2012年05月09日

Novi Singers『Bossa Nova』

ポーランドのジャズ・コーラス・グループ、ボッサ・テイストなデビュー作☆Novi Singers『Bossa Nova』
Bossa Nova (Polish Jazz vol.13)
発表年:1967年
ez的ジャンル:ポーランド産ジャズ・コーラス
気分は... :ポーランドが熱い!

ドイツ・ブンデスリーガでは今シーズンのMVPに香川の同僚、ドルトムントのポーランド代表のFWレヴァンドフスキを選出しました。約1ヶ月後には自国ポーランドでEuro2012が開催されますし、レヴァンドフスキは要注目の選手の1人になりそうですね。

そんな流れで、今回はポーランドのジャズ・コーラス・グループNovi Singersのデビュー・アルバム『Bossa Nova』(1967年)です。

Novi Singersは1964年、ポーランドのワルシャワで結成されたグループ。メンバーは紅一点Ewa WanatJanusz MychWaldemar Parzynski Bernard Kawkaという男女4人組。

『Bossa Nova』(1967年)、『Novi in Wonderland』(1968年)、『Torpedo』(1970年)、『Novi Sing Chopin』(1971年)、『Rien Ne Va Plus』(1973年)、『Five, Four, Three』(1974年)、『Novi sing Bacharach』(1976年)※Aleksander Mazur Quartetとの共演、『Chopin Up To Date』(1977年)、『Pay Tribute』(1980年)といったアルバムをリリースしています。

イメージとしてはポーランドのLambert, Hendricks & Rossといったところでしょうか。

今日紹介する彼らのデビュー作『Bossa Nova』(1967年)は、タイトルの通り、ボサノヴァのエッセンスを取り入れたジャズ・コーラス・アルバムです。

ただし、ボサノヴァの名曲のジャズ・コーラス・カヴァーといった類のものではなく、楽曲は全て彼らのオリジナルです。その意味では、ボサノヴァ作品を聴いているというよりは、ジャズ・スキャット・コーラス作品を聴いているという印象の方が強いですね。

それにしても1960年代後半のポーランドでこういったアルバムが制作されていたということに驚かされます。

高速スキャットやラウンジ・ボッサがお好きな人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Brownie」
Bernard Kawka作。軽快なスウィンギー・スキャットを満喫できるオープニング。"ポーランドのLambert, Hendricks & Ross"と称されるのがよくわかります。
http://www.youtube.com/watch?v=vJWfFNDeD3g

「Cichy Wieczor(A Calm Evening)」
Janusz Mych作。ストリングスをバックに配したムーディーな仕上がり。

「Zoity Slon(The Yellow Elephant)」
Waldemar Parzynski作。ダバダバ・スキャットが心地好い軽快なスウィンギー・チューン。大好きな『7 Uomini D'Oro(Seven Golden Men)』のサントラあたりに収録されていても違和感ない感じです。

「Trzeba Wracac(One Must Return)」
Bernard Kawka作。哀愁モードのEwa Wanatのスキャットが切なく響きます。

「Nastroje Malych Misiow(Teddy Bears' Moods)」
Bernard Kawka作。ヴァイヴの音色が心地好いラウンジ・ボッサ。ボッサ好きにはたまらない1曲です。

「Dwa Po Dwa(Two Times Two)」
Bernard Kawka作。クラブジャズ好きにはNicola Conte「Il Cerchio Rosso」ネタとしても要チェックの1曲です。その「Il Cerchio Rosso」でも使われた素敵なスキャットに魅了されます。

「Następny Prosze(Next, Please)」
Bernard Kawka作。スピード感が格好良いボッサ・ジャズ・ダンサー。クラブジャズ好きであれば気に入るはず!

「Pyzate Sloneczniki(Chubby Sunflowers)」
Waldemar Parzynski作。ロマンティック・モードのコーラス&サウンドがいいですね。

「Jak Powrocic Do Tej Chwili(How Could We Return To The Past Moment)」
Bernard Kawka。寛いだ雰囲気のラウンジ・ボッサ。カフェ・タイムにリラックス気分でどうぞ!

「Mini Dziewczyna(The Mini Girl)」
Waldemar Parzynski作。ストリングスをバックに美しいスキャット・コーラスを聴かせてくれます。中盤にボッサ・テイストを挿入してアクセントをつけています。

「Bariera Uczuc(The Barrier Of Feelings)」
Janusz Mych作。哀愁モードで疾走する小粋な仕上がり。ボッサ・サウンドにスウィンギー・パートを上手く織り交ぜています。

「Go Go」
Waldemar Parzynski作。落ち着いた大人のカクテル・スキャット・コーラスといった趣です。

「Krol Salomon(King Salomon)」
Bernard Kawka作。美しくも切ない雰囲気のコーラス・ワークに魅了されます。

「Tanczące Orzechy(Dancing Nuts)」
Janusz Mych作。ラストは小気味良いリズムにグッとくるスキャット・ボッサで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ptx-O8KuTRg

ご興味のある方はNovi Singersの他作品もチェックを!

『Novi in Wonderland』(1968年)
ノヴィ・イン・ワンダーランド(紙ジャケット仕様)

『Torpedo』(1970年)
Torpedo

『Novi Sing Chopin』(1971年)
Novi sing Chopin

『Rien Ne Va Plus』(1973年)
Rien Ne Va Plus

『Novi sing Bacharach』(1976年)
Novi sing Bacharach
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2012年05月08日

Janko Nilovic『Rythmes Contemporains』

フレンチ・ライブラリー界の巨匠によるスリリング&ドラマチックなジャズ・グルーヴ☆Janko Nilovic『Rythmes Contemporains 』
Rythmes Contemporains
発表年:1974年
ez的ジャンル:フレンチ・ライブラリー
気分は... :圧倒される格好良さ!

今回はフレンチ・ライブラリー界の巨匠Janko Nilovic『Rythmes Contemporains 』(1974年)です。

我が家にあるJanko Nilovic作品の中からラウンジ感覚の『Chorus』(1974年)とスリリング&ドラマチックなジャズ・グルーヴを満喫できる『Rythmes Contemporains 』のどちらにするか迷いましたが、何故か『Chorus』はAmazonでの取扱いがないので『Rythmes Contemporains 』をセレクトしました。

Janko Nilovicは1941年モンテネグロ生まれのコンポーザー。

1960年代後半から1970年代にかけてフレンチ・ライブラリー(TV音源)界の巨匠として活躍しました。

その後、レア・グルーヴのムーヴメントの中でフレンチ・ライブラリー音源が再評価され、Janko Nilovicの作品にもスポット・ライトを浴びるようになりました。

多くのアルバムを残しており、僕も正確なディスコグラフィを把握できていませんが、有名なアルバムは『Psyc' Impressions』(1970年)、『Chorus』(1974年)、『Rythmes Contemporains 』(1974年)、『Funky Tramway』(1975年)、『Soul Impressions』(1975年)あたりですかね。

今日紹介する『Rythmes Contemporains 』は、前述のようにブラック・ムーヴィー・サントラや昨今のクラブジャズも顔負けのスリリング&ドラマチックなジャズ・サウンドを聴くことができます。

こんなに格好良い音を聴かされると、彼の音源にみんなが飛びつくのも納得ですね。

クラブジャズやレア・グルーヴ好きの方はぜひチェックしてみて下さい。

全曲紹介しときやす。

「Black On A White Ground」
この格好良すぎるオープニングを聴けばぶっ飛ぶはず!ブラック・ムーヴィー・サントラばりのスリリングなサウンドとドラマチックな展開に圧倒されてしまいます。凄すぎます!
http://www.youtube.com/watch?v=oBLkvp3WQ90

「Giant Locomotion」
ブラック・ムーヴィー・サントラばりの前半からCatherine Laraのバイオリンをフィーチャーした後半への展開が素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=PTsNA_hcOa0

「Xenos Cosmos」
Giles Petersonもお気に入り。本作の中でも人気の1曲かもしれませんね。コーラス入りのドラマチック・ジャズ・チューン。シネマ・ジャズとクラブジャズのいいとこ取りみたいな感じがいいですね。The Returners「Powerless」のサンプリング・ソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=CWKM4fmZLSc

「Underground Session」
ドラマチック&グルーヴィーな仕上がりにグッときます。アクション映画とかスパイ映画とかのサントラにぴったりな感じですね。
http://www.youtube.com/watch?v=JhFqfOKiUr4

「Mouvements Aquatiles」
短いながらも壮大なスケール感があります。
http://www.youtube.com/watch?v=y9xbg6M3c8c

「The Savage Rose」
ラストはファンキー&フリーキーなジャズ・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=aFWoVppgs0k

『Psyc' Impressions』(1970年)
Psyc' Impressions

『Funky Tramway』(1975年)
ファンキー・トラムウェイ (FUNKY TRAMWAY) 帯ライナー付直輸入盤

『Soul Impressions』(1975年)
Soul Impressions
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2012年05月06日

Sy Smith『Fast And Curious』

アンダーグラウンド・ソウル・クイーンの最新作はMdCLとのコラボ☆Sy Smith『Fast And Curious』
Fast & Curious
発表年:2012年
ez的ジャンル:クロスオーヴァー・ソウル
気分は... :僕が今聴きたい音!

今回は"アンダーグラウンドの歌姫"としてネオソウル好きから高い支持を得ている女性R&BシンガーSy Smithの最新4thアルバム『Fast And Curious』です。

今回の注目は、ブロークンビーツ/クロスオーヴァー好きにはお馴染みのプロデューサー/キーボード奏者/DJ、Mark De Clive-Loweの全面プロデュースです!

Sy Smithは1978年N.Y.生まれの女性ソウル・シンガー。

2000年にデビュー・アルバム『Psykosoul』を制作。Eric Benetや元A Tribe Called QuestAli Shaheed Muhammad等もプロデュースで参加していました。しかしながら、このアルバムはお蔵入りしてしまいます。
※便宜上、『Psykosoul』を1stアルバムとして扱います。

2005年にリリースした2ndアルバム『Syberspace Social』では、Ali Shaheed MuhammadThe Foreign ExchangeNicolay、James Poyser等がプロデュースを務めています。

さらに2008年には3rdアルバム『Conflict』をリリース。その後はThe Foreign Exchangeとの交流を深め、彼らのツアーにも参加しています。昨年発売されたThe Foreign Exchangeのプライベート・ライブの模様を収めたDVD/CD『Dear Friend: An Evening With The Foreign Exchange』でもSy Smithがフィーチャーされています。

当ブログで紹介した作品で言えば、The Foreign Exchangeと交流の深いデトロイト出身のキーボード奏者Zo!のアルバム『SunStorm』(2010年)や、The Foreign ExchangeのメンバーPhonteの初ソロ・アルバム『Charity Starts At Home』(2011年)でSy Smithがフィーチャーされています。

僕の中では"アンダーグラウンドの歌姫"という印象が強い女性R&Bシンガーですね。

そんなSy Smithの最新4thアルバムですが、前述のようにMark De Clive-Lowe(MdCL)の全面プロデュースという嬉しいプレゼント付です。

ニュージーランド人の父と日本人の母を持ち、"西ロンドンのHerbie Hancock"として、Degoらと共に西ロンドンのブロークン・ビーツ/クロスオーヴァー・シーンを牽引してきたMark De Clive-Lowe(MdCL)

現在はL.A.に拠点を移し、昨年には当ブログでも大絶賛したアルバム『Renegades』をリリースしています。

女性ネオソウル好き、The Foreign Exchange好き、MdCL好きという僕にとって、本作『Fast And Curious』はかなりツボの1枚です。

特に、MdCLとのコラボ作品と言っても過言ではない本作においては、前述のMdCLの最新作『Renegades』からの流れで聴くと、興味深く聴くことができます。

『Renegades』はヴォーカル曲の比重が増え、エレクトリック・ソウルと西ロンドンらしいクロスオーヴァー・チューンで彩られたアルバムでしたが、本作『Fast And Curious』もそんな雰囲気の1枚に仕上がっています。

僕の今聴きたい音を見事に凝縮してくれた1枚で、個人的には大満足です。

Rahsaan Pattersonや懐かしのSheila E.がゲスト参加しています。Sheila Eは『Renegades』にも参加していたので、その流れかもしれませんね。

Teena Marieのカヴァー「Teena (Lovergirl Syberized)」、Billy Oceanのカヴァー「Nights (Feel Like Gettin' Down)」、The RAH Bandのカヴァー「Message from the Stars」以外は、Sy SmithMdCLの共作です。

カヴァー曲が3曲ともに80年代作品という点も要チェックですね。

全曲オススメ、捨て曲なしの傑作だと思います。
さすがはMark De Clive-Lowe!彼の抜群のサウンド・センスを満喫できます。

全曲紹介しときやす。

「The Fast and The Curious」
タイトル曲はSy SmithとMdCLの共演らしいエレクトリック・ソウル。80年代ソウルへのオマージュも感じられるエレクトリック・サウンドが印象的ですね。

「Truth」
2010年にシングル・リリースされていた楽曲。2人のコラボのきっかけとなった曲かもしれませんね。MdCLらしい西ロンドン経由のアッパー・チューンに仕上がっています。MdCL好きにはたまらない1曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=9YzV_texUeI

「Personal Paradise」
アルバムからのリード・シングル。Sheila E.のティンバレスをフィーチャーしたバカンス・モードのクロスオーヴァー・ソウル。この曲もソウル/R&B好きというよりもクラブミュージック好き向けですね。夏まで待てない!といった趣の1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=2CA-Dn1I-wY

「Find My Way」
この曲もバカンス・モードにぴったりなミディアム・テンポのメロウ・グルーヴ。適度のパーカッシヴな感じがモロに僕好みです。この曲も僕のヘビロテになりそうです!

「Nights (Feel Like Gettin' Down)」
Rahsaan PattersonをフィーチャーしたBilly Oceanのカヴァー。オリジナルは『Nights (Feel Like Getting Down)』(1981年)に収録されています。疾走感が心地好いクロスオーヴァー・ソウルに仕上がっています。MdCLの抜群のサウンド・センスを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=yrdUxRLjWiY

「Let The Rain Fall Down」
アッパーな疾走感にグッとくるアーバン・ナイトなダンス・チューン。大音量で聴きたくなる1曲です。

「Teena (Lovergirl Syberized)」
2010年に亡くなったTeena Marieのシングル「Lovergirl」のカヴァー。タイトル曲同様に、80年代ソウルへのオマージュを感じるエレクトリック・ソウルに仕上がっています。このタイプの曲を聴くと、MdCLとネオソウル系シンガーの相性の良さを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=ynbhlOHmk5w

「The Oooh to my Aah」
哀愁モードの切ないシンセ・サウンドとヴォーカルが逆に心地好かったりします。
http://www.youtube.com/watch?v=EkFLJ4A0OrA

「The Primacy Effect」
トライバルなリズムとクロスオーヴァー・サウンドと少しレイジーなSy Smithのヴォーカルが絶妙に絡み合います。こういう曲も大好き!

「Message from the Stars」
The RAH Bandのカヴァー。オリジナルはアルバム『Going Up』(1983年)に収録されています。80年代と2012年が交錯するエレクトリック・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=QifglpMBG-Y

「People Of The Sun」
ラストもMdCLプロデュースらしくバカンス・モードのクロスオーヴァー・チューンです。

Sy Smithの過去作品もチェックを!

『Psykosoul Plus』(2005年 ※幻の1stの復刻盤)
Psykosoul Plus

『Syberspace Social』(2005年)
Syberspace Social

『Conflict』(2008年)
Conflict

ご興味がある方はMdCLの過去記事もご参照下さい。

Mark De Clive-Lowe『Six Degrees』(2000年)
シックス・ディグリーズ

Mark De Clive-Lowe『Journey 2 The Light』(2007年)
Journey 2 the Light

Mark De Clive-Lowe『Renegades』(2011年)
Renegades [解説付・ボーナストラック2曲収録・国内盤] (BRC308)
posted by ez at 00:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月05日

Esther Williams『Inside Of Me』

Larry Levanリミックスのガラージ・クラッシック「I'll Be Your Pleasure」収録☆Esther Williams『Inside Of Me』
INSIDE OF ME
発表年:1981年
ez的ジャンル:N.Y.ディスコ/ソウル
気分は... :捨て難い魅力があります!

今回はレア・グルーヴ/フリーソウル・ファンに大人気のダンス・クラシック「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」でお馴染みの女性ソウル・シンガーEsther Williamsの3rdアルバム『Inside Of Me』(1981年)です。

Esther Williamsの紹介は、「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」収録の1stアルバム『Let Me Show You』(1976年)に続き2回目となります。

RCAからリリースされたメジャー作品となる本作『Inside Of Me』(1981年)を最後に、彼女のアルバム・リリースは途切れてしまうことになります。

確かに、1981年リリースであるにも関わらず、80年代サウンドというよりも70年代サウンドと呼んだ方が相応しいディスコ/ソウル作品です。それでも楽曲がなかなか粒揃いで妙に納得してしまうところがあります。特に後追いで聴く分には、そのあたりはあまり気にしないで楽しめますからね。

Larry Levanがリミックスを手掛けたガラージ・クラシック「I'll Be Your Pleasure」をはじめとするディスコ/ダンス・チューンが主役のアルバムですが、タイトル曲「Inside Of Me」等のメロウ・チューンの充実もアルバム全体の魅力を押し上げていると思います。

プロデュースはBob Currington/Joe Banaが務めています。Esther William本人やディスコ/ソウル・ファンにはお馴染みRodney Brown & Willie Lester、Ronald Tysonらがソングライティングを手掛けています。

「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」がお好きな人はぜひ本作もチェックを!

全曲紹介しときやす。

「I'll Be Your Pleasure」
Rodney Brown & Willie Lester作。かのLarry Levanがリミックスを手掛けたガラージ・クラシックである本曲が本作のハイライトとなります。N.Y.ガラージ・サウンドをバックに、Estherの艶やかなヴォーカルが光り輝きます。
http://www.youtube.com/watch?v=r8qJl_eA1bo

「Inside Of Me」
Esther Williams作。タイトル曲はフリーソウル好きの人であれば、気に入るであろう素敵なメロウ・グルーヴ。サンセット・モードにぴったりのロマンティックな仕上りです。「I'll Be Your Pleasure」に劣らぬ魅力を持った名曲だと思います。

「Make It With You」
Esther Williams作。70年代の香りが漂うアッパーなダンス・チューンです。

「You Are The Spice Of My Life」
Rodney Brown & Willie Lester作。Estherの艶やかなヴォーカルを満喫できるミディアム・チューン。

「You Can Use It」
Leroy Schuler/Ronald Tyson作。フィリー・ダンサーなディスコ・チューン。1981年のアルバムということを気にしなければ、楽しめる1曲だと思います。

「Ready For Love」
Leroy Schuler/Ronald Tyson作。甘く危険な香りの漂うセクシー・ソウル・チューン。この曲を推す人も結構多いのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=AdgdxQPMjvo

「Who Said It Was Wrong」
Leroy Schuler/Ronald Tyson作。個人的にはかなりのお気に入り。親しみやすいメロディのメロウ・ダンサーに仕上がっています。フリーソウル好きの人であれば気に入るはず!

「You Can Have It All」
Rodney Brown & Willie Lester作。ラストは大音量で聴きたい70年代モードのディスコ・チューンで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=9yEhOcy6Ozs

『Let Me Show You』(1976年)
レット・ミー・ショウ・ユー
posted by ez at 06:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月04日

Fred Martins『Guanabara』

ボサノヴァへのオマージュ、小粋な男性SSW作品☆Fred Martins『Guanabara』
Guanabara
発表年:2009年
ez的ジャンル:ボサノヴァ・オマージュ
気分は... :GWはアコースティック・サウンドで・・・

今回はブラジルの男性シンガー・ソングライターFred Martinsが2009年にリリースした作品『Guanabara』です。

Fred Martinsは1970年リオ・デ・ジャネイロ生まれ。Ney Matogrosso、Maria Rita、Zelia Duncan等への楽曲提供で注目されるようになりました。

自身のアルバムとしては、『Raro E Comum』(2005年)、『Janelas』(2006年)、ライブ盤『Tempo Afora』(2008年)、『Guanabara』(2009年)、Ugia Pedreiraとの共演作『Acrobata』(2011年)といったアルバムをリリースしています。

当ブログでは、Maria Ritaの記事内で2回ほど紹介したことがあります。

そんな予備知識もあって、CDショップで名前が気になり、試聴してみて気に入った作品が本作『Guanabara』でした。当時、ミナスの男性シンガー・ソング・ライターClaudio Fariaのデビュー作『O Som Do Sol』とセットで購入した記憶があります。共にお気に入りのアコースティックなブラジル人SSW作品ですが、どちらも当ブログで紹介するタイミングを逸していました。

今日は何となくそのどちらかを取り上げようと思い、『Guanabara』をセレクトした次第です。

全体的にボサノヴァへのオマージュといった趣のアコースティック作品に仕上がっています。
ただし、シンプルな弾き語りから、ストリングスやホーン隊の入った曲まで意外にバリエーションがあるので飽きずに1枚聴くことができると思います。

全曲Fred Martinsのオリジナルです(共作含む)。

どちらかと言えば、地味なアルバムかもしれませんが、聴けば聴くほど、美しいメロディと優しい歌声に魅了されるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Amo Tanto」
Fred Martins/Marcelo Diniz作。 素敵なメロディと少し陰りのあるFredのソフト・ヴォーカルが優しく包み込んでくれます。美しいストリングスもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=7lpFan4ZrEw

「Agora e Com Voce」
Fred Martins作。僕の一番のお気に入り曲。小気味良いテンポで聴かせてくれる、アコースティックな疾走感が好きです。フルートの音色が軽快な雰囲気を盛り上げてくれます。

「Dormir」
Fred Martins/Marcelo Diniz作。優しいメロディに美しいストリングスをバックにした、Fredの少し寂しげなヴォーカルにグッときます。サウダージ気分を満喫できる1曲。

「Guanabara」
Fred Martins作。ゆったりと流れる大河のような時の流れを感じさせてくれるタイトル曲。ホーン隊の小粋なアレンジ・センスも光ります。
http://www.youtube.com/watch?v=DoYijOvIPp4

「Breve Primavera」
Fred Girauta/Fred Martins/Marcelo Diniz作。シンプルな弾き語りで、サラっと聴かせてくれます。

「Olhos em Chamas」
Fred Martins/Manoel Gomes/Marcelo Diniz作。「Agora e Com Voce」と並ぶ僕のお気に入り。美しいメロディと優しいヴォーカルに癒される1曲。GWの午後にゆったりと休日気分で過ごすにはピッタリの1曲。

「Quem te Viu」
Fred Girauta/Fred Martins作。少しレイジーな雰囲気でマッタリ・モードにしてくれます。

「Verei」
Fred Martins/Marcelo Diniz作。軽やかな口笛も聴ける小粋なボッサ・チューンを聴いていると、気分はバカンス・モードへ・・・

「Tudo Teu」
Fred Martins/Marcelo Diniz作。この曲も大好き!優しく包み込むメロディ&ヴォーカルに癒されます。
http://www.youtube.com/watch?v=LE4MSeXFMpQ

「Asas do Desejo」
Fred Martins/Manoel Gomes作。ギター&パーカッションのみのシンプルな演奏ですが、僕好みの素敵な1曲に仕上がっています。

「Lentamente」
Fred Martins/Francisco Bosco作品。Maria Ritaへの楽曲提供もJoao Boscoの息子、Francisco Boscoとのコンビでしたね。ここでは気だるい雰囲気で聴かせてくれます。

「Doceamargo」
Fred Martins/Marcelo Diniz作。巨匠Baden Powell/Vinicius De Moraesに捧げられた1曲。そのせいか、他の曲とは異なりアフロ・サンバな雰囲気で疾走します。

「Por um Fio」
Fred Martins/Marcelo Diniz作。ラストはシンプルな中にも壮大なスケール感のある曲で締め括ってくれます。目立ちませんが、アコーディオンがいいアクセントになっています。

『Raro E Comum』(2005年)
Raro E Comum

『Janelas』(2006年)
Janelas

『Tempo Afora』(2008年)
Tempo Afora

Fred Martins & Ugia Pedreira『Acrobata』(2011年)
Acrobata
posted by ez at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする