2012年05月12日

Lonnie Liston Smith & The Cosmic Echoes『Astral Traveling』

記念すべき1stアルバムはコズミックなスピリチュアル・ジャズ作品☆Lonnie Liston Smith『Astral Traveling』
アストラル・トラヴェリング(紙ジャケット仕様)
発表年:1973年
ez的ジャンル:瞑想系コズミック・スピリチュアル・ジャズ
気分は... :星体遊泳

今日は自分の中にいくつかストレス要因があり、一度マインド・リセットしたい気分です。
こういう時にはスピリチュアル・ジャズで瞑想モードになるのが一番です。

今回は若い世代からの人気も高いジャズ・キーボード奏者Lonnie Liston Smithの5回目の登場です。

これまで当ブログで紹介したLonnie Liston Smith作品は以下の4枚です。

 『Expansions』(1975年)
 『Visions of a New World』(1975年)
 『Reflections Of A Golden Dream』(1976年)
 『Loveland』(1978年)

5枚目に紹介するのは1973年リリースの『Astral Traveling』です。

記念すべきLonnie Liston Smith & The Cosmic Echoesの1stアルバムです。

この時期のLonnie Liston Smithは、Miles Davisのバンドへ参加し、帝王から刺激を受ける傍らで自らのリーダー作に向けて準備を進めていたようです。

レコーディングには、Lonnie Liston Smith(p、el-p)以下、Cecil McBee(b)、David Lee, Jr.(ds)、George Barron(ss、ts)、Joe Beck(g)、Sonny Morgan(per)、James Mtume(per)、Badal Roy(tabla)、Geeta Vashi(tambura)が参加しています。全体的にGeorge Barronのサックスが目立っています。

The Cosmic Echoes作品でお馴染みの弟Donald Smithのヴォーカルが聴かれない点や、フェンダーローズの比重が低く、アコースティック・ピアノ中心で、ベースもCecil McBeeのアコースティック・ベースである点など、次作『Cosmic Funk』(1974年)以降のThe Cosmic Echoesらしいコズミック・ジャズ・ファンクとは異なる趣のあるアルバムです。

それでも素晴らしいコズミック・スピリチュアル・ジャズ作品に仕上がっており、Lonnie Liston Smithならではの瞑想ワールドを満喫できます。感じとしては、Lonnie Liston SmithやCecil McBeeも参加していたPharoah Sanders『Thembi』(1970年)あたりと同じ感動を味わうことができます。

『星体遊泳』という邦題はインパクトがありませんね。
ある意味、この邦題は本作のサウンドを上手く表現していると思います。

瞑想の音宇宙で遊泳したい気分になるスピリチュアル・ジャズ作品で無の境地に入りたい・・・

全曲紹介しときやす。

「Astral Traveling」
邦題「星体遊泳」。Lonnie Liston Smithらしいコズミック・ジャズを満喫できるタイトル曲。ミステリアスなパーカッション・グルーヴにのって浮遊するエレピ・サウンドと悠然と鳴り響くサックスが、瞑想の音宇宙で遊泳しています。聴いていると不安な気持ちが鎮まります。

「Let Us Go Into The House Of The Lord」
邦題「神の家へ」。George Barronの素晴らしいサックスとLonnie Liston Smithの美しいピアノの旋律が織り成す壮大なスピリチュアル・ジャズが神の家へ誘ってくれます。今の僕を救ってくれるのはこんな音です。この内面から湧き上がる静かなるエナジーはPharoah Sandersに通じるものがあります。
http://www.youtube.com/watch?v=Y_zuxJvTMFU

「Rejuvination」
邦題「復活」。復活を祝福するかのような軽快なリズムにのって、George Barronのサックス・ソロ、Lonnie Liston Smithのピアノ・ソロを満喫できます。

「I Mani (Faith)」
邦題「信念」。スピリチュアル・ワールドからフリー・ジャズへとカオス状態へ突入していきます。一気にエナジーが爆発する感じが高揚感を誘います。
http://www.youtube.com/watch?v=zuy_lwakS_I

「In Search Of Truth」
邦題「真実の追求」。インド・モードで深い精神世界へと入り込んでいく、まさに真実の追求といった雰囲気のスピリチュアル・ジャズ。心の中のもう一人の自分と対話している気分になります。
http://www.youtube.com/watch?v=DBkmA-JBw6s

「Aspirations」
邦題「憧憬」。ラストは静寂のスピリチュアル・ジャズ。エレピの音色が穏やかに響きます。安らいだ気分で余韻に浸りながらアルバムは幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=rtCrT_QfYjE

CDには「Astral Traveling」「Rejuvination」「I Mani」「In Search Of Truth」の別テイクが収録されています。

Lonnie Liston Smithの過去記事もご参照下さい。

『Expansions』(1975年)
Expansions

『Visions of a New World』(1975年)
ヴィジョンズ・オブ・ア・ニュー・ワールド(紙ジャケット仕様)

『Reflections Of A Golden Dream』(1976年)
Reflections of a Golden Dream

『Loveland』(1978年)
ラヴランド
posted by ez at 07:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする