2012年02月04日

Os Mutantes『Mutantes e Seus Cometas no Pais do Baurets』

Rita Leeが在籍していた最後のアルバム☆Os Mutantes『Mutantes e Seus Cometas no Pais do Baurets』
Mutantes E Seus Cometas No Pai
発表年:1972年
ez的ジャンル:何でもあり系ブラジリアン・ロック
気分は... :大丈夫?サッカーU23代表!

男子サッカーのロンドン五輪アジア最終予選の大一番「シリア対日本」が明日に迫ってきました。

攻撃の要となる清武が離脱し、攻撃陣がコマ不足の感が否めないU23代表です。海外組の召集状況も含めて、協会はこれが大一番という認識が希薄なのでは?

今さらメンバー変更できないので、現行メンバーでいかに戦うかですが、個人的には引き分け勝ち点1で充分だと思っています。創造性に欠けても手堅い試合運びを期待します。万が一、リードされるような展開になった場合のジョーカー的存在としてMF齋藤に注目しています。まずはそのような展開にならないことを願いますが・・・

さて、今回はブラジルを代表するロック・グループOs Mutantesの5thアルバム『Mutantes e Seus Cometas no Pais do Baurets』(1972年)です。

Os Mutantesの紹介は、サイケなデビュー・アルバム『Os Mutantes』(1968年)に続き2回目となります。また、グループの紅一点Rita Leeの初ソロ『Build Up』(1970年)も紹介済みです。

デビュー時はサイケ・ロックの印象が強かったOs Mutantesですが、前作となる4th『Jardim Eletrico』(1971年)あたりから変化の兆しを見せ、5thアルバムとなる本作ではへヴィ・ロック、プログレ・ロックの要素を強めていきます。

本作におけるメンバーは、Arnaldo Baptista(vo、key)、Sergio Dias(vo、g)のDias兄弟、紅一点Rita Lee(vo、key)というオリジナル・メンバー3名に、Liminha(b)、Dinho Leme(ds)を加えた5人編成です。

必ずしもOs Mutantesを代表するアルバムだとは思いませんが、ジャケが好きなのと、Rita Leeが在籍した最後のアルバムであることと、意外に入手しづらいアルバムにも関わらず、某CDショップの在庫処分セールで廉価でゲットできたことなどが重なり、僕にとっては愛着のある1枚になっています。

先にへヴィ・ロック、プログレ・ロックの要素を強めたと書きましたが、実際にはロックン・ロールあり、アシッド・フォークあり、ラテン・ロックあり、美メロ・バラードありと、かなりバラエティに富んだ1枚に仕上がっています。欧米ロックからの影響が明らかですが、それを悪びれず貪欲に採り入れてしまう潔さが魅力の1枚だと思います。

本作を最後に目指す音楽性の違いからRita Leeがグループを脱退します。そして、彼女はソロ・アーティストとしてブラジル・ロックの女王の地位を確立していきます。

全曲紹介しときやす。

「Posso Perder Minha Mulher, Minha Mae, Desde que Eu Tenha o Rock and Roll」
Arnaldo Baptista/Rita Lee/Liminha作。やたらタイトルが長いオープニング(笑)。まずは軽くリラックスといった雰囲気のロックン・ロールです。
http://www.youtube.com/watch?v=RqiT6CGBXyU

「Vida de Cachorro」
オススメその1。Arnaldo Baptista/Rita Lee/Sergio Dias作。Rita Leeの寂しげなヴォーカルを前面にフィーチャーした美しくも切ないアシッド・フォーキー。
http://www.youtube.com/watch?v=GozcMt2hpQA

「Dune Buggy」
オススメその2。Arnaldo Baptista/Rita Lee/Sergio Dias作。タイトルの通り、ブギー・ロックです。なかなかエキサイティングな演奏にテンション上がります。
http://www.youtube.com/watch?v=RbnsjEgY1og

「Cantor de Mambo」
オススメその3。Arnaldo Baptista/Elcio Decario/Rita Lee作。アルバムで一番のお気に入りはラテン・ロックです。この時期のUSラテン・ロック/チカーノ・ロックあたりとセットで聴いてもマッチすると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=vRodU7GLnhQ

「Beijo Exagerado/Todo Mundo Pastou」
Arnaldo Baptista/Rita Lee/Sergio Dias作の「Beijo Exagerado」はジミヘンあたりの影響を感じるドライブの効いたロック・チューン。最後にIsmar S. Andrade "Bororó"作の「Todo Mundo Pastou」がインタールードのように流れます。。
http://www.youtube.com/watch?v=eYyOmaLz8pM

「Balada do Louco」
Arnaldo Baptista/Rita Lee作。Arnaldo Baptistaの感動的なヴォーカルと美しいメロディにグッとくるバラード。聴いていると、Raspberriesのバラード曲を思い出してしまいました。
http://www.youtube.com/watch?v=6yBI7y6-9fQ

「A Hora e a Vez do Cabelo Nascer」
Mutantes/Liminha作。70年代ブリティッシュ・ロックがお好きな人であれば、気に入るであろうギター・リフが聴けるへヴィ・ロック。
http://www.youtube.com/watch?v=87vwhDPA8Z4

「Rua Augusta」
Herve Clodovil。USのルーツ音楽のテイストを織り交ぜたロック・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=Zha7nmB2UfM

「Mutantes e Seus Cometas no Pais do Baurets」
Mutantes/Dinho Leme/Liminha作。タイトル曲は10分近くにおよぶサイケなジャズ・ロック・チューン。終盤はプログレ・モードです。
http://www.youtube.com/watch?v=IlmWBSpF41k

「Todo Mundo Pastou II」
Ismar S. Andrade "Bororó"作。ラストはリラックス・モードでアルバムは幕を閉じます。

他のOs Mutantes作品もチェックを!

『Os Mutantes』(1968年)
Os Mutantes

『Mutantes』(1969年)
Mutantes

『A Divina Comedia Ou Ando Meio Desligado』(1970年)
Divina Comedia Ou

『Jardim Eletrico』(1971年)
Jardim Eletrico

Rita Lee『Build Up』(1970年)
Build Up
posted by ez at 14:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする