2012年06月24日

Earl Okin『Bossa Britanica』

ロンドンのJoao Gilberto?眠れぬ夜の大人のボッサ作品☆Earl Okin『Bossa Britanica』
アール・オキンの眠れぬ夜のボサノバ
発表年:2012年
ez的ジャンル:ロンドン系大人のボサノヴァ/ヴォーカル
気分は... :眠れぬ夜に・・・

今回は眠れぬ夜の大人のボッサ作品Earl Okin『Bossa Britanica』です。

Earl Okinは1947年イングランド南東部サリーの生まれのシンガー・ソングライター/コメディアン。1967年にはAbbey Roadで1stシングルを録音し、その後はソングライティングの能力を買われ、Georgie Fame、Cilla Black、Helen Shapiroなどに楽曲を提供しています。1979年にはPaul McCartney & Wingsのライブの前座を務めています。1980年代に入ると、人気TV番組に出演し、コメディアンとして人気を博するようになります。

自身名義のアルバムとしては『Mr. Okin Comes to Town』(1978年)、『Himself』(1981年)、『The Vienna Concerts 』(1996年)、『Musical Genius and Sex Symbol』(2004年)等の作品をリリースしています。

今日紹介する『Bossa Britanica』は1999〜2000年に録音し、即売用に自主制作したものですが、その後ダウンロード配信され、今年に入り正規CD化が実現しました。

タイトルの通り、ボサノヴァを前面で打ち出した作品であり、オリジナルを中心にJobim作品やスタンダードのカヴァーも交えた大人のボッサ/ヴォーカル作品に仕上がっています。レコーディングにはEarl Okin(vo、g、p、mouth trumpet)、Simon Woolf(b)、 Simon Morton(ds)、 Doug White(ts)等が参加しています。

"ロンドンのJoao Gilberto"と呼びたくなるEarl Okinのジェントル・ヴォーカルにグッとくるはずです。また、ジャズ・バラード系の楽曲にはChet Baker的な魅力もあります。

国内盤と輸入盤でジャケが異なりますのでご注意を!

Earl Okin『Bossa Britanica』 ※輸入盤
Bossa Britannica


眠れぬ夜に最適の大人のボッサ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Madrugada (Spirit of Dawn)」
オススメその1。これぞ"ロンドンのJoao Gilbertoといった雰囲気の絶品ソフトリー・ボッサ。大人のジェントル・ヴォーカルにヤラれます。

「Love Me or Leave Me」
Gus Kahn/Walter Donaldson作のスタンダード。少しブルージーなジェントル・ジャズ・ヴォーカル曲に仕上げています。

「Bahia」
オススメその2。少しブルーなサウダージ感にグッとくるボッサ・チューン。フェイク・ボッサなんて呼ばせないメロディ&ヴォーカルを聴かせてくれます。

「Some Other Dream」
メランコリックなジャズ・バラード。何処となくレイジーな雰囲気もいいですね。

「O Grande Amor」
Vinicius De Moraes/Antonio Carlos Jobim作品のカヴァー。Okin自身のマウス・トランペットも印象的です。

「Guitar Samba (Samba Do Violao)」
オススメその3。ギターが奏でる素敵なメロディと軽やかなヴォーカルに魅了される1曲。真夏の夜のボッサに最適なのでは?

「Pitter Panther Patter」
Duke Ellington作品をカヴァー。小粋なジャズ・フレイヴァーを楽しめるインスト。

「Que Linda!」
哀愁のメロディが印象的なビターな味わいのボッサ・チューン。

「Something in the Air」
オススメその4。レイジーなソフトリー・ヴォーカルにグッとくるジャズ・ヴォーカル・チューン。

「Love and Roses」
大人のジェントル感にグッとくるエレガント・ボッサ。ヴォーカルの枯れ具合がたまりません。

「Here's Tomorrow」
オススメその5。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。素敵なメロウネスを満喫できるサンセット・ボッサ・チューン。

「Every Time We Say Goodbye」
オススメその6。Cole Porter作のスタンダードをカヴァー。当ブログで紹介したSimply RedJohn Coltraneのカヴァーでもお馴染みの名曲ですね。元々この楽曲が好きなので、Okinのジェントル・ヴォーカルによるジャズ・バラード調の本カヴァーにもグッときます。

「Corcovado」
オススメその7。Antonio Carlos Jobimの名曲をカヴァー。当ブログではこれまでJoanie SommersCannonball AdderleyWanda Sa(Wanda De Sah)Mario Castro-Neves & Samba S.A.Diane Denoir/Eduardo Mateoのヴァージョンを紹介済みです。実にエレガント&ソフトリーな「Corcovado」を満喫できます。

「When the Music Fades Away」
オススメその8。「Here's Tomorrow」と並ぶ僕の超お気に入り。小粋なボッサ・チューンですが、ジェントル・ヴォーカルに加え、マウス・トランペットがサイコーです。

「Insensatez」
オススメその9。「How Insensitive」のタイトルでもお馴染みのVinicius De Moraes/Antonio Carlos Jobim作品。当ブログではTriste JaneroDuke PearsonOscar Petersonのカヴァーを紹介済みです。ラストはビューティフルなボッサ名曲カヴァーで締め括ってくれます。

CDにはボーナス・トラックとして「Yesterday's Wine」が追加収録されています。

眠れぬ夜といえば、サッカーのユーロ2012は「スペイン対フランス」ですね。スペイン優勢の声が圧倒的ですが、フランスを侮ってはいけませんね。
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2012年06月23日

Roy Ayers Ubiquity『Virgo Red』

人気曲「Love From The Sun」収録☆Roy Ayers Ubiquity『Virgo Red』
ヴァーゴ・レッド
発表年:1973年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ジャズ・ファンク
気分は... :プチ反省・・・・

昨日は少しわがままな振る舞いをしてしまいプチ反省・・・
大人げないとわかっていても人間なので・・・

ユーロ2012はドイツが順調に立ち上がりました。
今のところ大番狂わせはなく、「スペイン対フランス」「イングランド対イタリア」も含めて残りは強豪国の対戦しかない、サッカー・ファンにはたまらない展開ですね。

手堅く予想すれば、「スペイン対ドイツ」の決勝という気がしますが、そうはいかないのがユーロという気がします・・・

今回は人気ヴァイヴ奏者Roy AyersがUbiquity名義で1973年にリリースした『Virgo Red』です。

これまで当ブログで紹介したRoy Ayers作品は以下の4枚(発売順)。

 『He's Coming』(1972年)
 『Mystic Voyage』(1975年)
 『Vibrations』(1976年)
 『Lots Of Love』(1983年)

『Virgo Red』は、良くも悪くもジャケのインパクトがある作品ですよね。
そのせいで手が伸びない方もいるかもしれませんが(笑)、内容的にはレア・グルーヴであれば十分満足できる1枚に仕上がっています。

レコーディングメンバーは、Roy Ayers(vib、org、vo、per)、Harry Whitaker(p、el-p、org、vo)、Dennis Davis(ds、per)、David Johnson(b)Chano O'Ferrral(congas、bongos、vo)の5名が中心。それ以外にDee Dee Bridgewater(vo)、Seldon Powell(vo)、Willie Michael(vo)、Gordon Edwards(b)、Jerry Friedman(g)、Cecil Bridgewater(tp)、Garnett Brown(tb)等も参加しています。また、Bert DeCoteauxがRoy Ayersと共にヴォーカル・アレンジを務めています。

Roy Ayers好きであれば、安心して聴ける内容なのでは?
「Brother Louie」「Virgo Red」といったレア・グルーヴ曲やソフトロック調の「Love From The Sun」、ブラジリアン・フュージョンな「It's So Sweet」、トライバルな「Des Nude Soul」など聴き所が満載です。

ジャケでどん引きせずにぜひチェックを(笑)

全曲紹介しときやす。

「Brother Louie」
Anthony Wilson/Errol Brown作。オープニングはHot Chocolateのヒット曲をカヴァー。オリジナルの雰囲気を受け継いだファンキー・グルーヴに仕上がっています。ワウワウ・ギターとヴァイブの絡みがいい感じです。Colle Der Fomento「Il Cielo Su Rom」のサンプリング・ソースになっています。

「Virgo Red」
Carl Clay/Roy Ayers作。タイトル曲はレア・グルーヴ好きにはたまらない覚醒的ファンキー・グルーヴ。ファンキーなリズム隊&ホーン隊、妖しげなキーボード・サウンドが醸し出す不穏なファンキー感がたまりません。

「I Am Your Mind」
Carl Clay/Roy Ayers作。Part2やリミックスも人気の曲ですが、本ヴァージョンはRoy Ayersのヴァイヴを満喫できる演奏です。ヴァイヴに絡むギターの雄叫びにもグッときます。

「The Mornig After」
Al Kasha/Joel Hirshhorn作。Maureen McGovernが歌った映画『The Poseidon Adventure』の愛のテーマをカヴァー。ジャズ・ファンク調のカヴァーで聴かせてくれます。

「Love From The Sun」
Carl Clay/Richard Clay/Wayne Garfield作。本作のハイライトかもしれませんね。Free Design調のソフトロック・チューンに仕上がっています。ミステリアスな疾走感もいい感じです。

リード・ヴォーカルをとるDee Dee Bridgewaterは自身のアルバムやNorman Connorsのアルバムでも本曲を歌っており、「Love From The Sun」=Dee Dee Bridgewaterというイメージが強いですね。当ブログではNicola Conteのカヴァーも紹介済みです。

「It's So Sweet」
Richard Alderson/William Salter作。The Main Ingredientヴァージョンでもお馴染みの1曲。ここではブラジリアン・フュージョン調のメロウ・グルーヴを聴かせてくれます。

「Giving Love」
Joe Reave/Leroy Hutson作。The Voices Of East Harlemのカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『The Voices Of East Harlem』(1973年)に収録されています。ソウルフルなヴァイヴを感じるインスト・カヴァーに仕上がっています。

「Des Nude Soul」
Roy Ayers作。ラストはトライバルな雰囲気のクロスオーヴァー・チューンです。リズミックな演奏はなかなか聴き応えがあります。

Roy Ayers作品の過去記事もご参照下さい。

『He's Coming』(1972年)
He's Coming

『Mystic Voyage』(1975年)
ミスティック・ヴォヤッジ

『Vibrations』(1976年)
Ubiquity Vibrationsr

『Lots Of Love』(1983年)
Lots of Love
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2012年06月22日

Pete Escovedo『Mister E』

アーバン・テイストのラテン/フュージョン・サウンドを楽しめる1枚☆Pete Escovedo『Mister E』
Mister E
発表年:1988年
ez的ジャンル:チカーノ系パーカッション奏者の大御所
気分は... :ラテンのりで乗り切る!

ユーロ2012はポルトガルがベスト4一番のりを決めました。スペイン対フランスの勝者との準決勝も楽しみですね。ロナウドが本来の得点力を取り戻してきているのが心強いですね。

今回はチカーノ系パーカッション奏者の大御所Pete Escovedoが1988年にリリースした『Mister E』です。

Pete Escovedoは1935年カリフォルニア生まれのラテン・パーカッション奏者、弟Coke Escovedoと共にラテン・ジャズ/チカーノ・ロックを牽引してきたラテン・パーカッション奏者とお馴染みですね。あるいは80年代洋楽好きにはSheila E.(Sheila Escovedo)の父親として知られているかもしれませんね。

SantanaAztecaの演奏でもお馴染みですが、自身でも娘Sheila E.との父娘アルバム『Solo Two』(1977年)、『Happy Together』(1978年)をはじめ、『Island』(1982年)、『Yesterday's Memories: Tomorrow's Dreams』(1985年)、『Mister E』(1988年)、『Flying South』(1995年)、『E Street』(1997年)、『E Musica』(2000年)、『Whatcha Gonna Do』(2001年)、『Live』(2003年)といったアルバムをリリースしています。また、最近ではSheila E.、Peter Michael Escovedo、Juan Escovedoという子供達と共演したThe E Family『Now & Forever』(2011年)をリリースしています。

フリーソウルの流れで再注目が高まったCoke Escovedoのソロ作と比較すると、Pete Escovedoのソロへの注目はそれ程高くないかもしれません。

それでも娘Sheila E.との父娘アルバム『Solo Two』(1977年)、『Happy Together』(1978年)や本作『Mister E』(1987年)は結構お気に入りのアルバムです。

今日紹介する『Mister E』は、ヴォーカル曲は少ないですが、アーバン・テイストのラテン/フュージョン・サウンドを楽しめる1枚に仕上がっています。

Pete Escovedo(per、vo)をはじめ、Sheila E.(per、vo)、Peter Michael Escovedo(per、vo)、Juan Escovedo(per)といった子供たち、それ以外にVicki Randle(vo)、David Yamasaki(g)、Dan Shea(key)、David Belove(b)、Ed Smith (ds)、Paul Van Wageningen(ds)、Rebeca Mauleon(p、key、vo)、John Santos(per)、Melecio Magdaluyo(sax、fl)、Wayne Wallace(tb)、Jeff Cressman(tb)、Mike Galisatus(tp、flh)、Robbie Kwock(tp、flh)等がレコーディングに参加しています。Wayne Wallaceがミュージカル・ディレクターとしてクレジットされています。

洗練された大人のラテン・ジャズ・サウンドを満喫しましょう。

全曲を紹介しときやす。

「Whatcha Gonna Do」
Pete Escovedo/Mel Martin/Paul Jackson作。オープニングはAzteca時代の楽曲をセルフカヴァー。オリジナルは『Pyramid Of The Moon』に収録されています。熱いラテン・グルーヴはそのままに、より洗練された「Whatcha Gonna Do」を聴くことができます。

Azteca「Whatcha Gonna Do」
 http://www.youtube.com/watch?v=_NN7eFBqfkE

「Tassajara」
Ed Smith作。ラテン・フュージョンノリのインスト。心地好いホーン・アンサンブルがグッド!

「Un Poquito」
Rebecca Maulebon作。軽快なラテン・グルーヴのインスト。成熟したアーバン・テイストのパーカッシヴ・サウンドを楽しめます。

「Let's Wait Awhile」
Janet Jackson/ James Harris III/Terry Lewis/Melanie Andrews作。Jam & Lewisが手掛けたJanet Jacksonの大ヒット曲をカヴァー。メロウなインスト・カヴァーです。

「Gingerbread Girl」
Wayne Wallace作。軽快なパーカッシヴ・サウンド好きにはグッとくる1曲。シンセに導かれたグルーヴィー・サウンドを満喫できます。

「Caribe」
Rebecca Maulebon作。Vicki Randleのヴォーカルをフィーチャーした本曲は本作のハイライトかもしれませんね。フリーソウル好きはグッとくるであろう爽快メロウ・グルーヴです。

「Take Some Time」
Wayne Wallace作。ラテンのりを満喫したい方にピッタリのインスト。作者Wayne Wallaceのトロンボーンが目立っています。
http://www.youtube.com/watch?v=32LzYcCu4XU

「Dr. Macumba」
Earl Klugh作。インスト曲の中ではEarl Klughのカヴァーである本曲が一番のお気に入り。疾走する爽快ラテン・フュージョンにグッときます。David Yamasakiのギター・ソロもグッド!

「Mister E」
Dan Shea作。タイトル曲はやや哀愁モードのアーバン・メロウな味わいのインスト・チューン。スムージーな音がお好きな人にオススメ。
http://www.youtube.com/watch?v=zKZNLTbKNJI

「Dawn - The Beginning」
Pete Escovedo/Sheila Escovedo作。ラストは娘Sheila E.との共演。父娘のパーカッション&ヴォーカルによるエスニック・モードの仕上がりです。

Pete Escovedoの他作品もチェックを!

Pete & Sheila Escovedo『Solo Two/Happy Together』(1977年/1978年) ※2in1CD
Solo Two/Happy Together

『Yesterday's Memories: Tomorrow's Dreams』(1985年)
Yesterday's Memories - Tomorrow's Dreams

『Flying South』(1995年)
Flying South

『E Street』(1997年)
E Street

『E Musica』(2000年)
E Music

The E Family『 Now & Forever』(2011年)
Now & Forever
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2012年06月20日

Jaguar Wright『Divorcing Neo 2 Marry Soul』

脱ネオソウルを宣言?パンチの効いた2nd☆Jaguar Wright『Divorcing Neo 2 Marry Soul』
Divorcing Neo 2 Marry Soul
発表年:2005年
ez的ジャンル:パワフル女性R&B
気分は... :ネオと離婚してソウルと結婚?

季節外れの台風上陸に振り回された1日になってしまいましたね。
大きな被害が出ないことを祈るばかりです。

さて、今回は年フィラデルフィア出身の女性R&BシンガーJaguar Wrightの2ndアルバム『Divorcing Neo 2 Marry Soul』です。

Jaguar Wrightの紹介はデビュー・アルバム『Denials, Delusions And Decisions』(2002年)に続き2回目となります。

The RootsのレーベルMotive所属の女性R&Bシンガーとして、デビュー・アルバム『Denials, Delusions And Decisions』(2002年)では、ネオ・フィリーらしいサウンドで鮮烈な印象を与えてくれました。

それに続く2ndはインディ・レーベルからのリリースとなりましたが、内容的には1stに負けないパワフルな仕上がりになっています。何より、『ソウルと結婚するために、ネオ(ソウル)と離婚する!』というタイトルに彼女の意気込みを感じます。

Jaguar Wright自身をはじめ、Raphael SaadiqMike CityCarl "Chucky" ThompsonScott StorchJames PoyserCarvin & Ivan(Carvin "Ransum" Haggins & Ivan "Orthodox" Barias)、Hotrunnerがプロデュースを務めています。

"ネオソウルと離婚する"とタイトルにありますが、ネオソウルと決別するというより、ネオソウルの枠に収まらずアーティストとして幅を広げた作品という印象です。その意味では、パンチの効いたJaguarのヴォーカルをアノ手コノ手で楽しめます。やはり、迫力あるJaguar Wrightのヴォーカルには存在感がありますね。

特にRaphael Saadiqのいい仕事ぶりが目立ちます。

全曲を紹介しときやす。

「Dear John Part.1 」
Hotrunnerプロデュース。アルバムのイントロ。

「Free」
オススメその1。Hotrunnerプロデュース。先行シングルにもなったエモーショナルなソウル・チューン。Jaguar Wrightらしいパンチの効いたヴォーカルには存在感があります。Vicki Sue Robinson「Freeway Song」をサンプリング。
http://www.youtube.com/watch?v=kAlOng6sFGw

「Let Me Be The One」
オススメその2。Mike Cityプロデュース。Mike Cityによるメロウ・トラックが印象的です。迫力のリード・ヴォーカルとJaguar Wright自身のプリティ・バック・コーラスのコントラストもいい感じ。
http://www.youtube.com/watch?v=1ToFeUfSeY8

「Timing」
Carl "Chucky" Thompson プロデュース。妖しい空気の流れるミッド・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=x3D4Wzn0g6Y

「Told Ya」
Raphael Saadiqプロデュース。Raphael Saadiqらしい音世界をバックにJaguarが余裕たっぷりのヴォーカルを聴かせてくれます。

「My Place」
オススメその3。Raphael Saadiqプロデュース。切々と訴えかけるヴォーカルでジワジワとくる雰囲気のあるミディアム・スロウです。
http://www.youtube.com/watch?v=thxmv_ELBiw

「Flower」
オススメその4。Carvin "Ransum" Haggins & Ivan "Orthodox" Bariasプロデュース。Carvin & Ivanの2人のいい仕事ぶりが光るビューティフル・バラード。堂々と歌い上げるJaguarのヴォーカルは圧巻です。
http://www.youtube.com/watch?v=MXdGfGfChxQ

「Ecstazy」
オススメその5。Raphael Saadiqプロデュース。クール&ファンキーなサウンドをバックにJaguarがエクスタシーなヴォーカルを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=N6ywIA5c9WY

「So High」
Scott Storchプロデュース。スパニッシュ・テイストの仕上がりはアルバム全体のいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=TVSHrMEITyE

「Been Here Before」
James Poyserプロデュース。粘り腰のソウル・バラードに仕上がっています。

「Woman To Woman Intro」
「Woman To Woman」
オススメその6。Jaguar Wrightプロデュース。Shirley Brown、1974年のヒット曲をカヴァー(James Banks/Eddie Marion/Henderson Thigpen作)。Jaguar Wrightのカヴァーに相応しいセレクトという気がします。それを裏付けるかのようにJaguarは堂々とこの名曲を歌い上げます。

「Do Your Worst」
Jaguar Wrightプロデュース。12分近くの大作バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=5-tarvuPFek

「One More Drink」
オススメその7。Raphael Saadiqプロデュース。アーバン・テイストのグルーヴィーR&Bは実に僕好みの仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=MiK0c9-4_1E

「Dear John Part.2」
Hotrunnerプロデュース。アルバムのアウトロ。

ボーナス・トラックとして、Obie Triceのラップをフィーチャーした「Call Block」が収録されています。

「Call Block」
http://www.youtube.com/watch?v=SzTUVTmACtc

『Denials, Delusions And Decisions』(2002年)
ディナイアルズ、ディルージョンズ・アンド・ディシジョンズ
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2012年06月19日

Rosinha De Valenca『Cheiro De Mato』

女流Baden Powellによる清らかなブラジリアン・サウンド☆Rosinha De Valenca『Cheiro De Mato』
Cheiro De Mato
発表年:1976年
ez的ジャンル:女流Baden Powell系ギタリスト
気分は... :抜群のデトックス効果!

"女流Baden Powell"とも呼ばれた女性ボサノヴァ・ギターの最高峰Rosinha De Valencaが1976年にリリースした『Cheiro De Mato』(1976年)です。

Rosinha De Valenca(1941-2004年)はリオデジャネイロ出身の女性ギタリスト。彼女の名前を知らなくても、Sergio Mendesのトリオが
Wanda De Sah(Wanda Sa)をヴォーカルに迎えてレコーディングしたアルバム『Brasil '65』(1965年)でWanda De Sahと共にフィーチャーされていた女性と書けばピンと来る人も多いのでは?

The Sergio Mendes Trio introducing Wanda De Sah with Rosinha De Valenca『Brasil '65』(1965年)
BRASIL 65

また、彼女自身の名義でもElencoからのデビュー作『Apresentando Rosinha de Valenca』(1964年)をはじめ、『Rosinha de Valenca ao Vivo』(1966年)、『Rosinha de Valenca apresenta Ipanema Beat』(1970年)、『Um Violao em Primeiro Plano』(1971年)、『Rosinha de Valenca』(1973年)、『Rosinha de Valenca e Banda ao Vivo』(1975年)、『Cheiro De Mato』(1976年)といったアルバムをリリースしています。さらにSivucaとの共演作『Gravado Ao Vivo』(1977年)もあります。

1976年にリリースした本作『Cheiro De Mato』は、Rosinhaの清らかなアコースティック・ギターを中心に透明で奥深いブラジリアン・サウンドを満喫できる1枚に仕上がっています。

レコーディングにはRosinha De Valenca(g、vo)をはじめ、Joao Donato(p)、Luizao(b)、Chico Batera(per)、Sivuca(accordion)、Sueli Costa(vo)、Miucha(vo)等が参加しています。また、Francis HimeCelia Vazがアレンジを担当しています。

透明感のあるギター、美しいメロディ&サウンド、自然体のヴォーカルのバランスが絶妙な1枚です。聴いているだけで体中を浄化してくれるデトックス効果を持つ1枚です。

個人的にはRosinhaのギターとSivucaのアコーディオンの相性が抜群だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Os Grilos sao Astros」
オススメその1。Rosinha De Valenca作。このタイトル曲を聴けば、本作に流れる美しい奥深さを実感できるはずです。RosinhaのギターとSivucaのアコーディオンの絡みがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=5kJPJCE-eMQ

「Meus Zelos」
オススメその2。Rosinha De Valenca作。ピュアなヴォーカル&アコースティック・サウンドにグッときます。ここでも郷愁感を誘うSivucaのアコーディオンがいい味を出しています。

「Madrinha Lua」
Rosinha De Valenca作。ノスタルジックな味わいがしみじみと伝わってきます。

「Cabocla Jurema/Xango」
Rosinha De Valenca作。短いながらも味わい深い2曲のメドレー。Miuchaもヴォーカルに加わわり、美しい音世界を引き立てています。
http://www.youtube.com/watch?v=xiTYCWYuBtI

「Usina de Prata」
オススメその3。Rosinha De Valenca作。Ney Matogrossoのヒットでも知られる曲です。オリジナルはエレガントな美しさに魅了される仕上りです。

Ney Matogrosso「Usina de Prata」
 http://www.youtube.com/watch?v=db4JrLXr2EM

「Pedacinho do Ceu」
Waldir Azevedo/Miguel Lima作。Rosinhaの美しいギターを満喫できる1曲。聴いていると体の芯まで浄化されます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZnrUq2-E1hE

「Vila de Santa Tereza」
オススメその4。Rosinha De Valenca/Elisa Marina作。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。ピュアな躍動感にグッときます。爽快なフルートやJoao Donatoのメロウ・エレピもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=BgIuBULEnLU

「Chua, Chua」
オススメその5。Pedro de Sa Pereira/Ary Pavao作。素晴らしいRosinhaのギターに癒されてしまいます。Sivucaのアコーディオンのサポートもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=iPfqYRFUxBk

「Paisagem」
Hamilton Costa作。ここでは哀愁モードのギターで魅了してくれます。

「Movimento da Vida」
Sueli Costa作。ラストはオーケストレーションをバックに配した哀愁ギターで締め括ってくれます。

Rosinha De Valencaの他作品もチェックを!

『Apresentando Rosinha de Valenca』(1964年)
アプレゼンタンド

『Um Violao em Primeiro Plano』(1971年)
ウン・ヴィオラォン・エン・プリメイロ・プラーノ(紙ジャケット仕様)

『Rosinha de Valenca』(1973年)
ホジーニャ・ヂ・ヴァレンサ

『Rosinha de Valenca e Banda ao Vivo』(1975年)
Rosinha De Valenca E Banda Ao Vivo

Sivuca & Rosinha de Valenca『Gravado Ao Vivo』(1977年)
Serie 100 Anos De Musica: Gravado Ao Vivo
posted by ez at 15:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする