2012年11月14日

Afro-Mystik『Morphology』

Om Recordsのオーナーによるクロスオーヴァー・ユニット☆Afro-Mystik『Morphology』
Morphology
発表年:2003年
ez的ジャンル:シスコ産クロスオーヴァー・ハウス/フューチャー・ジャズ
気分は... :『Bitches Brew』なジャケがサイコー!

今回はサンフランシスコ産のクロスオーヴァー・ハウス/フューチャー・ジャズ作品Afro-Mystik『Morphology』(2003年)です。

Afro-Mystikはサンフランシスコのハウス・レーベルOm RecordsのオーナーChristopher Smith(DJ Fluid)が結成したクロスオーヴァー・ハウス・ユニット。

1999年に1stアルバム『Future Tropic』をリリース。その後2000年に12"シングル「Infinite Rhythm」をリリース後にメンバーを一新し、DJ Fluidをはじめ、Omega Brooks(vo)、Simone White(ds)、Jason Kadlec(per)という布陣で制作された2ndアルバムが本作『Morphology』(2003年)です。

まずはMiles Davis『Bitches Brew』(1969年)を模したジャケに魅了されますよね。実は僕も完璧にジャケ買いでした(笑)

Miles Davis『Bitches Brew』(1969年)
ビッチェズ・ブリュー

サウンド自体は『Bitches Brew』とは関係ありませんが、ジャズ界にエレクトリック・サウンドの導入を強く印象付けた『Bitches Brew』にあやかり、クロスオーヴァーなハウス/フューチャー・ジャズを満喫できます。ハウス/テクノ、ブロークンビーツ、ジャズ、ソウル、アフロ、ラテン、ブラジルといった音楽のエッセンスをフューチャリスティックかつトライバルな感覚でまとめ上げています。

僕は全くグループの詳細を知らないままジャケのみで本作を購入し、ライナーノーツもろくに読まずに聴いていたのですが、しばらくの間てっきりUKのグループだとばかり思っていました。なのでサンフランシスコのグループと知って正直驚きました。

トライバルなリズムが強調され、ハウスといってもNu Jazz/クラブジャズ寄りなのが僕好みです。

クロスオーヴァー・ジャズ好きのは人はぜひチェックしてみて下さい。

全曲紹介しときやす。

「Secrets」
グループ名を象徴するようなトライバルな空気感が支配するブロークン・ビーツなオープニング。

「Natural」
シングルにもなった曲。ラテン・フレイヴァーの効いたクロスオーヴァー・ハウス。ソウルフルなOmega Brooksのヴォーカルと浮遊するフルートが印象的です。クロスオーヴァー好きならばグッとくる仕上がりだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=BuszgJpobvE

「Follow Me」
トライバルなブラジリアン・リズムとジャジー・メロウなサウンド、ミステリアスなOmegaのヴォーカルが印象的なハウス・チューン。中盤の哀愁アコースティック・ギターもいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=JE1gBGVWWHA

「Who Are You?」
Capitol Aのラップをフィーチャー。エレクトロ感の効いたブロークン・ビーツ。不思議な音空間に引きずり込まれたかのような感覚になります。
http://www.youtube.com/watch?v=8r1yrkmelvc

「Dreamwalkers」
パーカッシヴなリズムとブラック・フィーリングに溢れたフューチャリスティック・サウンドが印象的な1曲。デトロイト・テクノ好きの人にはオススメ。

「Intersections」
「Dreamwalkers」からシームレスに続きます。トライバルなリズム感が強調されたアフロ・ブロークン・ビーツ。暗黒の世界へ突き進んでいく感じがスリリングです。

「Come Together」
Capitol Aをフィーチャー。フューチャリスティックなアブストラクトHip-Hopを聴いている感覚です。
http://www.youtube.com/watch?v=ZPlijGdb0dc

「The Odyssey」
フューチャー・ジャズな変拍子リズムが最高に格好良い1曲。幻想的なクロスオーヴァー・ワールドに没入してしまいます。

「Rhythm Is?」
アンダーグラウンド感が漂うトライバルなハウス・チューン。体中にリズムの波動を感じます。ブラジリアン・フレイヴァーが効いているのも僕好み!

「Anything You Want」
ボッサ・リズムによるブラジリアン・クロスオーヴァー。エレクトロニカ・サウンドとOmega Brooksのソウルフル・ヴォーカルがクロスオーヴァー・サウンドとうまく融合しています。
http://www.youtube.com/watch?v=KceJY-T6Evs

「Samba Del Alma」
ラストは高速サンバなクロスオーヴァー・ハウス。ハイ・スピードなバトゥカーダ感覚で一気に駆け抜けます。エレクトロニカ・サウンドにビリンバウ風のエッセンスなども織り交ぜているのが楽しいですね。

「Natural (Halo & Andre Harris Vocal Mix)」
ボーナス・トラックとして「Natural」のリミックスが収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=Vn4bzA1_Ceg

『Future Tropic』(1999年)
Future Tropic

Miles Davis『Bitches Brew』もそのうち紹介しないといけませんね・・・。でも、これまで当ブログで帝王Milesの作品を16枚も紹介しているのに、『Bitches Brew』を紹介していないのには理由はあるんですよ。あまりの名盤に恐れ多くて記事にする勇気がないんです。情けない理由ですが・・・
posted by ez at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする