2012年03月20日

Milt Jackson & Wes Montgomery『Bags Meets Wes』

バグス&ウエス、2人の巨人によるヴァイヴ&ギターのブルージーな傑作☆Milt Jackson & Wes Montgomery『Bags Meets Wes』
Bags Meets Wes
録音年:1961年
ez的ジャンル:ブルージー・ヴァイヴ&ギター
気分は... :祝日ですが仕事全開モード!

世間的には祝日ですが、個人的には仕事全開モードの1日になりそうです。
年度末フィニッシュに向けてフル稼働の日々が続きます・・・

今回はMilt JacksonWes Montgomeryという大物ジャズ・ミュージシャンン2人の共演作品『Bags Meets Wes』(1961年)です。

Modern Jazz Quartet(MJQ)のメンバーとしても活躍したヴァイヴ奏者Milt Jackson(1923-1999年)の紹介は、『Sunflower』(1972年)に続き2回目となります。

一方、オクターブ奏法で知られるギタリストWes Montgomery(1923-1968年)の紹介は、『Full House』(1962年)、『Smokin' At The Half Note』(1965年、Wynton Kellyとの共演盤)、Wes Montgomery『A Day In The Life』(1967年)に続き4回目となります。

共に1923年生まれの2人が共演した『Bags Meets Wes』は、ジャケからして男臭いですね(笑)

レコーディング・メンバーは、Milt Jackson(vib)、Wes Montgomery(g)、Wynton Kelly(p)、Sam Jones(b)、Philly Joe Jones(ds)という5名。バグス&ウエスの共演をWynton Kellyのピアノ・トリオがサポートしたかたちです。

アルバム全編にブルージーな魅力が漂います。
Miltの鮮やかなマレットさばき、Wesのオクターブ奏法を満喫できるのは勿論のこと、Kelly、Sam Jones & Philly Joeも素晴らしい演奏で盛り上げてくれます。かなりこの5人の組み合わせは相性良いのでは?

ジャケに満面の笑みで写るバグス&ウエスの表情に本作の充実度が反映されていると思います。

全曲紹介しときやす。

「S.K.J.」
Milt Jackson作。Miltの奥方のイニシャルをタイトルにしたブルージーなオープニング。慌てず騒がずブルージーに・・・みたいな感じがいいですね。Wes→Kelly→Miltの順でソロが展開されます。Wesのオクターブ奏法を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=LtREnA5OfvU

「Stablemates」
Benny Golson作。ヴァイヴ&ギターの共演らしい演奏を楽しめます。Philly Joeのドラム・ソロで景気よくスタートします。全体的に疾走感のあるのがいいですね。WesからMiltへ軽快なソロが引き継がれるのもグッド!さらに続くKellyの小躍りするようなピアノも盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=7ErvkbQ6XeY

「Stairway to the Stars」
Mitchell Parish/Matty Malneck/Frank Signorelli作のスタンダード。当ブログではBill Evans & Jim HallDexter Gordonのカヴァーも紹介済みです。美しいバラードにおけるMiltのヴァイヴの音色には相当グッときます。

「Blue Roz」
Wes Montgomery作。本作らしいブルージー感を満喫できる演奏です。ジャケに写るバグス&ウエスのように男臭さが漂います。

「Sam Sack」
Milt Jackson作。タイトルはベースのSam Jonesに捧げられたものです。そんなわけでSam Jones & Philly Joeのリズム隊の活躍が目立つ格好良いブルースです。特にSam Jonesのウォーキング・ベースが演奏全体の推進力になっています。そんな2人につられ、Milt、Wes、Kellyのソロも快調です。特にKellyのピアノのコロコロ感がいいですね。仕上げにPhilly JoeとSam Jonesがソロを存分に聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=-fcpSPJ25IY

「Jingles」
Wes Montgomery作。『The Wes Montgomery Trio』(1959年)、『The Montgomery Brothers』(1960年)にも収録されているWesファンにはお馴染みの1曲。ハードバップな格好良さを満喫できます。特にMiltの鮮やかなマレットさばきにウットリします。続くWesも負けじとエキサイティングなソロを聴かせています。そんな主役2人を煽るかのようなSam Jones & Philly Joeのリズム隊にもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=I62zJy7RWPA

「Delilah」
映画『Samson and Delilah(サムソンとデリラ)』(1949年)のために書かれたVictor Young作品。当ブログではClifford Brown & Max Roachのカヴァーも紹介済みです。ここでもデリラの妖気が漂うかのような演奏を楽しめます。Miltの小粋なソロとWesのダイナミックなソロの対比がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=oPBqjfA6Kcw

僕の所有するCDには「Stairway to the Stars」「Jingles」「Delilah」の別テイクが収録されています。

Milt JacksonWes MontgomeryWynton Kellyの過去記事もご参照下さい。

Milt Jackson『Sunflower』(1972年)
Sunflower

Modern Jazz Quartet『Django』(1956年)
Django

Wes Montgomery『Full House』(1962年)
Full House

Wes Montgomery『A Day In The Life』(1967年)
ア・デイ・イン・ザ・ライフ

Wynton Kelly Trio with Wes Montgomery『Smokin' At The Half Note』(1965年)
ハーフ・ノートのウェス・モンゴメリーとウィントン・ケリー・トリオ (紙ジャケット仕様)

Wynton Kelly『Kelly Blue』(1959年)
Kelly Blue
posted by ez at 07:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする