Swell Sessionとしてもお馴染みのスウェーデン人クリエイターによるヴォーカル・プロジェクト☆Stateless『Art Of No State』♪
発表年:2003年
ez的ジャンル:北欧系クラブ・ミュージック
気分は... :勝負しろよ!
サッカーUEFAチャンピオンズ・リーグではマンチェスターを本拠地とする強豪2チーム、ユナイテッドとシティが共にグループ・リーグ敗退という結果になりました。シティは難しい気がしていましたが、まさかユナイテッドが敗退するとは思いませんでした。
僕も生中継で「マンチェスター・シティ対バイエルン・ミュンヘン」の試合を観ていましたが、バイエルンの宇佐美がCLデビューしましたね。出場時間が少なかったかったのは考慮すべきですが、もう少し積極的にプレーして欲しかったですね。1対1の局面でパスを選択した宇佐美に対して、解説者のK氏が思わず「勝負しろよ!」とボヤいていましたが、僕も全く同じように叫んでいました。まだまだ欧州トップチームで活躍するためのメンタリティが備わっていない気がします。
今回はスウェーデン出身のクリエイター
Statelessのアルバム
『Art Of No State』(2003年)です。
Stateless(本名
Andreas Saag)は、1980年スウェーデン、イェーテボリ出身。
Swell Session、
Swing Session名義でも活動しています。
2000年に本作にも参加している日系スウェーデン人の女性シンガー
Yukimi NaganoをフィーチャーしたSwell Session名義のシングル
「A Swell Session/The Music In Her Eyes」がGilles Petersonなどから絶賛され、注目を集めるようになります。
さらにAndreasの親友であり、本作にも参加している男性シンガー
ErnestoをフィーチャーしたStateless名義のシングル
「Falling Into 」(2002年)でも高い評判を得ています。
こうしてリリースされたのが
Stateless名義のアルバム
『Art Of No State』(2003年)です。
ハウス、ブロークンビーツ、ジャズ、ソウルを取り入れた北欧らしい透明感のあるクラブ・ミュージック作品に仕上がっています。Stateless自体がAndreasのヴォーカル・プロジェクトという位置づけなので、全曲ヴォーカル入りのアルバムになっているのがいいですね。
ヴォーカルで大きくフィーチャーされているのは、前述の
Yukimi Nagano、
Ernestoの2人とAndreasのガールフレンド
Elsa Hedbergの3名。
日系スウェーデン人の女性シンガー
Yukimi Naganoは自身のグループ
Little Dragonや、
Koop、
Hird等のフィーチャリング・ヴォーカルでお馴染みですね。意外なところでは、当ブログでも紹介した
Raphael Saadiqの最新作
『Stone Rollin'』にフィーチャーされていましたね。また、
Little Dragonの最新作
『Ritual Union』(2011年)はCDショップで最近よく見かけます。
Ernesto(本名:Jonatan Backelie)は自身もソロ・アルバムを2枚リリースしています。当ブログで紹介した作品で言えば、スウェーデン人クリエイター
Nils Kroghのアルバム
『Disposition』(2007年)でフィーチャーされています、同アルバムにはAndreasもSwell Session名義で参加しています。
クラブ・ミュージックと言っても、ガンガンにフロア仕様になっているのではなく、アーバンな味わいも満喫できる内容になっているところが好きです。
北欧クリエイターの魅力がコンパクトにまとまった1枚です。
全曲を紹介しときやす。
「All Of A Sudden」オープニングはYukimi Naganoをフィーチャー。シングルにもなりました。北欧らしい透明感のあるエレクトリック・サウンドとクールなYukimiのヴォーカルがマッチした大人のクラブ・ミュージックに仕上がっています。後半のYukimiのヨーデル風唱法が面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=anVAnUfEHiU「Bringin' Me Down」Ernestoをフィーチャーしたブロークンビーツ調のエレクトリック・ファンク。ブリブリしたシンセ・フレーズとセクシーなErnestoのヴォーカルがクセになります。
「Falling Into (Swell Session's Boy Wonder Mix)」前述のように彼の評価を高めた人気シングル。Ernestoをフィーチャーしています。ここではSwell Session名義のミックスが収録されています。北欧クラブ・ミュージックから70年代ソウルへのオマージュといった趣のアーバンな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=kl25VlVw9JU「Another Day (Album Version)」Elsa Hedbergをフィーチャー。シングルにもなったブロークンビーツ。ガンガンにビートを強調するのではなく、メロウなエレピ・サウンドも交えてアーバンな雰囲気でまとめているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=As7wlwMGt-U「How You Believe」Ernestoをフィーチャー。ダウンテンポな仕上がりでアルバムにアクセントをつけています。
「Rejected For Life (Album Version)」Elsa Hedbergをフィーチャー。ヴォコーダーと共にスタートする哀愁エレクトリック・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=a3i4s75fXqY「Inner City Winter」Yukimi Naganoをフィーチャー。ソウルフルなハウス・チューンです。虚しい雰囲気がいいですね。真夜中に聴くとピッタリ!
「Unequalled」Elsa Hedbergをフィーチャー。北欧らしい哀愁チューン。哀愁モードなのにジメっとしていないところがいい感じです。
「Leave Me Now」Bless、Elsa Hedberg、Mimi Terris、Vanessa Liftigをフィーチャー。近未来感のあるブロークンビーツに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=SzFWZYiPZPE「Too Late」Yukimi Naganoをフィーチャー。Andreas Saag自身もヴォーカルをとっています。ミステリアスな雰囲気が漂うミッド・チューンです。
僕が保有する国内盤には
「Hool(Yukihiro Fukutomi Remix)」、
「Which I've Really Seen」という2曲のボーナス・トラックが収録されています。
ご興味がある方は、
Swell Session、
Little Dragon、
Ernestoのアルバムもチェックしてみて下さい。
Swell Session『Swell Communications』(2007年)
Little Dragon『Little Dragon』(2007年)
Little Dragon『Machine Dreams』(2009年)
Little Dragon『Ritual Union』(2011年)
Ernesto『A New Blues』(2005年)
Ernesto『Find The Form』(2007年)