2012年09月19日

Jorge Ben『Sacundin Ben Samba』

Jorge Benの原点を楽しめる2ndアルバム☆Jorge Ben『Sacundin Ben Samba』
Sacundin Ben Samba
発表年:1964年
ez的ジャンル:ジャズ・サンバ系庶民派SSW
気分は... :ドルフィンズ今季初勝利!

早くもNFLが第2週を終えました。
今年も苦戦が続くであろうと予想した我がマイアミ・ドルフィンズは開幕2戦目で初勝利を飾りました。新人QBタネヒルが早い段階で勝利を挙げることができたのは大きいですね。過度の期待はせず、温かく見守りたいと思います。

今回はブラジルを代表する男性シンガー・ソングライターJorge Ben(Jorge Ben Jor)が1964年にリリースしたアルバム『Sacundin Ben Samba』です。

これまで当ブログで紹介したJorge Ben作品は以下の4枚です。

 『Forca Bruta』(1970年)
 『Africa Brasil』(1976年)
 『A Banda Do Ze Pretinho』(1978年)
 『Salve Simpatia』(1979年)

これまで70年代の作品ばかりで初期Jorge Benのアルバムを取り上げていませんでしたね。

今日紹介する『Sacundin Ben Samba』(1964年)は、『Samba Esquema Novo』(1963年)に続く2ndアルバムです。

「Mas Que Nada」を含む大ヒット・デビュー・アルバム『Samba Esquema Novo』(1963年)のような華のあるアルバムではないかもしれませんが、しっかりJorge Benワールドを突き進んでいます。

レコーディング・メンバーは、Jorge Ben(vo、violao)、Luis Carlos Vinhas(p、arr)、J.T. Meirelles(sax、fl、arr)、Manuel Gusmao(b)、Pedro Paulo(tp)、Dom Um Romao(ds)等前作と同じメンバーが顔を揃えています。

Luis Carlos VinhasはOs Bossa Tres、J.T. MeirellesはOs Copa 5の活動でお馴染みですね。Dom Um RomaoはSergio Mendes & Brasil '66Weather Reportのメンバーにもなっていましたね。

個人的にはグルーヴしまくる70年代ファンキー・サンバ路線のJorge Benが大好きなので、そこに至るJorge Benの原点といった感覚で初期作品を聴いています。

「Carnaval Triste」「Espero Por Voce」の2曲以外はJorge Benのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Anjo Azul」
ミステリアスな出だしから一転、軽快なジャズ・サンバが展開されます。Jorge Benワールドを小粋なアレンジ・センスで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=96_jUOxUrXc

「Nena Nana」
イントロだけで聴けば「Mas Que Nada」のパート2といった趣ですね(笑)。ムーディーなジャズ・サンバが大人のバカンス・モードへ誘ってくれます。J.T. Meirellesのサックス・ソロもムーディーです。
http://www.youtube.com/watch?v=TuNMduC-n0M

「Vamos Embora "Uau"」
ビリンバウについて歌った曲なんて書くと、Vinicius de Moraes/Baden Powell作のアフロ・サンバ名曲「Berimbau」をイメージしてしまいますが、曲自体は哀愁のジャズ・サンバです。
http://www.youtube.com/watch?v=MECHmthSmc0

「Capoeira」
ミステリアスな雰囲気が印象的です。Jorge Benのレイジーでソウルな味わいのヴォーカルがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=2Y85xQPE8SQ

「Gimbo」
密かに好きな1曲。軽やかでメロウな味わいがあるのがいいですね。小粋なアレンジもグッド!Walter Wanderleyもカヴァーしています。

「Carnaval Triste」
Paulo Bruce/Sergio C. de Almeida作。少しノスタルジックな雰囲気の哀愁サンバ・ソウル。女性コーラスが華を添えてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=neX6i_epnj8

「A Princesa E O Plebeu」
Luis Carlos Vinhasの美しいピアノと共に始まるラブソング。♪自分が貧乏なことは知っている♪だから君と結婚できない♪といった歌詞は庶民派mのJorge Benらしいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=6oTltl-iVOs

「Menina Do Vestido Coral」
Jorge Benらしい節回しを満喫できるラブソング。J.T. Meirellesのフルートがロマンティック・ムードを盛り上げてくれます。

「Pula Bau」
個人的にはアルバムで一番好きな曲。アフロ・サンバ的な雰囲気を満喫できる格好良い1曲。Jorge Benの先進性を確認できます。
http://www.youtube.com/watch?v=M2Jpjz1Pg-4

「Jeitao Do Preto Velho」
この曲もJorge Benらしい節回しを楽しめます。慣れてくるとこの独特のヴォーカルがクセになります。

「Espero Por Voce」
Joao Mello作。アレンジの妙が光るエレガントなジャズ・サンバ。サンセット・モードにフィットするのでは?

「Nao Desanima, Joao」
ラストは重厚なアレンジが印象的です。あまりサウンドがゴージャズすぎるのはJorge Benらしくないと思うのは僕だけでしょうか・・・
http://www.youtube.com/watch?v=3R_-GM-xReg

他のJorge Ben初期作品もチェックを!

『Samba Esquema Novo』(1963年)
Samba Esquema Novo

『Ben e Samba Bom』(1964年)
Ben E Samba Bom

『Big Ben』(1965年)
ビッグ・ベン

Jorge Benの過去記事もご参照下さい。

『Forca Bruta』(1970年)
Forca Bruta

『Africa Brasil』(1976年)
アフリカ・ブラジル

『A Banda Do Ze Pretinho』(1978年)
A Banda Do Ze Pretinho

『Salve Simpatia』(1979年)
サルヴィ・シンパチーア(BOM1452)
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2012年09月17日

Bill Evans Trio『I Will Say Goodbye』

晩年の充実ぶりを実感できる1枚☆Bill Evans『I Will Say Goodbye』
アイ・ウィル・セイ・グッドバイ+2
録音年:1977年
ez的ジャンル:究極の美学系ピアノ・トリオ
気分は... :センチメンタル・モード...

今日はしっとりとしたピアノ・ジャズでも聴きながら、マッタリしていたい気分です。

ということで、偉大なジャズ・ピアニストBill Evans(1929-1980年)の晩年のレコーディング作品『I Will Say Goodbye』(1977年)です。

当ブログではこれまで紹介したEvans作品は以下の8枚。

 『Portrait In Jazz』(1959年)
 『Explorations』(1961年)
 『Waltz For Debby』(1961年) 
 『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
 『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
 『Alone』(1968年)
 『You Must Believe In Spring』(1977年)
 『New Conversations』(1978年)

この時期、キャリアの総仕上げとも呼ぶべく勢力的にレコーディングを行っていたEvans。

1977年から78年かけてのレコーディングは『I Will Say Goodbye』『You Must Believe In Spring』(1977年)、『New Conversations』(1978年)、Toots Thielemansとの共演作『Affinity』(1978年)等のかたちでアルバムになっています。

本作でEvansとトリオを組むのはEddie Gomez(b)、Eliot Zigmund(ds)。『You Must Believe In Spring』も同じメンバーでしたね。

本作はFantasyでの最後のレコーディングとなりますが、いろいろな意味でEvansらしさを満喫できる渾身の1枚です。この1枚で"Bill Evansを聴いたなぁ"って気分に浸れることができると思います。

ジャケも含めてセンチメンタルな気分なさせられてしまう1枚です。

全曲紹介しときやす。

「I Will Say Goodbye」
Michel Legrand作。美しいピアノの音色を聴いていると、Evansが惜別の言葉を述べているかのような切ない気分になります。
http://www.youtube.com/watch?v=AvNgM1gIxE0

「Dolphin Dance」
Herbie Hancockの名曲をカヴァー。当ブログで紹介したAhmad Jamalヴァージョンが人気ですが、このEvansヴァージョンもEvansらしさを楽しめる軽やかな好演を楽しめます。Eddie Gomez、Eliot Zigmundのプレイもエキサイティングです。
http://www.youtube.com/watch?v=PKfMipa1520

「Seascape」
Johnny Mandel作。ひたすら美しいバラード演奏にうっとりです。リリカルなEvansのピアノに耳を傾けましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=t7NeYLYWc-E

「Peau Douce」
Steve Swallow作。クラシックの雰囲気も漂う気品ある演奏を堪能できます。Eddie Gomezの素晴らしいベースにも注目です。後半のエレガントに揺れる感じもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=JGBXR3EJhsQ

「I Will Say Goodbye (Take 2)」
タイトル曲のテイク2。再びセンチメンタルな気分に・・・
http://www.youtube.com/watch?v=yiIocpkpUiY

「The Opener」
Bill Evans作。本作唯一のオリジナル曲です。そのせいかアルバムの中で最もEvans節を堪能できます。Eddie Gomez、Eliot Zigmundのソロも絶好調です。
http://www.youtube.com/watch?v=e2zS08mOJ9I

「Quiet Light」
Earl Zindars作。美しいメロディのバラードを情感たっぷりに演奏してくるロマンティックな仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=fFK3FX_9ZYA

「A House Is Not A Home」
ラストはHal David/Burt Bacharach作の名曲をカヴァー。名曲の素晴らしさをさらに際立たせるロマンティックで感動的な演奏を聴かせてくれます。個人的にはアルバムで一番のお気に入りです。
http://www.youtube.com/watch?v=ghqUaXQyDm4

僕の保有するCDには「Nobody Else But Me」「Orson's Theme」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Nobody Else But Me」
『New Conversations』でも演奏されていましたが、エレピが目立った『New Conversations』ヴァージョンと比較すると、小気味良いピアノ・トリオの演奏を楽しめます。

「Orson's Theme」 
Michel Legrand作。「A House Is Not A Home」と並び好きな演奏がコレ。Evansお得意の素敵なワルツ調の演奏を存分に楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=bZtdYOe-gM4

Bill Evansの過去記事もご参照下さい。

『Portrait In Jazz』(1959年)
ポートレイト・イン・ジャズ+1

『Explorations』(1961年)
エクスプロレイションズ+2

『Waltz For Debby』(1961年)
ワルツ・フォー・デビイ+4
 
『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
Undercurrent

『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
ワルツ・フォー・デビー+6

『Alone』(1968年)
Alone

『You Must Believe In Spring』(1977年)
You Must Believe in Spring

『New Conversations』(1978年)
New Conversations
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2012年09月16日

Joyce『Tudo』

いつまでも若々しいJoyce!新作のコンセプトは「リズムのヴァラエティ」☆Joyce『Tudo』
トゥード
発表年:2012年
ez的ジャンル:ブラジル女性SSW
気分は... :全てが・・・

人気ブラジル人女性シンガー・ソングライターJoyce(Joyce Moreno)の最新作『Tudo』です。

これまで当ブログで紹介したJoyce作品は以下の4枚。

 『Feminina』(1980年)
 『Tardes Cariocas』(1983年)
 『Hard Bossa』(1999年)
 『Bossa Duets』(2003年)

昨年リリースした弾き語りアルバム『Rio』が好評であったJoyce Moreno

『Rio』(2011年)
リオ(Rio)

Joyceは好きなアーティストですが、だからといって新作というだけで食指が伸びるわけではありません。特に近年は企画作品の色合いが強いものも多いですからね。

それでも最新作『Tudo』は久々に期待を持って購入した新作です。その理由は2つ。1つ目は殆ど書下ろしの作品が占めるアルバムであること、2つ目は「リズムのヴァラエティ」をコンセプトにしていることです。特に後者はレギュラー・バンドを従え、表情豊かなリズム&サウンドを聴かせてくれるのではないかという期待が膨らみました。

実際に聴いた中身も素晴らしいの一言!
とても64歳とは思えない若々しい歌声と衰えない創作意欲に感心するばかりです。

プロデュースはJoyce本人とご主人Tutti Moreno

レコーディング・メンバーは、Joyce(vo、g)、Helio Alves(p)、Rodolfo Stroeter(b)、Tutti Moreno(ds、per)を基本に、Ze Renato(vo)、Antonia Adnet(g)、Ana Martins(back vo)、Mauricio Maestro(bavk vo)等も参加しています。

派手さはありませんが、しっかり手応えのあるリズムのヴァラエティに魅了されるJoyceファン納得の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Quero Ouvir Joao」
Joyce Moreno/Paulo Cesar Pinheiro作。「ジョアンが聴きたくて」という邦題のように、♪最近はちゃんと聴ける音楽が少ない♪私はJoao Gilbertoが聴きたい♪と歌われます。オーガニックなグルーヴが心地好いオープニング。

「Estado De Graca」
Joyce Moreno/Nelson Motta作。Nelson Mottaとの共作。Helio Alvesの美しいピアノをバックに、しっとりとした歌声を聴かせてくれるボッサ・チューン。終盤にはAntonio Carlos Jobim作品「So Tinha De Ser Com Voce」のフレーズの引用も聴かれます。

「Puro Ouro」
Joyce Moreno作。前作『Rio』でも歌われていた楽曲。ここではバンドを従えたサンバ・チューンで聴かせてくれます。新世代のサンバ・ミュージシャンもコーラスで参加しています。

「Boiou」
Joyce Moreno作。実に若々しく小粋なアコースティック・グルーヴ。本作のコンセプト"リズムのヴァラエティ"で楽しませてくれます。また、Mauricio Maestroのヴォーカル・アレンジ&バック・コーラスもグッド!

「Aquelas Cancoes Em Mim」
Joyce Moreno作。美しいメロディと寛いだ雰囲気に癒されます。Joyceの素晴らしいソングライティングの腕前を再認識できます。

「Claude Et Maurice」
Joyce Morenos作。タイトルはクロード・ドビュッシー(Claude Debussy)とモーリス・ラヴェル(Maurice Ravel)というフランス印象派の音楽家に由来するものです。それ以外にもルノワールやモネといった画家の名前も登場するフランス印象派へのオマージュ。

「Tringuelingue」
Joyce Moreno作。Joyce好きにはたまらないスキャットと共に疾走する爽快なサンバ・グルーヴ。こういうのを期待して本作を購入したんです!

「Domingo De Manha」
Joyce Moreno作。小粋なJoyce節を堪能できる1曲。派手さはありませんがグッときます。

「Choro De Anjo」
Joyce Moreno作。孫のAngelo君(Clara Morenoの息子)のために作った曲なのだとか。やさしいお婆ちゃん目線の1曲。でも、こんなに若々しくて素敵なお婆ちゃんがいて孫も鼻高々ですな。

「Dor De Amor E Agua」
Joyce Moreno/Paulo Cesar Pinheiro作。Ze Renatoとのデュエット。小気味良いサウンドをバックに、人生の年輪を感じる言葉が胸に刺さります。

「Sem Poder Dancar」
Joyce Moreno/Teresa Cristina作。美しくも切ないメロディにグッときます。アルバムの中でもかなり好きな1曲。娘Ana Martinsがバック・コーラスを務めます。

「Pra Voce Gostar De Mim」
Joyce Moreno/Ze Renato作。「Dor De Amor E Agua」をデュエットしたZe Renatoとの共作。哀愁モードのメロディにグッとくる美しいボッサ・チューンです。

「Tudo」
Joyce Moreno作。タイトル曲はエレガントなサウンドと素晴らしい歌詞に魅了されます。全てが・・・素敵な余韻を残してアルバムは幕を閉じます。

Joyceの過去記事もご参照下さい。

『Feminina』(1980年)
フェミニーナ、そして水と光

『Tardes Cariocas』(1983年)
Tardes Cariocas

『Hard Bossa』(1999年)
Hard Bossa

『Bossa Duets』(2003年)
ボッサ・デュエッツ
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2012年09月15日

Lynch『A Pinch Of Lynch』

故Roger Troutmanの息子!父RogerをはじめZappファミリー総動員でバックアップ!☆Lynch『A Pinch Of Lynch』
a pinch of lynch.jpg
発表年:1989年
ez的ジャンル:Zappファミリー系ファンク
気分は... :ピンチ!

今回は故Roger Troutmanの息子Lynchが1989年にリリースした『A Pinch Of Lynch』です。

1970年に故Roger Troutmanの息子Roger Troutman, Jr.として生まれたLynch。本作『A Pinch Of Lynch』以降は、2000年にRoger Troutman II名義でアルバム『Second Coming』をリリース。しかし、2003年に頭部の損傷が原因で死去してしまいました。

本作は『A Pinch Of Lynch』(1989年)はリアルタイムでよく聴きました。Zapp/Roger大好きだった僕は当時19歳のLynchが創り上げた若々しい本作『A Pinch Of Lynch』にZappファミリーの将来を見たうよな気がしました。

しかし、Roger Troutmanは1999年に兄Larryにより銃殺され、息子Lynchも父の後を追うように他界してしまいました・・・残念な限りです。

さて、『A Pinch Of Lynch』に話を戻すと、父Roger Troutmanの陣頭指揮の下、Zappファミリーが総動員され、さらにはMaceo Parker(sax)、Johnny Lytle(vib)等もアルバムに参加しています。

Zappファミリーが総動員のアルバムと聞くと、バリバリのファンク作品をイメージするかもしれませんが、ファンクを基調にしつつポップ&メロウな味わいが魅力の1枚に仕上がっています。特にメロウ&ビューティフルなミディアム〜スロウが好きでしたね。

当時も今もB級以下扱いのアルバムですが、Zapp/Roger好きの方はぜひチェックして欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「I Found Out」
キラキラなシンセ・サウンドと共に始まるメロウ・バラードでアルバムは幕を開けます。父Roger Troutmanのトークボックス・バラードのトークボックスなしパターンって雰囲気ですかね。

「Change My Mind」
Zapp系ファンクですが、もっとポップでスマートにした感じです。

「No One Ever Will」
当時一番のお気に入りだった曲。メロウ&ビューティフルなラブソングです。僕自身は本作でこうしたメロウな楽曲に惹かれていたのかもしれません。

「Here Once Again」
優しいメロディにグッとくるビューティフル・バラード。バックのリズム・トラックにZappの名曲「Computer Love」の香りがするのが嬉しいですね。

「Heartbreaker」
Zappの人気曲をカヴァー。オリジナルは当ブログで紹介した『Zapp III』(1983年)
に収録されています。オリジナルには到底及びませんが、この時期らしいファンク・サウンドを楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=tvKeQTDKaWg

「Can It Be」
ポップに弾けたファンク・チューン。このポップな雰囲気も本作の魅力だと思います。

「Magic Spell」
アルバムからのシングル曲。NJS調のポップでメロディアスな仕上がり。この時代らしいキラキラ感&ピコピコ感がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=WinphwE0wGg

「Into My Life」
ドリーミー&ビューティフルなミディアム・スロウ。この曲も当時大好きでした。ファルセットの美しいヴォーカル・ワークにグッときます。

「Scooby Doo」
Roger Troutman譲りのファンク魂とLynchらしいポップなセンスが上手く融合したファンク・チューン。

「Pinch Of Lynch」
タイトル曲はZapp/Rogerファミリーらしいファンク・チューン。女性コーラスやZapp/Rogerらしいドゥーワップ調のコーラスも聴かれるキャッチーな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=TOh912o6bkk

『Second Coming』(2000年)
Second Coming
posted by ez at 14:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月14日

Rufus & Chaka Khan『Street Player』

派手さはありませんが楽しめます!☆Rufus & Chaka Khan『Street Player』
ストリート・プレイヤー(紙ジャケット仕様)
発表年:1978年
ez的ジャンル:ダイナマイト・ボーカル系R&B
気分は... :今日の気分はChaka...

不眠状態でフラフラです。こんな時には僕にとってのスタミナ音楽であるChaka Khanでも聴いてもうひと踏ん張り!

ということで、Rufus & Chaka Khan『Street Player』(1978年)です。

これまで当ブログで紹介したChaka Khan関連作品は以下の6枚です。

 Rufus
 『Rufusized』(1974年)
 『Rufus Featuring Chaka Khan』(1975年)
 『Ask Rufus』(1977年)
 Chaka Khan
 『Chaka』(1978年)
 『Naughty』(1980年)
 『What Cha Gonna Do For Me』(1981年)

本作『Street Player』『Ask Rufus』(1977年)に続いてリリースされたアルバムです。『Ask Rufus』はグループが1つのピークに達したアルバムであったと言えるでしょう。それと比較すると本作の評価は低いのかもしれません(セールス面は別として)。

その1つが看板ヴォーカルChaka Khanがソロ・デビュー直前であったことがあるかもしれません。ソロとバンドの掛け持ち状態が必ずしもバンドにはプラスの影響を与えなかったかもしれませんね。その結果、次作『Numbers』ではChaka Khan抜き状態になってしまいますが・・・

本作におけるメンバーはChaka Khan(vo)、Tony Maiden(g、vo、per)、Kevin Murphy(key)、Bobby Watson(b、per)、David "Hawk" Wolinski(key、back vo)、Richard "Moon" Calhoun(ds、per、back vo)という編成。前作『Ask Rufus』(1977年)から、ドラマーがAndre Fischer→Richard "Moon" Calhounへ交代しています。

また、Seawind Hornsがホーン隊でゲスト参加しています。

僕自身も『Ask Rufus』あたり比較して聴く頻度が少ない『Street Player』ですが、改めてじっくり聴いてみると派手さはありませんが、それなりに楽しめるアルバムだと思います。

「Street Player」「Stay」あたりが知名度が高い楽曲ですが、個人的には「Blue Love」「Destiny」 あたりがオススメです。

プロデュースは RufusとRoy Halee。

全曲紹介しときやす。

「Street Player」
Danny Seraphine/David Wolinski作。Chicagoヴァージョンでもお馴染みのダンス・チューン。当ブログではChicagoヴァージョンに加え、The Baker Brothersのカヴァーも紹介済みです。ど派手なファンキー・ディスコ・チューンに仕上げたChicagoヴァージョンと比較すると、少し大人しめかもしれませんが軽快なダンス・チューンに仕上がっています。Tony Maidenがヴォーカル&ギターで活躍しています。また、Seawind Hornsが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=FOPkh_jDu-k

「Stay」
Chaka Khan/Richard Calhoun作。アルバムからの1stシングル。全米チャート第38位、同R&Bチャート第3位のヒットとなっています。Chaka Khanらしいヴォーカルを満喫できるちょっぴり切ないアーバン・メロウ。Chaka Khan好きには外せない1曲だと思います。Erykah Baduもカヴァーしていましたね。
http://www.youtube.com/watch?v=f2DccadfcBs

「Turn」
Bobby Watson/David Wolinski作。派手さはありませんが、ファンキーな味わいになかなかグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=gi1l7KT6ocw

「Best Of Your Heart」
Bobby Watson/David Wolinski作。美しくも切ないバラード。ここでもChakaの素晴らしいヴォーカルを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=HbhCrblDFv4

「Finale」
Bobby Watson/David Wolinski作。前曲「Best Of Your Heart」から切れ目なく突入するインストの高速ブラジリアン・フュージョンです。

「Blue Love」
David Wolinski/Richard Calhoun作。ポップな味わいのメロウ・ソウル。個人的にはアルバムで一番のお気に入りです。アルバムからの2ndシングルになりました。
http://www.youtube.com/watch?v=vGRwLkd9-jk

「Stranger To Love」
David Wolinski作。落ち着いたメロウネスをグッと溜めて、Chakaのヴォーカルで一気に盛り上がる感じが大好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=aipSH2-QA6I

「Take Time (Instrumental)」
Tony Maiden作。ファンキー・モードのインスト・チューン。Chaka抜きの状態を意識したものかもしれませんが、今聴くと刺激が少ないかな?

「Destiny」
David Wolinski/Richard Calhoun作。「Blue Love」と並ぶ僕のお気に入り。ラテン・フレイヴァーの小粋なメロウ・チューンです。

「Change Your Ways」
Tony Maiden/Traude Sapik作。男女ツイン・ヴォーカルによるファンキー・チューンですが、やはりChakaのヴォーカルがパンチありすぎです。

Rufus/Chaka Khanの過去記事もご参照下さい。

『Rufusized』(1974年)
Rufusized

『Rufus Featuring Chaka Khan』(1975年)
ルーファス・フィーチャリング・チャカ・カーン(紙ジャケット仕様)

『Ask Rufus』(1977年)
Ask Rufus

Chaka Khan『Chaka』(1978年)
Chaka

Chaka Khan『Naughty』(1980年)
Naughty

Chaka Khan『What Cha Gonna Do For Me』(1981年)
What'Cha Gonna Do for Me
posted by ez at 08:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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