発表年:2012年
ez的ジャンル:新世代R&Bクイーン
気分は... :2012年最後の1枚
今日は年内最後の作品紹介です。
※明日は恒例の年末特別企画『ezが選ぶ2012年の10枚』をエントリーする予定です。
2012年最後の1枚は人気女性R&BシンガーKeyshia Coleの最新作『Woman To Woman』です。
かなり前に購入していた1枚ですが、他の新作アルバムの紹介を優先してきたため、年末ぎりぎりでのエントリーになってしまいました。
これまで当ブログではKeyshia Coleの4枚のオリジナル・アルバムを全て紹介済みです。
『The Way It Is』(2005年)
『Just Like You』(2007年)
『A Different Me』(2008年)
『Calling All Hearts』(2010年)
『Just Like You』(2007年)、『A Different Me』(2008年)、『Calling All Hearts』(2010年)という最近の3枚のアルバムはいずれも年末恒例の『ezが選ぶ今年の10枚』にセレクトするほど、Keyshia Coleはお気に入りの女性R&Bシンガーでした。
本作も今年聴いたメジャー女性R&B作品のなかではかなり上位に評価したい1枚に仕上がっています。
私生活でNBAのプロバスケ選手Daniel Gibsonと婚約し、さらに長男を出産するという大きなライフステージの変化の後に制作された前作『Calling All Hearts』(2010年)は内容は悪くはありませんでしたが、商業的にはそれまでの作品ほどの成功を収めることはできませんでした。
そのせいからか、本作はKeyshiaを見出したRon Fairのもとを離れ、プロデューサー陣も一新した内容となっています。そうは言っても、本作を聴いてそれ程売れ線にシフトしているとは思えません。むしろ、アーティストとしての成熟度を増した分、多少地味になった印象さえ受けます。だからこそ、僕好みの作品なのかもしれませんが(笑)
ホストを務めるリアリティ番組『Keyshia & Daniel: Family First』がスタートするなど、タレントとしても活躍するKeyshia Cole。さまざまな意味でアーティストとしての分岐点にいるのかもしれませんね。
Lil Wayne、Meek Mill、Ashanti、Elijah Blake、Robin Thickeといったアーティストが客演で参加しています。
個人的には「Enough of No Love」、「Trust and Believe」といったシングル曲以上に、「Missing Me」、「Get It Right」、「Wonderland」、「Hey Sexy」あたりの曲にグッときました。
また、僕が保有するのは輸入盤Deluxe editionですが、通常盤にプラスされた3曲がなかなか良かったりします。Keyshia Cole好きの人であれば、Deluxe editionの方が楽しめると思います。
最近はメイン・ストリームR&Bを聴くと退屈な思いをすることが多い僕ですが、やはりKeyshia Coleにはグッときます。
全曲紹介しときやす。 ※輸入盤Deluxe edition
「Enough of No Love」
オススメその1。Lil Wayneをフィーチャーしたアルバムからの先行シングル。全米R&Bシングル・チャート第7位となりました。Keyshiaの切なる歌声にグッとくる重厚感のあるミッド・グルーヴです。Lil Wayneが控えめな客演ながらもしっかり存在感を示してくれます。Harmony "H-Money" Samuelsプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=zZcjylFE73M
「Zero」
Meek Millをフィーチャー。Meek MillはRick Ross率いるMaybach Music Group期待のラッパーです。Vidal Davis/T-Minusプロデュース。Dre & Vidalでお馴染みVidal DavisとLil Wayne作品等を手掛けたT-Minusのコンビによるプロデュース。哀愁メロディのHip-Hop SoulはVidal Davis & T-Minusって雰囲気の仕上がりなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=GdaePG_C2rM
「Missing Me」
オススメその2。Eric Hudsonプロデュース。美メロの哀愁ミディアム・スロウです。個人的にはOmarion『21』(2006年)で出てきた頃からEric Hudsonに注目していましたが、この人はいつもいい仕事しますよね。
http://www.youtube.com/watch?v=DEjQqyx9OK8
「Trust and Believe」
2ndシングルにもなったバラード。堂々と歌い上げるKeyshiaのヴォーカルを堪能できる1曲です。Darhyl "DJ" Camper, Jr./Guordan Banksプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=XTmo-36iwDk
「Get It Right」
オススメその3。Mel & Musプロデュース。僕が好きなパターンの美メロ・ミッド・グルーヴ。力強い歌声と美しいメロディのバランスが最高です。
http://www.youtube.com/watch?v=YpaOdI0FDxQ
「Woman To Woman」
タイトル曲はAshantiをフィーチャー。作者の1人にはBetty Wrightの名があります。同世代の2人が力強いヴォーカルで歌い上げるミディアム・スロウ。Frederick "Toxic" Taylor/Earl Powell & English IIIプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=0Gfsm6R4-vE
「Wonderland」
オススメその4。Elijah Blakeをフィーチャー。ジワジワと込み上げてくる感じがたまらないミッド・グルーヴ。Jerry "Wonda" Duplessis/Arden "Keys" Altino/Akene "The Champ" Dunkley/Olivier "Akos" Castelliプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=NecIaH6z3nM
「I Choose You」
Jack Splashプロデュース。オーセンティックなバラードをしっかり歌い上げます。多少面白みに欠ける気もしますが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=7Jvin6ef-Ak
「Stubborn」
Rodney "Darkchild" Jerkins/Paul "Hollywood Hotsauce" Dawsonプロデュース。EDM的なエレクトリック・サウンドが印象的な仕上がり。アルバムのアクセントにはなっていますが、本作の雰囲気にはフィットしていない気もします。最近のEDMブームを冷ややかな目線で眺めている僕にとっては余計にそう思えてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=oocQzS6u878
「Hey Sexy」
オススメその5。The-Dreamがソングライティング&バック・ヴォーカルで参加。そのせいかアルバムでも最もキャッチーな1曲に仕上がっている気がします。なぜ、この曲シングル・カットされないないんですかね。The-Dreamとの相性抜群のCarlos "Los" McKinneyプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=w8mBrINjA_g
「Forever」
オススメその6。Deluxe edition追加収録曲その1。T-Minusプロデュース。この曲にはT.I.がソングライティングで参加しています。少し浮遊感のある夢の中のR&Bチューンって感じがいいですね。
「Next Move」
Robin Thickeをフィーチャー。Bink!プロデュース。僕は正直Robin Thickeみたいなアーティストはビミョーなのですが、本作は客演いうほど目立っていないのでセーフ(笑)。哀愁のメロディが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=RfIoQNzTsxY
「Who's Gonna Hold Me Down」
オススメその7。Deluxe edition追加収録曲その2。Isaac Hayes「Theme From Shaft」をサンプリングした格好良いトラックにグッときます。Bink!プロデュース。
「Why Lie」
Deluxe edition追加収録曲その3。Dru Castro/Uforo "TAKTIX" Ebongプロデュース。アコースティック感も織り交ぜたサウンドがアルバムのいいアクセントになっています。
「Signature」
ラストはKeyshiaが高らかに歌い上げて締め括ってくれます。Ryan "Rykeyz" Williamsonプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=u2DESyNFhW4
Keyshia Coleの過去記事もご参照下さい。
『The Way It Is』(2005年)
『Just Like You』(2007年)
『A Different Me』(2008年)
『Calling All Hearts』(2010年)