2011年11月02日

Hector Lavoe『De Ti Depende』

N.Y.サルサの人気男性シンガーの代表作☆Hector Lavoe『De Ti Depende』
De Ti Depende
発表年:1976年
ez的ジャンル:N.Y.サルサ人気歌手
気分は... :コートが似合うサルサ?

今回は偉大なサルサ歌手Hector Lavoe(1946-1993年)の代表作『De Ti Depende』(1976年)です。

N.Y.サルサ・シーンを代表する人気シンガーHector Lavoeの紹介は、『Comedia』(1978年)に続き2回目となります。

何となくサルサは夏に聴くイメージが強いかもしれませんが、秋冬に聴くサルサも体が暖まります。特にHector Lavoeや盟友Willie ColonあたりのN.Y.サルサはコートが似合うサルサ(何じゃそりゃ?)という気がします。

今日紹介する『De Ti Depende』(1976年)は、『La Voz』(1975年)に続くLavoeのソロ第2弾アルバムです。

やはりLavoeのソロ・アルバムと言えば、まずは『De Ti Depende』(1976年)、『Comedia』(1978年)、『Recordando a Felipe Pirela』(1979年)の3枚ということになりますかね。。いずれも盟友Willie Colonがプロデュースした作品です。

本作『De Ti Depende』でもWillie Colonプロデュース、Luis Perido Ortizらのアレンジにより、都会的で洗練されたサルサ・サウンドを満喫できます。

レコーディングには、Angel Vasquez(tb)、Harry de Aguiar(tb)、Ray Feliciano(tp)、Joe Torres(p)、Santi Gonzalez(b)、Jose Mangual Jr.(per)、Milton Cardona(per)、Yomo Toro(g)、Willie Colon(back vo)、Ruben Blades(back vo)が参加しています。

「De Ti Depende」「Periodico De Ayer」あたりが名曲として知られていますが、僕の音楽嗜好にフィットするのは、今聴いても格好良い「Hacha Y Machete」「Felices Horas」ですかね。

サングラスをかけた悪党面で微笑むLavoeが写るジャケも印象的です。

全曲を紹介しときやす。

「Vamos A Reir Un Poco」
オープニングは都会的なN.Y.サルサ・サウンドをバックに、Lavoeがノリノリのヴォーカルを聴かせてくれます。N.Y.サルサ好きならば間違いない1曲。Perucho Torcat作。
http://www.youtube.com/watch?v=ZV3uX2_newo

「De Ti Depende」
タイトル曲は美しき哀愁ボレロ。Lavoeが情感たっぷりのヴォーカルで切ない恋心を歌い上げます。Yomo Toroのギターも素晴らしいですね。Miguel Angel Amadeo作。
http://www.youtube.com/watch?v=3SNnVKehNyI

「Periodico De Ayer」
サルサの名コンポーザーCatalino Curet Alonso作品。「De Ti Depende」と並び本作を代表する名曲です。格好良いホーン・アンサンブルとエレガントなストリングスが印象的なサルサ・サウンドをバックに、Lavoeが素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれます。完成度の高い1曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=gAlATS5ioAg

「Consejo De Oro」
リラックス・モードの開放的なラテン・リズムがいいですね。Arquimides Arcidiacono作。
http://www.youtube.com/watch?v=ny6A9XmY8o4

「Tanto Como Ayer」
美しいオーケストレーションをバックに、Lavoeが男の色気が漂うヴォーカルで歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=8lS04oy9gP0

「Hacha Y Machete」
今日的な感覚で聴くと一番格好良いのは曲なのでは?個人的にも一番のお気に入り。疾走感の中にも洗練を感じるN.Y.サルサ・サウンドにグッときます。Enildo Padron作。
http://www.youtube.com/watch?v=43hUYw7HGv4

「Felices Horas」
「Hacha Y Machete」と並ぶ僕のお気に入り。Joe Torresのピアノが牽引する開放的な躍動感がたまりません。「Hacha Y Machete」同様、洗練された都会的なサルサ・サウンドがサイコーです。Luis Perez作。
http://www.youtube.com/watch?v=8FC1FuKEWXk

「Mentira」
序盤はムーディーなラテンですが、中盤のギア・チェンジで一気に加速します。
http://www.youtube.com/watch?v=2apfXaL-tz0

『Comedia』(1978年)、『Recordando a Felipe Pirela』(1979年)もぜひチェックを!

『Comedia』(1978年)
Comedia

『Recordando a Felipe Pirela』(1979年)
Recordando a Felipe Pirela

栄光と悲劇のサルサ歌手Lavoeの人生に興味がある方は、Marc Anthony & Jennifer Lopez(今夏、離婚してしまいましたが)が主演したLavoeの伝記映画『El Cantante』(2007年)をどうぞ!

エル・カンタンテ 熱情のサルサ [DVD]
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posted by ez at 01:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月01日

Cameo『Machismo』

大ヒット『Word Up!』続く作品。Miles Davisも参加!☆Cameo『Machismo』
cameo machismo.jpg
発表年:1988年
ez的ジャンル:80年代型男のファンク
気分は... :嬉しい&ムカつく!

昨日は嬉しい知らせとムカつく知らせが同時に届き、複雑な心模様です。
後者については、野暮な言動に過敏に反応してしまう僕の悪い癖で怒りが倍増しています。

まぁ、マインド・リセットして嬉しいこと、楽しいことに思いを馳せ、野暮天の言動には鈍感力を駆使しないといけませんな・・・

Larry Blackmon率いるCameoが1988年にリリースした『Machismo』です。

これまで当ブログで紹介したCameo作品は以下の3枚。

 『Cameosis』(1980年)
 『She's Strange』(1984年)
 『Word Up!』(1986年)

今日紹介する『Machismo』は、大ヒットした『Word Up!』(1986年)に続いてリリースされたアルバムです。

Jean Paul Gaultierデザインのファッションに身を包んだ、Larry BlackmonTomi JenkinsNathan Leftenantの3名が写るジャケはなかなかインパクトがあると思いますが、今となってはあまり話題にもならず、評価もイマイチのアルバムかもしれませんね。

しかし、個人的には『Word Up!』以上にお気に入りの作品です。実際、リアルタイムでは『Word Up!』よりも『Machismo』を聴いた回数の方が多かったと記憶しています。

僕が本作に惹かれた大きな要因は、ジャズの帝王Miles Davisの参加です。Miles参加曲「In The Night」はシングルになっていませんが、本作のハイライト曲と言えるでしょう。この1曲のみでも本作をゲットする価値があると思います。

それ以外に元メンバーCharlie Singleton(g)をはじめ、Steven Van Zandt(E Street Band)(g)、Keni Burke(b)、Lenny Williams(元Tower Of Power)(g)、Bernard Wright(key)、Kenny Garrett(sax)、Maceo Parker(sax)、Michael Brecker(sax)、Randy Brecker(tp)、Fred Wesley(tb)等が参加しています。

上記ゲストを見てもおわかりのようにホーン隊のメンバーが充実しており、全編を通じてなかなか気の利いたホーン・サウンドを聴くことができます。

所詮はB級扱いのアルバムかもしれませんが、先入観なしに聴けばそれなりに楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「You Make Me Work」
アルバムからの1stシングル。全米R&Bチャート第4位となりました。前作からの大ヒット・シングル「Word Up!」の二番煎じと揶揄されたりもしているファンク・チューンです。二番煎じの何が悪いの?Larry Blackmon節全開だし、格好良い曲だし、いいんじゃない!というのが僕の意見です。
http://www.youtube.com/watch?v=kP3DWSDiKIU

「I Like The World」
少しスカスカな音空間ながら、なかなか聴きやすいファンク・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=YRWzh3jRUKs

「Promiscuous」
「In The Night」と並ぶお気に入り曲。当時は本曲と「In The Night」ばかり繰り返し聴いていました。ジャケに写るNathan Leftenantの雰囲気とマッチしたハードなファンク・チューン。ロックなギターもいい感じです。

「In The Night」
前述のようにMiles Davisが参加した本作のハイライト。Go-Go調のファンク・サウンドをバックにMilesのミュートがクールに響き渡ります。当時は同じくMilesが参加したScritti Politti「Oh Patti (Don't Feel Sorry for Loverboy) 」(1988年)とセットで聴いていたりもしました。
https://www.youtube.com/watch?v=vgK1gU5YOT0

Scritti Politti「Oh Patti (Don't Feel Sorry for Loverboy) 」
 http://www.youtube.com/watch?v=wM9zHBKZsvQ

「Skin I'm In」
アルバムからの2ndシングル。全米R&Bチャート第5位となりました。シリアスな雰囲気が印象的です。本作らしいホーン・アンサンブルで盛り上げてくれます。。
http://www.youtube.com/watch?v=TQX3k4DiAZ0

「Pretty Girls」
この曲もシングルになりました。少し大人しい感じですが、この時期のCameoらしいファンク・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=qIUViG-CPEk

「Honey」
「You Make Me Work」が「Word Up!」の二番煎じならば、本曲は「Candy」の二番煎じといった雰囲気です。前述のように僕はそういったことを全く気にしませんが・・・

「Soul Tightened」
「In The Night」と同じくGo-Goスタイルの仕上がり。当時はGo-Goサウンドが流行っていましたからね。
http://www.youtube.com/watch?v=6gPvFTL8HHs

「DKWIG」
ラストはレゲエ・チューン。ヒネリはなく結構フツーにレゲエしています。
http://www.youtube.com/watch?v=G4ejOajQNw4

Cameoの過去記事もご参照下さい。

『Cameosis』(1980年)
Cameosis

『She's Strange』(1984年)
She's Strange

『Word Up!』(1986年)
Word Up!
posted by ez at 04:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする