発表年:2005年
ez的ジャンル:フェミニン系次世代ボサノヴァ
気分は... :明日深夜〜早朝は熱すぎる!
ロンドン五輪女子レスリングの初日は金メダル2個と最高のスタートとなりましたね。特に小原選手の金メダルにはもらい泣きしてしまいました。神様はかつての最強王者のことを見捨てていなかったんですね。いやぁ、感動しました。
フェンシングの男子団体銀メダルを除き、今回の五輪で僕の涙腺を緩ませるのは女子選手ばかりです。明日深夜から早朝にかけてもレスリング、サッカー、バレーと見逃せない種目が目白押しですね。時間帯がかぶりそうなので、ザッピングに大忙しとなりそうです。
今回はフェミニンな次世代ボサノヴァ/ブラジリアン・クラブミュージック作品、Tamy『Soul Mais Bossa』(2005年)です。
キュートな女性シンガー・ソングライターTamyの紹介は、2ndアルバム『Tamy』(2011年)に続き2回目となります。
2nd『Tamy』は年末恒例の『ezが選ぶ2011年の10枚』でセレクトした程のお気に入り作品でした。極端な話、『ezが選ぶ2011年の10枚』の中からベストの1枚を選べと言われても『Tamy』をセレクトしていたでしょう。
しかしながら、日本では全く話題にならないまま・・・国内盤がリリースされないのは勿論のこと、現時点でもAmazon.co.jpで輸入盤の取り扱いさえありません。なぜ、こんなに素晴らしい作品が見過ごされてしまうんですかね。1stは国内盤も発売されたのに不思議です・・・
『Tamy』は、ボサノヴァとエレクトロニカが融合したハイブリッド・サウンドとTamyのフェミニン・ヴォーカルが相俟った魅惑の次世代ボサノヴァ作品に仕上がっていました。
それと比較すると今日紹介する『Soul Mais Bossa』(2005年)は、よりクラブミュージック寄りのアルバムに仕上がっています。
Bebel Gilberto、Sabrina Malheiros、初期のClara Morenoあたりがお好きな人やUKクラブミュージックが好きな人であれば気に入る1枚だと思います。
国内盤はクラブ仕様のリミックス4曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。
プロデュースはFelipe Gamaが務めています。
全曲紹介しときやす。
「Soul Mais Bossa」
次世代ボッサなタイトル曲。自然体の中にもさまざまな音楽のエッセンスを吸収してきた新世代感があります。
「Modernidade」
Bebel Gilberto好きの人であれば絶対気に入るであろうドラムンベース調のボッサ・チューン。アコースティック・ボッサとドラムンベースのリズムの組み合わせが実に涼しげです。
「Sujeira」
エレクトロニカ色の強いダウンテンポ・チューン。スクラッチも織り交ぜ、新世代感がよく出た仕上がりです。
「Que Pena/Tanto Faz」
2003年に12"でリリースされ、Tamyの名がブラジル以外の国でも知られるきっかけとなった曲です。トラックメイカーMaga Boと一緒にレコーディングしたものであり、クラブ・テイストのクール&キュートなボッサ・チューンに仕上がっています。
「Gozar」
緩急をつけたブラジリアン・ハウス調の仕上がり。クラブミュージック好きの人であればグッとくるはず。
「Meu Bem」
Sabrina Malheirosあたりにも通じるクラブ経由のスタイリッシュなボッサ・チューンに仕上がっています。
「O Dom」
クラブ・テイストのキュートなブラジリアン・メロウ。バカンス・モードのクラブミュージックって感じがいいですね。
「Preto Meu」
Bossacucanovaあたりのドラムンベース調のブラジリアン・クラブミュージックの流れを汲む仕上り。
「Nao E Mole Nao」
Hip-Hop系コンピにも収録された次世代ボッサ+Hip-Hopといった趣の仕上がり。ここではTamyのラップも聴くことができます。
「Dudu」
次世代ならではのミクスチャー感とブラジル音楽らしいサウダージ感がうまく両立している1曲。
「Cidade Sol」
エレクトロニカ色を打ち出したミクスチャー・サウンドにヤラれます。
「Sossego」
2002年にリリースし、本国ブラジルのMTVで話題となった曲。2000年以降の次世代ブラジリアン・ミュージックらしいキャッチーさ&ミクスチャー感を持った仕上りです。
国内盤には「O Don (Remix)」 、「O Dom (DJ FAB Remix)」、「Gozar (Rua Project Intro)」、「Gozar (Aleryde Intruder Remix)」というリミックス4曲が追加収録されています。ハウス調あり、アンビエントありとクラブミュージック好きには嬉しいボーナス・トラックです。
『Tamy』(2011年)