発表年:1974年
ez的ジャンル:ロック&ソウル系ファンク
気分は... :70年代Isleysはどれもサイコー!
久々にThe Isley Brothersの登場です。
これまで当ブログで紹介したIsleys作品は以下の9枚(発表年順)。
『Givin' It Back』(1971年)
『The Isleys Live』(1973年)
『3+3』(1973年)
『The Heat Is On』(1975年)
『Harvest For The World』(1976年)
『Go For Your Guns』(1977年)
『Winner Takes All』(1979年)
『Between The Sheets』(1983年)
『Baby Makin' Music』(2006年)
10枚目に紹介するアルバムは1974年リリースの『Live It Up』です。
基本的には70年代Isleysのアルバムは全て大好きな僕ですが、本作もIsleys好きには鉄板な1枚という気がします。
前作『3+3』(1973年)からO'Kelly Isley、Rudolph Isley、Roland Isleyのヴォーカル隊にErnie Isley、Marvin Isley、Chris Jasperの楽器隊3名が正式にメンバーに加わり「3+3」体制となりましたが、本作ではその「3+3」体制がさらに強化された印象を受けます。
特にErnieとChris Jasperが存在感を増し始めている印象を受けます。Ernieは例のJimi Hendrixばりのギターに加えて、本作ではドラムも演奏し、Isleys流ファンク・サウンドの確立に貢献しています。Chris Jasperのクラヴィネットやムーグも楽曲にいいアクセントを加えていて目立っています。
レコーディングにはメンバー以外にGeorge Moreland(ds)、Karl Potter(congas)、Truman Thomas(org)が参加しています。
本作はグループ初の全米R&Bアルバム・チャート第1位アルバムとなりました。以降『The Heat Is On』(1975年)、『Harvest For The World』(1976年)、『Go For Your Guns』(1977年)、『Showdown』(1978年)まで5作連続で同チャート第1位を獲得することになります。
全盛期へ向かっていくIsleysの勢いを感じる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Live It Up, Pt. 1 & 2」
オープニングを飾るタイトル曲は推進力のあるグルーヴが魅力のファンク・チューン。シングルとして全米R&Bチャート第4位となりました。いきなりErnieのドラムを満喫できます。そのErnieのドラムにChris Jasperのクラヴィネットが絡むファンク・グルーヴに体を揺らされます。
http://www.youtube.com/watch?v=Bv5PA1-RXr4
「Brown Eyed Girl」
僕の一番のお気に入り!メロディアスなメロウ・ソウル。親しみやすいメロディがRonaldのヴォーカルと良くマッチしています。全体を爽快な雰囲気にするアコースティック・ギターの質感が好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=_8lPoKPmokE
「Need a Little Taste of Love」
Ernieのエレクトリック&アコースティック・ギターを満喫できるグルーヴィー・ソウル。グルーヴィーなロック・チューンとセットで聴くとマッチすると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=Yj3pF3ocfs0
「Lover's Eve」
美しくも悲しいラブ・バラード。哀愁メロディを情感たっぷりに歌うRonaldのヴォーカルを堪能しましょう。Chris Jasperのムーグがいい雰囲気を醸し出します。
http://www.youtube.com/watch?v=aSMw4cy-A2o
「Midnight Sky, Pt. 1 & 2」
前作『3+3』からのシングル・ヒット「That Lady」と同路線のセクシーなファンキー・グルーヴに仕上がっています。シングルとして全米R&Bチャート第8位となりました。後半はErnieのギターが火を噴くIsleys好きにはたまらない1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=ox-dz3C1H6g
「Hello It's Me」
Todd Rundgrenの名曲のカヴァー。オリジナルは名盤『Something/Anything』に収録されています。また、当ブログではNazz時代のヴァージョンも紹介済みです。黒人ファンク・グループがToddをカヴァーするというセンスにヤラれます。Isleysというグループの特徴を物語っていますね。さらに、この名曲をまるでオリジナルのように自分たちの色に馴染ませてしまうところがIsleysの凄さです。
http://www.youtube.com/watch?v=Cj-obJq7Wh8
本曲に関しては、当ブログでも紹介した90年代R&BユニットGroove Theoryがカヴァーしています。聴けば一発でわかるようにGroove Theoryヴァージョンは明らかにIsleysヴァージョンを手本にしたものです。
その他にも本ヴァージョンはQueen Latifah「Black Hand Side」、T.I. feat. Governor「Hello」のサンプリング・ソースとなっています。
Groove Theory「Hello It's Me」
http://www.youtube.com/watch?v=o5Iw1Syl9X0
Queen Latifah「Black Hand Side」
http://www.youtube.com/watch?v=n07gr4rMAVg
T.I. feat. Governor「Hello」
http://www.youtube.com/watch?v=YZgX3l1nGdE
「Ain't I Been Good to You, Pt. 1 & 2」
ラストはブルージーな大作。Part1はへヴィなファンキー・ビートでジワジワとヒートアップさせます。続くPart2ではRonaldのソウルフル・ヴォーカルとErnieの泣きのギターによる哀愁ワールドを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=bp6g0vJb7xg
本曲はBoss「Recipe Of A Hoe」、Chuck D「Free Big Willie」、Public Enemy「Shut Em Down (Pete Rock Remix) 」、Ashanti「Then Ya Gone」、Jemini the Gifted One「Funk Soul Sensation」、UGK feat. Ronnie Spencer「One Day」、Chamillionaire「Picture Perfect」等のサンプリング・ソースにもなっています。
Boss「Recipe Of A Hoe」
http://www.youtube.com/watch?v=8BM79wOCxG4
Chuck D「Free Big Willie」
http://www.youtube.com/watch?v=xMGLe3HYx6w
Public Enemy「Shut Em Down (Pete Rock Remix) 」
http://www.youtube.com/watch?v=bQ7gE7seeOA
Ashanti「Then Ya Gone」
http://www.youtube.com/watch?v=9Gyd6IVIa_w
Isleysの過去記事もご参照下さい。
『Givin' It Back』(1971年)
『The Isleys Live』(1973年)
『3+3』(1973年)
『The Heat Is On』(1975年)
『Harvest For The World』(1976年)
『Go For Your Guns』(1977年)
『Winner Takes All』(1979年)
『Between The Sheets』(1983年)
『Baby Makin' Music』(2006年)