2011年12月13日

『今の気分は...2011年12月13日編』

今日は忘年会で相当ヘベレケ・モードなので、過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は70年代後半から80年代初めの夜遊び気分のディスコ&メロウな楽曲をセレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Odyssey「Native New Yorker」
From 『Odyssey』(1977年)
Odyssey / Native New Yorker
http://www.youtube.com/watch?v=W9M6gXIqlfI

The Heat「Just Like You」
From 『Heat』(1980年)
Heat
http://www.youtube.com/watch?v=HXnVJr3uWBE

Grey & Hanks「You Fooled Me」
From 『You Fooled Me』(1978年)
ユー・フールド・ミー
http://www.youtube.com/watch?v=7S0MmfFAGso

Phyllis Hyman「You Know How to Love Me」
From 『You Know How To Love Me』(1979年)
You Know How to Love Me
http://www.youtube.com/watch?v=rQAu65WLlso

A Taste Of Honey「Rescue Me」
From 『Twice As Sweet』(1980年)
シーズ・ア・ダンサー
http://www.youtube.com/watch?v=8yKUHb38liY

Eramus Hall「She Shined A Light」
From 『Your Love Is My Desire』(1980年)
Your Love Is My Desire
http://www.youtube.com/watch?v=p1brY9c1Q-o

Starship Orchestra「You're A Star」
From 『Celestial Sky』(1980年)
Celestial Sky
http://www.youtube.com/watch?v=s3Fpqrm8wTk

Splendor「Special Lady」
From 『Splendor』(1979年)
スプレンダー(紙ジャケット仕様)
http://www.youtube.com/watch?v=RsezmnMrFq0

Mighty Ryeders「Evil Vibrations」
From 『Help Us Spread the Message』(1978年)
ヘルプ・アス・スプレッド・ザ・メッセージ(紙ジャケット仕様)
http://www.youtube.com/watch?v=InZTP6RaTxo

Rainbow Brown「Happy Music」
From 『Rainbow Brown』(1981年)
レインボウ・ブラウン+2(紙ジャケット仕様)
http://www.youtube.com/watch?v=Dd_PokcsVIA
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2011年12月11日

The Roots『Undun』

グループ初のコンセプト・アルバム☆The Roots『Undun』
Undun
発表年:2011年
ez的ジャンル:ナンバー・ワンHip-Hopバンド
気分は... :進化したThe Rootsサウンド

今回はナンバー・ワンHip-HopバンドThe Rootsの最新作『Undun』です。

先日もBetty WrightをバックアップしたBetty Wright & The Roots名義のアルバム『Betty Wright: The Movie』をリリースしたばかりのThe Rootsですが、遂に『How I Got Over』に次ぐ単独名義でのアルバムをリリースしてくれました。

これまで当ブログで紹介したThe Roots作品は以下のとおりです。

 『Do You Want More?!!!??!』(1994年)
 『Things Fall Apart』(1999年)
 『Game Theory』(2006年)
 『Rising Down』(2008年)
 『How I Got Over』(2010年)
 John Legend & The Roots『Wake Up!』(2010年)

『Undun』は実在したRedford Stephensという男性の短い生涯を軸にしたコンセプト・アルバムです。グループのリーダー?uestloveによれば、主人公Redford Stephensは生粋のワルではなく、思いやりもあったのに犯罪走ってしまった人物のようです。

詳しく歌詞を見ているわけではありませんが、俺の人生こんなはずじゃなかったのに・・・人生の不条理感がアルバム全体から伝わってきます。

犠牲者でも英雄でもない男の人生を取り上げることで、The Rootsからの鋭いメッセージが心に刺さります。また、サウンド面でも『Late Night with Jimmy Fallon』への出演や他アーティストの共演・バックアップなどを経て、より音楽の幅が広がった気がします。

本作にクレジットされているバンド・メンバーはAhmir "?uestlove "Thompson(ds)、Tariq "Black Thought" Trotter(vo)、 Kirk "Captain Kirk" Douglas(g)、Kamal Gray(key)、James Poyser(key)、Frank "Frankie Knuckles" Walker(per)、Damon "Tuba Gooding Jr." Bryson(sousaphone)、Mark Kelley(b)の8名。

また、アルバムには元メンバーのDice Rawをはじめ、Greg Porn(P.O.R.N.)、Big K.R.I.T.、Phonte、Bilalなどがフィーチャーされています。また、バック・コーラスでMercedes Martinez、Tracey MooreというJazzyfatnasteesの2人の歌声が聴こえるのもネオ・フィリー好きには嬉しいですね。さらにの縁もあり、Betty Wrightがソングライティングで参加しています。

テーマのせいもありアルバム全体は哀愁感が支配しますが、コンセプト・アルバムということを気にしなくても進化したThe Rootsサウンドを楽しめる1枚になっていると思います。

全曲紹介しときやす。

「Dun」
アルバムのイントロ。主人公Redfordが亡くなったことを示唆しています・・・

「Sleep」
主人公が死後の世界で自身の人生を振り返っているようです・・・

「Make My」
Big K.R.I.T. & Dice Rawをフィーチャーした先行シングル。美しくも切ない哀愁ソウル・チューンにグッときます。この美しく静かな音世界が意味するものは・・・
http://www.youtube.com/watch?v=zQGhUnFnvS4

「One Time」
Phonte & Dice Rawをフィーチャー。Phonte『How I Got Over』に続く参加となります。歌心のあるフロウが沁みてくる感動的な仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=nvorm1pzPSA

「Kool On」
Greg Porn(P.O.R.N.) & Truck Northをフィーチャー。D.J. Rogers「Where There's a Will」ネタのギター・ループに導かれ、畳み掛けるようなラップ・パートと哀愁ヴォーカル・パートがいい感じで絡みます。
http://www.youtube.com/watch?v=CHSNYfXC8pQ

「The OtherSide」
Bilal & Greg Pornをフィーチャー。ソングライターの中にはBetty Wrightの名前もあります。?uestloveらしいドラムの響きと美しいピアノが生み出す哀愁トラックが印象的なソウルフル・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=mSdV11i7d_0

「Stomp」
Greg Porn & Just Blazeをフィーチャー。本曲はDiddyのプロダクション・チームThe HitmenのメンバーであるSean C & LVがプロデュースしています。そのせい多少他の曲とは雰囲気が異なるかも?

「Lighthouse」
Dice Rawをフィーチャー。アルバムの中で最もキャッチーな仕上がりなのでは?跳ねるリズムと美しいピアノが織り成す疾走感にヤラれます。メロディアスなサビもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=6vP24wNuRXs

「I Remember」
Mercedes Martinez、Tracey MooreというJazzyfatnasteesの2人の女性バック・コーラスが盛り上げてくれる哀愁チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=1ahL43AKa7Y

「Tip the Scale」
Dice Rawをフィーチャー。本曲もBetty Wrightがソングライティングで参加しています。ずしりと響く?uestloveのドラムをバックに哀愁モードのヴォーカル&ラップが展開されます。

「Redford (For Yia-Yia & Pappou)」
ここからラスト4曲は「Redford Suite」というかたちでインスト組曲になっています。本曲では美しいも悲しげなピアノの音色が印象的です。

「Possibility (2nd Movement)」
ピアノにストリングスも絡んだ美しい仕上がり。

「Will to Power (3rd Movement)」
フリージャズのようなアヴァンギャルドな仕上がり。

「Finality (4th Movement)」
ラストはレクイエムのようなストリングスでアルバムの幕は閉じます。

The Rootsの過去記事もご参照下さい。

『Do You Want More?!!!??!』(1994年)
Do You Want More?!!!??!

『Things Fall Apart』(1999年)
シングズ・フォール・アパート

『Game Theory』(2006年)
Game Theory

『Rising Down』(2008年)
Rising Down

『How I Got Over』(2010年)
How I Got Over

John Legend & The Roots『Wake Up!』(2010年)
Wake Up

Betty Wright & The Roots『Betty Wright: The Movie』(2011年)
Betty Wright: the Movie
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2011年12月10日

The Jones Girls『On Target』

3姉妹ソウル・グループによるアーバン・ダンサーなアルバム☆The Jones Girls『On Target』
ON TARGET
発表年:1983年
ez的ジャンル:3姉妹ソウル
気分は... :ターゲットは・・・

今回は3姉妹ソウル・グループThe Jones Girlsが1983年にリリースした『On Target』です。

The Jones Girlsは、Brenda JonesShirley JonesValorie Jonesというデトロイト出身のJones3姉妹により結成されたグループ。

60年代後半に最初のレコーディングを行いますが、成功には恵まれず、バック・シンガーとして活動していました。

1978年Philadelphia Internationalとの契約に成功し、1979年に1stアルバム『The Jones Girls』をリリースします。同作からシングル・カットされた「You Gonna make Me Love Somebody Else」は全米R&Bチャート第5位になりました。また、同作に収録された「Who Can I Run To」は、1995年にXscapeがカヴァーし、全米チャート第8位、同R&Bチャート第1位の大ヒットとなりました。

その後、『At Peace with Woman』(1980年)、『Get as Much Love as You Can』(1981年)、『On Target』(1983年)、『Keep It Comin'』(1984年)といったアルバムをリリースしています。

また、Shirley Jonesはソロとして『Allways In The Mood』(1986年)をリリースし、シングル・カットされた「Do You Get Enough Love」が全米R&BチャートNo.1になっています。

1stアルバム『The Jones Girls』と本作『On Target』のどちらを紹介するか迷いましたが、嬉しいCD再発が実現したばかりの『On Target』を取り上げることにしました。

RCAからリリースされた本作『On Target』は、プロデューサーにFonzi ThorntonRobert Wrightを迎え、N.Y.アーバン・ダンサーなアルバムに仕上がっています。特に「On Target」「2 Win U Back」「Knockin'」の3曲がサイコーですね。

レコーディングにはLeon Pendarvis、Yogi Horton等も参加しています。

キュートな3姉妹コーラスを満喫しましょう!

全曲を紹介しときやす。

「Let's Hit It (Dialogue)」
アルバムのイントロ。

「On Target」
オススメその1。Fonzi Thornton/Robert Wright作。タイトル曲は軽快なアーバン・ダンサー。80年代らしい雰囲気が何ともたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=Pugg1lGEbbo

「2 Win U Back」
オススメその2。Fonzi Thornton/Robert Wright作。Shirley Jonesのキュートなリード・ヴォーカルにグッとくるメロウ・ダンサー。
http://www.youtube.com/watch?v=objGFfbiNnc

「Baby I'm Yours」
Barbara Lewis、1965年のヒット曲をカヴァー(Van McCoy作)。Linda Lewisもカヴァーしていましたね。ここではポップなメロウ・チューンで聴かせてくれます。

「Knockin'」
オススメその3。Robert Wright/Fonzi Thornton作。80年代ブラコンの魅力を満喫できるミディアム・ダンサー。いいですねねぇ〜!
http://www.youtube.com/watch?v=THHNkrVqVuY

「I Can Make A Difference」
Robert Wright/Fonzi Thornton作。軽快なポップ・ダンス・チューンに仕上がっています。

「What A Fool」
Robert Wright/Fonzi Thornton作。正攻法のバラードですが、少し盛り上がりに欠けるかも?

「Curious」
オススメその4。Fonzi Thornton/Robert Wright作。Shirley Jonesのキュートなヴォーカルの魅力が際立つメロウ・チューン。

「I'm A Woman Here」
N. Hinds/W. Stewart作。レゲエ調サウンドが印象的な哀愁モードのミッド・チューン。

「On Target (Reprise)」
タイトル曲のリプライズ。

The Jones Girlsの他作品もチェックを!

『The Jones Girls』(1979年)
ジョーンズ・ガールズ(紙ジャケット仕様)

『The Jones Girls』/『At Peace with Woman』 ※2in1CD
Jones Girls: At Peace With Woman

『Get as Much Love as You Can』/『Keep It Comin'』 ※2in1CD
Get As Much Love As You Can / Keep It Comin

Shirley Jones『Allways In The Mood』(1986年)
Always in the Mood Plus
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2011年12月09日

Peter Gallway『Peter Gallway』

私的で内省的なPeter Gallway名義の初アルバム☆Peter Gallway『Peter Gallway』
ピーター・ゴールウェイ(紙ジャケット仕様)
発表年:1972年
ez的ジャンル:誠実&知的SSW
気分は... :ビクトリアの哲学・・・

昨日クラブ・ミュージック系のアルバムを取り上げた反動からか、今日は誠実さが伝わってくるSSW作品が聴きたい気分です。

そこでセレクトしたのが、元The Fifth Avenue BandPeter Gallwayのソロ・アルバム『Peter Gallway』(1972年)です。

The Fifth Avenue Band解散後、N.Y.からL.A.で移り、Ohio Knox名義でアルバム『Ohio Knox』(1971年)をリリースしたPeter Gallwayが、自身の名義でリリースしたアルバムが『Peter Gallway』(1972年)です。

僕自身は『The Fifth Avenue Band』のフォーキー&グルーヴィーなサウンドが大好きだったので、アーシーな味わいの『Ohio Knox』よりも、The Fifth Avenue Bandの雰囲気に近い楽曲が収められた『Peter Gallway』の方が好みですね。

The Fifth Avenue BandOhio Knoxと比較して、本作『Peter Gallway』はより私的で内省的アルバムです。その意味ではThe Fifth Avenue Bandの幻想を追いかけるような聴き方は良くないのでしょうね。

本作における誠実な語り口は、Jackson Browneあたりに通じるものを感じます。ただし、実直さをストレートにぶつけるJackson Browneに対して、よりアーティスティックな歌詞でインテリジェンスを感じさせるPeter Gallwayとではタイプが異なるのでしょうが・・・

レコーディングにはPeter Gallway(vo、g、p)以下、John Scholle(g)、Manassas加入前のPaul Harris(p)、The Fifth Avenue Bandの同僚Ken Altman(b)、Spanky & Our Gang、TurtlesのメンバーであったJohn Seiter(ds)、そしてお馴染みのDanny Kortchmar(congas)が参加しています。

プロデュース&ソングライティングはPeter Gallway自身です。

歌詞を読みこむとさらに味わい深さが増す1枚だと思います。

全曲を紹介しときやす。

「Watch Yourself」
オススメその1。スワンプ・テイストなオープニング。正直、僕がPeter Gallwayに求めている音ではありませんが、アーシーな味わいがなかなかグッときます。特にオルガンが絡んでくる終盤が格好良いです!
http://www.youtube.com/watch?v=NCE5wVoG25E

「Decidedly Fun」
オススメその2。Paul Harrisのエレピが心地好いメロウ・フォーキー。マッタリと時間を過ごしたい時のBGMに最適です。歌詞の中でJames Stewartが主演した有名なHitchcock映画『Rear Window(裏窓)』に触れているのも興味深いです。
http://www.youtube.com/watch?v=17S5qU4mTDc

「Twelve Day Lover」
この曲もマッタリ・モード。甘く切ないラブ・ストーリーを回想するPeterの淡々とした歌声が印象的です。

「My Sweetheart Was My Friend」
正統派フォーキー・チューン。きっとSSW好きの人はこういう曲がお好きなのかもしれませんが、僕には少し退屈ですね・・・

「Running, Walking, Kicking The Ball」
オススメその3。この曲はOhio Knoxっぽいですね。ファンキーなフィーリングがアルバムの中でいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=17S5qU4mTDc

「The Good Lady of Toronto」
The Fifth Avenue Band時代の楽曲のリメイク。SSWらしい素朴な味わいのリメイクになっています。

「Moonsong」
内省的な歌詞が印象的な1曲。歌詞を眺めながら、しっかり聴くと味わい深さが増してきます。

「Come Forever Now, My Son」
地味な曲ですがアーシー&ファンキーな味わいがなかなかいい感じです。

「Come on In」
オススメその4。美しいメロディと実直な歌声にグッときます。Jackson Browneあたりと一緒に聴きたくなります。

「Harmony Grits」
オススメその5。フリーソウル好きには『Free Soul Garden』にも収録された本曲がハイライトでしょうね。僕も一番のお気に入り曲です。アルバムでも最もThe Fifth Avenue Bandに近い仕上がりです。このフォーキー&グルーヴィーな雰囲気がたまりませんね。「One Way Or The Other」(Kenny Altman作ですが)とセットで聴くとサイコーですね。
http://www.youtube.com/watch?v=azfBMMbLK_g

「You」
オススメその6。去って行った愛しき恋人に向かい優しく語りかけるPeterの歌声にグッときてしまいます。

「Mr. Mercybones Jones」
ゴスペル・フィーリングの感動的な曲でアルバムは締め括られます。神のご慈悲を・・・

The Fifth Avenue BandOhio Knoxもセットでどうぞ!

The Fifth Avenue Band『The Fifth Avenue Band』(1969年)
フィフス・アヴェニュー・バンド

Ohio Knox『Ohio Knox』(1971年)
オハイオ・ノックス
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2011年12月08日

Stateless『Art Of No State』

Swell Sessionとしてもお馴染みのスウェーデン人クリエイターによるヴォーカル・プロジェクト☆Stateless『Art Of No State』♪
Art of No State
発表年:2003年
ez的ジャンル:北欧系クラブ・ミュージック
気分は... :勝負しろよ!

サッカーUEFAチャンピオンズ・リーグではマンチェスターを本拠地とする強豪2チーム、ユナイテッドとシティが共にグループ・リーグ敗退という結果になりました。シティは難しい気がしていましたが、まさかユナイテッドが敗退するとは思いませんでした。

僕も生中継で「マンチェスター・シティ対バイエルン・ミュンヘン」の試合を観ていましたが、バイエルンの宇佐美がCLデビューしましたね。出場時間が少なかったかったのは考慮すべきですが、もう少し積極的にプレーして欲しかったですね。1対1の局面でパスを選択した宇佐美に対して、解説者のK氏が思わず「勝負しろよ!」とボヤいていましたが、僕も全く同じように叫んでいました。まだまだ欧州トップチームで活躍するためのメンタリティが備わっていない気がします。

今回はスウェーデン出身のクリエイターStatelessのアルバム『Art Of No State』(2003年)です。

Stateless(本名Andreas Saag)は、1980年スウェーデン、イェーテボリ出身。Swell SessionSwing Session名義でも活動しています。

2000年に本作にも参加している日系スウェーデン人の女性シンガーYukimi NaganoをフィーチャーしたSwell Session名義のシングル「A Swell Session/The Music In Her Eyes」がGilles Petersonなどから絶賛され、注目を集めるようになります。

さらにAndreasの親友であり、本作にも参加している男性シンガーErnestoをフィーチャーしたStateless名義のシングル「Falling Into 」(2002年)でも高い評判を得ています。

こうしてリリースされたのがStateless名義のアルバム『Art Of No State』(2003年)です。

ハウス、ブロークンビーツ、ジャズ、ソウルを取り入れた北欧らしい透明感のあるクラブ・ミュージック作品に仕上がっています。Stateless自体がAndreasのヴォーカル・プロジェクトという位置づけなので、全曲ヴォーカル入りのアルバムになっているのがいいですね。

ヴォーカルで大きくフィーチャーされているのは、前述のYukimi NaganoErnestoの2人とAndreasのガールフレンドElsa Hedbergの3名。

日系スウェーデン人の女性シンガーYukimi Naganoは自身のグループLittle Dragonや、KoopHird等のフィーチャリング・ヴォーカルでお馴染みですね。意外なところでは、当ブログでも紹介したRaphael Saadiqの最新作『Stone Rollin'』にフィーチャーされていましたね。また、Little Dragonの最新作『Ritual Union』(2011年)はCDショップで最近よく見かけます。

Ernesto(本名:Jonatan Backelie)は自身もソロ・アルバムを2枚リリースしています。当ブログで紹介した作品で言えば、スウェーデン人クリエイターNils Kroghのアルバム『Disposition』(2007年)でフィーチャーされています、同アルバムにはAndreasもSwell Session名義で参加しています。

クラブ・ミュージックと言っても、ガンガンにフロア仕様になっているのではなく、アーバンな味わいも満喫できる内容になっているところが好きです。

北欧クリエイターの魅力がコンパクトにまとまった1枚です。

全曲を紹介しときやす。

「All Of A Sudden」
オープニングはYukimi Naganoをフィーチャー。シングルにもなりました。北欧らしい透明感のあるエレクトリック・サウンドとクールなYukimiのヴォーカルがマッチした大人のクラブ・ミュージックに仕上がっています。後半のYukimiのヨーデル風唱法が面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=anVAnUfEHiU

「Bringin' Me Down」
Ernestoをフィーチャーしたブロークンビーツ調のエレクトリック・ファンク。ブリブリしたシンセ・フレーズとセクシーなErnestoのヴォーカルがクセになります。

「Falling Into (Swell Session's Boy Wonder Mix)」
前述のように彼の評価を高めた人気シングル。Ernestoをフィーチャーしています。ここではSwell Session名義のミックスが収録されています。北欧クラブ・ミュージックから70年代ソウルへのオマージュといった趣のアーバンな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=kl25VlVw9JU

「Another Day (Album Version)」
Elsa Hedbergをフィーチャー。シングルにもなったブロークンビーツ。ガンガンにビートを強調するのではなく、メロウなエレピ・サウンドも交えてアーバンな雰囲気でまとめているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=As7wlwMGt-U

「How You Believe」
Ernestoをフィーチャー。ダウンテンポな仕上がりでアルバムにアクセントをつけています。

「Rejected For Life (Album Version)」
Elsa Hedbergをフィーチャー。ヴォコーダーと共にスタートする哀愁エレクトリック・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=a3i4s75fXqY

「Inner City Winter」
Yukimi Naganoをフィーチャー。ソウルフルなハウス・チューンです。虚しい雰囲気がいいですね。真夜中に聴くとピッタリ!

「Unequalled」
Elsa Hedbergをフィーチャー。北欧らしい哀愁チューン。哀愁モードなのにジメっとしていないところがいい感じです。

「Leave Me Now」
Bless、Elsa Hedberg、Mimi Terris、Vanessa Liftigをフィーチャー。近未来感のあるブロークンビーツに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=SzFWZYiPZPE

「Too Late」
Yukimi Naganoをフィーチャー。Andreas Saag自身もヴォーカルをとっています。ミステリアスな雰囲気が漂うミッド・チューンです。

僕が保有する国内盤には「Hool(Yukihiro Fukutomi Remix)」「Which I've Really Seen」という2曲のボーナス・トラックが収録されています。

ご興味がある方は、Swell SessionLittle DragonErnestoのアルバムもチェックしてみて下さい。

Swell Session『Swell Communications』(2007年)
Swell Communication

Little Dragon『Little Dragon』(2007年)
Little Dragon

Little Dragon『Machine Dreams』(2009年)
Machine Dreams

Little Dragon『Ritual Union』(2011年)
Ritual Union

Ernesto『A New Blues』(2005年)
ニュー・ブルース

Ernesto『Find The Form』(2007年)
ファインド・ザ・フォーム
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