6vE

「Lookin' Through The Windows」
Jackson 5のアルバム『Lookin' Through The Windows』(1972年)のタイトル曲(Clifton Davis作)をカヴァー。切ないメロディにグッとくる哀愁ソウル・ジャズは黄昏モードにぴったりです。
http://www.youtube.com/watch?v=fgb7e5fjD0c

「Dark Clouds Rising」
ラストはEmmanuel Rigginsのオリジナル。哀愁モードのオルガン・サウンドが印象的です。

Billy Wooten関連の過去記事もご参照下さい。

Grant Green『Visions』(1971年)
ヴィジョンズ

The Wooden Glass featuring Billy Wooten『Live』(1972年)
ライヴ

Billy Wooten『In This World』(1979年)
イン・ディス・ワールド
posted by ez at 04:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする