2012年09月25日

Jim Porto『Rio』

再評価の高いブラジリアン・メロウAOR☆Jim Porto『Rio』
jim porto rio.jpg
発表年:1984年
ez的ジャンル:ブラジリアン・メロウAOR
気分は... :その先はあるのか!

今回は再評価の高いブラジリアン・メロウAOR作品Jim Porto『Rio』(1984年)です。

Jim Portoの詳しいプロフィールはわかりませんが、イタリア、フランスなど欧州を拠点に活動していた男性シンガーのようです。

本作『Rio』はローマでレコーディングされ、Jim Porto(vo)、Chet Baker(tp)、Irio De Paula(g)、Michele Ascolese(g)、Marco Fratini(b)、Mauro Dolci(b)、Rique Pantoja(key、syn)、Roberto Gatto(ds)、Boto(ds、per)、Mandrake(per)、Stefano Rossini(per)、Oscar Valdambrini(tp)、Dino Piana(tb)等が参加しています。

何といってもジャズ・ジャイアントChet Bakerの参加が目立ちますが、イタリアン・ジャズ/クラブジャズ好きにはイタリアン・ジャズの至宝Oscar ValdambriniDino Pianaの参加にも惹かれますね。

アルバム全体としては、ブラジル音楽、ジャズ/フュージョン、AORが程良くブレンドしたブラジリアン・メロウ作品に仕上がっていると思います。

まずはオープニングの「Smettila (Po-Para)」をチェックしてみて下さい。

全曲紹介しときやす。

「Smettila (Po-Para)」
オススメその1。アルバムのハイライト。本作を聴けば、本作がAOR名作といわれる所以が一発でわかるでしょう。アーバン・メロウ好きの方ならば間違いなく気に入るはず!Leonardo Alessandroni/Rique Pantoja作。
http://www.youtube.com/watch?v=DYk2N9IefkQ

「Somos Todos Colossais」
オススメその2。Jim PortoのスキャットとMichele Ascoleseの心地好いギター・カッティングと共にスタートするブラジリアン・フュージョン的な仕上り。Chet Bakerがトランペット・ソロで盛り上げてくれます。Filo/Judite De Souza作。
http://www.youtube.com/watch?v=o7myM4qgdIs

「Sapato Furado」
ボッサ・テイストの軽快なメロウ・チューン。ブラジリアン・メロウ好きの人にはグッとくるはずです。フルートの涼しげな音色もグッド!Lula Barbosa/Marco Antonio Dos Santos/Mindu作。
http://www.youtube.com/watch?v=5yAID0BuRuY

「Ficou No Sonho」
Rique Pantoja作。ソフト&メロウな仕上がり。バックのファルセット・コーラスが心地好いです。

「Iriana」
オススメその3。カフェ・ミュージックにピッタリ!小粋なボッサ・チューン。サラッとしたスタイリッシュ感がたまりません。Leonardo Alessandroni/Lula Barbosa/Xidon Soares Julius
http://www.youtube.com/watch?v=f3pdLM0h0T0

「Che Sera (Madeira Canto Fatal)」
オススメその4。AOR好きにはグッとくるブラジリアン・メロウ。陽の光を浴びながら、寛いだ気分で聴きたい1曲です。Filo/Judite De Souza/Leonardo Alessandroni作。
http://www.youtube.com/watch?v=D9fi9l3oCic

「Tudo Na Vida」
シンプルながらも爽快なボッサ・チューン。Lula Barbosa作。

「Sei Musica (Cosme, Damiao, Doum-Pirulito)」
ジェントルな雰囲気が何とも心地好い爽快ブラジリアン・メロウ。Oscar Valdambriniをはじめとするホーン隊も
Francisco Papaterra Limonge/Jean Garfunkel/Leonardo Alessandroni作。
http://www.youtube.com/watch?v=dedB_AM6v7w

「Arborway」
オススメその5。ラストはしっとりとしたメロウAORで締め括ってくれます。Chet Bakerのロマンティックなソロもグッド!Rique Pantoja作。
http://www.youtube.com/watch?v=83c565Fkopc

NFLはWeek3に入りましたが、我がドルフィンズはAFC東地区のライバル、ジェッツにOTの末に惜敗しました。残念!それでも今季のNFLは混戦模様になりそうですね。意外なチームが躍進しそうな気もします。イルカ軍団がそうなればいいのですが、まだまだ課題山積のようです。
posted by ez at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月23日

Shareholder Tom『45 Minutes Out Of 25 Years』

ソウル/R&B好きも要チェック!"スタカン的"ジャーマン・ジャズ・ファンク☆Shareholder Tom『45 Minutes Out Of 25 Years』
45 Minutes Out of 25 Y
発表年:2012年
ez的ジャンル:スタイリッシュ・ジャーマン・ジャズ・ファンク
気分は... :センス抜群!

今回は新作アルバムの中から超オススメの1枚、Shareholder Tomの3rdアルバム『45 Minutes Out Of 25 Years』です。

ジャーマン・ファンク・シーンの重要人物Thomas BerghausによるプロジェクトShareholder Tomの紹介は、2ndアルバム『Havanna - Asmara, Via Colonia』(2011年)に続き2回目となります。

前作『Havanna - Asmara, Via Colonia』は、ジャズ・ファンク/クラブジャズをベースにソウル/R&B、ハウス、ラテン、レゲエ、アフロビート、アフリカ音楽などが融合した国境を越えた音世界が展開される、アルバム・タイトル通りのヨーロッパから中米、アフリカへの音楽の旅を詰め込んだサウンド・スケープ的なアルバムでした。特にAlison Degbeをフィーチャーしたシングル「Send My Tears」の出来は格別でした。

Shareholder Tom feat. Alison Degbe「Send My Tears」
http://www.youtube.com/watch?v=2WxBAwwPN18

『Havanna - Asmara, Via Colonia』(2011年)
ケルン~アスマラ、ハヴァナ

本作『45 Minutes Out Of 25 Years』は、前作の路線をよりキャッチーでスタイリッシュな方向へ推し進めています。全曲ヴォーカル入りという点も魅力だと思います。

個人的には"スタカン的"ジャーマン・ジャズ・ファンクという印象が強いですかね。それは本作に収録された2曲のカヴァーに象徴されます。1曲目は本家Style Councilの代表曲「My Ever Changing Moods」のカヴァー、2曲目はThomas BerghausがN.Y.出身の黒人男性ヴォーカリストGary Harrisonと組んでいたユニットFamily Vision Careのスタカン的な名曲「Careful」のカヴァーです。それ以外のオリジナルにもスタカンの香りがする楽曲があり、思わずニヤリとしてしまいます。

エリトリア出身の女性シンガーFijori、ドアフリカ系ドイツ人女性シンガーAlison Degbe、ジャマイカ系イギリス人男性シンガーTravis BlaqueFamily Vision Careでの盟友Gary Harrison、さらには女性ヴォーカリストJbid AssadurianといったThomas Berghaus作品でお馴染みのヴォーカリストがアルバムに参加しています。また、マルチ・プレイヤーFelix Sittlerも前作同様に大活躍です。

『45 Minutes Out Of 25 Years』というアルバム・タイトルは、本作でカヴァーしている「World of The Lonely People」を収録したドイツのロック・バンドChocolate Factoryのアルバム『45 Minutes Out Of 3 Years』を模したものだと思います。

まずはAlbum Teaserをチェックしてみて下さい。

http://www.youtube.com/watch?v=OrG2CvVIQhk

Thomas Berghausの抜群のサウンド・センスに脱帽です。

殆ど話題になることがない作品ですが、こういう音を欲している人は案外多いのでは?

全曲紹介しときやす。

「A Change is Coming」
Gary Harrisonをフィーチャー。Family Vision Care時代の盟友と共に創り上げたセクシーなソウル・チューンでアルバムは幕を開けます。ニューソウル的なテイストもグッド!

「Soul Vacation」
Jbid Assadurianをフィーチャー。先行シングルにもなった爽快かつパワフルなグルーヴィー・ソウル。フロア向けのダンス・チューンとしてもイケるのでは?

「Do You Remember」
Jbid Assadurianをフィーチャー。軽くラテン・フレイヴァーの効いたサンセット・モードのアコースティック・チューン。何処となく切ないメロディにグッときます。

「Into The Groove」
Fijoriをフィーチャー。イントロを聴いただけで実に"スタカン的"です。思わずオリジナル「My Ever Changing Moods」を想起してしまいますよ(笑)。Fijoriのキュートなヴォーカルを活かした爽快ソウル・グルーヴです。

「I've Got To Get Away」
Travis Blaqueをフィーチャー。ラテン&レゲエ&カリプソなトロピカル・ワールドを満喫できます。スティール・ドラムの音色は心地好いですね。

「World of The Lonely People」
Felix Sittlerをフィーチャー。前述のようにドイツのロック・バンドChocolate Factoryの1987年作品をカヴァー。ここではFelix Sittlerがヴォーカルも務めています。キャッチーなガレージ・ロックだったオリジナルをスタイリッシュなラテン・フレイヴァーのソウル・チューンとして再生しています。このあたりも実にスタカンっぽい。

Chocolate Factory「World Of The Lonely People」
 http://www.youtube.com/watch?v=1pWSwvy9rgQ

「My Ever Changing Moods」
Alison Degbeをフィーチャー。お楽しみ!Style Councilの名曲をカヴァー。本ヴァージョンはスタカン・シングル・ヴァージョンというよりも、『Cafe Bleu』収録のアルバム・ヴァージョンのしっとり路線を受け継いだ、ラテン・フレイヴァーの大人のムーディー・ヴァージョンといった趣です。

「I'll Never Ever Let You Go」
Fijoriをフィーチャー。レゲエ調の哀愁ソウルフル・チューン。Fijoriのキュートなヴォーカルはレゲエ調サウンドによくマッチします。

「By Your Side」
Alison Degbeをフィーチャー。大人のミッドナイト・タイムといった雰囲気のジャジー・ソウル。Alison Degbeのヴォーカルはやはりこういった雰囲気の楽曲が似合います。

「Careful」
Jbid Assadurianをフィーチャー。ラストは前述のようのFamily Vision Careの人気曲のカヴァー。簡単にいえばセルフ・カヴァーですね。Gary Harrisonをフィーチャーしたオリジナル同様にスタカン的な雰囲気を満喫できます。

Family Vision Care「Careful」
http://www.youtube.com/watch?v=SII_HL882yU

興味のある方は「Careful」のオリジナルを収録したFamily Vision Care『Careful』もチェックを!

Family Vision Care『Careful』(2008年)
Careful
posted by ez at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月22日

Cybill Shepherd『Mad About The Boy』

Stan Getzも参加。女優系ジャズ・ボッサ・ヴォーカルの人気作☆Cybill Shepherd『Mad About The Boy』
マッド・アバウト・ザ・ボーイ(紙)
録音年:1976年
ez的ジャンル:女優系ジャズ・ボッサ/ジャズ・ヴォーカル
気分は... :こちらブルームーン探偵社のアノ人です!

今回は女優としてもお馴染みCybill Shepherdのアルバム『Mad About The Boy』です。
リリースは1980年ですがレコーディングは1976年に行われたものなので、便宜上70年代カテゴリーに入れておきます。

Cybill Shepherdは1950年テネシー州メンフィス生まれの女優、シンガー、モデル。

1960年代後半はファッションモデルとして活躍し、1970年代に入ると女優として才能を開花させます。有名作でいえばMartin Scorsese監督、Robert De Niro主演の『Taxi Driver』(1976年)に出演しています。しかし、何といっても彼女を有名にしたのは日本でもNHKでテレビ放送していた人気シリーズ『こちらブルームーン探偵社(Moonlighting)』ですよね。Bruce Willisも出演した本作で主役を務め、ゴールデングローブ賞も受賞しています。僕も『こちらブルームーン探偵社』で彼女のことを知りました。

また、歌手としても活躍し、70年代から寡作ながらもアルバムをリリースしています。

今日紹介する『Mad About The Boy』は女優系ジャズ・ボッサ・ヴォーカル作品として再評価された、ジャズ・ボッサ・ヴォーカル好きにはお馴染みの1枚です。

ファッションモデルとして活躍する以前は歌手として活動していただけあって、付け焼刃的な女優ヴォーカル作品を一線を画す本格的なジャズ・ヴォーカル作品です。特にジャズ・ボッサ的な演奏が多いのが人気の要因だと思います。

レコーディング・メンバーは、Cybill Shepherd(vo)、Stan Getz(ts)、Oscar Castro-Neves(g、key、arr)、Frank Rosolino(tb)、Terry Trotter(p)、Monty Budwig(b)、Octavio Baily(el-b)、Claudio Slon(ds)、Joe Baron(ds)、Paulinho DaCasta(per)Andreas Kostelas(fl)、Arthur Smith(fl)、Richard Spencer(fl)、Mike Altschul(fl)といった編成です。特に、ジャズ・ジャイアントStan Getz、ブラジル音楽好きにはお馴染みOscar Castro-Nevesの貢献が大きいですね。

なお、Cybill Shepherdの凛とした姿が印象的な上記ジャケ以外にイラスト・ジャケの盤もあるのでご注意を!

『Mad About The Boy』 ※1987年Crepuscule版
Mad About The Boy


ジャズ・ボッサ作品としても、女性ジャズ・ヴォーカル作品としても楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Triste」
本作のハイライト。Antonio Carlos Jobimのボサノヴァ名曲のカヴァー。キュートで軽やかなCybillのヴォーカルがジャズ・ボッサ・サウンドとよくマッチしています。Getzのサックスもボッサなムードを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-8m43s_oBpY

「I Can't Get Started」
Ira Gershwin作詞、Vernon Duke作曲のスタンダード。当ブログではAnita O'Dayヴァージョンも紹介済みです。女性ジャズ・ヴォーカル作品らしい情感たっぷりのスタンダード然としたCybillの歌声が感動的です。
https://www.youtube.com/watch?v=D-zMGo4h728

「Please Don't Talk About Me When I'm Gone」
Sidney Clare作詞、Sam H. Stept作曲のスタンダード。スウィンギーで小粋な雰囲気がいいですね。Frank Rosolinoのトロンボーンがいい雰囲気を演出してくれます。

「This Masquerade」
Leon Russell作の有名曲をカヴァー。ちょうど本作のレコーディングの頃、George Bensonヴァージョンがヒットしていましたね。本ヴァージョンはGetzのムーディーなソロと共に始まるエレガントなボッサ・チューンに仕上がっています。大人のジャズ・ボッサって感じがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=QGI5IzZWvjI

「Mad About The Boy」
タイトル曲はNoel Coward作のポピュラー・スタンダード。本曲もGetzのテナー・サックスを大きくフィーチャーしたボッサ・チューンに仕上がっています。ボッサ好きにとっては「Triste」と並ぶ本作の目玉なのでは?

「I'm Old Fashioned」
ミュージカル映画『You Were Never Lovelier(晴れて今宵は)』(1942年)で使われたJohnny Mercer作詞/Jerome Kern作曲のスタンダード。当ブログではJohn ColtraneChet Bakerのカヴァーを紹介済みです。小粋でロマンティックな本演奏が僕のお気に入りです。ゆったりとリラックスできる雰囲気が好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=Py6z0yVlKm8

「It Never Entered My Mind」
1940年のミュージカル『Higher and Higher』のために書かれた Lorenz Hart/Richard Rodgers作によるスタンダード。以前にThe Oscar Peterson Trio + The Singers UnlimitedAnn Burtonのカヴァーを紹介済みです。Terry Trotterのピアノをバックに従え、Cybillがしっとりと歌い上げる感動バラード。

「Speak Low」
Ogden Nash作詞/Kurt Weill作曲のスタンダード。ボッサな演奏以外は疾走感が格好良い本曲の演奏が僕の一番のお気に入りです。

「I'm Falling In Love Again」
『Les Parapluies de Cherbourg(シェルブールの雨傘)』(1964年)で使われたMichel Legrand作品。ここではCybillとGetzの共演らしい二人のヴォーカル&サックスが寄り添う感じがロマンティックです。

「Do It Again」
Buddy DeSylva作詞/George Gershwin作曲。1922年のブロードウェイ・ミュージカル『The French Doll』のために書かれた作品です。ラストはCybillのジャズ・ヴォーカリストとしての実力を実感できる美しいバラード。女優ならではの情感の込め方が絶品です。

『Cybill Getz Better』(1976年)
Cybill Getz Better

『Vanilla』(1979年)
Vanilla
posted by ez at 13:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月21日

Mckoy『Full Circle (Within A Spiritual Social Soul) 』

アシッド・ジャズ期のUKソウルを代表する男性シンガーNoel McKoyのグループ☆Mckoy『Full Circle (Within A Spiritual Social Soul) 』
Full Circle
発表年:1993年
ez的ジャンル:アシッド・ジャズ系UKソウル
気分は... :やはりNoel McKoyはいいですな!

今回はアシッド・ジャズ期のUKソウルを代表する男性シンガーNoel McKoyが率いた兄弟グループMckoy唯一のアルバム『Full Circle (Within A Spiritual Social Soul) 』(1993年)です。

MckoyNoel McKoy、Junette McKoy、Cornelle McKoy、Robin McKoyの4人から成るUKの兄弟グループ。

何といってもNoel McKoyThe James Taylor Quartet(JTQ)Snowboy作品などでお馴染みのUKアシッド・ジャズ期を代表する男性ソウル・シンガーですね。当時アシッド・ジャズ好きの人であれば、Noel McKoyの名にかなりグッとくるのではないかと思います。

そのNoel McKoyが自身のグループを率いての初アルバムということで、当時はそれなりに注目されたアルバムだったと記憶しています。今となっては完全に忘れ去られている感のある1枚ですが・・・

アルバム自体はアシッド・ジャズ経由のノーザン・ソウル風味UKソウルといった趣ですかね。

アルバムにはSteve Williamson(sax)、James Taylor(key)、Snowboy(per)、Dennis Rollins(tb)、Ray Hayden (b、key、per)、Mykaell Riley(Reggae Philharmonic Orchestra)(prog)、Rob Fisher(prog)、Crispin Taylor(ds)、Vanessa Simon(back vo)等アシッド・ジャズ・シーンの重要ミュージシャンが数多く参加しています。

その意味ではNoel McKoyの魅惑のソウル・ヴォーカルとアシッド・ジャズの重要アーティスト&プロデューサーの顔合わせを楽しむアルバムと呼べるかもしれません。

特に「Fight」「Family」「On The Streets」「Five Good Reasons」「Lucky Fellow」の5曲は要チェックだと思います。

Leroy Hutsonの人気メロウ・グルーヴ「Lucky Fellow」以外はオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Right Track Jack (2)」
オープニングはジャジー&ファンキーなソウル・チューン。ソウル・ジャズなファンキー・オルガン・サウンドをバックにNoel McKoyのソウルフル・ヴォーカルを満喫できます。

「On The Streets」
アシッド・ジャズ期らしい疾走感にグッとくるジャズ・ファンク・グルーヴ。アシッド・ジャズ好きならば、間違いなく気に入る1曲。Noel McKoyと共にReggae Philharmonic OrchestraのMykaell Rileyがプロデュースしています。

「Fight」
アルバムに先駆けてシングル・リリースされていた人気曲。当時の人気コンピ『The Rebirth Of Cool Too』にも収録されていたクラブ・クラシックです。Noel McKoyのヴォーカル全開のソウル・グルーヴはサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=73hOUvb93Bs

「Friends」
この曲はNJSの影響も窺えますね。Noel McKoyらしくはありませんが、90年代前半のR&Bらしい曲として悪くはありません。

「Young Blood」
スパニッシュ・ギターが印象的な哀愁ソウル・チューン。Noel McKoyの哀愁ヴォーカルが程良くダンサブルなバックとよくマッチしています。

「Family」
「Fight」同様、アルバムに先駆けてシングル・リリースされていた人気曲。UKアシッド・ジャズ・シーンの重要人物の一人Ray HaydenがNoel McKoyと共同プロデュースしています。Ray Haydenらしい洗練されたサウンドを満喫できる哀愁ソウル・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=kjvAlyy7EGA

「Man Cry」
ダンサブルな哀愁チューン。90年代前半らしい打ち込みサウンドですが、僕には程良い心地好さです。

「Colours Of Love」
レゲエ調のキャッチーな仕上がり。アシッド・ジャズ+UKソウル+UKレゲエといった組み合わせが90年代前半らしくていい感じです。

「Five Good Reasons」
アルバムの中でも屈指のソウル・チューン。アシッド・ジャズ云々に関係なく本格ソウルを満喫しましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=lNIz8Ombv14

「Lucky Fellow」
Leroy Hutsonの人気メロウ・グルーヴのカヴァー。僕の一番のお気に入り曲です。Snowboyがプロデュースし、彼の名義でシングルにもなっています。オリジナルがお好きな人であれば、納得の好カヴァーだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=FQqrr5ZOEos

「What Are We Gonna Do ?」
80年代シンセ・ポップ好きならば記憶しているであろう元Naked EyesのRob Fisherが共同プロデュースしている哀愁チューン。なかなかキャッチーな哀愁ポップ・ソウルに仕上がっています。

「Lonely Ones」
情感たっぷりにNoel McKoyが歌い上げる哀愁バラード。

「Right Track Jack (1)」
オープニング曲のジャジーなリプライス。

僕の所有する国内盤には「Fight (Orginal Mix)」「Family (Full DJ Reggae Mix)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

再評価されてしかるべき1枚だと思います。
posted by ez at 04:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月20日

Shayna Steele『I'll Be Anything』

オーガニックで感動的な女性ネオ・ソウル作品☆Shayna Steele『I'll Be Anything』
I'll Be Anything
発表年:2009年
ez的ジャンル:オーガニック系女性ネオ・ソウル
気分は... :あくまで自然体で・・・

なんだかややこしい事が起きそうな予感・・・
こんな時には自然体で臨むのがいい!

ということで、オーガニックなネオ・ソウル作品が聴きたい気分!
セレクトしたのはShayna Steele『I'll Be Anything』(2009年)です。

Shayna Steeleは1975年生まれの女性R&Bシンガー、ミュージカル女優。

N.Y.を拠点に『Rent』、『Jesus Christ Superstar』、『Hairspray』等のミュージカルに出演する一方で、Bette Midler、Rihanna等のバック・ヴォーカルを務めたキャリアを持ちます。

今回紹介する『I'll Be Anything』は2009年にリリースされた彼女の1stアルバム。それ以前にEP『Shayna Steele』(2004年)もリリースしています。

アルバム全体としては、ジャジー&オーガニックな大人のネオ・ソウル作品に仕上がっています。また、ミュージカル仕込みの豊かな表現力による感動ヴォーカルもいい感じです。とにかくヴォーカリストとしての引き出しの多さに感心してしまいます。

構成もジャジー&アーバンな正統派ネオ・ソウル以外にも、ハードなロッキン・チューン、クラブジャズ寄りのブラジリアン・グルーヴ、ミュージカル仕込みの感動バラードまでバラエティに富んでいます。

プロデュースはDavid Cook/Ben Yonas。

1曲を除き、Shaynaのオリジナルです。
ネオ・ソウル好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Alright」
オススメその1。オープニングがロッキンなテイストのネオ・ソウル・チューン。タイトなリズム隊とロッキン・ギターをバックに、Shaynaが少しパンチを効かせたヴォーカルを聴かせてくれます。

「Wishing」
オススメその2。美しく感動的なアコースティック・メロウ。聴いているとポジティヴな気分になれる感じが大好き!軽くラテン・フレイヴァーが効いているのも僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=0yCsjrEaRZk

「Without A Care」
ネオ・ソウルらしいグルーヴ感が心地好い1曲。派手さはありませんが、ネオ・ソウル好きであれば納得の1曲なのでは?

「4AM Song」
オススメその3。2000年代前半のジャジーなネオ・ソウルがお好きな人であれば気に入るであろうクールなヴァイヴが魅力の1曲。大人のアーバン・メロウ感も漂います。

「You Didn't」
力強いShaynaのヴォーカルが印象的な女性のための応援歌。サウンドもなかなかハードです。

「24 Hours」
落ち着いた雰囲気の大人のジャジー・ソウル。前曲から一転し、Shaynaのキュートな雰囲気のヴォーカルを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=13rbkkCHzuY

「Kiss That Girl」
Shaynaのヴォーカリストとしての実力を認識できるバラード。素晴らしい表現力で堂々と歌い上げます。

「Right On Time」
オススメその4。ブラジリアン・フレイヴァーのメロウ・グルーヴ。ブラジリアン・メロウ好き、クラブジャズ好きの人も楽しめる1曲だと思います。、ジャズ好きにはお馴染みのサックス奏者Donny McCaslinがテナー・サックスで盛り上げてくれます。

「What Are We Giving」
歯切れの良いグルーヴをバックに、スケール感の大きなヴォーカルを聴かせてくれます。歌詞に偉大なソウル・アーティストの名が登場したり、ゴスペル調のコーラス隊が盛り上げてくれたり、いろいろ楽しめる1曲に仕上がっています。

「So Real」
この曲はミュージカル女優というバックボーンを持つShaynaらしい感動曲。あくまでオーガニックな感じで仰々しくないのがいいですね。

「Different This Time」
オススメその5。僕の一番のお気に入り曲。小気味良いアーバンなグルーヴにグッときます。ビールでも飲みながら、リラックスした気分で体を揺すりながら聴きたくなる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=B-la6q3oRgo

「We've Already Been Here Before」
ラストは感動的なバラード。Shayna自身もお気に入りの1曲のようです。

『Shayna Steele』
Shayna Steele
posted by ez at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする