2011年12月17日

Marilyn Scott『Dreams Of Tomorrow』

AOR/フリーソウル好きに人気のデビュー作☆Marilyn Scott『Dreams Of Tomorrow』
ドリームス・オブ・トゥモロウ + 2(SHM-CD紙ジャケット仕様)
発表年:1979年
ez的ジャンル:西海岸系女性ブルーアイド・ソウル/AOR
気分は... :かしこまりました・・・

この1〜2週間は落ち着く日が全くなく、色々な事に追われる日々です。
いい加減、肉体的・精神的にグッタリしてきました。
こんな状態のままあっという間に年末を迎えそうです。

ブログ記事を聴きながら、音楽を聴いているのが唯一落ち着く時間かもしれません。

今回はAOR/フリーソウル好きに人気の1枚、Marilyn Scott『Dreams Of Tomorrow』(1979年)です。

Marilyn Scottは1949年カリフォルニア生まれの女性ヴォーカリスト。

Tower Of PowerのメンバーEmilio Castilloに見出されたMarilynは、70年代前半からセッション・シンガーとして活動するようになります。

1977年には自身の初シングル「God Only Knows」をリリースします。The Beach Boysの名曲をカヴァーしたこのシングルは全米チャート第61位という予想外の好成績を収め、これがきっかけとなり1stアルバム『Dreams Of Tomorrow』(1979年)のレコーディング機会を得ることになります。

1984年にはMichael Sembelloプロデュースによる2ndアルバム『Without Warning』(1984年)をリリースしています。また、1991年リリースの『Sky Dancing』には、Bobby Caldwellのデュエット曲「Show Me Your Devotion」が収録されています。

Bobby Caldwell with Marilyn Scott「Show Me Your Devotion」
 http://www.youtube.com/watch?v=_yvj9fYRZSg

その後も『Smile』(1992年)、『Take Me With You』(1996年)、『Avenues of Love』(1998年)、『Walking with Strangers』(2001年)、『Nightcap』(2004年)、『I'm in Love Again』(2005年)、『Handpicked』(2005年)、『Innocent of Nothing』(2006年)、『Every Time We Say Goodbye』(2008年)といったアルバムをリリースしています。

ジャズ・シンガーとして紹介されることも多い人ですが、今日紹介する1st『Dreams Of Tomorrow』や2nd『Without Warning』は、女性版Bobby CaldwellとしてAORファンに人気の女性ブルーアイド・ソウル作品に仕上がっています。

おそらく何の予備知識もなく本作『Dreams Of Tomorrow』を聴けば、ソウル/ポップ・シンガーというイメージが強く、ジャズ・シンガーという印象は受けないのでは?

プロデュースはJames Stroud。Tower Of Powerのホーン隊等がレコーディングに参加しています。

ソウルフルなMarilynのヴォーカルと西海岸サウンドが上手くマッチした女性ブルーアイド・ソウル作品に仕上がっています。

オープニングの「Let's Be Friends」を聴くと元気が出ますよ!

全曲紹介しときやす。

「Let's Be Friends」
オープニングは『Free Soul Voice』に収録されたフリーソウル人気曲。80年代ジャズ/フュージョン・ファンにはお馴染みのグループYellowjacketsのメンバーRussell Ferranteの楽曲です。Russellはレコーディングにもキーボードで参加しています。僕も一番のお気に入り曲はコレですね。この爽快な軽快感がたまりません。ブルーアイド・ソウルなMarilynのヴォーカルとRussellのエレピが、聴く者の気分を晴れやかにしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=uwqXC5YhSPo

「Dreams Of Tomorrow」
タイトル曲はDexter Wanselのカヴァー。Jean Carnがヴォーカルをとるオリジナルは『What the World Is Coming To』(1977年)に収録されています。シンセ・サウンドによるスペイシー感が気持ちいいですね。

「Highways Of My Life」
Isley Brothersの人気曲をカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『3+3』(1973年)に収録されています。美しいバラードであったIsleysのオリジナルに対して、本カヴァーは軽やかなメロウ・グルーヴに仕上がっています。ギターだけはIsleysっぽいですが。
http://www.youtube.com/watch?v=LoqAWJNH7Vs

「Why-Oh-You (Y-O-U)」
Jay Gruska/Jeffery Spirit作。後にMaxusを結成するJay Gruskaの楽曲です。1974年にリリースしたJay Gruskaのソロ・アルバムのレコーディングにMarilynが参加していたのだとか。小粋な躍動感にグッとくる1曲に仕上がっています。Tower Of Powerのホーン隊も盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=VP8dmMorHHI

「Let's Not Talk About Love」
Ray MacCarty/Marilyn Scott作。本作のレコーディングにも参加しているギタリストRay MacCartyとMarilynの共作。ライナーノーツにも書いてありますが、確かにJamiroquaiっぽいですね(笑)

「You Are All I Need」
Dexter Wansel作品のカヴァー2曲目。オリジナルは当ブログでも紹介したJean Carn『Jean Carn』(1977年)に収録されています。ドラマチックなJean Carnヴァージョンとは異なる味わいの仕上がりであり、聴き比べてみるのも楽しいですよ。こちらの方が聴きやすいかもしれませんね。スリリングな後半も好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=dDXZcU4x6Rg

「You Made Me Believe」
Geoffrey Leib、Jeff Parisの名でも活動しているJeff Leibの作品。オリジナルは当時彼が在籍していたグループPiecesのアルバム『Pieces』(1979年)に収録されています。少し妖しげで都会的なポップ・チューンはAORファン向けの1曲に仕上がっています。

「The Beach」
Daniel Ferguson/Marilyn Scott/Pepper Watkins作。アルバムで最もロック的な仕上がりです。AOR系作品でもあまりロック色が強すぎるのは苦手な僕ですが、これは程良いロック・サウンドがいいアクセントになっていて好きです。

「Yes I Can (I Can Get Along Without Them)」
Shedrack Anderson/Billy Preston作。ラストはソウルフルなMarilynのヴォーカルを存分に満喫できるゴスペル・テイストの仕上りで締め括ってくれます。

ご興味がある方は他のMarilyn Scott作品もチェックを!

『Without Warning』(1984年)
ウィズアウト・ウォーニング(紙ジャケット仕様)

『Sky Dancing』(1991年)
スカイ・ダンシング

『Smile』(1992年)
スマイル

『Take Me With You』(1996年)
Take Me With You

『Avenues of Love』(1998年)
Avenues of Love

『Walking with Strangers』(2001年)
Walking With Strangers

『Nightcap』(2004年)
Nightcap

『I'm in Love Again』(2005年)
I'm in Love Once Again

『Handpicked』(2005年)
Handpicked

『Innocent of Nothing』(2006年)
イノセント・オブ・ナッシング

『Every Time We Say Goodbye』(2008年)
いつもさよならを
posted by ez at 03:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする