発表年:2011年
ez的ジャンル:90年代リスペクト系フレンチHip-Hop
気分は... :90年代前半イースト・コーストHip-Hop愛!
今回は90年代前半イースト・コーストHip-Hop好きは要チェック!フレンチHip-HopユニットThe Funk Leagueのデビュー・アルバム『Funky As Usual』(2011年)です。2011年末のリリースなので、実質2012年新作扱いでも構わないのでは?
The Funk LeagueはHugo(Jackson J)とDJ Suspect(Soulbrother)というフランス人トラックメイカー2人によるユニット。当初はThe Incredible Funk Leagueと名乗っていました。
2009年に12"シングル「On & On」をリリースします。本曲にはSadat X(Brand Nubian)がゲスト参加し、さらにB面曲の「Through Good & Bad」にはLarge Professor(Main Source)が参加したことで往年のHip-Hopファンを歓喜させました。
その後も「Why You ...?」、「The Boogie Down Bombers」(Diamond D、Sadat X参加)といった90年代Hip-Hopへのリスペクトを感じるシングルをリリースし、シーンで注目を集めるようになります。
そして、待望の1stアルバム『Funky As Usual』が昨年末にリリースされました。
まずは豪華ゲストの参加も本作の魅力!Large Professor(Main Source)、Sadat X(Brand Nubian)、A.G.(Showbiz & A.G.)、Afrika Bambaataa、Diamond DといったHip-Hopレジェンドの参加に惹かれます。
その他にもGift of Gab(Blackalicious)、Andy Cooper(Ugly Duckling)といったHip-Hopファンにはお馴染みのアーティスト、さらにはカナダ人MCのAbdominal、スウェーデンのHip-HopグループSpeech Defect、オーストラリア人女性シンガーKylie Auldist等が参加しています。
ゲストの顔ぶれからも想像できるように、90年代前半のUSイースト・コーストHip-Hopが彼らの原点だと思います。そんなイースト・コーストHip-Hopへのオマージュともとれるトラックがズラリと並んだアルバムです。
その意味で、A Tribe Called Quest、De La Soul、Jungle BrothersをはじめとするNative Tongues勢、Main Source、Pete Rock & C.L. Smoothあたりが大好きな僕には、かなりグッときました。
正直、斬新さはありませんが、これだけ90年代前半イースト・コーストHip-Hop愛!があれば、それだけで僕的にはWelcomeです!
Funk,Ink.『Funk,Ink.』を模したようなジャケも僕好み!
全曲紹介しときやす。
「Intro」
90年代へタイム・スリップさせてくれるアルバムのイントロ。
「On & On」
Sadat Xをフィーチャーし、話題となったデビュー・シングル。忘れかけていたイーストコーストHip-Hopの魅力を思い出させてくれる痛快なソウルフルなトラックに体が自然と揺れてしまいます。本作の魅力を象徴する1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=CsXD50lsRGk
「MCThree」
Gift of Gab(Blackalicious)とAbdominalをフィーチャー。ここでは少しハード&シャープに迫ります。Suspectの擦りが実にいいですね!
http://www.youtube.com/watch?v=WgOgVvbV104
「More Blue Funk」
ジャジー&メロウなインスト・チューン。本曲に限って言えば、アングラ・ジャジーHip-Hop好きの人向けの仕上がりですね。
http://www.youtube.com/watch?v=tNRzBzzE9K0
「Through Good & Bad (Breaking North Mix)」
前述のようにLarge Professor参加で話題となった1曲。本ヴァージョンはストリート・ファンを意識したリミックスです。軽やかなビートが心地好いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=OjAktsnYWTk
「Words From..」
A.G./Afrika Bambaataa/Diamond D/Sadat Xというレジェンド4人が参加しています。メロウ・トラック好きの人は最初の一音を聴いた瞬間にヤラれてしまうのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=Hz7YldTWHj4
「Why You ...?」
Speech DefectのBoogie B & Mr. Linusをフィーチャー。思わずDe La Soulあたりを思い出してしまうユルいファンキー・ノリにグッときます。Suspectの擦りもサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=DsqxTOKp9ws
「You're Gonna Learn」
Andy Cooper(Ugly Duckling)をフィーチャー。ソウル・ジャズなトラックとバックにAndy Cooperが軽快なフロウをかましてくれます。90年代前半風のキャッチーさにグッときてしまいます。
アルバム・ヴァージョンがYouTubeで見つからなかぅたので、別ヴァージョンを紹介します。
「You're Gonna Learn(Upbeat Version)」
http://www.youtube.com/watch?v=ugwbNDIkrnw
「Humble Arrogance Pt. 1 & 2」
前半はベースラインが印象的なインスト、後半はSupaのフレンチ・ラップをフィーチャーしたジャジー・グルーヴに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=NKlAa1Cni8c
「The Boogie Down Bombers」
Diamond D/Sadat Xをフィーチャー。前述のようにシングルにもなりました。シンプルなジャジー・トラックにDiamond D/Sadat Xのラップが加われば、そこは90年代前半のイースト・コースト・・・
http://www.youtube.com/watch?v=fbiciMGAXlo
「What's Wrong With Groovin'?」
生音ベースでグルーヴのうねりを強調したインスト・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=jBo2wpyEcrs
「Through Good And Bad (45 Mix)」
先にも紹介したLarge Professorをフィーチャーした人気曲。本ヴァージョンはシングル「Why You ...?」のB面に収録されていたヴァージョンです。思わずPete Rock & C.L. Smoothあたりを思い出すトラックが僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=mrXytLjnaTc
「Epilogue」
Pete Rock風のインタールード。
「Hypnotized」
オーストラリア人女性ヴォーカリストKylie Auldistをフィーチャー。オーストラリアの人気ジャズ・ファンク・グループThe Bamboos作品でもお馴染みの女性シンガーですね。この曲のみ、いきなりクラブジャズ・モードになった感じですね。このあたりは現行フレンチHip-Hopらしいのかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=txglKtWLZ1w
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主要部門のノミネートで納得できるのはBruno Mars、Kanye West、(相当ダークホースですが)Bon Iverあたりですかね。逆に生理的に全く受け付けないのがAdele、Katy Perryですね。ファンの方には大変申し訳ありませんが、何度聴いても何が良いのか僕には全く理解できません。個人的にはグラミーの蟹江イジメに終止符を打っても良いのでは?と思いますが・・・