2012年02月15日

Brian Auger's Oblivion Express『A Better Land』

2ndはフォーキーな異色作!☆Brian Auger's Oblivion Express『A Better Land』
ア・ベター・ランド(紙ジャケット仕様)
発表年:1971年
ez的ジャンル:フォーキー系ジャズ・ロック
気分は... :天使か悪魔か?

最近、さまざまな二者択一で悩むことが多いです。

その中で「やらなかった」ことを後悔しないように、できる限る「やる」ことを優先するようにしています。やるだけやって失敗したら、それはそれで納得するようにします。

こんな気分の時には、霧のかかったUK作品が聴きたい気分です。

今回はBrian Auger率いるBrian Auger's Oblivion Expressの5回目の登場です。
セレクトしたのは『A Better Land』(1971年)です。

これまで当ブログで紹介したBrian Auger関連作品は以下の6枚です(発売年順)。

Julie Driscoll, Brian Auger & The Trinity
 『Open』(1967年)
 『Streetnoise』(1969年)
Brian Auger's Oblivion Express
 『Second Wind』(1972年)
 『Closer to It!』(1973年)
 『Straight Ahead』(1975年)
 『Reinforcements』(1975年)

今回紹介する『A Better Land』は、『Brian Auger's Oblivion Express』(1971年)に続く、Oblivion Express名義の2ndアルバムとなります。

本作におけるメンバーは前作に続き、Brian Auger(org、p、el-p、vo)、Jim Mullen(g、vo)、Barry Dean(b、vo)、Robbie McIntosh(ds、per)の4名です。

本作の特徴は、全曲ヴォーカル入りである点と、フォーキーな味わいの楽曲がアルバムを支配している点です。その意味でBrian Auger以上に、ギターのJim Mullenが目立っているアルバムです。

Jim Mullenの貢献は楽曲提供面でも顕著であり、アルバムに収録されたオリジナル8曲のうち、7曲のソングライティングにMullen絡みです(共作含む)。一方、Auger絡みの作品は4曲です(共作含む)。

Oblivion Express作品の中では異色作であり、地味な印象を受けるアルバムかもしれません。それでも聴き重ねるほどに味わいが増してくる芳醇な作品です。

フォーキー系フリーソウルが好きな人であれば、気に入る1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Dawn Of Another Day」
オススメその1。タイトルの通り、夜明けモードのオープニング。特に冬の寒々とした日の明け方にフィットするフォーキーな仕上がりです。徹夜明けのどんよりとした気分で聴くとグッときます(笑)。終盤なパーカッシヴな展開が僕好み。
http://www.youtube.com/watch?v=8lh6vC1oqKY

「Marai's Wedding」
トラッドをJim Mullenがアレンジ。とてもBrian Auger作品と思えない、アーシー&フォーキーな仕上がり。ある意味、1971年らしい音なのかもしれませんが。素朴ながらも爽快なヴォーカル&コーラスを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=aeGchnAexNs

「Trouble」
ブルージーな中にも親しみやすさを感じる仕上がり。Brian Auger's Oblivion Expressってこんなにポップだっけ?と思ってしまいます(笑)

「Women Of The Seasons」
控えめな演奏でヴォーカル&メロディを重視した仕上り。そんな中で中盤のJim Mullenのギターは印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=xFmpoUq9m4c

「Fill Your Head With Laughter」
オススメその2。Brian Augerrらしいハモンド・オルガンが飛び出す格好良いロック・チューン。やはりBrian Augerrのアルバムはこういうのを聴きたいですよね。
http://www.youtube.com/watch?v=RG3N3x3MuXE

「On Thinking It Over」
オススメその3。アルバムの中でも最も美しい1曲。美しさの中に寂しさや、それを振り切ろうとするかのようなサウンドが交錯する感じが好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=VHCCA8RwNis

「Tomorrow City」
オススメその4。アルバムで一番の人気曲かもしれません。アルバムの中で最も通常のBrian Auger's Oblivion Expressらしい演奏を聴くことができます。本作ならではの抑えたテイストになっていますが、なかなかグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=AWCjpfDwyuo

「All The Time There Is」
オススメその5。素朴な味わいの仕上がりはBrian Auger's Oblivion Express作品というよりも、この時期の男性SSW作品として聴いた方が楽しめると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=2shlrYBKs-4

「A Better Land」
オススメその6。オルガン好きならば、幻想的なジャズ・ロック・チューンのタイトル曲が一番グッとくるのではないかと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=cWiVKjSpjAk

僕の所有するCDはオリジナルの全9曲のみの収録ですが、最近のCDでは「Marai's Wedding」のライヴ・ヴァージョンがボーナス・トラックで追加収録されているものもあるようです。

Brian Auger関連作品の過去記事もご参照下さい。

Julie Driscoll,Brian Auger & The Trinity『Open』(1967年)
Open

Julie Driscoll,Brian Auger & The Trinity『Streetnoise』(1969年)
Streetnoise

Brian Auger's Oblivion Express『Second Wind』(1972年)
Second Wind

Brian Auger's Oblivion Express『Closer to It!』(1973年)
Closer to It (Dlx)

Brian Auger's Oblivion Express『Straight Ahead』(1975年)
ストレイト・アヘッド(紙ジャケット仕様)

Brian Auger's Oblivion Express『Reinforcements』(1975年)
Reinforcements

(日本時間の)月曜日にグラミー授賞式を生放送で観ていましたが、個人的には盛り上がりに欠けるものでした。最大の要因はAdeleが大の苦手だったからだと思います。多分、楽曲とサウンドが僕的にはダメなんでしょうね。なので、結果的にパワー・ヴォーカルが浮いて聴こえてきてNGなのだと思います。

ゲスト・パフォーマンスもイマイチでしたね。唯一、Jennifer HudsonによるWhitney Houstonトリビュート「I Will Always Love You」には感動しましたが・・・。ちなみ、ここ数日の間に洋画専門チャンネルでJenniferがアカデミー助演女優賞を受賞した『Dreamgirls』を2回観たので、余計にJenniferのパフォーマンスにグッときました。
posted by ez at 04:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする