2012年05月23日

Heatwave『Candles』

Rod Tempertonはソングライティングで尽力!80年リリースの4th☆Heatwave『Candles』
キャンドルズ(紙ジャケット仕様)
発表年:1980年
ez的ジャンル:メロウ・ディスコ/ファンク
気分は... :やはりRodはいい曲書きます!

さて、今回はかつてRod Tempertonが在籍していたことで知られるファンク・グループHeatwaveが1980年にリリースした『Candles』(1980年)

これまで当ブログではRod Temperton在籍時のアルバム、1st『Too Hot To Handle』(1976年)、2nd『Central Heating』(1978年)を紹介してきましたが、本作『Candles』の時点で既にRod Tempertonはグループを巣立っています。

ご存知の通り、この頃のRod TempertonはQuincy Jonesの元でMichael Jackson「Off The Wall」、「Rock With You」のソングライティングを手掛けた後であり、売れっ子ソングライターとして引っ張りだこでした。

本作がリリースされた1980年当時もGeorge Benson「Give Me The Night」The Brothers Johnson「Stomp!」などのヒット曲を書き上げています。

一方、Heatwaveの方は、Rod Temperton脱退後の1979年にPhil Ramoneをプロデューサーに迎え3rdアルバム『Hot Property』をリリースしています。脱退後もTempertonのHeatwaveに対する思いは変わらず、アルバムの殆どの曲のソングライティングを手掛けています。

今日紹介する『Candles』(1980年)は『Hot Property』に続く4thアルバムです。本作時点のメンバーは、Johnnie Wilder Jr.(vo)、Keith Wilder(vo)、Ernest Berger(ds)というオリジナル・メンバー3名に、J.D. Nicholas(vo)、Derek Bramble(b)、Calvin Duke(key)、William L. Jones(g、back vo)という4名を加えた7名。

本作ではメンバーのJohnnie Wilder Jr.がJames Guthrieと共にプロデュースを手掛けています。本作でもRod Tempertonがソングライティングで全面バックアップし、全9曲中6曲がTemperton作品です。

その意味で、Temperton作の充実した楽曲とKeithとJohnnieのWilder兄弟の魅惑のヴォーカルというグループの魅力は担保されています。

正直、それまでの作品ほどには商業的成果を上げることはできませんでした、アルバムの中身自体は期待を裏切らない充実ぶりだと思います。

Jerry Hey率いるSeawind Horns、Michael Boddicker(syn)、Paulinho Da Costa(per)等がゲスト参加しています。

ポップ&メロウなディスコ/ファンクを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Gangsters of the Groove」
Rod Temperton作。アルバムからの1stシングルとして全米R&Bチャート第21位、全英シングル・チャート第19位となりました。Michael Jackson『Off The Wall』からの影響が顕著なメロウ・ディスコ・チューンです。彼ららしい爽快ファルセット・コーラスが栄えます。
http://www.youtube.com/watch?v=-URRnglc6kI

「Jitterbuggin'」
Rod Temperton作。この曲はシングルとして全英シングル・チャート第34位となっています。ファンキー・メロウなディスコ・チューン。本作と同時期にヒットしていたRod Temperton作のディスコ・クラシックThe Brothers Johnson「Stomp!」あたりと一緒に聴きたくなります。
http://www.youtube.com/watch?v=l1J7-SBgpu0

「Party Suite」
Rod Temperton作。スピード感とヴォコーダーが印象的な1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=lrsDE-31X-Q

「Turn Around」
Linda Phillips Wilder/Johnnie Wilder Jr.作。哀愁メロディとキャッチーなコーラス、ソリッド・グルーヴ、Jerry Heyらのホーン隊、ストリングスが相俟った魅惑の哀愁メロウ・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=mevJBQV1KpI

「Posin' til Closin'」
Rod Temperton作。メロウなファルセット・ヴォイスがよく似合う爽快ライト・グルーヴ。個人的にはこの位のライトタッチな感じが好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=7JubpFYhDFo

「All I Am」
Lynsey De Paul/Sue Sheridan作。アコースティックな響きと甘いファルセット・ヴォーカルがロマンティック・ムードを演出する素敵なスロウ。
http://www.youtube.com/watch?v=ZbQBIaKxOnA

「Dreamin' You」
Rod Temperton作。この曲も大好き。ポップな味わいのメロウ・ファンク・チューン。ソングライターとしてのRod Tempertonの充実ぶりがうかがえます。ファンク/ディスコ好き以外の人も楽しめる1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=gZvc7hFGrdU

「Goin' Crazy」
Rod Temperton作。軽快なリズムのディスコ・チューン。Michael Boddickerのシンセ、Paulinho Da Costaのパーカッションといったゲスト陣の演奏を印象的です。DJ Clue feat. DMX「It's On」のサンプリングソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=k3RK9wWJJJQ

「Where Did I Go Wrong」
Tommy Gilliard/Linda Phillips Wilder/Johnnie Wilder Jr.作。シングルにもなりました。ラストはスウィートなスロウ・バラードで締め括ってくれます。素敵なコーラスワークを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=oorZgO1IB1A

僕の保有するCDにはボーナス・トラックとして「Wack That Axe」が追加収録されています。

未聴の方は他のHeatwave作品もチェックを!

『Too Hot To Handle』(1976年)
トゥー・ホット・トゥ・ハンドル(紙ジャケット仕様)

『Central Heating』(1978年)
Central Heating

『Hot Property』(1979年)
ホット・プロパティ(紙ジャケット仕様)

『Current』(1982年)
Current
posted by ez at 08:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする