2012年10月08日

War『Deliver The Word』

大ヒット・アルバム『The World Is A Ghetto』に続いてリリースされた作品☆War『Deliver The Word』
Deliver the Word
発表年:1973年
ez的ジャンル:元祖フュージョン系ファンク
気分は... :悲喜交々!

錦織圭優勝!可夢偉表彰台、オルフェーヴル2着とスポーツ関係のニュースは悲喜交々ですね。さらに間もなくバルサ対マドリーの伝統のクラシコと大興奮の一夜になりそうです。

さて、今回はストレートなメッセージ性と、ラテン、ロック、ジャズ、ブルースなどを取り入れた独自のファンク・サウンドで70年代に人気を博したWar『Deliver The Word』(1973年)です。

Warの紹介は、『Why Can't We Be Friends?』(1975年)、『All Day Music』(1971年)に続き3回目となります。

前作『The World Is A Ghetto』がポップチャート及びR&BチャートでNo.1となり、そこからのシングル「The Cisco Kid」「The World Is A Ghetto」もヒットし、確固たる地位を築いたWar。

その大ヒット・アルバムに続く新作ということで、本作の制作過程ではグループにかなりプレッシャーがかかっていたようです。そのせいでかなり難産だったようですが、グループのさらなる進化が感じられるアルバムに仕上がっているのでは?

お得意のラテン・フレイヴァーのファンキー・チューンからメロウ・チューン、ブルージーなインストまでアルバムのメリハリがあります。

本作のメンバーはHoward Scott(g、per、vo)、B.B. Dickerson(b、per、vo)、Lonnie Jordan(org、p、per、vo)、Harold Brown(ds、per、vo)、Papa Dee Allen(conga、bongo、per、vo)、Charles Miller(cla、fl、as、ts、bs、per、vo)、Lee Oskar(hca、per、vo)というお馴染みの7名。プロデューサーはJerry Goldsteinです。

今聴いても彼らのミクスチャー感覚のファンク・サウンドは魅力的ですね。

全曲紹介しときやす。

「H2 Overture」
美しく爽快なインスト・チューン。ストリングスも加わり、壮大なストーリーの序曲といった雰囲気でしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=dohuDH0Rv88

The Avalanches「Summer Crane」Jedensiedem「Sonczymy」等のサンプリング・ソースにもなっています。
The Avalanches「Summer Crane」
 http://www.youtube.com/watch?v=v1yzY-9I9GI
Jedensiedem「Sonczymy」
 http://www.youtube.com/watch?v=qIwtn61hm-c

「In Your Eyes」
クセのあるシンセの音色が印象的なスペイシー&ファンキーなラテン・ファンク。官能的な女性コーラスも入ったユニークな仕上がりです。

「Gypsy Man」
アルバムからのヒット曲。全米シングル・チャート第8位、同R&Bチャート第6位となりました。アルバム・ヴァージョンは11分半を超える長尺ですが、シングル・ヴァージョンはエディットしてあります。灼熱のラテン・ダンス・チューンはSantanaと一緒に聴きたくなりますね。疾走するドライヴ感の格好良さは格別です。
http://www.youtube.com/watch?v=PvEwLmJ8Qqo

「Me and Baby Brother」
Warらしさ全開のファンキー・チューン。シングルとして全米シングル・チャート第15位、同R&Bチャート第18位となりました。パーカッシヴなリズムとグルーヴィーなオルガンにグッときます。Stereo MC's「Toe to Toe」のサンプリング・ソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=SQGPj1h1E5c

Stereo MC's「Toe to Toe」
 http://www.youtube.com/watch?v=mhBesKaMGPU

「Deliver the Word」
タイトル曲は幻想的なメロウ・チューン。聴いていると少し感傷的な気分になってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=1_GqkRNDnCk

当ブログでも紹介したGang Starr feat. Scarface「Betrayal」をはじめ、
Tout Simplement Noir「A Propos De Tass (2eme Volet)」、Chief & Soci feat. Lola Feghaly「Il Mio Tempo」、Ship of Fools「Claiming Your Style」、Pharoahe Monch feat. Mela Machinko「Bar Tap」、Mac Miller feat. Wiz Khalifa「Keep Floatin'」等のサンプリング・ソースとしても定番です。

Chief & Soci feat. Lola Feghaly「Il Mio Tempo」
 http://www.youtube.com/watch?v=Cygd70matj8
Gang Starr feat. Scarface「Betrayal」
 http://www.youtube.com/watch?v=tlgZYxJB2vY
Ship of Fools「Claiming Your Style」
 http://www.youtube.com/watch?v=jvztEqukGA0
Pharoahe Monch feat. Mela Machinko「Bar Tap」
 http://www.youtube.com/watch?v=IeM3YC-p0fY

「Southern Part of Texas」
本曲のみWarとJerry Goldsteinの共作です。テックス・メックス+ラテン+カリビアンといった趣のWarらしいミクスチャー感覚を満喫できるファンキー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=qjepjv05rRc

「Blisters」
Lee Oskarのハーモニカをフィーチャーしたブルース・チューン。どこかのどかな雰囲気もあっていいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=8DR1uwgJhE0

Warの過去記事もご参照下さい。

『All Day Music』(1971年)
All Day Music

『Why Can't We Be Friends?』(1975年)
Why Can't We Be Friends?
posted by ez at 00:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする