発表年:2012年
ez的ジャンル:最新ハイライフ・サウンド
気分は... :“BEAT ROYAL RECORDS”応援してください!
知人がダンス系レーベルを立ち上げたので、告知させてもらいます。
BEAT ROYAL RECORDS
以下、レーベル・サイトからの引用です。
“BEAT ROYAL RECORDS”は、国内外のDJ/トラックメイカー/クリエイターが集まり、あらゆるジャンルのDance/Club Musicを配信するインデペンデントレーベルです。
インストオンリーですが、エッジーなダンス・ミュージックに興味がある方はぜひチェックしてみて下さい。
さて、今回はガーナの巨匠アーティストEbo Taylorの最新作『Appia Kwa Bridge』 (2012年)です。
Ebo Taylorは1936年、ガーナ、ケープ・コースト生まれ。1950年代より、ガーナ発祥の音楽"ハイライフ(Highlife)"のイノヴェーターとして活動を続けている巨匠アーティスト。
2010年にUKレーベルStrutからリリースされた20年ぶりの新作『Love and Death』(2010年)で注目を浴び、勢いに乗り70〜80年代の音源を集めたベスト盤『Life Stories: Highlife & Afrobeat Classics 1973-1980』(2011年)をリリースするなど老いて絶好調なレジェンドEbo Taylor。
最新作となる『Appia Kwa Bridge』 はベルリンでレコーディングで行われ、アフロビートの創始者Fela KutiのバンドAfrica 70のドラマー兼音楽監督を務めたレジェンドTony Allen、Africa 70のオリジナル・ギタリストギタリストOghene Kologbo、コンガ・マエストロAddo Nettey a.k.a. Pax Nicholas、同じくガーナのレジェンドA.K. Yeboahの息子であるキーボード奏者Kwame Yeboah、ベルリンで活動する現行アフロビート・バンドAfrobeat Academy等がレコーディングに参加しています。
ガーナのハイライフ・サウンドの最新形と言われてもピンと来ない方も多いと思いますが、Fela Kutiなどのアフロビートやアフリカン・リズムがお好きな人であれば楽しめる1枚だと思います。
躍動するアフリカン・リズム、高らかに鳴り響くホーン・サウンド、軽快なギター、覚醒するオルガン、鼓舞するようなヴォーカルが相俟った、生命の息吹を感じるアフリカン・ミュージックを満喫できます。
普段アフリカ音楽を聴かない方でも、生音ダンス・ミュージック好きの人であれば、ぜひトライしてみてください。
全曲紹介しときやす。
「Ayesama」
オープニングは勝利の歌。『Love and Death』のセッションでもレコーディングされた近年のライブ人気曲の再録です(結局、『Love and Death』には未収録)。躍動するアフリカン・リズム、軽快なホーン隊、覚醒的なKwame Yeboahのオルガン・サウンドが勝利の雄叫びのようなヴォーカルを盛り上げてくれます。Fela Kuti好きの人であれば、気に入るはずのアフロ・ダンス・チューンだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=JpdyFTCDjuw
「Abonsam」
タイトルは悪魔を意味しているようです。悪魔を払いのけてくれるように神の御加護を祈る歌のようです。Tony Allenが叩く呪術的リズムとギター・サウンドが印象的です。
「Nsu Na Kwan」
雄大な中にもハイライフらしいギター・サウンドが楽しめます。人々の歴史を見続けてきた古い川について歌ったもののようです。
http://www.youtube.com/watch?v=iTAUi2TLrrg
「Yaa Amponsah」
Ebo Taylorの歌とギターのみの弾き語り。最も初期のハイライフの楽曲の1つなのだとか。
http://www.youtube.com/watch?v=nmuwrg6ip1A
「Assom Dwee」
軽快なギター・サウンドにのって儀式の掛け声のようなEbo Taylorのヴォーカルが雄叫びを上げます。
「Kruman Dey」
「Ayesama」と並ぶ僕のお気に入り。Eboの息子Henry Taylorがヴォーカルをとっています。1970年代に別タイトルでレコーディングした楽曲のリメイクのようです。アフロビート好きの人であれば気に入るであろう、ダンス・ミュージックとしての格好良さを持った1曲だと思います。
「Appia Kwa Bridge」
タイトル曲は地元の待ち合わせ場所となっている橋の名前を冠しています。軽快なアフリカン・リズムで疾走するダンス・チューンとして楽しむことができます。覚醒的オルガン・サウンドがここでもアクセントになっています。
「Barrima」
ラストは昨年逝去した最初妻に捧げられた弾き語り。
興味がある方は、Ebo Taylorの他作品もチェックを!
『Twer Nyame』(1977年)
『Love and Death』(2010年)
『Life Stories: Highlife & Afrobeat Classics 1973-1980』(2011年)