2012年07月13日

Ramp『Come Into Knowledge』

レア・グルーヴ人気曲「Daylight」収録☆Ramp『Come Into Knowledge』
Come Into Knowledge (Reis) (Rstr) (Dig)
発表年:1977年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ファンク/ソウル
気分は... :グループ名は安易ですが・・・

今回はレア・グルーヴ好きにはお馴染みの1枚Ramp『Come Into Knowledge』(1977年)です。

Rampは、シンシナティで結成されたJohn Manuel(ds)、Landy Shores(g)、Nate White (b)、Sharon Matthews(vo)、Sibel Thrasher(vo)の5人組。今日紹介する『Come Into Knowledge』(1977年)が唯一のアルバムです。

The Spinnersのバックバンドを務めていたJohn Manuel、Landy Shoresの2人が上記メンバーでSaturday Night Specialというグループを結成したところ、The SpinnersのBilly HendersonがRoy Ayersへグループを推奨し、グループ名をRampと改めてRoy Ayers Music Productionからリリースされたアルバムが『Come Into Knowledge』(1977年)です。

Rampというグループ名は、Saturday Night Specialというグループ名を気に入らなかったRoy Ayersが付けたものであり、Roy Ayers Music Productionの頭文字からとったものです。安易だなぁ(笑)

当時Polydorと契約していたRoy AyersがABC Recordsからのリリース契約オファーに対応するために制作されたのが本作でした。

プロデュースはRoy Ayers自身とEdwin BirdsongWilliam AllenというUbiquityメンバーが務めています。

アルバムをリリースしたものの、全くプロモーションのバックアップを受けられず、グループの歴史はアルバム1枚でピリオドを打つことになります。

しかしながら、本作収録の「Daylight」がHip-HopグループA Tribe Called Quest「Bonita Applebum」のサンプリング・ソースとなったことで俄かに本作への注目が高まりました。

僕自身も「Bonita Applebum」がRampを知るきっかけとなりました。僕の場合、「Daylight」ネタのオリジナルよりもThe Isley Brothers「Between The Sheets」ネタのHootle Mixを好んで聴いていましたが。

アルバム全体としては、ファンキー&メロウ&スピリチュアルといった雰囲気ですね。アルバムがこれしかないので、これがRoy Ayersプロデュースの影響なのか、グループらしさなのかは不明ですが。また、アルバム全体を通じてSharon MatthewsとSibel Thrasherの女性ツイン・ヴォーカルが実に魅力的です。

どうしても「Daylight」ばかりが注目されてしまうアルバムですが、アルバム全体としても充実していると思います。

全曲を紹介しときやす。

「The American Promise」
オススメその1。オープニングは心地好いギター・カッティングとパンチの効いた女性ツイン・ヴォーカルによるファンキー・グルーヴ。R&Bファンであれば、Erykah Badu「Amerykahn Promise」(この曲も同じくRoy Ayersプロデュース)のサンプリング・ソースとしてお聴きになった方も多いのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=4260o3X5chI

Erykah Badu「Amerykahn Promise」
 http://www.youtube.com/watch?v=my0xCQAaG8k

「I Just Love You」
力強い女性ツイン・ヴォーカルが印象的なメロウ・グルーヴ。

「Give It」
軽快なホーン・セクションが印象的なファンキー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=hZeW7anXObs

「Everybody Loves The Sunshine」
オススメその2。Roy Ayers自身のヴァージョンでお馴染みの名曲をカヴァー。オリジナルをさらにマッタリとさせた感じです。これはこれで魅力的だと思います。Brainsick Mob「Mixmaster USA」のサンプリング・ソースになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=HRnebBaP-Fw

Brainsick Mob「Mixmaster USA」
 http://www.youtube.com/watch?v=I9tf_OjjG-s

「Come Into Knowledge」
オススメその3。タイトル曲はビューティフルなメロウ・チューン。落ち着いた雰囲気の中でJohn Manuelのドラムがいい感じです。Mad Skillz「Doin' Time In The Cypha」のサンプリング・ソースになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=-p3zh89UkKw

Mad Skillz「Doin' Time In The Cypha」
 http://www.youtube.com/watch?v=DKLOfcRuwK0

「Try, Try, Try」
オススメその4。レア・グルーヴ好きにはグッとくるジャズ・ファンク調の仕上がり。なかなか魅力的なグルーヴを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=WMiPuBz-YTw

「Daylight」
オススメその5。アルバムのハイライト。Roy Ayersプロデュースらしいミステリアスなメロウ・グルーヴです。女性ツイン・ヴォーカルがスピリチュアルな雰囲気を醸し出します。
http://www.youtube.com/watch?v=628QJvHueuY

前述のA Tribe Called Quest「Bonita Applebum」の以外にも、Common feat. Erykah Badu, Pharrell & Q-Tip「Come Close Remix (Closer)」、Roni Size「Daylight」、Munk Wit Da Funk「Exersize」、Vooodu feat. Akema「Southern California Nites」、P.H.E.A.R.「I Love Her Again」、
DJ King Most「Daylight」、Daniel Swain「Hey!」、Remy Banks & Hannibal King feat. Marz Lovejoy「Clouds」等のサンプリング・ソースになっています。

A Tribe Called Quest「Bonita Applebum」
 http://www.youtube.com/watch?v=HnbRB1RLvQk
Common feat. Erykah Badu, Pharrell & Q-Tip「Come Close Remix (Closer)」
 http://www.youtube.com/watch?v=XQRwKMSb-i0
Roni Size「Daylight」
 http://www.youtube.com/watch?v=ewPz_CaSsy8
P.H.E.A.R.「I Love Her Again」
 http://www.youtube.com/watch?v=w931J7jAbvI
Remy Banks & Hannibal King feat. Marz Lovejoy「Clouds」
 http://www.youtube.com/watch?v=1jVjxr6MslQ

「Look Into The Sky」
やさしい女性ツイン・ヴォーカルにグッとくるビューティフル・バラード。Fat Jon「Leyes」のサンプリング・ソースになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=0du0-bx0ZtI

Fat Jon「Leyes」
 http://www.youtube.com/watch?v=82SHaNp2z-E

「Deep Velvet」
ラストはジャジーなミディアム・チューン。リラックスした雰囲気でアルバムの幕は閉じます。

オープニングの「The American Promise」を聴いていたら、無性にErykah Badu『New Amerykah: Part One (4th World War)』が聴きたくなってきました。
posted by ez at 03:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする