2012年04月27日

The Southwest FOB『Smell Of Incense』

Dan Seals、John Ford Coleyが在籍していたサイケ・ロック・バンド☆The Southwest FOB『Smell Of Incense』
Smell of Incense
発表年:1968年
ez的ジャンル:サイケ・ソフトロック
気分は... :妖しげ・・・

サッカーUEFAチャンピオンズリーグは準決勝の2ndレグ2試合が終了し、チェルシー対バイエルン・ミュンヘンの決勝となりました。バルサ対レアル・マドリッドのクラシコ対決を期待していたので残念です。

バルサの敗戦は彼らの今季を象徴していたようでしたね。こうなると今後のペップの動向が気になります。一方、レアル・マドリッドの敗戦は意外でした。準決勝2ndレグ前半で2対0になった時には100%レアル・マドリッドの決勝進出と思いましたが・・・。ホームスタジアムでの決勝進出に燃えたバイエルン・ミュンヘンの執念に脱帽です。しかし、守備陣に累積警告による出場停止が相次ぎ苦しい布陣での決勝となりそうですね。

今回はダラス出身のグループThe Southwest FOBの唯一のアルバム『Smell Of Incense』(1968年)です。

The Southwest FOBは、70年代に活躍した人気デュオEngland Dan & John Ford Coleyの2人がデュオ結成以前に在籍していたグループです。

高校時代に知り合ったDan SealsJohn Ford Coleyはバンド活動を開始し、Playboys Five、Theze Fewといったバンドを組んでいました。そのTheze Fewが母体となり結成されたのがThe Southwest FOBです。

1968年に今日紹介するグループ唯一のアルバム『Smell Of Incense』をリリース。翌年に「As I Look at You 」「The 59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy)」(S&Gのカヴァー)という2枚のシングルを残してグループは解散します。その後、Dan SealsJohn Ford ColeyEngland Dan & John Ford Coleyとしてデュオ活動を開始し、1970年にA&Mと契約しています。

さて、唯一のアルバム『Smell Of Incense』(1968年)は、England Dan & John Ford Coleyのイメージとは大きく異なる、サイケ・ソフトロック作品となっています。ジャケからして妖しげですよね(笑)

その意味では、England Dan & John Ford Coley好きの方よりも、サイケ/ソフトロック好きの方にマッチするアルバムかもしれません。

The West Coast Pop Art Experimental Bandのカヴァー「Smell Of Incense」、 Buffalo Springfieldのカヴァー「Rock 'N' Roll Woman」、Chuck Berryのカヴァー「Nadine」以外はDan Seals/John Ford Coleyによるオリジナルです。England Dan & John Ford Coleyの雰囲気とは異なるかもしれませんが、彼らのソングライティングの素晴らしさは本作でも実感できます。

全体としてはB級感が漂うサイケ/ソフトロックですが、どこか捨て難い魅力があります。

全曲紹介しときやす。

「Smell Of Incense」
タイトル曲はL.A.を拠点に活動していたサイケ・ロック・グループThe West Coast Pop Art Experimental Bandのカヴァーです。アルバムからシングル・カットされ、全米チャート第56位となっています。妖しげなオルガンの音色が誘うサイケ・ポップなカヴァーに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=zCq8o7Dqg5I

「Tomorrow」
美しいフォーキー・バラード。England Dan & John Ford Coley好きの人は、この曲に一番グッとくるのでは?Dan Seals/John Ford Coleyのソングライティング
http://www.youtube.com/watch?v=T-8cF2YSlsQ

「Rock 'N' Roll Woman」
Buffalo Springfieldのカヴァー(Stephen Stills作)。オリジナルの雰囲気を損なわない格好良いカヴァーに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=AiTNVwyJfU0

「Downtown Woman/Nadine」
オリジナル曲「Downtown Woman」とChuck Berryのカヴァー「Nadine」のメドレーです。ポップ&サイケな「Downtown Woman」から「Nadine」のブルージーなサイケ・ロック感はいかにも1968年の音といった雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=fzTpTcIDHqY

「All One Big Game」
ソフトロック好きにはたまらない美しいハーモニー&メロディが印象的です。ある意味Dan Seals/John Ford Coleyらしいかもしれませんね。

「On My Mind」
キャッチーなメロディと妖しげなオルガンの響きが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=YCj0ehCp1Zg

「Bells Of Baytown」
美しいポップ・ソング。一瞬サイケになりそうでならないところが意表を突かれます(笑)

「And Another Thing」
ラストは12分近く大作です。ポップなヴォーカルが聴けるのは序盤のみ。前半途中からはアシッドなインスト・パートが続きます。
http://www.youtube.com/watch?v=OMT4BgzW82g

僕が保有するCDはオリジナル8曲のみの収録ですが、シングル曲や未発表テイク、さらにTheze Few時代の楽曲も収録した全20曲入りのCDも存在します。

England Dan & John Ford Coley『Dr.Heckle And Mr.Jive』(1978年)
Dr. Heckle & Mr. Jive
posted by ez at 01:10| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする