発表年:1968年
ez的ジャンル:スウィンギン・ロンドン系UKソウル・ディーヴァ
気分は... :U23代表良かった!
未明にU23代表のトゥーロン国際大会の第2戦となる対オランダ戦を観ましたが、初戦のトルコ戦とは異なり攻撃陣に見所が多く楽しめました。指宿、宇佐美、高木の海外組に斉藤を加えた4人の積極的な姿勢は可能性を感じましたね。やはり、宇佐美の才能は凄いですね。
個人的には、指宿、宇佐美の2人は絶対本大会メンバーに加えて欲しいです。本大会で指宿、宇佐美、清武、宮市という組み合わせを実現してくれないかなぁ・・・というのが切なる希望です。
一方、守備陣は初戦同様、散々な状況でしたね。両SBは両酒井を渇望してしまいます。また、CBや守備的MF(扇原のパートナー)はオーバーエイジ枠の必要性を感じました。チームのまとまりという課題を抱えることにはなりますが、予選メンバーにこだわらず、世界で戦えるメンバーを選んで欲しいものです。
今回は60年代モッズ/スウィンギン・ロンドン好きには外せないソウル・ディーヴァP.P. Arnoldの2ndアルバム『Kafunta』(1968年)です。
P.P. Arnoldは1946年L.A.生まれ。
Ike & Tina Turnerのバック・コーラス・グループThe Ikettesのメンバーとして活動するようになります。
1966年にThe Rolling Stonesの前座で呼ばれたIke & Tina Turnerのイギリス公演に同行した際、当時のStonesのマネージャーAndrew Loog Oldhamに誘われ、そのままイギリスに留まることになります。
そして、OldhamのImmediate Recordsから『The First Lady of Immediate』(1967年)、『Kafunta』(1968年)という2枚のアルバムをリリースし、60年代後半のスウィンギン・ロンドンの盛り上がりの中でUKソウル・ディーヴァとしてモッズから高い支持を得ました。
当時はSmall Facesがバックを務めたりしていました。また、Keith Emersonが在籍していたプログレ・ファンにお馴染みのグループThe Niceは、P.P. Arnoldの専属バックバンドとして結成されたのがグループの始まりでした。
70年代以降はミュージカル出演、セッション・シンガーとして活動していましたが、80年代に入ると再び脚光を浴びるようになり、
1988年には彼女をフィーチャーしたThe Beatmasters「Burn It Up」がヒットしました。90年代以降もOcean Colour Scene、Primal Scream、Dr. Robert等と共演するなど、下の世代のアーティストからリスペクトされています。
ソウル好きというよりも、60年代モッズ/スウィンギン・ロンドン好きや、Paul Wellerあたりが好きな人から支持が高いアーティストというイメージが強いですね。
2ndとなる本作は、The Beach Boys、The Beatles、The Rolling Stones、Bee Gees等の名曲カヴァーをシンフォニックなポップ・ソウルで聴かせてくれます。
特にThe Beatlesのカヴァー2曲が絶品だと思います。
グルーヴィーな演奏は少ないですが、スウィンギン・ロンドンらしいポップ・ソウルを満喫できます。
プロデュースはAndrew Loog Oldham。
スウィンギン・ロンドンのソウル・ディーヴァを満喫しましょう。
全曲紹介しときやす。
「Letter To Bill」
美しいストリングスとムーディーなサックスをバックに、ゆっくりと時間が流れていくようなオープニング。
http://www.youtube.com/watch?v=bDh04K-oMbc
「Kafunta One」
一応、曲名が冠されていますが、前曲と境目のないインタールードのような曲です。同様の曲がさらに3曲挿入されています。
「God Only Knows」
The Beach Boysの名曲カヴァー(Brian Wilson/Tony Asher作)。ポップ・ソウルな味わいでオリジナルとは異なる味わいの力強い歌声の「God Only Knows」を聴くことができます。
http://www.youtube.com/watch?v=fS9PVTiS2Wc
「Eleanor Rigby」
The Beatlesの名曲カヴァー1曲目(Lennon/McCartney作)。オルガン・サウンドの効いたスウィンギン・ロンドンな「Eleanor Rigby」を満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=op9Rs_J4tBc
「Yesterday」
The Beatlesの名曲カヴァー2曲目(Lennon/McCartney作)。素晴らしいヴォーカル&アレンジのソウル・カヴァーに仕上がっています。彼女のシンガーとしての魅力を満喫できます。個人的にはアルバムで一番好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=4S6nAjjHHE8
「Angel Of The Morning」
Merrilee Rushのヒット曲をカヴァー(Chip Taylor作)。シングルにもなりました。ポップな味わいのキャッチーな込み上げソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=US94q0e20Us
「It'll Never Happen Again」
Tim Hardin作品のカヴァー。まるでHal David/Burt Bacharach作品を歌うDionne Warwickのような趣があります。
http://www.youtube.com/watch?v=P2ABj5YT-SY
「Kafunta Two」
「As Tears Go By」
The Rolling Stonesの名バラードのカヴァー(Jagger/Richard作)。シンフォニックなソウル・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Eps_Z5vqLcU
「Kafunta Three」
「To Love Somebody」
Bee Geesのヒット曲カヴァー(Barry Gibb/Robin Gibb作)。オリジナル以上にキャッチーな仕上がりになっていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=jDzcDlksUqI
「Dreamin'」
P.P. Arnoldのオリジナル。エレガントなストリングスを配したバラード。切々と歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=ycjVvfVHI1E
「Kafunta Four」
「Welcome Home」
Chip Taylor作。Dusty Springfieldも歌っていました。ラストもエレガントなバラードで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=b2acwEeFZQc
僕の保有するCDにはボーナス・トラックとして、「(If You Think You're) Groovy」 、「Something Beautiful Happened」、「Born To Be Together」 、「The First Cut Is The Deepest」という『The First Lady of Immediate』(1967年)収録の4曲が追加収録されています。
個人的には、Small Facesが楽曲提供し、バックを務めた「(If You Think You're) Groovy」やThe Ronettesのカヴァー「Born To Be Together」がお気に入りです。
「(If You Think You're) Groovy」
http://www.youtube.com/watch?v=-2yHGebygTQ
「Born To Be Together」
http://www.youtube.com/watch?v=Zv2kgeSXorg
『The First Lady of Immediate』(1967年)