2012年04月12日

Celia Vaz『Mutacao』

Pat Methenyも参加した1stアルバム☆Celia Vaz『Mutacao』
celia vaz mutacao.jpg
発表年:1981年
ez的ジャンル:女流ブラジリアン・フュージョン
気分は... :大地のヒーリング・ミュージック!

今回はギタリスト/シンガー/アレンジャーとして活躍するブラジル人女性アーティストCelia Vazのデビュー作『Mutacao』です。

Celia Vazは1948年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。

これまで共演作も含めて『Mutacao』(1981年)、『Celia Vaz』(1994年)、Wanda Sa & Celia Vaz『Brasileiras』(1997年)、Celia Vaz & A.P.E.『Ebb and Flow』(1999年)といったリーダー作をリリースしています。また、コーラス・グループNos Quatroのメンバーとして『Nos Quatro』(2004年)といったアルバムもリリースしています。

名門バークリー音楽学院でPat Methenyと知り合い、Methenyに影響を与えたブラジル人ギタリストToninho HortaをMethenyへ直接紹介したことでも知られるCelia Vaz。本作『Mutacao』にもPat Methenyが参加しています。

僕もPat MethenyToninho Hortaを介して、本作に辿り着きました。

Pat Methenyが好きな人は、Toninho Horta『Toninho Horta』(1980年)、本作『Mutacao』(1981年)への参加が、『First Circle』以降の伏線になっていることを実感できると思います。

基本的にはブラジリアン・フュージョンですが、ミステリアス&スピリチュアルな雰囲気の演奏も聴くことができます。また、ヴォーカル入りの曲のみならずア・カペラ曲があったり、ストリングス4重奏の曲があったりとアレンジャーとしてのCeliaの才能も楽しめる作品になっています。

Pat Metheny好きの人はぜひタイトル曲をチェックを!
興味深く聴くことができると思います。

全曲紹介しときやす。

「Mar A Tona No Leblon」
Celia Vaz作。サンバ・ファンクのビートにのってCeliaの爽快なギター&スキャットを楽しめるフュージョン・チューン。Mauro Seniseのソプラノ・サックスが実に心地好く響きます。スピリチュアルな雰囲気もほのかに香ります。
http://www.youtube.com/watch?v=57bkOMJEDzU

「Valsa Pra Despertrar Teu Retrato」
Celia Vaz/Paulo Cesar Feital作。ソフトリー&ミステリアスな雰囲気は漂うアコースティックなヴォーカル・チューン。名手Raul de Souzaのトロンボーンが盛り上げてくれます。

「Ave-Mariana」
「Ave-Mariana」をモチーフにしたCelia Vazのオリジナル。男女コーラス・グループCeu da Bocaをフィーチャーした美しいア・カペラ・チューンです。こうしたコーラス・アレンジもCeliaの才能の1つです。

「Programa Infantil」
Celia Vaz/Paulo Cesar Feital作。ソフトなブラジリアン・フュージョン。Marcos Resendeのメロウなエレピも心地好いです。Celiaの娘Luandaの可愛い歌声に思わず微笑んでしまいます。

「Tema Pra Mim」
Celia Vaz/Paulo Cesar Feital作。静けさのなかでゆらゆらと揺らめく気分になる演奏です。Ricardo Silveiraのギターも加わり、サウダージな雰囲気を醸し出します。

「Mutacao」
Celia Vaz作。タイトル曲にはPat Methenyが参加し、素晴らしい閃きを持ったソロを聴かせてくれます。Celiaの創り出す音世界にMethenyがジャスト・フィットしています。『First Circle』以降のMethenyの諸作にハマった人であれば、同じような感動を満喫できるはずです。まさに大地のヒーリング・ミュージックといった感じですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ZTAP029ZoJI

「Prologo」
Celia Vaz作。ここではストリングスのみの4重奏を聴かせてくれます。アレンジャーとしてのCeliaの才能を示してくれるクラシカルな仕上がりです。

「Moleque De Pano」
Celia Vaz/Paulo Cesar Feital作。この曲はシンセサイザーで参加しているEdu Mello e Souzaがアレンジを手掛けています。ミステリアス&スピリチュアルな雰囲気が漂います。

「O Cacador De Borboletas」
Celia Vaz作。ラストはサンバ・ロックなフュージョン・チューン。2分強の曲ですが、個人的にはもっと長尺で聴きたいですね。

Celia Vaz『Celia Vaz』(1994年)
Celia Vaz (Part. Esp:Chico Buarque E Quarteto Cy)

Wanda Sa & Celia Vaz『Brasileiras』(1997年)
Brasileiras

Celia Vaz & A.P.E.『Ebb and Flow』(1999年)
Ebb & Flow

Nos Quatro『Nos Quatro』(2004年)
Nos Quatro
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2012年04月11日

Allure『Sunny Days』

レーベルの突然の閉鎖という困難を乗り越えたリリースされた2ndアルバム☆Allure『Sunny Days』
Sunny Days
発表年:2001年
ez的ジャンル:アップ・ダウン系女性R&Bグループ
気分は... :必ず晴れた日が訪れる!

今回は90年代R&B好きにはお馴染みの女性R&BグループAllureの2ndアルバム『Sunny Days』(2001年)です。

Alia DavisLalisha McCleanAkissa MendezLinnie Belcherの4人組、Allureの紹介はデビュー作『Allure』(1997年)に続き2回目となります。

Mariah Careyが設立したレーベルCraveの第一弾アーティストとして、デビュー・アルバム『Allure』(1997年)を華々しくリリースしたAllure。同アルバムから「Head Over Heels」「All Cried Out」といったシングル・ヒットも生まれ、順風満帆なスタートを切ったかに見えた4人でしたが・・・

その後突然Craveが消滅し、活動が不透明な状態になってしまいます。そんな苦難を乗り越えてMCA Recordsと契約し、4年ぶりにリリースした2ndアルバムが本作『Sunny Days』です。レーベルを突然閉鎖し、Allureのような素晴らしいグループを路頭に迷わせたMariah Careyには本当に腹が立ちますね。僕の場合、(アーティストとしての才能以前に)生理的にMariah Careyが大嫌いなもので・・・

敏腕プロデューサー・チームTrack Mastersがプロデュースし、Nas、L.L. Cool J、Raekwonといった豪華ゲスト陣を迎えた1st『Allure』のような華やかさはありませんが、女性R&Bグループ好きを十分満足させる佳作に仕上がっています。

Destiny's Childを範にし、最新R&Bトレンドを意識したような楽曲もありますが、そうした楽曲よりも彼女たちらしいヴォーカルワークや爽快なメロディを重視した楽曲の方にグッときます。

アルバム・タイトルには「どんなに苦しい思いをしていても、いつも雨や嵐ばかりじゃない。必ず太陽が出て晴れた日が訪れる」という苦難を乗り越えようとする彼女たちの思いが込められています。

本作をリリース後、Linnie Belcherがグループを脱退してしまいますが、残った3人で『Chapter III』(2004年)、『Time's Up』(2010年)といったアルバムをリリースしています。

全曲紹介しときやす。

「Bump」
Nucci Rey Oの男性ラップをフィーチャー。Larry Precision Gates/Rick St. Hilaireプロデュース。Destiny's Childあたりをかなり意識したサウンドが印象的なオープニング。

「Kool Wit Me」
アルバムからの2ndシングル。All Starプロデュース。派手さはありませんが、爽快なグルーヴ感は僕好み!後半はラップ調ヴォーカルも交えてアクセントをつけています。こういうタイプの曲は年月を経ても飽きがきませんね。

「Wore Out Your Welcome」
Troy Johnson プロデュース。当時「Superwoman Pt. II」をヒットさせていた女性R&BシンガーLil Moがヴォーカル・アレンジを担当しています。リラックスしたサウンドに当時のR&Bトレンドで軽くスパイスを効かせていますが、Allureらしい素敵なヴォーカルワークを楽しめます。

「Enjoy Yourself/Love Me Interlude」
Chris "C.L." Liggio/Kay-Gee/Kobieプロデュース。アルバムからのリード・シングル。Naughty by NatureのKay Geeもプロデュースに関与し、Allureらしい爽快かつしなやかなR&Bグルーヴを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=nQ7k8bXsF-Q

「Lady」
Ike Lee IIIプロデュース。元ZhaneのJean Norrisもバック・コーラスで参加した哀愁モードの1曲。中盤から疾走モードも加わってくるのがいいですね、

「Never Let You Go」
Rhemario Webberプロデュース。心にしみるヴォーカルで感動が込み上げてくる美メロ・バラード。

「Can't Live Without You」
Ike Lee IIIプロデュース。哀愁モードのスパニッシュ・ギターが印象的なミディアム・スロウ。甘く危険な香りが漂います・・・

「The Shore (Wanna Be Your Lady)」
Hip-Hop/R&Bファンにはお馴染みの女性ヴァイオリン奏者Miri Ben-Ariをフィーチャー。彼女をヴァイオリンを効果的に配したドラマティックなR&Bチューンに仕上がっています。この曲もデスチャを意識した作りですな。

「Earn My Trust」
Full Forceプロデュース。彼らがAllureをプロデュースするとは意外な気もしますが・・・。奇をてらわないオーソドックスなバラードが好感を持てます。

「Only For A While - Interlude」
美しいコーラスワークを満喫できるインタールード。

「Sunny Day」
Larry Precision Gatesプロデュース。前述のように♪どんなに苦しい思いをしていても、必ず晴れた日が訪れる♪という彼女たちの思いが込められたアコースティックR&Bなタイトル曲でアルバムは締め括られます。

『Allure』(1997年)
アルーア

『Chapter III』(2004年)
Chapter III

『Time's Up』(2010年)
Time's Up
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2012年04月10日

Ismael Miranda Con Orchestra Harlow『Abran Paso!』

N.Y.サルサの"美少年"名シンガーのソロ名義第1作☆Ismael Miranda Con Orchestra Harlow『Abran Paso!』
Abran Paso
発表年:1971年
ez的ジャンル:"美少年"系N.Y.サルサの名シンガー
気分は... :今日はサルサ気分!

今日はとてもラテンな気分です。
そこでN.Y.サルサを代表する名シンガーの一人Ismael Mirandaのソロ名義第1作『Abran Paso!』(1971年)です。

Ismael Mirandaは1950年プエルトリコ生まれ。

1967年にJoey Pastrano & His Orchestra『Let's Ball』に参加し、初レコーディングを経験します。その後、N.Y.サルサを代表する名ピアニストLarry HarlowのグループOrchestra Harlowのリード・シンガーとなり、N.Y.サルサの"美少年"シンガーとして頭角を現してきます。その流れでFania All-Starsにも参加します。当ブログで紹介したFania All-Stars『Live At The Cheetah』(1972年)にも参加していますね。

1971年にはOrchestra Harlowとの共演というかたちでのソロ名義第1作『Abran Paso!』をリリース。1972年には共演第2弾『Oportunidad』もリリースしています。その後、自身のグループを結成し、アルバム『Asi Se Compone Un Son』(1973年)をリリースしています。

それほど彼のキャリアについて明るいわけではありませんが、Larry Harlowとのコンビの印象が強いですね。

今日紹介する『Abran Paso!』も正式にはIsmael Miranda Con Orchestra Harlow名義でのリリースでり、2人で仲良くポーズをキメているジャケを観ても、Mirandのソロ作というよりHarlowのコラボ作の色合いが強いことがわかります。

レコーディングには、Larry Harlow(p)、Phil Newsum(timbales)、Manny Oquendo(bongo)、Frankie Rodriguez(congas)、Larry Spencer(tp)、Ralph Castrello(tp)、Lewis Kahn(tb)、Leopoldo Pineda(tb)、Yomo Tor(tres)、Joe Santiago(b)が参加しており、Harlowがレコーディング・ディレクターを務めています。

若々しいMirandaのハイ・トーン・ヴォーカルを、Larry Harlowを中心としたバック陣によるFaniaらしい格好良いサルサ・サウンドと共に満喫できる1枚です。当時のFania、Larry Harlow、Ismael Mirandaの勢いがそのまま音にもダイレクトに反映されている気がします。

あまりN.Y.サルサ/ラテン作品を聴いた方がない人でも、その魅力をダイレクトに感じ取ることができるキャッチーな1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Abran Paso」
Ismael Miranda作。タイトル曲はFania All-Starsの映像作品『Our Latin Thing』(1972年)でもお馴染みの名曲です。軽快なリズムと哀愁のメロディをバックにMirandaの若々しくルーディなヴォーカルが栄えるFaniaらしいサルサ・クラシックです。
http://www.youtube.com/watch?v=Aoc_xso88Ls

「Donde Llevas El Son」
Ismael Miranda作。ノスタルジックなメロディと少しレイジーな雰囲気のMirandaのヴォーカルが印象的な哀愁ラテン・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=PdpMdvrcwqU

「Se Casa La Rumba」
Hugo Gonzalez作。僕の一番のお気に入り。N.Y.サルサらしい格好良さに充ちたアッパー・サルサ・チューン。一気に駆け抜けていくような疾走感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=mooWxIPK6bc

「Abandonada Fue」
Ismael Miranda作。ラテンの泣きのメロディは演歌に通じるものがありますね。聴いていると、安酒場で一杯飲みたくなります(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=Jpieq0nR90w

「Vengo Virao」
C. Curet Alonso作。この曲も僕のお気に入り。切れ味のあるホーン・セクションや小粋なHarlowのピアノなどアレンジがサイコーに格好良いですね。Mirandaのヴォーカルも哀愁モードながら絶好調です。
http://www.youtube.com/watch?v=FKZ9TgXvLVo

「Oigan Bien Mi Guaguanco」
Ismael Miranda作。ノスタルジックな雰囲気な中にもエレガントな格好良さを満喫できる軽快なサルサ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=_dc_9Tmy-nw

「Ayer Me Entere」
C. Curet Alonso作。アルバムの中でも最もロマンティックな1曲。サンセット・モードが似合うボレロです。
http://www.youtube.com/watch?v=3CHCAE7QunE

「Rise Up」
Larry Harlow/Art Bernardette作。アルバムの中でも異色な本曲も僕のお気に入り。Harlowの印象的なピアノ・フレーズを聴いていると、Stones「Jumpin' Jack Flash」あたりとマッシュ・アップして聴きたくなります。
http://www.youtube.com/watch?v=atLMVBOBv6o

「Dolor Y Amor」
Ismael Miranda作。ラストは哀愁モードで疾走するサルサ好きには鉄板な演奏で締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=s1Jd2btIXqQ

他のIsmael Miranda作品やOrchestra Harlowの作品、さらには「Abran Paso」のライブ・パフォーマンスを楽しめるDVD『Our Latin Thing』もチェックを!

Ismael Miranda Con Orchestra Harlow『Oportunidad』(1972年)
Oportunidad

Ismael Miranda『Asi Se Compone Un Son』(1973年)
Asi Se Compone Un Son

Fania All-Stars『Our Latin Thing [DVD] 』(1972年)
Our Latin Thing [DVD] [Import]

Orchestra Harlow『Presenta A Ismael Miranda』(1969年)
Presenta a Ismael Miranda

Orchestra Harlow『Harlow's Harem』(1972年)
Harlow's Harem
posted by ez at 02:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月09日

Men At Large『Men At Large』

Gerald Levertのバックアップによる巨漢R&Bデュオのデビュー作☆Men At Large『Men At Large』
Men at Large
発表年:1992年
ez的ジャンル:巨漢ユニット系男性R&B/NJS
気分は... :見た目はブー!中身はグー!

今回は90年代R&Bファンには懐かしい巨漢デュオMen at Largeのデビュー作『Men at Large』(1992年)です。

Men at Largeは、オハイオ州クリーブランドで結成されたJason ChampionDave Tolliverによる男性R&Bデュオ。2人合わせて体重300kg超という巨漢デュオです。

Gerald Levertのバックアップによるデビュー・アルバム『Men at Large』(1992年)からは「So Alone」「Use Me」といったR&Bヒットが生まれました。

しかし、2ndアルバム『One Size Fits All』(1994年)を最後にJason Championがグループを離れてしまいます。残ったDave Tolliverは新メンバーEdgar "Gemini" Poterを迎えてMen at Largeを継続させ、『Love Struggle & Progress』(1999年)、『Back On Top Couzan』(2007年)といったアルバムをリリースしています。

僕もしばらくMen at Largeの存在を忘却していましたが、『ezが選ぶ2008年の10枚』でもセレクトしたJason Championの素晴らしいソロ・アルバム『Reflections』で彼らのことを思い出し、家のCD棚の奥の方から十数年ぶりに『Men at Large』を発掘(?)して以来、ブログで取り上げようと思っていた次第です。既にそう思い立ってから数年経過してしまいましたが(笑)

さて、デビュー作『Men at Large』(1992年)ですが、Gerald Levert,、Marc Gordonをはじめ、Robert Cunningham、Edwin NicholasといったLevert人脈がプロデュースを務め、この時代らしいNew Jack Swing作品に仕上がっています。

何となく巨漢ラッパーのようなイメージが強い2人ですが、基本はヴォーカル・デュオです。まるでイケメン・デュオのような格好良い90年代R&Bグルーヴをお楽しみ下さい(笑)

全曲紹介しときやす。

「Where's Dave & Jason (Skit Intro)」
アルバムのイントロ。

「Use Me (Version #1)」
アルバムからの2ndシングル。全米R&Bチャート第9位となりました。この時代らしいヴォーカル&ラップによるR&Bグルーヴを満喫できます。甘く危険な香りのするグルーヴ感がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=ux0DTAnhXPE

「You Me」
この曲もシングルとなり、全米R&Bチャート第29位を記録しています。この時代にありがちなメロディ&サウンドですが、それが癖になるんですよね。途中でA Tribe Called Quest「Can I Kick It?」のフレーズが引用されているあたりも僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=z6tIZ2YQpg4

「Would You Like To Dance (With Me)」
メロディアスなミッド・グルーヴ。打ち込みサウンドのピコピコ感が懐かしくていい感じです。風貌に似合わないスウィートなヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=KV0hywZVkdc

「Um Um Good」
この曲もシングルになりました。美しいスロウですが、ややインパクト不足かもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=W4pxnd4O89g

「Heartbeat」
レゲエ調の仕上がりですが、日本人が聴くと盆踊りのように聴こえるかもしれません(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=_-k689Pz0-I

「So Alone」
アルバムからの1stシングル。全米チャート第31位、同R&Bチャート第9位となりました。美しいメロディの哀愁バラードです。このタイプの曲を1stシングルに持ってくるあたりに本来のグループの姿が見えてきます。
http://www.youtube.com/watch?v=jOLwb_H6BDk

「Salty Dog」
シングル曲に劣らないキャッチーさを持つNJSグルーヴ。繰り返しになりますが、この黄金のワンパターンがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=A4d3Z99zIi4

「Stay The Night」
メロウなミディアム・スロウ。ミディアム〜スロウ系ではこの曲が一番好きです。この時代の打ち込みサウンドには、こういう曲がよく栄えると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=27DM1MmHra8

「Ain't It Grand」
実はアルバムで一番のお気に入り曲。この爽快で格好良いグルーヴを聴いていると、歌っている人はシュッとしたお兄ちゃんしかイメージできないかもしれません(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=ctiHSueRI7M

「Use Me (Version #2)」
「Use Me」の別ヴァージョンです。

「Menz At Larges (Skit Outro)」
アルバムのアウトロ。

『One Size Fits All』(1994年)
One Size Fits All

Men at Large作品とは全くタイプが異なる作品ですが、Jason Champion『Reflections』はぜひチェックして欲しい1枚です。

Jason Champion『Reflections』(2008年)
Reflections

Jason Champion「Find A Reason」
http://www.youtube.com/watch?v=Hhezf-NOcXA
posted by ez at 13:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月08日

Papik『Music Inside』

ラウンジ感覚も満載!イタリアの小粋なクラブジャズ☆Papik『Music Inside』
Music Inside
発表年:2012年
ez的ジャンル:ラウンジ感覚クラブジャズ
気分は... :現時点での2012マイ・ベスト・アルバム!

毎週日曜は新作紹介の日になっていますが、個人的には今春に購入した新作アルバムの充実ぶりに大変満足しています。

そんな大豊作な春の新作の中でも個人的に最も気に入っている作品が今日紹介するPapik『Music Inside』です。

Papikはイタリア人キーボード奏者/コンポーザー/アレンジャーNerio Poggiによるクラブジャズ・プロジェクト。

Nerio Poggiは、日本でも大人気の伊達男ジャズ・シンガーMario Biondiのアルバムで楽曲提供やアレンジャーも務めています。

Papik名義では2009年にアルバム『Rhythm Of Life』をリリースしており、本作『Music Inside』はそれに続くアルバム・リリースとなります。

アルバムは全曲ヴォーカル入りで、Mario Biondiばりのちょいワル伊達男なヴォーカルを聴かせてくれるAlan Scaffardiをメインに、前作にも参加していたEly Brunaなど多彩なシンガーが参加しています。

クラブジャズ、ラウンジ、ボッサ・ジャズ、エヴァーグリーン・ポップ、正統派ジャズ・ヴォーカルなど多彩なエッセンスが詰まった1枚です。バラエティに富んだ内容とスタイリッシュなセンスで飽きずにアルバム全編を楽しめます。まさにセンス抜群の1枚です。

クラブジャズ好きのみならず、ラウンジ好き、ポップス好きにも訴求する間口の広さを持ったアルバムなのでは?

以下の音源でアルバムのダイジェストを確認できますので、ぜひチェックしてみて下さい。

Papik『Music Inside』
http://www.youtube.com/watch?v=jFE8xMoKViw

全曲紹介しときやす。

「On The Move」
Alan Scaffardiのヴォーカルをフィーチャーしたスウィンギーなオープニング。イタリアちょいワル伊達男らしい雰囲気が漂います。

「Family Affair」
なんとMary J. Bligeの2001年の全米No.1ヒット・シングルをカヴァー(オリジナルはアルバム『No More Drama』収録)。ここではWendy D. Lewisの女性ヴォーカルをフィーチャーし、爽快なボッサ・ジャズで聴かせてくれます。MJBのR&Bチューンが見事にボッサ・ジャズに生まれ変わっています。僕は本カヴァーを聴いて本作の購入を決意しました。
http://www.youtube.com/watch?v=YPhe0fHpV00

「Clearly Visible」
Alan Scaffardiをフィーチャー。60〜70年代の映画主題歌あたりを彷彿させる爽快なポップ・チューン。エヴァーグリーンな魅力があります。
http://www.youtube.com/watch?v=1aKN3RINeDc

「This Happiness」
Alan Scaffardiをフィーチャー。Mario Biondiをはじめとする、大人の歌モノ・クラブジャズ好きには鉄板な1曲なのでは?春風に吹かれて疾走したい気分にジャスト・フィットするはず!
http://www.youtube.com/watch?v=p3-jvd9tpAI

「Somewhere」
Dagmar Segbersの女性ヴォーカルをフィーチャー。しっとりとした大人のジャズ・ヴォーカル・チューン。夢見るアーバン・ナイトへ・・・

「Open Eyes」
Alan Scaffardiをフィーチャー。僕好みの小粋なジャズ・ボッサ・グルーヴ。イタリアちょいワル伊達男のシブさとスタイリッシュさが上手くバランスしています。サイコーですな。
http://www.youtube.com/watch?v=Riwzu-yMskc

「Raccontami Di Te」
Paco Di Masoをフィーチャー。偉大なイタリア人作曲家/ピアニスト/シンガーBruno Martinoのカヴァー。ロマンティックな大人の男性ヴォーカル・チューンです。シブ格好良いっす!
http://www.youtube.com/watch?v=xa_l5a-S6Bk

「Rebirth」
Ely Brunaの女性ヴォーカルをフィーチャー。Schema系クラブジャズがお好きな人であれば気に入るであろうアッパーな仕上がり。

「The Puzzle Of Life」
僕の一番のお気に入り。Ely Brunaをフィーチャー。クラブジャズというよりもエヴァーグリーン・ポップですね。聴いていると、爽快なポジティブ感が漲ってきます。多分、Swing Out Sisterとか好きな人はかなりグッとくるはずです。
http://www.youtube.com/watch?v=z7AD0SvgK40

「Is This Love」
Alan Scaffardiをフィーチャー。落ち着いた雰囲気のワルツ・ジャズ。大人のロマンティック・ナイトにどうぞ・・・

「Black & Gold」
オーストラリア人シンガー・ソングライターSam Sparroのカヴァー(オリジナルはアルバム『Sam Sparro』収録)。キャッチーかつ軽快なポップ・ジャズ・チューンに仕上がっています。格好良いホーン・アレンジとパーカッシヴな仕上がりが僕好み。

「Bossa 60」
Clizia Aloisiをフィーチャー。ラウンジ調のお色気ボッサ・ジャズに仕上がっています。Clizia Aloisiのセクシー・スキャット&ヴォーカルに悩殺されてしまいます(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=uzwu2HgP8nc

「You Must Have Come From Heaven」
ラストはAlan Scaffardiをフィーチャーした哀愁モードのクラブジャズ・チューンで締め括ってくれます。Mario Biondi好きの人であれば、この男の哀愁感に惚れるはずです!

興味のある方は『Rhythm Of Life』(2009年)もチェックを!

『Rhythm Of Life』(2009年)
Papik - Rhythm Of Life
posted by ez at 00:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする