発表年:1972年
ez的ジャンル:国民的歌手系MPB
気分は... :バロテッリ凄すぎ!
昨日のサッカー・ユーロ2012「ドイツ対イタリア」は大興奮でした。今大会で一番面白い試合でしたね。ドイツが敗れるとしたら。あんなパターンだろうと思っていました。それにしてもバロテッリは凄かったですね。
当ブログのエントリーでも書いたように、グループリーグ2試合終了時点で(その時点では未勝利であった)イタリアの躍進を予想していましたが、その後試合を重ねるごとにチームの勢いが増していますね。
個人的にはこのままの勢いでイタリアが優勝し、バロテッリの大会として幕を閉じるのではないかと予想します。
今回はElis Reginaの1972年作品『Elis』です。
これまで当ブログで紹介してきたブラジルの国民的歌手Elis Reginaの作品は以下の8枚。
『Elis Especial』(1968年)
『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』(1969年)
『Aquarela Do Brasil』(1969年) ※Toots Thielemansとの共演
『Elis Regina in London』(1969年)
『Em Pleno Verao』(1970年)
『Ela』(1971年)
『Elis (1974)』(1974年)
『Essa Mulher』(1978年)
Elisの場合、1972年リリースの本作以外に、1966年、1973年、1974年、1977年、1980年に『Elis』のタイトルのオリジナル・アルバムをリリースしているのでややこしいですね。そこで便宜上タイトルの後にリリース年を表記しておきました。
今回は1972年盤、1973年盤、1977年盤の『Elis』3枚で迷ったのですが、3枚並べてジャケが一番今の時期っぽい1972年盤をセレクトしました。
公私のパートナーとなるCesar Camargo Marianoと組んだ最初の作品です。Roberto Menescalがプロデュースし、Cesar Camargo Marianoがアレンジを担当します。
音楽的にもElisにとって転機となった作品ではないかと思います。Cesar Camargo Marianoによるニュー・サウンドをバックにブラジルの国民的歌手として、より成熟していくElisを満喫できる1枚です。
「Bala Com Bala」、「Nada Sera Como Antes」、「Atras da Porta」、「Me Deixa Em Paz」、「Casa No Campo」等聴きどころ満載の1枚。まぁ、この時期のElisのアルバムはどれも充実していますが。
やはりElis Reginaはいつ聴いてもいいですな。
歌力が別格ですね。
全曲紹介しときやす。
「20 Anos Blue」
Sueli Costa/Vitor Martins作。オープニングはブルージー&ジャジーな雰囲気です。抑え気味のジャジー・ヴォーカルのElisもなかなかグッド!終盤はストリングスが盛り上げてくれます。
「Bala Com Bala」
Joao Bosco/Aldir Blanc作。軽快なグルーヴィー・チューンは本作でも人気の高い1曲ですね。Cesar Camargo Marianoのアレンジ・センスとよく軽妙なElisのヴォーカルがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=mXQP4YXv1wk
「Nada Sera Como Antes」
Milton Nascimento/Ronaldo Bastos作。当ブログではFlora Purimによるフュージョン・カヴァーも紹介済みです。Elisはスケール感のあるサウンドとそれに負けないElisの雄大なヴォーカルが絶品です。本曲もElisを代表するレパートリーですね。
「Mucuripe」
Raimundo Fagner/Antonio Carlos Belchior作。当ブログでは以前にNu Brazのカヴァーも紹介済みの曲です。切々と歌われる哀愁バラードです。Elisの成熟を感じる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=mWtb8CQ3Ceo
「Olhos Abertos」
Ze Rodrix/Guttemberg Guarabyra作。美しく感動的なバラード。重厚なストリングスが感動を増幅させてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=clU89lIYD_A
「Vida de Bailarina」
Americo Seixas/Dorival Silva作。ジャジー・テイストの小粋なバラード。
「Aguas de Marco」
Antonio Carlos Jobimの名曲「三月の水」のカヴァー。本曲についてはJobim本人との共演盤『Elis & Tom』(1974年)のヴァージョンが有名ですが、軽快なグルーヴ感が心地好い本ヴァージョンにもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=Mk4Hvs8MZFg
「Atras da Porta」
Francis Hime/Chico Buarque作。当ブログではLuciana Souzaのカヴァーも紹介済みです。成熟したElisの表現力を満喫できる絶品バラードです。素晴らしい!
http://www.youtube.com/watch?v=I5yXXbiFW6Q
「Cais」
Milton Nascimento/Ronaldo Bastos作。雄大なストリングスを配した前半から後半はMilton作品のカヴァーっぽいミステリアスな展開へ・・・
http://www.youtube.com/watch?v=WyOgv6_fgNk
「Me Deixa Em Paz」
Ivan Lins/Ronaldo Monteiro de Souza作。僕の一番お気に入り。Cesar Camargo Marianoのグッド・アレンジをバックに、軽快に弾けたElisを満喫できます。もっと長尺で聴きたくなります。
http://www.youtube.com/watch?v=kvZ7KncSa-M
「Casa No Campo」
Ze Rodrix/Tavito作。この曲も大好き!Elisが歌力が聴く者すべても魅了します。国民的歌手としての風格を感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=OITefBHuEkk
「Boa Noite Amor」
Jose Maria de Abreu/Francisco Matoso作。ラストはエレガントなストリングスをバックにした美しいバラードで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=DRO1QoFrB2c
Elis Regina作品の過去記事もご参照下さい。
『Elis Especial』(1968年)
『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』(1969年)
『Aquarela Do Brasil』(1969年)
『Elis Regina in London』(1969年)
『Em Pleno Verao』(1970年)
『Ela』(1971年)
『Elis (1974)』(1974年)
『Essa Mulher』(1978年)