2012年11月23日

Laura Lee『Women's Love Rights』

シカゴ出身の女性ゴスペル/ソウル・シンガーのHot Waxデビュー作☆Laura Lee『Women's Love Rights』
ウイメンズ・ラヴ・ライツ+1
発表年:1972年
ez的ジャンル:シカゴ系女性ゴスペル/ソウル・シンガー
気分は... :圧倒的なヴォーカルの存在感!

今回はシカゴ出身の女性ゴスペル/ソウル・シンガーLaura LeeのHot Waxデビュー作『Women's Love Rights』(1972年)です。

Laura Leeは1945年シカゴ生まれ、デトロイト育ちのゴスペル/ソウル・シンガー。

1960年代半ばデトロイトを拠点に活動していたLauraは1966年にソロとしての初レコーディングを経験します。その後シカゴのChess Recordsと契約し、初のヒットとなった「Dirty Man」(全米R&Bチャート第13位)をはじめ、「Up Tight Good Man」(同R第16位)、「As Long As I Got You」(同R第31位)といったシングルをリリースしています。

Chessを離れて2枚のシングルをリリースした後、Holland-Dozier-Hollandが設立したHot Waxと契約し、「Women's Love Rights」(全米R&Bチャート第11位)、「Rip Off」(同第3位)といったヒットを放っています。

アルバムとしてはHot Waxから『Women's Love Rights』(1972年)、『Two Sides of Laura Lee』(1972年)、さらにInvictusから『I Can't Make it Alone』(1974年)をリリースしています。その間にChessから『Love More than Pride』(1972年)といったアルバムもリリースしています。1983年にはゴスペル・アルバム『Jesus Is The Light Of My Life』をリリースしています。

今回紹介する『Women's Love Rights』(1972年)はHot Waxからの第1弾アルバムです。

シングルにもなったタイトル曲「Women's Love Rights」「Love And Liberty」をはじめ、前半6曲でファンキー・ソウルを聴かせ、後半4曲をゴスペル仕込みの堂々としたバラードを聴かせるという構成になっています。

ファンキー・チューンでもバラードでも圧倒的な存在感のあるLauraのヴォーカルは格別です。

プロデューサーにはWilliam Weatherspoonが起用されています。

ディープなレディ・ソウルを聴きたい方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Women's Love Rights」
William Weatherspoon/Angelo Bond作。シングルとして全米R&Bチャート第11位となったタイトル曲。フリーソウルのコンピにも収録された人気曲です。高らかに女性の応援歌を歌い上げるLauraの力強いソウル・ヴォーカルとファンキー・サウンドがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=C_ULCBOdDck

「Wedlock Is A Padlock」
Greg Perry/Angelo Bond/General Johnson作。イントロのオルガンとファンキー・ホーン隊が印象的です。ファンキー・サウンドにのったLauraのヴォーカルも快調です。
http://www.youtube.com/watch?v=XGWB1r3F94g

「I Don't Want Nothin' Old (But Money)」
William Weatherspoon/Angelo Bond作。格好良さではアルバム随一のノーザン・ソウル。ファンキーな疾走感がたまりません。

「(Don't Be Sorry) Be Careful If You Can't Be Good」
William Weatherspoon/Angelo Bond/Robert McFarlin作。開放的なソウルフル感がいい感じです。

「Love And Liberty」
William Weatherspoon/Angelo Bond作。この曲もシングルになりました。タイトル曲同様に女性への応援メッセージをファンキー・サウンドをバックに力強く歌い上げます。

「It's Not What You Fall For, It's What You Stand For」
Brian Holland/Lamont Dozier作。ファンキー・ギターが最高に格好良い1曲。それも負けじとLauraのヴォーカルも一層パワフルになります。
http://www.youtube.com/watch?v=3IPl3q2GYXU

ファンキー・ギターはPete Rock fea. E-Villz「Rapper's Jail」でサンプリングされています。
Pete Rock fea. E-Villz「Rapper's Jail」
 http://www.youtube.com/watch?v=hr158rURp-U

「Since I Fell For You」
この曲以降はバラード・パートになります。Buddy Johnson作。1945年にElla Johnsonが歌ったジャズ/ポピュラー・スタンダードをカヴァー。情感たっぷりのバラードは実にドラマティックで感動的です。
http://www.youtube.com/watch?v=kAjmVfvCulc

Ghostface Killah「Beat The Clock」、Pitch Black「Revenge」、Danny!「Now You're Gone」のサンプリング・ソースにもなっています。
Danny!「Now You're Gone」
 http://www.youtube.com/watch?v=Gu2cx17rYgg

「Two Lovely Pillows」
William Weatherspoon/Angelo Bond作。堂々と熱唱するバラード。

「That's How Strong My Love Is」
Roosevelt Jamison作。O. V. Wrightのデビュー・シングルであり、Otis Reddingも歌った名曲をカヴァー。Lauraのディープなヴォーカルを堪能するには絶好のバラードかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=07L-m7lGXRg

Planet Asia feat. Rogue Venom & Tristate「Daggers and Darts」でサンプリングされています。
Planet Asia feat. Rogue Venom & Tristate「Daggers and Darts」
 http://www.youtube.com/watch?v=iVH_1flAQ78

「Her Picture Matches Mine」
William Weatherspoon作。ラストはオーセンティックなバラードを堂々と歌い上げて締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=TNtIDqhRl7I

国内盤には「Since I Fell For You」のMono Commercial Single Editがボーナス・トラックとして収録されています。

『Women's Love Rights』(1972年)、『Two Sides of Laura Lee』(1972年)、『I Can't Make it Alone』(1974年)というHot Wax/Invictus時代の作品がセットになったCDもあるようです。

『Women's Love Rights/I Can't Make it Alone/Two Sides of Laura Lee』
Woman's Love Rights/I Can't Make It Alone/Two Side
posted by ez at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする