2012年03月10日

Jo Mama『J Is For Jump』

シブく洗練された2nd☆Jo Mama『J Is For Jump』
ジャンプ
発表年:1971年
ez的ジャンル:アーシー&ソウルフル&ブルージー&ジャジー・ロック
気分は... :ユル〜く構えましょ!

70年代フォーク/ロック好きから高い支持を得ているJo Mamaの2ndアルバム『J Is for Jump』(1971年)です。

Jo Mamaの紹介は1st『Jo Mama』(1970年)に続き2回目となります。

Jo Mamaは、Carole KingDanny KortchmarCharles Larkeyの3人で組んでいたグループThe City解散後に、Danny KortchmarCharles Larkeyの二人がが女性ヴォーカリストAbigail Hanessらのメンバーを集めて結成したグループです。

今日紹介する2nd『J Is for Jump』も、1st同様にAbigail Haness(vo)、Danny Kootch(g、vo、congas)、Charles Larkey(b)、Ralph Shuckett(key、vo)Joel Bishop O'Brian(ds)というラインナップです。

結局グループは、『Jo Mama』『J Is for Jump』という2枚のアルバムを発表して解散してしまいますが、1stと2ndのどちらが好きかは意見が分かれるかもしれませんね。キャッチーさをとれば1stという気がするし、洗練をとれば2ndという気がします。

僕の好みは1stなのですが・・・人気曲「Love'll Get You High」や、個人的な大名曲「Sailing」、モロに僕好みのラテン・フレイヴァー「Venga Venga」のような楽曲が収録されているのが理由です。

しかしながら、今日紹介する2nd『J Is for Jump』も大好きな作品であることには変わりありません。こちらの方がシブい通好みの作品という雰囲気ですね。

アーシー/ソウルフル/ブルージー/ジャジーが程よくブレンドされ、ユル〜くまとめられている感じがいいですね。

前作『Jo Mama』ではPeter Asherがプロデュースしていましたが、本作ではTom Dowd/Albhy Galutenがプロデュースしています。

また、ゲストとしてCarole Kingもコーラスで参加しています。

より洗練されたJo Mamaを満喫しましょう。

つくづくアルバム2枚だけで解散してしまったのが惜しいグループだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Keep On Truckin'」
このオープニングが僕の一番のお気に入り(Danny Kortchmar作)。ソウル・フィーリング溢れるグルーヴィー・チューン。フリーソウル系の音が好きな人であれば気に入るであろう1曲。Abigail Hanessの躍動するヴォーカルやDanny Kootchのギターも絶好調です。このタイトルを見ると、Eddie Kendricksの大ヒット・シングルを思い出す方もいるかもしれませんが、同名異曲です。

「Back On The Street Again」
Danny Kortchmar作。James Taylorヴァージョン(アルバム『One Man Dog』収録)でもお馴染みの1曲ですね。アーシーなユルさに魅了されます。コクのあるオリジナルを聴いてしまうと、JTヴァージョンには何処か物足りなさを感じてしまいます。口笛もいいアクセントになっています。

「Smack Water Jack」
Carole Kingのモンスター・ヒット・アルバム『Tapestry』(1971年)の収録曲としてお馴染みの曲をカヴァー(Gerry Goffin/Carole King作品)。Carole King本人もコーラスで参加しています。当ブログではQuincy Jonesのカヴァーも紹介済みです。Jo Mamaのメンバー自体が『Tapestry』レコーディング・メンバーであり、ヴォーカルがCarole Kingか、Abigail Hanessかといった違いですかね。逆にAbigail Hanessのパンチの効いたヴォーカルの特徴がよくわかると思います。

「If I Had A Billion Dollars」
Danny Kortchmar作。洗練されたブルージーな味わいが魅力です。一人酒でも飲みながら、宝くじでも当たった自分を妄想しながら聴くとよいのでは(笑)

「My Long Time」
Danny Kortchmar作。Abigail Hanessのヴォーカルにマッチしたアーシー&ファンキー・チューン。演奏全体に余裕があって、その分小粋なセンスが効いている感じがいいですね。

「When The Lights Are Way Down Low」
Mac Rabenack(Dr. John)作。軽やかにニューオリンズR&Bをこなしてしまうあたりに、このバンドの達者ぶりが現れているのでは?ファンキー・ホーンも盛り上げてくれます。

「Love Is Blind」
Danny Kortchmar作。素晴らしいブルー・アイド・ソウルなミディアム・スロウ。ストリングスも配したソウル・チューンは、Jo Mamaのイメージをいい意味で裏切ってくれた1曲なのでは?

「3 A.M. In L.A.」
Danny Kortchmar作。前半はジャズ・ロック/クロスオーヴァー作品を聴いているような錯覚に陥ります。スタートから2分近く経って、ようやくAbigailが歌い始めます。本編はブルージー&ジャジーなバラードです。そして、終盤は再びジャズ・ロック・モードの演奏で加速します。

「Sweet And Slow」
Al Dubin/Harry Warren作のスタンダードをカヴァー。 そんなスタンダードに合わせて、ブルージー&ジャジーな演奏を聴かせてくれます。

「Have You Ever Been To Pittsburgh」
D. Simon作。かなり激シブのブルージー・チューンに仕上がっています。聴き込むほど芳醇な味わいが増してきます。

「Sho’Bout To Drive Me Wild」
ラストはAl Robinson/Jessie Hill/King Floyd/Mac Rabenack(Dr. John)作。作者Al Robinsonもシングルを出しているニューオリンズR&Bチューンのカヴァー。ビターな仕上がりですが、ニューオリンズR&Bスタイルのコクのある仕上がりにグッときます。

未聴の方は1st『Jo Mama』(1970年)もぜひチェックを!

『Jo Mama』(1970年)
ジョー・ママ(紙ジャケット仕様)

現在であれば、『Jo Mama』『J Is for Jump』の2in1がお買得だと思います。
ジョー・ママ+J・イズ・フォー・ジャンプ
posted by ez at 08:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする