2012年08月13日

Manfred Hubler & Siegried Schwab『Vampyros Lesbos - Sexadelic Dance Party』

鬼才Jesus "Jess" Franco監督、Soledad Miranda主演の映画のサントラ☆Manfred Hubler & Siegried Schwab『Vampyros Lesbos - Sexadelic Dance Party』
Vampyros Lesbos (Sexadelic Dance Party)
録音年:1969年
ez的ジャンル:お色気B級映画サントラ
気分は... :後味の悪い五輪閉幕

あっという間にロンドン五輪も閉幕ですね。

終盤に男子ボクシング、男子レスリングの金メダルという偉業もあり、男子選手の意地を見せてもらいましたが、個人的には男子サッカーの3位決定戦の後味の悪さが尾を引いています。日本のU-23代表の不甲斐なさ&韓国選手の五輪であるまじきパフォーマンスという二重の意味での後味の悪さでここ数日不愉快モードです。

今回はスペイン映画監督Jesus "Jess" Francoの作品『Vampyros Lesbos』(1970年)等のサントラで使用された楽曲を集めたアルバム『Vampyros Lesbos - Sexadelic Dance Party』です。

厳密にはJesus "Jess" Francoが監督した『Vampyros Lesbos』『She Killed in Ecstasy(Sie Totete in Ekstase)』『The Devil Came from Akasava(Der Teufel Kam aus Akasawa)』という3本の映画で使われた音楽を集めたものです。これら3本の映画に主演していたのがジャケに写るセクシーなスペイン人女優Soledad Mirandaです。しかしながら、これらの映画の撮影が終わって間もなくSoledad Mirandaは自動車事故で死去してしまいます。享年27才。

これら3本の映画の音楽は手掛けたのはドイツ人アーティストManfred Hubler & Siegried Schwabのコンビであり、これらの音源は元々1969年にレコーディングした『Psychedelic Dance Party』『Sexadelic』という2枚のアルバムに収録されていたものです。

という少々変則なスタイルのアルバムですが、鬼才Jesus "Jess" Francoのエロティック&モンドな作風と主演女優Soledad Mirandaのお色気とManfred Hubler & Siegried Schwabが手掛けたサイケ&モッド&ラウンジなサウンドが見事に相俟って1つの世界を創り出している感じが魅力です。

シタール&サイケ・ギター有り、モッド・ジャズなオルガン有り、スキャット入りのラウンジ感覚有りとこの手のサウンドがお好きな人にはたまらない1枚になっています。

とりあえず、ジャケのSoledad Mirandaのセクシー・ポーズにグッときた方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Droge CX 9」
小粋なサイケ・ラウンジといった趣のオープニング。エロティック&モンゾなJesus "Jess" Francoの世界観ともマッチしているのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=wyvJf0H2yck

「The Lions And The Cucumber」
Quentin Tarantino監督の映画『Jackie Brown』でも使用されたサイケ・チューン。聴いているうちに、妖しく不気味なサイケ・ワールドに浸食されてきます。
http://www.youtube.com/watch?v=Gh8m4v5WkwQ

「There's No Satisfaction」
タイトルの通り、The Rolling Stones「(I Can't Get No) Satisfaction」をモチーフにしたサイケ・ラウンジ。何処となく漂う儚い疾走感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=w0BSdCuCmus

「Dedicated To Love」
僕の一番のお気に入り。この曲はDonovan「Sunshine Superman」に成りそうでならないビミョー感じに惹かれます(笑)。いずれにしてもシタール好きにはかなりグッとくるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=Krw2BxAslrQ

「People's Playground Version A」
ヴァイヴの音色を上手く活かしたフォーキーな小曲のAヴァージョン。
http://www.youtube.com/watch?v=MKAp9B1fQMU

「We Don't Care」
緩急を織り交ぜたサイケ・チューン。音像が変化していく様がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=8ihyK9UEEiU

「People's Playground Version B」
Bヴァージョンも素朴な中にアシッドな香りのするフォーキー・サウンドが聴けます。
http://www.youtube.com/watch?v=N0eRMLAOJBU

「The Ballad Of A Fair Singer」
女性スキャットの入ったセクシー&サイケなモンゾ・グルーヴ。狂気じみたサウンドも織り交ぜた倒錯の音世界に誘われます。
http://www.youtube.com/watch?v=75Mk5T2qLtI

「Necronomania」
レイジーな妖しさが漂う1曲。お色気B級映画にジャスト・フィットな雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=OWp7QwpGyWA

「Kamasutra」
男女スキャットも入ったグルーヴィー&サイケなラウンジ・サウンドはB級映画サントラ好きにはグッとくるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=Iz8qmqwkoaI

「The Message」
哀愁のオルガン・サウンドとエロい男性ヴォーカルが絡み、ミステリアスな雰囲気を醸し出します。
http://www.youtube.com/watch?v=2zGwHLtILRY

「Shindai Lovers」
小粋なグルーヴィー・ラウンジ。セクシー女性スキャット、小粋なピアノ&オルガンがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=4WV8WJXWue8

「The Six Wisdoms Of Aspasia」
アルバムの中でも最もポップな印象です。モッド・ジャズなスパイスも効いています。
http://www.youtube.com/watch?v=zJI68bsjhhw

「Countdown to Nowhere」
映画『Vampyros Lesbos』のオープニング曲。妖艶な空気を放つモッド・ジャズ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=oAemXm4-Dww

さらに僕の保有するCDには「Psycho Contact Pact Fire」「People's Playground Version C」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。
posted by ez at 01:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする