2012年12月01日

Os Novos Baianos『Acabou Chorare』

ブラジルの伝説的グループ、ヒッピー感覚の新世代サウンドで魅了する名作2nd☆Os Novos Baianos『Acabou Chorare』
アカボウ・ショラーレ
発表年:1972年
ez的ジャンル:ヒッピー系バイーア新世代グループ
気分は... :この星の神秘!

今回はブラジルの伝説的グループOs Novos Baianosを代表する2ndアルバム『Acabou Chorare』(1972年)です。

Os Novos Baianosは1968年バイーアで結成。メンバーはMoraes Moreira(vo、g)、Baby Consuelo(vo)、Paulinho Boca de Cantor(vo、per)、Pepeu Gomes(g)、Dadi Carvalho(b)、Jorginho Gomes(ds、per)、Luiz Galvao(per)、Luis Bolacha(ds、per)、Baixinho (Jose Roberto)(per)。

グループはリオでヒッピー的な共同生活を送っていたようです。その意味では音楽グループというよりも1つのコミューンといった感じだったのでしょうね。

Caetano VelosoGilberto Gil等に続くバイーア新世代グループとして、、『E Ferro na Boneca』(1970年)、『Acabou Chorare』(1972年)、『Novos Baianos F.C.』(1973年)、『Novos Baianos』(1974年)、『Vamos pro Mundo』(1974年)、『Caia na Estrada e Perigas Ver』(1976年)、『Praga de Baiano』(1977年)、『Farol da Barra』(1978年)、『Infinito Circular』(1997年)といったアルバムをリリースしています。

これらの中でも特に人気・評価の高い作品が今日紹介する『Acabou Chorare』(1972年)です。

サンバ、ショーロ、ボサノヴァ、ロックをヒッピー感覚でミクスチャーさせた素晴らしい音世界を創造しています。自由な空気がとても心地好い気分にさせてくれます。

僕の場合、以前から本作収録の「A Menina Danca」 だけは、少し前に当ブログでも紹介したMarisa Monte『Barulhinho Bom(A Great Noise)』のヴァージョンで知っていましたが、それでも本作における新世代バイーア・サウンドを初めて聴いた時は感動的でした。

僕は最初もっとロックなイメージがあったのですが、意外にメロウでアコースティックな音が印象に残ります。さまざまな音楽のエッセンスを取り入れつつもゴチャゴチャせず、スッキリまとめているからかもしれません。パーカッシヴな音が大好きな僕としては、その部分で満足させてくれる点も嬉しいですね。

聴けば聴くほどアルバム全体の充実度に驚かされる1枚です。

全曲を紹介しときやす。

「Brasil Pandeiro」
Assis Valente作のサンバ名曲カヴァーでアルバムは幕を開けます。ハッピー&ヒッピーな感覚で盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=iTXWpdkAp6Y

「Preta Pretinha」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。伝統的な音とロック/ヒッピー世代らしい感性を上手く融合させています。パーカッシヴな仕上がりが僕好み。
http://www.youtube.com/watch?v=0FVPQzKw9bk

「Tinindo Trincando」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。僕の一番のお気に入り。これぞバイーア新世代!ヤング・サンバ・ロックが炸裂します。紅一点Baby Consueloのヴォーカルもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=RBsrexJtG7M

「Swing de Campo Grande」
Paulinho Boca de Cantor/Luiz Galvao/Moraes Moreira作。この曲も大好き!アコースティック感覚の格好良いサンバ・グルーヴで魅了してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=rQ_el5XH_BY

「Acabou Chorare」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。ボッサ感覚の素朴なアコースティック・メロウ。シンプルだからこそ涙腺にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=u9T4aVPIQjs

「O Misterio do Planeta」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。この曲も僕のお気に入り。バイーア新世代らしいメロウでロックでバイーアなサウンドを満喫できます。まさにこの星の神秘!
http://www.youtube.com/watch?v=f8SfDZ65A0o

「A Menina Danca」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。本作のハイライト曲かもしれませんね。前述のようにMarisa Monteもカヴァーしています。やはりオリジナルを聴くとテンション上がりますね。ヒッピー感覚のメロウ・サウンドとBaby Consueloのキュートなヴォーカルがサイコーです!
http://www.youtube.com/watch?v=9HRX3SMy8FE

「Besta e Tu」
Luiz Galvao/Pepeu Gomes/Moraes Moreira作。開放的なサンバ・チューン。余計なことは忘れてサンバのリズムに酔いしれましょう!
http://www.youtube.com/watch?v=sGA9KaP9eus

「Um Bilhete Pra Didi」
Jorginho Gomes作。リズミックなインスト・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=tipVMugHCUg

「Preta Pretinha (reprise)」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。「Preta Pretinha」のリプライズでアルバムの余韻を楽しみながらアルバムは幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=7UFzM_mZMfg

他のOs Novos Baianos作品もチェックを!

『E Ferro na Boneca』(1970年)
E Ferro Na Boneca

『Novos Baianos F.C.』(1973年)
ノーヴォス・バイアーノスF.C.(紙ジャケット仕様)

『Novos Baianos』(1974年)
ノーヴォス・バイアーノス(BOM24085)

『Vamos pro Mundo』(1974年)
ヴァモス・プロ・ムンド(BOM24142)

『Farol da Barra』(1978年)
Farol Da Barra Autenticos
posted by ez at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする