2012年09月17日

Bill Evans Trio『I Will Say Goodbye』

晩年の充実ぶりを実感できる1枚☆Bill Evans『I Will Say Goodbye』
アイ・ウィル・セイ・グッドバイ+2
録音年:1977年
ez的ジャンル:究極の美学系ピアノ・トリオ
気分は... :センチメンタル・モード...

今日はしっとりとしたピアノ・ジャズでも聴きながら、マッタリしていたい気分です。

ということで、偉大なジャズ・ピアニストBill Evans(1929-1980年)の晩年のレコーディング作品『I Will Say Goodbye』(1977年)です。

当ブログではこれまで紹介したEvans作品は以下の8枚。

 『Portrait In Jazz』(1959年)
 『Explorations』(1961年)
 『Waltz For Debby』(1961年) 
 『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
 『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
 『Alone』(1968年)
 『You Must Believe In Spring』(1977年)
 『New Conversations』(1978年)

この時期、キャリアの総仕上げとも呼ぶべく勢力的にレコーディングを行っていたEvans。

1977年から78年かけてのレコーディングは『I Will Say Goodbye』『You Must Believe In Spring』(1977年)、『New Conversations』(1978年)、Toots Thielemansとの共演作『Affinity』(1978年)等のかたちでアルバムになっています。

本作でEvansとトリオを組むのはEddie Gomez(b)、Eliot Zigmund(ds)。『You Must Believe In Spring』も同じメンバーでしたね。

本作はFantasyでの最後のレコーディングとなりますが、いろいろな意味でEvansらしさを満喫できる渾身の1枚です。この1枚で"Bill Evansを聴いたなぁ"って気分に浸れることができると思います。

ジャケも含めてセンチメンタルな気分なさせられてしまう1枚です。

全曲紹介しときやす。

「I Will Say Goodbye」
Michel Legrand作。美しいピアノの音色を聴いていると、Evansが惜別の言葉を述べているかのような切ない気分になります。
http://www.youtube.com/watch?v=AvNgM1gIxE0

「Dolphin Dance」
Herbie Hancockの名曲をカヴァー。当ブログで紹介したAhmad Jamalヴァージョンが人気ですが、このEvansヴァージョンもEvansらしさを楽しめる軽やかな好演を楽しめます。Eddie Gomez、Eliot Zigmundのプレイもエキサイティングです。
http://www.youtube.com/watch?v=PKfMipa1520

「Seascape」
Johnny Mandel作。ひたすら美しいバラード演奏にうっとりです。リリカルなEvansのピアノに耳を傾けましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=t7NeYLYWc-E

「Peau Douce」
Steve Swallow作。クラシックの雰囲気も漂う気品ある演奏を堪能できます。Eddie Gomezの素晴らしいベースにも注目です。後半のエレガントに揺れる感じもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=JGBXR3EJhsQ

「I Will Say Goodbye (Take 2)」
タイトル曲のテイク2。再びセンチメンタルな気分に・・・
http://www.youtube.com/watch?v=yiIocpkpUiY

「The Opener」
Bill Evans作。本作唯一のオリジナル曲です。そのせいかアルバムの中で最もEvans節を堪能できます。Eddie Gomez、Eliot Zigmundのソロも絶好調です。
http://www.youtube.com/watch?v=e2zS08mOJ9I

「Quiet Light」
Earl Zindars作。美しいメロディのバラードを情感たっぷりに演奏してくるロマンティックな仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=fFK3FX_9ZYA

「A House Is Not A Home」
ラストはHal David/Burt Bacharach作の名曲をカヴァー。名曲の素晴らしさをさらに際立たせるロマンティックで感動的な演奏を聴かせてくれます。個人的にはアルバムで一番のお気に入りです。
http://www.youtube.com/watch?v=ghqUaXQyDm4

僕の保有するCDには「Nobody Else But Me」「Orson's Theme」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Nobody Else But Me」
『New Conversations』でも演奏されていましたが、エレピが目立った『New Conversations』ヴァージョンと比較すると、小気味良いピアノ・トリオの演奏を楽しめます。

「Orson's Theme」 
Michel Legrand作。「A House Is Not A Home」と並び好きな演奏がコレ。Evansお得意の素敵なワルツ調の演奏を存分に楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=bZtdYOe-gM4

Bill Evansの過去記事もご参照下さい。

『Portrait In Jazz』(1959年)
ポートレイト・イン・ジャズ+1

『Explorations』(1961年)
エクスプロレイションズ+2

『Waltz For Debby』(1961年)
ワルツ・フォー・デビイ+4
 
『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
Undercurrent

『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
ワルツ・フォー・デビー+6

『Alone』(1968年)
Alone

『You Must Believe In Spring』(1977年)
You Must Believe in Spring

『New Conversations』(1978年)
New Conversations
posted by ez at 02:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする