発表年:1971年
ez的ジャンル:カクテル・ラウンジ系女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :夕飯抜きでカクテル・ジャズ!
いろいろあって今日は帰宅後にグッタリ…夕飯を食べずに気づけば深夜1時すぎ・・・こういう時に夕飯(というより夜食ですが)は食べるべきなのでしょうか???
こんな時には女性ジャズ・ヴォーカル作品が聴きたい気分・・・
今回は再評価が高まったジャズ・ヴォーカル作品The Frank Cunimondo Trio Feat. Lynn Marino『Feelin' Good』(1971年)です。
サバービア好きの人であればお馴染みの1枚ですね。
ピッツバーグ、イースト・リバティ出身のジャズ・ピアニストFrank Cunimondo(1934年生まれ)のピアノ・トリオが、同じくピッツバーグ出身の女性ヴォーカリストLynn Marinoをフィーチャーしたアルバムです。
レコーディング・メンバーはFrank Cunimondo(p)、Mike Taylor(b)、Roger Humphries(ds)、Lynn Marino(vo)という布陣です。
"ピッツバーグのBlossom Dearie"とも称されるLynn Marinoのハスキー&キュートなヴォーカルが魅力のアルバムです。そのヴォーカルを支えるThe Frank Cunimondo Trioのカクテル・ラウンジ感覚の小粋なバッキングもグッド!
人気のタイトル曲「Feelin' Good」あたりは、今日のクラブジャズを予見したかのような先取り感がありますね。また、「Love So Fine」、「We've Only Just Begun」といった名曲カヴァーの好演にも相当グッときます。
本作以外にThe Frank Cunimondo Trio名義で『Communication』(1968年)、『The Lamp Is Low』(1969年)、『Echoes』(1971年)、『Sagittarius』(1972年)、『The Top Shelf Collection』(1975年)、『Frank Cunimondo Plays George Benson Live in Concert』(1975年)といったアルバムをリリースしていますが、本作とは別物と考えた方がいいかもしれませんね。
まさにThe Frank Cunimondo TrioとLynn Marinoの化学反応が生み出した奇跡の1枚という気がします。
全曲紹介しときやす。
「Love So Fine」
オススメその1。Roger Nichols & The Small Circle Of Friendsヴァージョンでお馴染み、ソフトロックの大人気曲をカヴァー(Roger Nichols/Tony Asher作)。当ブログではThe Four King Cousins、The Carnivalのカヴァーも紹介済みです。ソフト・ロックの名曲をカクテル・ラウンジなボッサ・ジャズで聴かせてくれます。センス抜群のカヴァー。
http://www.youtube.com/watch?v=AHT1n9mFP-M
「Beyond The Clouds」
オススメその2。R. M. DiGioia作。素敵なワルツ・ジャズ。今日のクラブジャズに通じる雰囲気がありますね。個人的にこういうワルツ・ジャズにはハマりやすいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=MWvlVKDMPiw
「A House Is Not A Home」
Hal David/Burt Bacharach作の名曲をカヴァー。オリジナルはDionne Warwickです。当ブログではLuther Vandross、Cheryl "Pepsii" Rileyのカヴァーも紹介済みです。>Lynn Marinoの初々しいキュート・ヴォーカルがこの名曲に新たな魅力を吹き込んでくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=4uZK6Rnk2FQ
「Animal Crackers In My Soup」
Irving Caesar/Ted Koehler/Ray Henderson作。オリジナルは映画『Curly Top』(1935年)のために書かれたものです。正統派のスウィンギーなジャズ・ヴォーカルを聴かせてくれます。
「What Are You Doing The Rest Of Your Life」
Alan Bergman/Marilyn Bergman/Michel Legrand作。オリジナルは映画『The Happy Ending』のなかでMichael Deesが歌ったものです。Lynn Marinoがしっとりと哀愁モードのバラードを歌い上げます。
「Feelin' Good」
オススメその3。Anthony Newley/Leslie Bricusse作。オリジナルは1965年のミュージカル『The Roar of the Greasepaint – The Smell of the Crowd』のために書かれた楽曲です。「Love So Fine」と並ぶ人気曲。クラブジャズ好きの人が聴いたらグッとくる疾走感が魅力です。クラブジャズのプロトタイプのような1曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=2XimeAXeHOg
「Until It's Time」
Buffy Sainte-Marie作。The Four Pennies、Elvis Presley、Neil Diamondなどもカヴァーしています。ロマンティック・バラードをLynn Marinoがキュートに歌い上げてくれます。夢よ覚めないで・・・といった雰囲気ですね。
「Pretty Pretty」
R. M. DiGioia作。小粋なジャズ・ヴォーカル・チューン。
「Soon It's Gonna Rain」
Tom Jones/Harvey Schmidt作。オリジナルはミュージカル・コメディ『The Fantasticks』のために書かれた楽曲です。スタンダード然とした正統派ジャズ・バラードを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=R4RGSZxNpMo
「We've Only Just Begun」
オススメその4。Carpentersの大ヒットでお馴染みのPaul Williams/Roger Nichols作品をカヴァー。当ブログではCurtis Mayfield、The Wooden Glass、Grant Green、Roman Andrenのカヴァーも紹介済みです。少しテンポアップした小粋な「We've Only Just Begun」を聴かせてくれます。なかなかフレッシュな印象を与えてくれる好カヴァーです。
http://www.youtube.com/watch?v=z6TKKnJENaE
このまま寝るべきか、仕事の残務をすべきか・・・悩ましい・・・