2011年11月20日

Sunlightsquare『Sunlightsquare Presents: Britannia Shing-A-Ling』

ラテン/ジャズ/ソウル/ポップス名曲をクラブジャズ系ラテン・ジャズで!☆Sunlightsquare『Sunlightsquare Presents: Britannia Shing-A-Ling』
Britannia Shing-a-Ling
発表年:2011年
ez的ジャンル:UKクラブジャズ系ラテン・ジャズ
気分は... :冬はラテン・ジャズでポカポカ!

今回は新作CDより、はUKのクラブジャズ・ユニットSunlightsquareの最新作『Sunlightsquare Presents: Britannia Shing-A-Ling』です。

ロンドンを拠点に活躍するイタリア人キーボード奏者Claudio Passavantiを中心としたユニット(と言うよりもソロ・プロジェクトと呼ぶべきかもしれません)であるSunlightsquareの紹介は、Sunlightsquare Latin Combo名義の『Havana Central』(2010年)に続き2回目となります。

ラテン/キューバ音楽に魅了されたClaudio Passavantiが本場キューバに乗り込み、キューバ人プロデューサー、キューバ人ミュージシャンとコラボしたのが前作『Havana Central』でした。

何と言っても、Jackson Sistersでお馴染みの大人気ダンス・クラシック「I Believe In Miracles」のラテン・ジャズ・カヴァーが秀逸でしたね。

Sunlightsquare Latin Combo「I Believe In Miracles」
http://www.youtube.com/watch?v=PiPAAUfCafk

新作はロンドン録音ですが、タイトルに1960年代のNYで流行したラテン・ソウル・ミュージックShing-A-Ling (Shingaling) を冠しているようにラテン路線をさらに推し進めています。

そして今回は全曲カヴァーです。
60〜70年代のラテン/ジャズ/ソウル/ポップス名曲をクラブジャズ・テイストのラテン・ジャズで聴かせてくれます。音楽好きの心をくすぐる選曲センスにグッときます。

また、今回は全9曲中7曲がヴォーカル入りであり、ラテン・ジャズ好き以外の人でも聴きやすいアルバムに仕上がっています。さらにゲスト・ヴォーカルにはSharlene HectorVanessa FreemanといったUKクラブ・ミュージック好きにはグッとくる名前もあります。

日本では話題になりにくい作品ですが要チェックですよ!

全曲紹介しときやす。

「Afro Azul」
ラテン・ティンバレス奏者Joey Pastranaの人気ファンキー・ブーガルーをカヴァー。オリジナルはJoey Pastrana & His Orchestra名義のアルバム『Hot Pastrana』(1968年)に収録されています。ここではSharlene Hectorの女性ヴォーカルをフィーチャー。彼女はReel Peopleの人気曲「The Rain」のヴォーカルでお馴染みですね。当ブログのエントリー作品で言えば、今年リリースされたDego『A Wha' Him Deh Pon?』でもSharleneがフィーチャーされています。さて、本ヴァージョンはオリジナルの躍動感を受け継ぎつつ、UKクラブジャズらしい洗練されたテイストも加味されています。Massimo Grecoのトランペット・ソロもキマっています。

Joey Pastrana & His Orchestra「Afro Azul」
 http://www.youtube.com/watch?v=31V5x2h-D4o

「Idle Hands」
N.Y.サルサを代表するピアニストEddie PalmieriによるN.Y.ラテン・プロジェクトHarlem River Driveのカヴァー(Marilyn Herscher/Robert Bianco作)。オリジナルは当ブログでも紹介した『Harlem River Drive』(1971年)に収録されています。ここではKevin Mark Trailの男性ヴォーカルをフィーチャー。オリジナル同様、ファンキー・サウンドにソウルフル・ヴォーカルが絡むラテン・ファンクに仕上がっています。Trevor MiresのトロンボーンとTony Kofiのバリトン・サックスが盛り上げてくれます。

Harlem River Drive「Idle Hands」
 http://www.youtube.com/watch?v=akhVgotIlhk

「Nowhere To Run」
Holland-Dozier-Holland作によるMartha Reeves & The Vandellasのヒット曲をカヴァー。ここでは西ロンドンの歌姫Vanessa Freemanをフィーチャー。当ブログで紹介した作品で言えば、2000BlackThe Baker BrothersMark De Clive-LoweReel PeopleThe RebirthでVanessaがフィーチャーされています。本ヴァージョンはイントロが最高に格好良いですね。躍動する格好良さを残しつつ、クラブ・テイストのラテン・ジャズ・サウンドで聴かせる「Nowhere To Run」はなかなかヒップです。相変わらずVanessaのヴォーカルは素晴らしいですね。

Martha Reeves & The Vandellas「Nowhere To Run」
 http://www.youtube.com/watch?v=RQRIOKvR2WM

「Free Soul」
ジャズ・サックス奏者John Klemmerのカヴァー。オリジナルはアルバム『Blowin' Gold』(1969年)に収録されています。オリジナルに近い雰囲気のインスト・カヴァーになっています。 格好良いブロウのBrandon Allenのテナー・サックスがグッド!

「Up, Up And Away」
The 5th Dimensionでお馴染みのJimmy Webb作品「ビートでジャンプ」をカヴァー。当ブログではRoman AndrenBossa RioGary McFarland & Co.のカヴァーも紹介済みです。ここではBrendan Reillyの男性ヴォーカルをフィーチャー。エキサイティングに疾走するSunlightsquare色に染めたカヴァーに仕上がっています。中盤のブレイクやJim Hartによるヴァイヴ・ソロもキマっています。

「California Soul」
Ashford & Simpson作の人気曲をカヴァー。ここではMarlena Shawヴァージョンのカヴァーということのようです。Marlena Shawヴァージョンは当ブログでも紹介した『The Spice Of Life』(1969年)に収録されています。ここではTasita D'Mourの女性ヴォーカルをフィーチャーしています。ここではMarlenaヴァージョンと同じくドラマティックなストリングスを配した仕上がりです。Claudio Passavantiのメロウ・エレピがいい感じです。

Marlena Shaw「California Soul」
 http://www.youtube.com/watch?v=2MMflNf-ocg

「O Mi Shango」
Mongo Santamaria作の人気アフロ・キューバン・クラシックをカヴァー。シングルにもなっています。本作からのオリジナルはオリジナルはアルバム『Sofrito』(1976年)に収録されています。ここではRene Alvarezの男性ヴォーカルをフィーチャーしています。オリジナルのパーカッシヴ感を活かしつつ、さらにグルーヴのうねり度をアップさせたフロア向けの仕上がりになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=JzQXdAmYgiY ※レコーディング風景

Mongo Santamaria「O Mi Shango」
 http://www.youtube.com/watch?v=PR1WYUmW448

ソウルフル・ハウス好きの方はリミックスも要チェックです。
「O Mi Shango(Mustafa Brazil To Africa Remix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=XxwzRnCywEM

「Skyscrapers」
Eumir Deodato作の大人気ブラジリアン・グルーヴ「摩天楼」のカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『Os Catedraticos 73』(1973年)に収録されています。個人的には大好きな曲なので、嬉しいカヴァーですね。ブラジリアン・グルーヴのクラシックですが、ラテン風味の「Skyscrapers」もなかなかです。Nichol Thomsonがトロンボーン・ソロで盛り上げてくれます。Jim Hartの小粋なヴァイヴもグッド!

Eumir Deodato「Skyscrapers」
 http://www.youtube.com/watch?v=Hzm8ua_ts08

「Land Of 1000 Dances」
ラストはWilson PickettのR&Bスタンダード「ダンス天国」をカヴァー(Chris Kenner作)。この曲もシングルになっています。Brendan Reillyのヴォーカルをフィーチャーしたラテン・ソウルに仕上がっています。オリジナルとは一味違った「ラテン・ダンス天国」を楽しめます。

Wilson Pickett「Land Of 1000 Dances」
http://www.youtube.com/watch?v=BWoQ_pZtXCY

興味がある方はSunlightsquare関連の他作品もチェックしてみて下さい。

『Urban Sessions』(2006年)
Urban Sessions feat. Steve Gadd/Will Lee/Joy Malcolm/Shariene Hector/Z-Star

『Urban Latin Soul』(2009年)
Urban Latin Soul

『Havana Central』(2010年) ※Sunlightsquare Latin Combo名義
Havana Central
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2011年11月19日

Jane Birkin『Lolita Go Home』

大人気フレンチ・ウィスパー・グルーヴ「Lolita Go Home」収録☆Jane Birkin『Lolita Go Home』
ロリータ・ゴー・ホーム
発表年:1975年
ez的ジャンル:ウィスパー・ヴォイス系フレンチ・ポップ
気分は... :Birkin、カヒミ・カリィ・・・

今回は女優・シンガーとして活躍するJane Birkinの3rdアルバム『Lolita Go Home』(1975年)です。

Jane Birkinは1946年、イギリス・ロンドン生まれ。

オーディション合格した映画『The Knack』(1965年)に出演し、同作はカンヌ映画祭パルム・ドールを受賞しています。この映画はサントラも大人気ですが(当ブログでも近々紹介する予定)、 そのサントラを手掛けたJohn BarryとBirkinは結婚します。さらに全裸での出演で話題になった映画『Blow Up(邦題:欲望)』(1966年)もカンヌ映画祭パルム・ドールを受賞しています。

1968年にJohn Barryと離婚したBirkinはフランスに渡ります。そこで出演した映画『Slogan』(1968年)で共演したSerge Gainsbourgと恋に落ち、公私にわたるパートナーとなります。1971年に二人の間に生まれたのが女優/歌手のCharlotte Gainsbourgです。この間、1969年に公開Alain Delon主演でお馴染みの映画『La Piscine(邦題:太陽が知っている)』にも出演しています。

酒乱・暴力などのトラブルが原因でGainsbourgのもとを去ったBirkinは、1981年に映画監督のJacques Doillonと結婚しています(1993年に離婚)。

Gainsbourgとの出会いがきっかけで女優のみならず歌手としても活躍するようになり、『Jane Birkin et Serge Gainsbourg』(1969年)、『Di Doo Dah』(1973年)、『Lolita Go Home』(1975年)、『Ex Fan Des Sixties』(1978年)、『Baby Alone In Babylone』(1983年)、『Lost Song』(1987年)、『Amours Des Feintes』(1990年)等のアルバムをリリースしています。
また、エルメス社の社長がBirkinに贈ったことで生まれた人気バック「バーキン」はあまりに有名ですね。

僕が初めてJane Birkinの映像を観たのは、中学生の時に観た『Death on the Nile(ナイル殺人事件)』(1978年)だったと思います。オールスター・キャストの映画の中でBirkinの役柄は華やかなに欠けていましたが・・・。でも、それ以前からBirkinの名前は何故かインプットされていた気がします。60年代の彼女の出演作について知るようになったのは社会人になってからですね。

歌手Jane Birkinについては、まず「Je T'aime,...Moi Non Plus」「Lolita Go Home」という人気の2曲が欲しかったため、最初にベスト盤を購入してしまいました。そのせいでオリジナル作品を長い間スルーしていました。

今日紹介する3rdアルバム『Lolita Go Home』(1975年)は、フリーソウル・クラシックとしても大人気のフレンチ・グルーヴ「Lolita Go Home」が収録されたオリジナル・アルバムです。

全11曲中7曲が当時のパートナーSerge Gainsbourgの作品です(うち6曲の作詞はPhilippe Labro)。やはり聴きどころはGainsbourgのセンスとBirkinのウィスパー・ヴォイスがマッチしたタイトル曲になりますが、それ以外の曲でもウィスパー・ヴォイス系フレンチ・ポップを満喫できます。

英語歌詞の曲もあるのですが、それらもフレンチ・ポップに聴こえてしまうところが不思議です。

Birkinがロンドン生まれであることを忘れてしまうフレンチ・ポップ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Lolita Go Home」
オススメその1。タイトル曲は前述のようにフリーソウル・クラシックです。フリーソウルのコンピ『Free Soul Parade』に収録されています。マイアミ風グルーヴィー・サウンドとBirkinのウィスパー・ヴォーカルが見事にマッチしたフレンチ・グルーヴの最高峰だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=fHgeFnPTJJY

本曲と言えば、Kahimi Karie(カヒミ・カリィ)によるカヴァーも外せませんね。当時、"渋谷系"大好きだった僕も愛聴していました。
Kahimi Karie「Lolita Go Home」
 http://www.youtube.com/watch?v=NchTZwFnEz0

「What Is This Thing Called Love ?」
Cole Porterのカヴァー1曲目。1929年のレヴュー『Wake Up And Dream』挿入歌です。これまで当ブログではBill Evans TrioArt PepperAnita O'Dayのカヴァーを紹介済みです。英語曲をロンドン生まれのBirkinが歌っているのに、なぜかフレンチ・ポップに聴こえるから不思議です。
http://www.youtube.com/watch?v=N1ox7wFJX_8

「Bebe Song」
オススメその2。キュートなBirkinの歌声にメロメロです。聴いているだけで恋の魔法にかけられてしまいそうなラブリー・フレンチ・ポップ。
http://www.youtube.com/watch?v=WMwc5czISQs

「Where Or When」
オススメその3。1937年のミュージカル『Babes in Arms』のために書かれたLorenz Hart/Richard Rodgers作品。当ブログではClifford Brownのカヴァーを紹介済みです。ここではBirkinのヴォーカルは正直雰囲気オンリーですが、その魅力を上手く引き出している仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=43t4Fo4y3D8

「Si Ca Peut Te Consoler」
美しいアコースティック・チューン。何処か甘酸っぱい香りがするのがいいですね。

「Love For Sale」
オススメその4。Cole Porterのカヴァー2曲目。当ブログではJorge DaltoGene HarrisDexter GordonAnita O'DayLes McCannのカヴァーを紹介済みです。本ヴァージョンは「Lolita Go Home」と並ぶ本作のハイライトだと思います。哀愁ヴォーカルとメロウ・サウンドのコンビネーションが抜群な至極のフレンチ・ポップ(英語ですが)に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=bQqJoIW8KU4

「Just Me And You」
ミュージカルの1シーンのような雰囲気です。Birkinのヴォーカルがセリフ回しのように聴こえます。

「La Fille Aux Claquettes」
小粋なアレンジが印象的です。Birkinにはこのタイプの曲はあまり似合わない気がしますが・・・

「Rien Pour Rien」
哀愁フレンチ・ポップ。アンニュイな雰囲気がBirkinにマッチしていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=wUt2ResK-ZM

「French Graffiti」
Gainsbourgらしいヘロヘロ感がいい感じです。セリフ調のパートがラップのような効果があっていい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=KARhB-xcsik

「There's A Small Hotel」
オススメその5。Lorenz Hart/Richard Rodgers作品の2曲目。ロマンティックな雰囲気と小粋なアレンジにグッとくる幸福のポップ・チューンに仕上がっています。

Jane Birkinの他作品もチェックを!

『Jane Birkin et Serge Gainsbourg』(1969年)
JANE BIRKIN & SERGE GAINSBOURG(JE T'AIME MOI NON PLUS)

『Di Doo Dah』(1973年)
ディ・ドゥ・ダー

『Ex Fan Des Sixties』(1978年)
Ex Fan Des Sixties

『Baby Alone In Babylone』(1983年)
Baby Alone in Babylone

『Lost Song』(1987年)
Lost Songs

『Amours Des Feintes』(1990年)
いつわりの愛

また、ロリータ・ウィスパー・ヴォーカル好きの方は、ぜひKahimi Karie(カヒミ・カリィ)もチェックしてみて下さい。特に初期のMaxiシングルがオススメです。僕も記事を書きながら、CD棚から引っ張りだしてきて今回の主役Jane Birkin『Lolita Go Home』以上に繰り返し聴いています。

カヒミ・カリィ『Girly』(1994年)
Girly

「Candyman」(From 『Girly』)
 http://www.youtube.com/watch?v=F_ebYM5wGmo
「Lolita Go Home」(From 『Girly』)
 http://www.youtube.com/watch?v=NchTZwFnEz0
「Still Be Your Girl」(From 『Girly』)
 http://www.youtube.com/watch?v=rW-xe2AqW4w

カヒミ・カリィ『My First Karie』(1995年)
MY FIRST KARIE

「Elastic Girl」(From 『My First Karie』)
 http://www.youtube.com/watch?v=ug3SXDtYavI
「When You Close Your Eyes」(From 『My First Karie』)
 http://www.youtube.com/watch?v=0ry0XdVANSs

カヒミ・カリィ『I Am a Kitten』(1995年)
I am a kitten

「I Am a Kitten」(From 『I Am a Kitten』)
 http://www.youtube.com/watch?v=0Dbz4BpiPmU
「Vogue Bambini」(From 『I Am a Kitten』)
 http://www.youtube.com/watch?v=zt4ELeZZg0E
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2011年11月18日

Roger『Bridging The Gap』

故Roger Troutmanのラスト・オリジナル・アルバム☆Roger『Bridging The Gap』
Bridging the Gap
発表年:1991年
ez的ジャンル:トークボックス系エンタメFunk
気分は... :これがラストになるなんて...

今回はZappファミリーの総帥であった故Roger Troutmanの4thソロ・アルバム『Bridging The Gap』(1991年)です。

これまで紹介してきたZapp/Roger作品は以下の6枚。

 Zapp『Zapp II』(1982年)
 Zapp『Zapp III』(1983年)
 Zapp『The New Zapp IV U』(1985年)

 Roger『The Many Facets of Roger』(1981年)
 Roger『The Saga Continues...』(1984年)
 Roger『Unlimited!』(1987年)

1999年実兄Larryに射殺され、悲運の最期を遂げたRoger Troutmanですが、結果として本作『Bridging The Gap』が生前最後のオリジナル・アルバムとなってしまいました。

本作に対しては、"一時のZapp/Rogerの勢いは感じられない"といった評価も見受けられます。実際、商業的にはアルバム、シングル共に振るわなかったのは事実です。しかし、内容的には他のZapp/Roger作品に引けを取らない充実作であるというのが僕の意見です。

本作がリリースされた当時の音楽シーンはNJSやHip-Hopが勢いを増し、Roger Troutmanのようなベテラン・アーティストにとっては苦難の時代だったのかもしれません。そうした中で新旧世代の橋渡しとなる音楽を創り上げるといった思いが、アルバム・タイトルにも反映されているのでは?

制作にも変化が見られ、全10曲中5曲が元Scritti PolittiDavid Gamsonとの共同プロデュースです。

当ブログでも紹介したScritti Polittiの3rdアルバム『Provision』(1988年)からのシングル「Boom! There She Was」にRoger Troutmanが客演しており、そこでの相性の良さがDavid Gamsonの起用につながったのでしょうね。

Scritti Politti feat. Roger Troutman「Boom! There She Was」
 http://www.youtube.com/watch?v=hgE6g1UIwro

また、本作を語るうえで欠かせないのが、Erick SermonParish Smith(PMD)による強力Hip-HopユニットEPMDの存在です。

本作からの1stシングル「(Everybody) Get Up」に彼らが客演し、重量ファンクを迫力のラップで盛り上げてくれます。さらに、当ブログでも紹介した彼らの4thアルバム『Business Never Personal』(1992年)に収録されたHip-Hopクラシック「Crossover」で本作収録の「You Should Be Mine」をサンプリングしています。

レコーディングには、Troutman兄弟、Shirley Murdock等お馴染みのZappファミリーが参加しています。

リアルタイムで聴いていた時には、まさか本作がZapp/Rogerのラスト・オリジナル・アルバムになるとは思っていなかったのですが・・・

全曲紹介しときやす。

「(Everybody) Get Up」
オススメその1。アルバムからの1stシングル(最高位全米R&Bチャート第19位)。Rogerらしいトークボックス全開の重量ファンク・チューン。いかにもフロア・キラーといった雰囲気のごキゲンな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=DMFTvUia_kM

アルバム・ヴァージョンも悪くありませんが、この曲と言えば前述のようにEPMDが参加したEPMD Diesel Mixも外せません(アルバム未収録)。当時、EPMD Diesel Mix欲しさにアルバムに加えてMaxiシングルも購入しました。

Roger Feat. EPMD「(Everybody) Get Up(EPMD Diesel Mix)」
http://www.youtube.com/watch?v=7T9E4ZRei7s

「Take Me Back」
オススメその2。アルバムからの2ndシングル(最高位全米R&Bチャート第37位)。メロウな味わいのミッド・チューン。前作からの大ヒット・シングル「I Want To Be Your Man」を少しテンポ・アップし、大人の味わいにした雰囲気がいいですね。共同プロデュースのDavid Gamsonの貢献が大きいかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=D0CFGXIjNNY

「Curiosity」
前作でも聴かれたNJSテイストの楽曲。試みしては面白いと思いますが、今聴くと少しビミョーかも・・・
http://www.youtube.com/watch?v=4Uc6XxOxttY

「You Should Be Mine」
オススメその3。個人的にはアルバムのハイライトだと思います。軽快なギター・カッティングと重量リズムがうねるファンク・チューンは、聴いているだけでアドレナリンが出まくりです。
http://www.youtube.com/watch?v=eCruEJJ8L7A

前述のように、本曲の素晴らしさを知らしめたのがEPMDによるHip-Hopクラシック「Crossover」です。「(Everybody) Get Up」の客演のお返しという意味合いもあると思いますが、Zapp/RogerとEPMDの相性の良さを再認識させてくれました。

EPMD「Crossover」
 http://www.youtube.com/watch?v=Y-7oQTwRztU

「Emotions」
オススメその4。クラシックZapp「Computer Love 」タイプの名バラード。メロウなトークボックス使いが絶品です。「Computer Love 」好きの人はぜひチェックを!
http://www.youtube.com/watch?v=VZlX0qkrD9U

「Break Through」
オススメその5。軽快なギター・カッティングでリードする本曲もRoger/Zappらしいファンク・チューンです。さらにDavid Gamsonが隠し味を利かせている感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=bMcY36bG_1o

「Love Incorporated」
オススメその6。メロウなミディアム・スロウ。(多分)Shirley Murdockの女性コーラスとの絡みにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=6p_jA-cCjxI

「Victim of Love」
オススメその7。トークボックス全開のファンク・チューン。「(Everybody) Get Up」、「You Should Be Mine」に迫る盛り上がりです。Rogerのハードなギター・ソロも聴けます。
http://www.youtube.com/watch?v=Dfzs8nfqB8g

「Who-La-Boola」
ここからラスト2曲はルーツ・ミュージックをRoger流に演奏したもの。本曲はジャズ・フレイヴァーのインスト・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=OQ5OXL7qEOc

「Hurry Up」
ラストはブルースで締め括ってくれます。Rogerらしいエンタメ精神に溢れた仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=4KRSP_8ULWM

Zapp/Roger作品の過去記事もご参照下さい。

Zapp『Zapp II』(1982年)
Zapp II

Zapp『Zapp III』(1983年)
Zapp III

Zapp『The New Zapp IV U』(1985年)
The New Zapp IV U

Roger『The Many Facets of Roger』(1981年)
The Many Facets of Roger

Roger『The Saga Continues...』(1984年)
The Saga Continues

Roger『Unlimited!』(1987年)
Unlimited!
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2011年11月17日

Para:Diso『Paradise II Paranoia』

IncognitoのBlueyと息子Danielによる親子ユニット☆Para:Diso『Paradise II Paranoia』
パラダイス・トゥー・パラノイア
発表年:2001年
ez的ジャンル:親子ユニット系クロスオーヴァー
気分は... :父と息子の絆・・・

今回はIncognitoのリーダーJean-Paul "Bluey" Maunickとプロデューサーとして活躍するBlueyの息子Daniel Maunickによる親子ユニットPara:Disoのアルバム『Paradise II Paranoia』(2001年)です。

Jean-Paul "Bluey" MaunickのグループIncognitoについては、
当ブログで『Tribes, Vibes And Scribes』(1992年)、『Positivity』(1993年)の2枚を紹介しています。

また、DJ Venomの名前でも活躍する息子のDaniel Maunickについては、彼がプロデュースしたSabrina MalheirosMarcos Valleの作品を紹介済みです。

個人的には、先月リリースされたばかりの『Dreaming』を大絶賛したように、Daniel MaunickがプロデュースしたSabrina Malheiros作品を大変気に入っており、息子Daniel Maunickの才能を高く評価しています。

本作『Paradise II Paranoia』Para:Diso唯一のアルバムであり、まず日本で2001年にリリースされ、本国UKでは2004年にリリースされました。

親子ユニットのかたちになってしますが、実態としては息子Daniel Maunick主導の作品の一部を父Blueyがサポートした作品といった感じです。その意味では、息子Daniel Maunickのクロスオーヴァー・センスを楽しむクラブ・ミュージック作品と言えるのではないでしょうか。

レコーディングには、Galliano作品でお馴染みの女性ヴォーカリストValerie EtienneやIncognito作品でお馴染みのキーボード奏者Ski Oakenfull等が参加しています。

派手さはありませんが、後のDaniel Maunickの活躍を予感させる1枚として楽しめると思います。

全曲紹介しときやす。

「Paradise II Paranoia」
イントロ的な小曲。

「All About U」
Hip-Hop調ビートを用いた幻想的な仕上がり。まさにパラノイアへ誘われます。

「Waiting 4 The Sun 2 Shine」
オススメその1。Valerie Etienneのヴォーカルをフィーチャー。キーボードはSki Oakenfullです。Mark De Clive-Loweあたりがお好きな人であれば気に入るであろうクロスオーヴァーなNu Jazzチューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=-gmjtuBK6aA

「Eden」
オススメその2。Sabrina Malheiros作品にも通じる、Danielらしい21世紀ボッサ・モードのブラジリアン・グルーヴ。よくよく考えれば、Danielのブラジリアンなセンスは父Blueyの影響なのでしょうね。

「Right Is Right」
Niki Kingの女性ヴォーカルをフィーチャーしたアーバン・メロウ。落ち着いた中にも幻想的な雰囲気が漂うのが印象的です。

「Black Orchid」
インタールード的な小曲。

「Snowblind」
クールで幻想的なインスト。Danielのリズム・トラックの上に、Blueyが幻想的なギターを響かせます。

「Let Yourself Go」
オススメその3。Tommy Blaizeの男性ヴォーカルをフィーチャー。派手さはありませんが、なかなかグッとくるアーバン&クールなダンサブル・チューンです。

ソウルフル・ハウス・ファンはSki Oakenfullのリミックスも要チェックです。
「Let Yourself Go (Ski Oakenfull Mix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=Ee2WbiWwhEQ

「Connexion」
スペイシーなインタールード。

「Vanishing Point」
オススメその4。この曲はDanielが一人で創り上げています。ジャジー感を強調したミステリアスなインスト・チューン。昔の僕であれば、あまり興味を示さなかったかもしれませんが、クラブジャズ大好きな現在の僕にはグッとくる仕上がりです。

「Sweet Rain」
オススメその5。ラストはBlueyのアシッド・ジャズ感覚を取り入れたクロスオーヴァーなインスト・チューンです。

Incognito作品やDaniel Maunickプロデュース作品の過去記事もご参照下さい。

Incognito『Tribes, Vibes And Scribes』(1992年)
Tribes Vibes + Scribes

Incognito『Positivity』(1993年)
Positivity

Sabrina Malheiros『New Morning』(2008年)
ニュー・モーニング

Marcos Valle『Esphera』(2010年)
ESPHERA

Sabrina Malheiros『Dreaming』(2011年)
DREAMING
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2011年11月16日

The Rolling Stones『The Rolling Stones, Now!』

Brian Jonesのブルース、R&Bへの愛着を感じられるStones作品☆The Rolling Stones『The Rolling Stones, Now!』
ザ・ローリング・ストーンズ・ナウ!
発表年:1965年
ez的ジャンル:Brian Jones主導のStones
気分は... :Trad Rock !

先週、WOWOWで日本を代表するスーパーギタリストCharの特別企画番組『TRADROCK』を観ました。

『TRADROCK』は、Charが自身のルーツに立ち返り、「ロック・スタンダードのカヴァーを通じてギターの素晴らしさを伝える」というシリーズであり、これまでEric Clapton編の『Eric』、Jeff Beck編の『Jeff』、The Beatles『The B』、The Ventures編の『The V』、Jimmy Page編の『Jimmy』、Jimi Hendrix編の『Jimi』、セルフカヴァー編の『Char By Char』がDVD/CDとしてリリースされています。

番組はTRADROCKシリーズをダイジェスト化したもので、途中にChar本人の解説もあり、かなり楽しめました。Charらしいこだわりとセンスと凄腕によるロック名曲カヴァーは、単純に格好良い!の一言でした。特にThe Venturesのカヴァーには感動しましたね。The Venturesってこんなにヒップだったんだ!

当ブログのエントリー状況を見てもおわかりのとおり、最近は殆どロックを聴かなくなった僕ですが、久々にロックの楽しさに触れた気がしました。また、カヴァー作品の意義を再認識する良き機会になりました。

ということで、久々にTrad RockなアルバムからThe Rolling Stones『The Rolling Stones, Now!』(1965年)です。

これまで本ブログで紹介してきたStones作品は以下の9枚です(発売年順)。

 『December's Children (And Everybody's)』(1965年)
 『Aftermath』(1966年)
 『Between the Buttons』(1967年)
 『Beggars Banquet』(1968年)
 『Let It Bleed』(1969年)
 『Sticky Fingers』(1971年)
 『Exile on Main St.』(1972年)
 『Black And Blue』(1976年)
 『Emotional Rescue』(1980年)

今回紹介する『The Rolling Stones, Now!』(1965年)はUSにおける3rdアルバムです。

多くの方がご存知のように、初期StonesはUKとUSとで異なるアルバムをリリースしています。僕の場合、基本はUSリリース作品でコレクションし、『Aftermath』のみUK盤で持っています。

『The Rolling Stones, Now!』(1965年)は、初期Stones作品の中でも最も"Trad Rock"的な雰囲気を楽しめるアルバムだと思います。

USでの次作『Out of Our Heads』(1965年)には、「(I Can't Get No) Satisfaction」「The Last Time」というJagger/Richards作による強力オリジナルが収録されており、バンド主導権がBrian JonesからMick Jagger/Keith Richardsに移っていくことになります。

Brian Jones主導のStonesとしての最後のアルバムが本作『The Rolling Stones, Now!』だったのかもしれませんね。その分、Brian Jonesのブルース、R&Bへの愛着を感じられるカヴァーが存在感を示しています。

僕の場合、昔はカヴァーが多いアルバムは好きではありませんでした。オリジナル楽曲で勝負するのが真のアーティスト!みたいな勝手な思い込みがあったのかもしれません。カヴァーが大半を占める本作も例外ではなく、Stonesを最も熱心に聴いた時期でもそれ程関心が高いアルバムではありませんでした。しかし、年齢を重ねるにつれ、そうした思い込みも薄れ、カヴァー曲も素直に受け入れられるようになりました。それに連動して本作に対する自分の評価も高まってきました。

レコーディングには、Mick JaggerKeith RichardsBrian JonesCharlie WattsBill Wymanというメンバー5人以外に、Jack Nitzsche、Ian Stewartが参加しています。

アルバムは全米アルバム・チャート第3位となっています。

"Trad Rock"的な雰囲気を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Everybody Needs Somebody To Love」
Solomon Burke/Bert Russell/Jerry Wexler作。オープニングはSolomon Burkeカヴァー。オリジナルLPでは誤ってデモ・テイクのショート・ヴァージョンが収録されていましたが、CD化の際にUKの2ndアルバム『The Rolling Stones No. 2』にも収録されているロング・ヴァージョンに差し替えています。いかにもStonesらしいビートにグッときます。初期Stonesの不良なR&B感を満喫できるカヴァーです。
http://www.youtube.com/watch?v=pBmOQvJCj88

「Down Home Girl」
Jerry Leiber/Arthur Butler作。ニューオリンズのR&BシンガーAlvin Robinsonのカヴァーです。今回聴き直して一番格好良いと思ったのが本曲。ブルージー&レイジー&ファンキーな雰囲気がたまりません。Brian Jonesのベースがなかなかいいですね。後の傑作アルバム『Exile on Main St.』(1972年)あたりを意識して聴くと、さらに楽しめるのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=Fp2q3yK8Lrs

「You Can't Catch Me」
Chuck Berryのカヴァー。Mickの吐き捨てるようなヴォーカルが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=wEGFTse_KwM

「Heart Of Stone」
Mick Jagger/Keith Richards作。アメリカでは64年12月にシングル・カットされましたが大したヒットにはなりませんでした。まぁ、確かにシングルにするにはシブすぎるソウル風バラードですが・・・内容的には素晴らしいと思います。Mickのヴォーカルの成長を実感できる1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=sk8LEtKfFhE

「What A Shame」
Mick Jagger/Keith Richards作。何の予備知識もなければ、Jagger/Richards作とはわからずカヴァー作品と勘違いする人が多いであろうブルース・チューン。Brianのスライド・ギターとIan Stewartのピアノがいい味出しています。
http://www.youtube.com/watch?v=7NorXcv2mMM

「Mona (I Need You Baby)」
Ellas McDaniel(Bo Diddley)作。このBo DiddleyのカヴァーはUKではデビュー・アルバム『The Rolling Stones』に収録されています。この曲を聴いていたら、「山本モナ妊娠!」の芸能記事が思い浮かんでしまいました(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=NGZcFVBCL98

「Down The Road Apiece」
Don Raye作のブギウギ。Stonesの本カヴァーはChuck Berryヴァージョンを意識したものです。当ブログではManfred Mannのカヴァーも紹介済みです(アルバム『Five Faces Of Manfred Mann』収録)。
http://www.youtube.com/watch?v=9tzKajOTf_Y

「Off The Hook」
Mick Jagger/Keith Richards作。若い頃に聴いた時には「何故こんな曲入れるんだろう」なんて思っていた曲ですが、今聴くと悪くない・・・不思議なものですね。
http://www.youtube.com/watch?v=YItltQ0snqA
(Mick Jagger/Keith Richards)

「Pain In My Heart」
Naomi Nevill作。Otis Reddingのカヴァー。作者のNaomi NevillはAllen Toussaintの変名です。Mickが自分なりの「Pain In My Heart」に仕上げているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=CcR9z7b6jL8

「Oh Baby (We Got A Good Thing Goin')」
Barbara Lynn Ozen作。テキサスの女性R&Bシンガー/ギタリストBarbara Lynnのカヴァー。このあたりは相当シブい選曲という気がします。でもStones(というよりBrian Jones)らしくていいのでは
http://www.youtube.com/watch?v=wEV6ejw9-9A

「Little Red Rooster」
Willie Dixon作。シカゴ・ブルースの大御所Howlin' Wolfのカヴァー。1964年にUKでシングル・カットされ、見事チャートNo.1に輝きました。Brianのスライドがいい雰囲気を醸し出しています。Brian Jonesファンには外せない演奏ですね。でも、この激シブ・カヴァーがチャートのトップになるというのが不思議ですね。当時のUK音楽シーンを象徴していると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=M91uWDUeYX0

「Surprise, Surprise」
Mick Jagger/Keith Richards作。スコットランド出身の女性ポップ・シンガーLuluに提供した楽曲です。Luluヴァージョンと聴き比べるのも楽しいですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=MBcABtkBuU8

Lulu「Surprise, Surprise」
 http://www.youtube.com/watch?v=IJo7KQzPzTc

サッカーW杯アジア3次予選では、日本代表がアウェーで北朝鮮に0対1で敗れました。

今回の敗戦に関して、批判的な意見の方も多いと思いますが、個人的には最終予選に向けた戒めとして、いいタイミングでの敗戦だったと思います。逆にザック・ジャパンの不敗神話が継続されたままで最終予選に入るのは危険だと思っていました。

試合内容も敗戦という結果が妥当に思えるものでしたし、チーム全体にいい意味での危機感を植え付けられたと思います。それにザックは勝利に固執せず、選手や戦術の見極めを重視していましたからね。今回の試合でバックアップ・メンバーの再構築を求められるポジションがいくつ浮き彫りになったと思うので、次回その課題に対してどのような人選・オプションを用意するのか楽しみにしています。
posted by ez at 04:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする