2011年12月02日

Prince『For You』

殿下の原点がここに!初々しいデビュー作☆Prince『For You』
フォー・ユー
発表年:1978年
ez的ジャンル:初期Prince
気分は... :青臭いポップ感が好き!

久々にPrince殿下です。
今回は記念すべき殿下のデビュー・アルバム『For You』(1978年)です。

これまで紹介した殿下の作品は以下の5枚。

 『Prince』(1979年)
 『Dirty Mind』(1980年)
 『Controversy』(1981年)
 『1999』(1982年)
 『Sign O' The Times』(1987年)

3rd『Dirty Mind』(1980年)から性愛路線を強めていく殿下ですが、その前の『For You』(1978年)、『Prince』(1979年)の2枚には、初期Princeらしい(良い意味での)独特の青臭いポップ感がありますね。

個人的には、デビュー作『For You』から5th『1999』(1982年)までの殿下が好きですね。

さて、そのデビュー・アルバム『For You』は、名目上Tommy Vicariをエグゼクティブ・プロデューサーに据えていますが、セルフ・プロデュースかつ全ての楽器を自身で演奏したワン・マン・アルバムです。当時17歳の無名の新人に破格の契約金とセルフ・プロデュース&ワン・マン・プレイを認めたWarner Bros.の英断もすごいですね。ただし、本作自体の商業的結果はそれに見合うものではありませんでしたが・・・

『Purple Rain』(1984年)以降のスーパースターとなった殿下の印象が強い方にとっては、本作の内容は全く違ったアーティストの作品のように聴こえるかもしれません。良くも悪くも、それ程クセがなく聴きやすい作品に仕上がっています。

殿下ならではの強烈な個性には欠けるデビュー作ですが、個人的にはこの時期にしか聴くことができない、プリミティヴな殿下を堪能できるので楽しいですね。未完成な魅力があるアルバムだと思います。

「Soft And Wet」「Just As Long As We're Together」といったシングル曲も良いですが、フリーソウル方面からも人気が高い「My Love Is Forever」「Crazy You」も相当グッときます。

青臭く初々しい殿下のキャリアのスタートを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「For You」
ア・カペラによるオープニング。プリンスの記念すべきキャリアのスタートがア・カペラというのは意外かもしれませんが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=uPuy8LZ0NiM

「In Love」
メロディアスなミディアム・チューン。フニャフニャ感のあるサウンドが面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=49AduVmAOxs

「Soft And Wet」
アルバムからの1stシングル。全米R&Bチャート第19位になっています。キャッチーなシンセ・フレーズが印象的なファンキー・チューンに仕上がっています。本曲のみChris Moonとの共作です。
http://www.youtube.com/watch?v=yyXs2ZA7jWY

当ブログでも紹介したようにN'Dambiがカヴァーしています。また、MC Hammer「Soft And Wet」、RBL Posse「I Ain't No Joke」のサンプリング・ソースになっています。

N'Dambi「Soft And Wet」
 http://www.youtube.com/watch?v=65uuMgfBLaY
MC Hammer「Soft And Wet」
 http://www.youtube.com/watch?v=xG9FY4EIAnM
RBL Posse「I Ain't No Joke」
 http://www.youtube.com/watch?v=HAPwUGf12aY

「Crazy You」
美しすぎるアコースティック・チューン。ハワイアンAORやボサノヴァと一緒に聴きたくなる、とても殿下作品とは思えない雰囲気です。Color Me Badd「How Deep」のサンプリング・ソースにもなっています。ちなみに「How Deep」もサイコーの曲ですね!
http://www.youtube.com/watch?v=q64UCXwuoL0

「Just As Long As We're Together」
アルバムからの2ndシングル。次作『Prince』収録のダンス・チューン「I Wanna Be Your Lover」「I Feel for You」あたりと一緒に聴きたくなります。初期の殿下らしい明るく軽快なトラックと殿下のファルセット・ボーカルを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=FxgdKO9kIs4

「Baby」
ソウル・マナーの美しいファルセット・バラード。異端児の印象が強い殿下ですが、正統派ソウルの下地もあることが確認できる1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=QmpI5H0OZNU

「My Love Is Forever」
個人的には本作のハイライト。前述のようにフリーソウル方面からも人気が高い1曲です。Prince殿下云々に関係なく、メロウ好きであればグッとくるであろうラブリー・メロウ・グルーヴです。こういう曲があるから初期Princeは止められないませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=P590k5ZBYG0

「So Blue」
切ない歌声&メロディが印象的な黄昏モードのアコースティック・バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=anX1HjLoH3c

「I'm Yours」
ラストはロッキンな仕上がり。ソウル/ダンスの枠に収まらないロッカーとしての殿下を主張したかったのでしょうね。殿下のハードなギター・プレイを満喫できます。Totoあたりと一緒に聴くとマッチしそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=0HXnO0p13v4

Prince作品の過去記事もご参照下さい。

『Prince』(1979年)
愛のペガサス

『Dirty Mind』(1980年)
Dirty Mind

『Controversy』(1981年)
Controversy

『1999』(1982年)
1999

『Sign O' The Times』(1987年)
Sign 'O' the Times
posted by ez at 01:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする