2012年12月31日

ezが選ぶ2012年の10枚

年末最後のエントリーは、毎年恒例の年末特別編『ezが選ぶ2012年の10枚』です。今年購入した新譜CDからお気に入りの10枚を紹介します(順不同)。
※全て当ブログで紹介した作品です。作品の詳細は各エントリーをご参照下さい。

Carlos Aguirre『Orillania』
Orillania

Celso Fonseca『No Meu Filme』
No Meu Filme
「Alegria de Viver」
http://www.youtube.com/watch?v=JZx7sh_HKFc

Papik『Music Inside』
Music Inside
「The Puzzle Of Life」
http://www.youtube.com/watch?v=z7AD0SvgK40

Shareholder Tom『45 Minutes Out Of 25 Years』
45 Minutes Out of 25 Y
『45 Minutes Out Of 25 Years』-Album Teaser
http://www.youtube.com/watch?v=OrG2CvVIQhk

Afro Latin Vintage Orchestra『Last Odyssey』
LAST ODYSSEY
「Sequences」
http://www.youtube.com/watch?v=TXQ_YhA_rcU

Sy Smith『Fast And Curious』
Fast & Curious
「Nights (Feel Like Gettin' Down)(feat. Rahsaan Patterson)」
http://www.youtube.com/watch?v=yrdUxRLjWiY

Robin McKelle & The Flytones『Soul Flower』
ソウル・フラワー
「Fairytale Ending」
http://www.youtube.com/watch?v=bsbWuksIceI ※ライブ音源

Cody ChesnuTT『Landing On A Hundred』
Landing on a Hundred
「'Til I Met Thee」
http://www.youtube.com/watch?v=PHBqWnKIZwo

Jarrard Anthony『Ready To Live』
Ready to Live
「Never See Her Again」
http://www.youtube.com/watch?v=bqSNwI1a54U

Freddie Joachim『Fiberglass Kisses』
fiberglass kisses.jpg
「I Say I」
http://www.youtube.com/watch?v=iW4JU9Z7tUg

例年の如く、各ジャンルからバランス良くセレクトしたつもりです。

今年はアルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレやブラジル・ミナス系アーティストによる"静かなる音楽"をよく聴きました。そのなかでも最も聴いたのがアルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレの最重要アーティストCarlos Aguirreの最新作。今年の僕のハイライト作品と呼べるかもしれません。

本当はこのカテゴリーで、Andres Beeuwsaert『Cruces』Antonio Loureiro『So』Rafael Martini『Motivo』(ブログ未エントリー)の3作品からもう1枚セレクトしたかったのですが、枠が足らず泣く泣く断念しました。

ブラジル人アーティストで唯一セレクトしたのはベテランCelso Fonseca。厳密には2011年作品ですが、日本で流通するようになったのが年明け以降だったので2012年扱いということで。ブラジルものについては、Tibless『Afro-Beat-Ado』Qinho『O Tempo Soa』といった新進アーティストの作品も興味深かったですが、Celso Fonsecaのブラジリアン・シティ・ミュージックの魅力には抗えませんでした。

今年Carlos Aguirreと並んで、最もよく聴いたのがPapik『Music Inside』。伊達男の国の小粋なクラブジャズをエヴァーグリーンなポップ感覚で聴かせてくれたのはサイコーでしたね。

スタイリッシュな格好良さでいえば、Style Council的ジャーマン・ジャズ・ファンクだったShareholder Tomの新作も負けていません。また、選外となりましたが、小粋な男性ジャズ・ヴォーカル作品Lincoln Briney『Lincoln Briney's Party』にもグッときました。

アフロ・サウンド系の音もこの1年よく聴きました。ガーナのレジェンドによる最新ハイライフ・サウンドEbo Taylor『Appia Kwa Bridge』、N.Y.産の最新アフロビートAntibalas『Antibalas』、カナダ発アフロ・ファンクThe Souljazz Orchestra『Solidarity』といった候補もありましたが、それらを代表してパリ発の現行アフロ・ファンク作品Afro Latin Vintage Orchestra『Last Odyssey』をセレクトしました。

女性R&Bについては少し変則なセレクトになりました。Sy Smith『Fast And Curious』はR&Bとクロスオーヴァーの中間あたりのエレクトリック・ソウルといったところでしょうか。このセレクトは、Mark De Clive-Loweに拠るところが大きいのですが・・・。もう1枚このジャンルからセレクトしたのがRobin McKelle & The Flytones『Soul Flower』。サイコーの女性ジャズ・シンガーによる、サイコーのソウル・アルバムだと思います。

今年はAngie Stone『Rich Girl』Keyshia Cole『Woman To Woman』といった僕の大好きな女性R&Bアーティストの新作もリリースされましたが、上記2枚には及ばなかった印象があったので選外としました。

男性R&Bについては、Eric BenetR. Kellyの両ベテランがそれぞれ前作に続き、素晴らしい新作を届けてくれたのですが枠が足らずに泣く泣く選外に・・・この2人ならば次回またチャンスがあるでしょう(笑)

その2枚に代わってセレクトしたのが、Cody ChesnuTTJarrard Anthonyの2人。10年ぶりの新作アルバムとなったCody ChesnuTTは、The Roots「The Seed (2.0)」のイメージを一変させた本格的なソウル作品で驚かせてくれました。"ミスター・インディペンデント"Jarrard AnthonyはインディーR&Bならではの魅力で楽しませてくれました。

昨年はHip-Hopから1枚もセレクトしませんでしたが、今年はアングラ・ジャジーHip-Hop作品Freddie Joachim『Fiberglass Kisses』をセレクト。それ以外にもOthello Plus The Pocket Change Band『Translation Please』ArtOfficial『Vitamins & Minerals』Kero One『Color Theory』等の素晴らしい作品が続々リリースされ、アングラ・ジャジーHip-Hopは充実の1年だった気がします。

例年以上にタラタラ書いていたら長文になってしまいました。まぁ、いいっか。

今年は上記10枚以外に特別賞として以下の3枚をセレクトしてみました。
10枚に収まらなかった特例措置です(笑)

話題賞Robert Glasper Experiment『Black Radio』/『Black Radio Recovered: The Remix EP』
ブラック・レディオBlack Radio Recovered: the Remix Ep
「Afro Blue (feat. Erykah Badu)」
http://www.youtube.com/watch?v=MA81bMvO2_o
「Afro Blue (9th Wonder's Blue Light Basement Remix)」
http://www.youtube.com/watch?v=HlIJyXI_H8s
ジャンルの枠を飛び越えた話題作でしたが、『Black Radio Recovered: The Remix EP』までちゃんと聴かないと完結しません。この2枚のピープルツリーをきちんと整理するだけで今の音楽シーンへの着眼点が豊かになるはず!

功労賞Thee East L.A. Philharmonic『Thee East L.A. Philharmonic』
Thee East L.a.  Philharmonic
「I Love Los Angeles/Chicano Power/Don't Let Me Lose This Dream」
http://www.youtube.com/watch?v=tFzni8Yg8qc
プロジェクト開始から約10年、困難を乗り越えて完成させた作品は、アーバン・チカーノAORとしても一級品です。特に「I Love Los Angeles」は何度も何度もリピートして聴きました。

カムバック賞SWV『I Missed Us』
I Missed Us
「The Best Years」
http://www.youtube.com/watch?v=3VOzkzP4cYA
Coko、Taj、Leleeの3人の歌声を聴けて、内容云々に関係なく素直に嬉しかったです。

例年の如く、僕にパワーを与えてくれた素晴らしい音楽に改めて感謝する大晦日です。
では皆さん良いお年を!
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2012年12月30日

Keyshia Cole『Woman To Woman』

アーティストとしての成熟度を増した5thアルバム☆Keyshia Cole『Woman To Woman』
Woman to Woman
発表年:2012年
ez的ジャンル:新世代R&Bクイーン
気分は... :2012年最後の1枚

今日は年内最後の作品紹介です。
※明日は恒例の年末特別企画『ezが選ぶ2012年の10枚』をエントリーする予定です。

2012年最後の1枚は人気女性R&BシンガーKeyshia Coleの最新作『Woman To Woman』です。

かなり前に購入していた1枚ですが、他の新作アルバムの紹介を優先してきたため、年末ぎりぎりでのエントリーになってしまいました。

これまで当ブログではKeyshia Coleの4枚のオリジナル・アルバムを全て紹介済みです。

 『The Way It Is』(2005年)
 『Just Like You』(2007年)
 『A Different Me』(2008年)
 『Calling All Hearts』(2010年)

『Just Like You』(2007年)、『A Different Me』(2008年)、『Calling All Hearts』(2010年)という最近の3枚のアルバムはいずれも年末恒例の『ezが選ぶ今年の10枚』にセレクトするほど、Keyshia Coleはお気に入りの女性R&Bシンガーでした。

本作も今年聴いたメジャー女性R&B作品のなかではかなり上位に評価したい1枚に仕上がっています。

私生活でNBAのプロバスケ選手Daniel Gibsonと婚約し、さらに長男を出産するという大きなライフステージの変化の後に制作された前作『Calling All Hearts』(2010年)は内容は悪くはありませんでしたが、商業的にはそれまでの作品ほどの成功を収めることはできませんでした。

そのせいからか、本作はKeyshiaを見出したRon Fairのもとを離れ、プロデューサー陣も一新した内容となっています。そうは言っても、本作を聴いてそれ程売れ線にシフトしているとは思えません。むしろ、アーティストとしての成熟度を増した分、多少地味になった印象さえ受けます。だからこそ、僕好みの作品なのかもしれませんが(笑)

ホストを務めるリアリティ番組『Keyshia & Daniel: Family First』がスタートするなど、タレントとしても活躍するKeyshia Cole。さまざまな意味でアーティストとしての分岐点にいるのかもしれませんね。

Lil WayneMeek MillAshantiElijah BlakeRobin Thickeといったアーティストが客演で参加しています。

個人的には「Enough of No Love」「Trust and Believe」といったシングル曲以上に、「Missing Me」「Get It Right」「Wonderland」「Hey Sexy」あたりの曲にグッときました。

また、僕が保有するのは輸入盤Deluxe editionですが、通常盤にプラスされた3曲がなかなか良かったりします。Keyshia Cole好きの人であれば、Deluxe editionの方が楽しめると思います。

最近はメイン・ストリームR&Bを聴くと退屈な思いをすることが多い僕ですが、やはりKeyshia Coleにはグッときます。

全曲紹介しときやす。 ※輸入盤Deluxe edition

「Enough of No Love」
オススメその1。Lil Wayneをフィーチャーしたアルバムからの先行シングル。全米R&Bシングル・チャート第7位となりました。Keyshiaの切なる歌声にグッとくる重厚感のあるミッド・グルーヴです。Lil Wayneが控えめな客演ながらもしっかり存在感を示してくれます。Harmony "H-Money" Samuelsプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=zZcjylFE73M

「Zero」
Meek Millをフィーチャー。Meek MillはRick Ross率いるMaybach Music Group期待のラッパーです。Vidal Davis/T-Minusプロデュース。Dre & Vidalでお馴染みVidal DavisとLil Wayne作品等を手掛けたT-Minusのコンビによるプロデュース。哀愁メロディのHip-Hop SoulはVidal Davis & T-Minusって雰囲気の仕上がりなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=GdaePG_C2rM

「Missing Me」
オススメその2。Eric Hudsonプロデュース。美メロの哀愁ミディアム・スロウです。個人的にはOmarion『21』(2006年)で出てきた頃からEric Hudsonに注目していましたが、この人はいつもいい仕事しますよね。
http://www.youtube.com/watch?v=DEjQqyx9OK8

「Trust and Believe」
2ndシングルにもなったバラード。堂々と歌い上げるKeyshiaのヴォーカルを堪能できる1曲です。Darhyl "DJ" Camper, Jr./Guordan Banksプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=XTmo-36iwDk

「Get It Right」
オススメその3。Mel & Musプロデュース。僕が好きなパターンの美メロ・ミッド・グルーヴ。力強い歌声と美しいメロディのバランスが最高です。
http://www.youtube.com/watch?v=YpaOdI0FDxQ

「Woman To Woman」
タイトル曲はAshantiをフィーチャー。作者の1人にはBetty Wrightの名があります。同世代の2人が力強いヴォーカルで歌い上げるミディアム・スロウ。Frederick "Toxic" Taylor/Earl Powell & English IIIプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=0Gfsm6R4-vE

「Wonderland」
オススメその4。Elijah Blakeをフィーチャー。ジワジワと込み上げてくる感じがたまらないミッド・グルーヴ。Jerry "Wonda" Duplessis/Arden "Keys" Altino/Akene "The Champ" Dunkley/Olivier "Akos" Castelliプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=NecIaH6z3nM

「I Choose You」
Jack Splashプロデュース。オーセンティックなバラードをしっかり歌い上げます。多少面白みに欠ける気もしますが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=7Jvin6ef-Ak

「Stubborn」
Rodney "Darkchild" Jerkins/Paul "Hollywood Hotsauce" Dawsonプロデュース。EDM的なエレクトリック・サウンドが印象的な仕上がり。アルバムのアクセントにはなっていますが、本作の雰囲気にはフィットしていない気もします。最近のEDMブームを冷ややかな目線で眺めている僕にとっては余計にそう思えてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=oocQzS6u878

「Hey Sexy」
オススメその5。The-Dreamがソングライティング&バック・ヴォーカルで参加。そのせいかアルバムでも最もキャッチーな1曲に仕上がっている気がします。なぜ、この曲シングル・カットされないないんですかね。The-Dreamとの相性抜群のCarlos "Los" McKinneyプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=w8mBrINjA_g

「Forever」
オススメその6。Deluxe edition追加収録曲その1。T-Minusプロデュース。この曲にはT.I.がソングライティングで参加しています。少し浮遊感のある夢の中のR&Bチューンって感じがいいですね。

「Next Move」
Robin Thickeをフィーチャー。Bink!プロデュース。僕は正直Robin Thickeみたいなアーティストはビミョーなのですが、本作は客演いうほど目立っていないのでセーフ(笑)。哀愁のメロディが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=RfIoQNzTsxY

「Who's Gonna Hold Me Down」
オススメその7。Deluxe edition追加収録曲その2。Isaac Hayes「Theme From Shaft」をサンプリングした格好良いトラックにグッときます。Bink!プロデュース。

「Why Lie」
Deluxe edition追加収録曲その3。Dru Castro/Uforo "TAKTIX" Ebongプロデュース。アコースティック感も織り交ぜたサウンドがアルバムのいいアクセントになっています。

「Signature」
ラストはKeyshiaが高らかに歌い上げて締め括ってくれます。Ryan "Rykeyz" Williamsonプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=u2DESyNFhW4

Keyshia Coleの過去記事もご参照下さい。

『The Way It Is』(2005年)
The Way It Is

『Just Like You』(2007年)
Just Like You

『A Different Me』(2008年)
A Different Me

『Calling All Hearts』(2010年)
Calling All Hearts
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2012年12月29日

Dave Pike『Bossa Nova Carnival』

ラウンジ・モードのボッサ・ジャズ・ヴァイヴ作品。Joao Donatoカヴァー集☆Dave Pike『Bossa Nova Carnival』
ボサ・ノヴァ・カーニヴァル+リンボ・カーニバル
録音年:1962年
ez的ジャンル:ラウンジ&ボサノヴァ系ジャズ・ヴァイヴ
気分は... :年末はラウンジ・モードで・・・

ジャズ・ヴァイヴ奏者Dave Pikeの3回目の登場です。

The Dave Pike Set『Noisy Silence-Gentle Noise』(1969年)、『Manhattan Latin』(1964年)に続いて紹介するのは、『Bossa Nova Carnival』(1962年)です。

今日のDave Pikeは、クラブでも大人気であったシタール名曲「Mathar」を含むThe Dave Pike Set『Noisy Silence-Gentle Noise』(1969年)が一番有名かもしれませんが、同時に本作のようなラテン・ジャズ/ボッサ・ジャズ系の作品も人気ですね。

本作『Bossa Nova Carnival』(1962年)はタイトルの通り、ボサノヴァを演奏したアルバムです。しかも、全曲Joao Donatoの作品です。Dave PikeはHerbie Mannのグループでブラジル・ツアーを経験し、ボサノヴァを演奏するようになった模様です。同じくHerbie Mannのレコーディングで、Joao Donatoと交流を持つようになり、Donatoが自分の曲をDave Pikeに聴かせるようになったのが本作制作のきっかけとなった模様です。

レコーディング・メンバーは、Dave Pike(vibe、marimba)、Clark Terry(flh)、Kenny Burrell(g)、Jose Paulo(cabasa)、Chris White(b)、Rudy Collins(ds)という編成です。

メロウ・ヴァイヴの心地好い音色とボッサ・リズムが織り成すラウンジ・サウンドが寛いだ音世界をクリエイトしているのがいいですね。

今日紹介するのは『Bossa Nova Carnival』(1962年)ですが、上記ジャケ(ジャケは『Bossa Nova Carnival』のもの)がリンクしているCDには、『Bossa Nova Carnival』に加えラテン・ジャズ作品『Limbo Carnival』(1962年)も収録されている2in1CDです。

『Limbo Carnival』(1962年)
リンボ・カーニヴァル

メロウ・ヴァイヴで過ごすラウンジ気分の年末も悪くはないですよ!

全曲紹介しときやす。

「Samba Lero」
メロウ・ヴァイヴの心地好い音色とボッサ・リズムの組み合わせが、どこか心を落ち着かせてくれます。Kenny Burrellの小粋なギターもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=dpeNrJDAa3o

「Sono」
Clark Terryのフリューゲル・ホーンをフィーチャーした1曲。軽やかなボッサ・サウンドをバックに、サンセット・モードなフリューゲル・ホーンが実に栄えます。
http://www.youtube.com/watch?v=_30XmNMsKvY

「Serenidade」
ヴァイブのメロウな響きを満喫するには最高の1曲。ラウンジ気分になりたい時にはこういう曲に限ります!

「Carnival Samba」
華やかな雰囲気のジャズ・サンバ・チューン。アルバムの中で一番ジャズ・アルバムらしい演奏かもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=p2ZKQ3jCVtI

「Philumba」
Clark Terryのフリューゲル・ホーン、Dave Pikeのヴァイヴ、Kenny Burrellのギターをそれぞれコンパクトに楽しめます。

「Melvalita」
この曲もラウンジ・ムード満点ですね。聴いているだけで、ゆったり寛いだ気分になれるエレガントな音空間を楽しみましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=VXUmU9X0Riw

「Ginha」
エレガントに疾走する感じがグッド!小気味よく駆け抜けます。

「Sausalito」
http://www.youtube.com/watch?v=gGHMuCSn_C0

他のDave Pike作品もチェックしてみて下さい!

『It's Time for Dave Pike』(1961年)
It's Time for Dave Pike

『Pike's Peak』(1962年) ※Bill Evansとの共演作
パイクス・ピーク

『Manhattan Latin』(1964年)
Manhattan Latin (Dig)

『Jazz for the Jet Set』(1966年)
Jazz for the Jet Set

The Dave Pike Set『Got The Feelin'』(1969年)
Got the Feelin

The Dave Pike Set『Noisy Silence-Gentle Noise』(1969年)
ノイジー・サイレンス-ジェントル・ノイズ(紙ジャケット仕様)

『The Doors of Perception』(1970年)
Doors of Perception
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2012年12月28日

Jesse Harris & The Ferdinandos『The Secret Sun』

Jesse Harrisの音楽性が滲み出た佳作☆Jesse Harris & The Ferdinandos『The Secret Sun』
The Secret Sun
発表年:2003年
ez的ジャンル:グッド・ミュージック男性SSW
気分は... :ブレずにマイペースで...

今回はアメリカ人男性シンガー・ソングライターJesse HarrisJesse Harris & The Ferdinandos名義でリリースした作品『The Secret Sun』(2003年)です。

どうしても2003年にグラミーを受賞したNorah Jonesの大ヒット「Don't Know Why」の作者(彼自身もグラミー受賞)というイメージが強いJesse Harrisですが、それ以前もそれ以降もコンスタントなアーティスト活動を続けています。

Jesse Harrisは1969年N.Y.生まれ。1995年に当時のガールフレンドであったRebecca MartinとのユニットOnce Blueでアルバム『Once Blue 』をリリース。その後自身のグループJesse Harris & The Ferdinandosを組み、『Jesse Harris and The Ferdinandos』(1999年)をリリース。同作には「Don't Know Why」のオリジナルが収録されています。

さらにJesse Harris & The Ferdinandos名義で 『Crooked Lines』(2001年)、『Without You』(2002年)、『The Secret Sun』(2003年)、『While the Music Lasts』(2004年)といったアルバムをリリース。その後はソロ名義で『Mineral』(2005年)、『Feel』(2007年)、『Watching the Sky』(2009年)、『Through the Night』(2010年)、『Cosmo』(2010年)、『Sub Rosa』(2012年)といったアルバムをリリースしています。

僕の場合、Jesse Harrisの熱心なファンではないので、Norah Jones『Come Away with Me』(2002年)を聴いたときには彼に注目しましたが、その後は彼の活動にとりわけ注目しているわけではありませんでした。

しかし、2012年はJesse Harrisの名が気になる1年になりました。それは当ブログでも紹介したMarisa Monte『O Que Voce Quer Saber De Verdade』Alexia Bomtempo『I Just Happen To Be Here』Vinicius Cantuaria『Indio De Apartamento』といったブラジル人アーティストの新作アルバムにJesse Harrisが参加していたためです。

Jesseはソロ作『Feel』(2007年)でブラジル音楽へアプローチしていましたが、N.Y.と所縁のあるコスモポリタンなブラジル人アーティストとの交流は僕にとって実に興味深いものでした。

そんな流れでJesse関連のアルバムを取り上げようと思い、本作をセレクトしました。

Jesse Harris & The Ferdinandosとしてお4rhアルバムとなる本作『The Secret Sun』(2003年)は、Norah Jones「Don't Know Why」の大ヒット直後にリリースされたメジャー作品であり、彼への注目が高まっていた時期に制作されたものですが、内容は実にマイペースで周囲の喧騒に惑わされることなく、自分の音楽をブレずに追求している印象を受けます。

Jesse Harris & The FerdinandosのメンバーはJesse Harris(vo、g)以下、Tony Scherr(g、vo)、Tim Luntzel (b)、Kenny Wollesen(ds、per、vibe、marimba)の4名。さらに本作ではNorah Jones(vo、p)、Chris Brown(org)、Chiara Civello(back vo)、Roberto Rodriguez(per)、Rob Burger(p、accordion)がゲスト参加しています。

国内盤はジャケが異なるのでご注意を!

『The Secret Sun』※国内盤
ザ・シークレット・サン

トラディショナル「Roberta」以外はすべてJesse Harrisのオリジナルです。

さり気ないですが、Jesse Harrisというミュージシャンの音楽への真摯な思いとグッド・ミュージックがぎっしり詰まった1枚に仕上がっています。

全曲紹介しときやす。

「Just A Photograph」
このオープニングを聴いて僕がイメージしたのは、初期Jackson Browneですかね。初期Jackson Browne大好きな僕としては、淡々としなかにも実直さが伝わってくる感じに好感を持ったのだと思います。

「The Secret Sun」
タイトル曲は小粋なBob Dylanって感じでしょうか(Jesseの声質はPaul Simonっぽいですが)。実に味わい深い1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=7Qvx0jCK1E8

「Long Way From Home」
フォーキー&ジャジーな雰囲気はNorah Jones『Come Away with Me』に通じるものがあるのでは?素朴ながらも洒落た感じがいいですね。

「All My Life」
70年代ウエストコースト・ロックがお好きな人であれば気に入ると思います。適度にユルい感じがいい雰囲気を醸し出します。
http://www.youtube.com/watch?v=w_y2eTsy_b4

「What Makes You」
Norah Jonesとの共演曲はカントリー・ロック調です。お互い肩肘張らず自然体な感じがいいですね。至ってフツーなのが魅力ですね。

「How?」
弾き語り調ですが、実に雰囲気があります。音空間の間をうまく使っている感じがいいですね。

「You Were On My Mind」
アルバムのなかでは最もロックしている演奏です。少しイナたいTom Pettyみたいな雰囲気もあります。

「If You Won't」
アルバムで最も美しいメロディを持った曲かもしれませんね。さり気ないですが胸に響くグッド・ソングだと思います。

「The Other Road」
ブルージーなデザート・ミュージック(砂漠の音楽)といった雰囲気ですね。南部の場末のバーの映像が思い浮かびます。

「The Midnight Bell」
前曲に続き、本曲にもエスニックな香りが漂います。さりげなくミステリアスな感じがいいですね。

「Roberta」
この曲のみトラディショナル。土臭い演奏に落ち着きます。

「You, The Queen」
ラストは切ない思いのラブソングで締め括ってくれます。これがまたいいんです!

他のJesse Harris作品もチェックを!

Once Blue『Once Blue 』(1995年)
Once Blue

Jesse Harris & The Ferdinandos『Jesse Harris and The Ferdinandos』(1999年)
Jesse Harris & The Ferdinandos

Jesse Harris & The Ferdinandos『Crooked Lines』(2001年)
Crooked Lines

Jesse Harris & The Ferdinandos『Without You』(2002年)
Without You

Jesse Harris & The Ferdinandos『While the Music Lasts』(2004年)
While the Music Lasts

Jesse Harris『Mineral』(2005年)
Mineral

Jesse Harris『Feel』(2007年)
Feel

Jesse Harris『Watching the Sky』(2009年)
ウォッチング・ザ・スカイ

Jesse Harris『Through the Night』(2010年)
スルー・ザ・ナイト

Jesse Harris『Cosmo』(2010年)
COSMO(コスモ)(直輸入盤・帯ライナー付)

Jesse Harris『Sub Rosa』(2012年)
Sub Rosa
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2012年12月27日

Maze Feat. Frankie Beverly『Golden Time of Day』

2ndもMazeらしい包容力に充ちています!☆Maze Feat. Frankie Beverly『Golden Time of Day』
Golden Time of Day
発表年:1978年
ez的ジャンル:メロウ&シルキー・ソウル
気分は... :いよいよ慌しく...

いよいよ今年も5日間、昨日から急激に年末感が出てきましたね。
年内に片付けておきたいことがまだまだ山積・・・だんだん焦ってきました(泣)

今回はFrankie Beverly率いるMazeです。

これまで当ブログで紹介してきたMaze作品は以下の5枚(発表順)。

 『Maze Featuring Frankie Beverly』(1977年)
 『Inspiration』(1979年)
 『Joy and Pain』(1980年)
 『Live In New Orleans』(1981年)
 『Silky Soul』(1989年)

6枚目に紹介するのは2ndアルバム『Golden Time of Day』(1978年)です。

Mazeって、どのアルバムも際立った感じはありませんが、とにかく安定していますよね。この包容力は聴いていてホッとします。『Maze Featuring Frankie Beverly』(1977年)に続く2ndアルバムとなる本作『Golden Time of Day』(1978年)もそんなアルバムです。

これぞ!キラーチューンって曲はないですが、「Workin' Together」「Golden Time Of Day」「I Wish You Well」「I Need You」といったMazeファンならばグッとくる楽曲が揃っています。

個人的には「You're Not The Same」、「I Need You」あたりのラテン・テイストの織り交ぜ方が好きだったりします。

楽曲はすべてFrankie Beverlyのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Travelin' Man」
シングルにもなったオープニング曲。ライトなファンキー・グルーヴです。派手さはないんですが、何かいいんですよね。

「Song For My Mother」
軽快なファンキー・チューン。温もりのあるFrankie Beverlyのヴォーカルにグッときます。

「You're Not The Same」
軽くラテン・フレイヴァーの効いたミッド・チューン。密かに僕のお気に入り曲だったりします。

「Workin' Together」
シングルとして全米R&Bチャート第9位となりました。格好良さではアルバム随一なのでは?小気味良いファンキー感がいい感じですね。
http://www.youtube.com/watch?v=PwVReApoRPM

「Golden Time Of Day」
今日ではこのタイトル曲が一番人気かもしれませんね。Mazeらしい包容力のあるミディアム・ソウル・チューン。淡々としている印象もありますがジワジワきます。Mazeのトリビュート・アルバム『Silky Soul Music: All-star Tribute To Maze Featuring Frankie Beverly』(2009年)にはKemをフィーチャーしたカヴァーが収録されています。
Charles Hamilton「Shinin'」、P Blackk「Concorde Rollin'」のサンプリング・ソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=XGJXN4vEdXc

Kem「Golden Time Of Day」
 http://www.youtube.com/watch?v=3fkltNEVZhI
Charles Hamilton「Shinin'」
 http://www.youtube.com/watch?v=P6I64KQv9Ds
P Blackk「Concorde Rollin'」
 http://www.youtube.com/watch?v=6v4farPbSBE

「I Wish You Well」
メロウ好きにはこのメロウ・バラードが一番人気かもしれませんね。サンセット・モードが似合いそうな素敵な1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=-OLR21a66v4

「I Need You」
ラストは10分超の大作。壮大なスケールのソウル・チューン。哀愁のメロディが印象的です。中盤のラテン・モードのファンキーなインスト・パートが僕のお気に入り。50 Cent「Hustler's Ambition」、Young Jeezy「Talk to Em」のサンプリング・ソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=REg_ZhOR7Jo

50 Cent「Hustler's Ambition」
 http://www.youtube.com/watch?v=juoggmbU1qw
Young Jeezy「Talk to Em」
 http://www.youtube.com/watch?v=Ln3vGK-QCk8

Mazeの過去記事もご参照下さい。

『Maze Featuring Frankie Beverly』(1977年)
Maze

『Inspiration』(1979年)
Inspiration

『Joy and Pain』(1980年)
Joy and Pain

『Live In New Orleans』(1981年)
Live in New Orleans

『Silky Soul』(1989年)
Silky Soul

ご興味がある方はMazeのトリビュート・アルバム『Silky Soul Music: All-star Tribute To Maze Featuring Frankie Beverly』(2009年)もどうぞ!
オールスター・トリビュート・トゥ・メイズ feat.フランキー・ベヴァリー
Musiq SoulChild「Silky Soul」
 http://www.youtube.com/watch?v=13rNlD6X0hM
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