2013年01月04日

Sheila Landis/Rick Matle『Colors Of Brazil』

ブラジル色を全面に打ち出した女性ジャズ・ヴォーカル作品☆Sheila Landis/Rick Matle『Colors Of Brazil』
Colors of Brazil
発表年:2001年
ez的ジャンル:ブラジリアン&AOR系女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :I Need to Believe!

今回はデトロイト出身の女性ジャズ・シンガーSheila Landisが公私のパートナーであるギタリストRick Matleと共同名義でリリースしたアルバム『Colors Of Brazil』(2001年)です。

Sheila Landisの紹介は、『Guess I'll Call It Love』(1981年)、『Singer/Songwriter』(1983年)に続き3回目となります。

これまで紹介した2枚でのアルバムでもブラジリアン・フレイヴァーのジャズ/フュージョン作品で楽しませてくれたSheila Landisですが、本作では『Colors Of Brazil』というアルバム・タイトルの通り、全編ブラジリアン・フレイヴァーのアルバムに仕上がっています。公私のパートナーRick Matleがプロデュースを手掛けています。

アルバムはオリジナル、Antonio Carlos Jobimのカヴァー、ポピュラー/ジャズ・スタンダードのカヴァーから構成されています。オリジナルには『Guess I'll Call It Love』『Singer/Songwriter』収録曲のセルフ・カヴァーも含まれます。

「What a Difference a Day Made」「Girl from Ipanema」の2曲のみライブ・レコーディングです。

Sheila LandisとRick Matleの二人三脚で創った大人のブラジリアン・ジャズで魅了してくれます。

ブラジリアン・フレイヴァーという切り口で彼女のアルバムを聴くのであれば、最初に本作を聴くべきかもしれません。

全曲紹介しときやす。

「Summertime」
George Gershwinの名曲カヴァー。ブルージーなイメージの強いスタンダードですが、ここでは軽やかな「Summertime」を聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Fd0muYa21Y8

「I Don't Speak Your Language」
Rick Matle/Sheila Landis作。Sadeあたりと一緒に聴きたくなる哀愁メロウ感があります。Rick Matleのギター・プレイも聴きどころ。

「What a Difference a Day Made」
Maria Grever作のポピュラー・スタンダードのカヴァー。当ブログではLos BrasiliosMeta Roos & Nippe Sylwens Bandのカヴァーを紹介済みです。ライブ・レコーディングですが、Sheilaのヴォーカル&スキャットが冴え渡る軽快なサンバ・チューンに仕上がっています。僕は本作を中古で購入したのですが、その中に前保有者の方(多分DJをやっている方)の「3曲目を○○につなげると良い」というメモが残っていました。確かにDJユースにも使える曲だと思います。

「House by the Sea」
Rick Matle/Sheila Landis作。大人の落ち着いたボッサ・チューン。しっとりエレガントな雰囲気がグッド!

「Parenthe-Seizure」
Sheila Landis作。当ブログでも紹介した『Guess I'll Call It Love』のハイライト曲のリミックス。クラブ・ミュージック好きにはLes Gammasによるリミックスもお馴染みですが、本ヴァージョンもクラブ向けの仕上がりです。ブラジリアン・フレイヴァーのクラブジャズとセットで聴くとピッタリ!

「Angel Says」
Sheila Landis作。当ブログでも紹介した『Singer/Songwriter』に紹介されていたメロウ・ボッサのセルフ・カヴァー。ただし、オリジナル・ヴァージョンとさほど違いを感じません。

「Agua de Beber」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲「おいしい水」のカヴァー。当ブログでは、Sergio Mendes & Brasil'66Wanda Sa(Wanda De Sah)Diane Denoir/Eduardo MateoAl JarreauBossacucanova & Roberto Menescalのカヴァーを紹介済みです。聴き慣れた曲ですが、女性ジャズ・ヴォーカル作品らしい小粋なセンスのグッド・カヴァーに仕上がっていると思います。Rick Matleのギターもキマっています。

「Antonio」
Rick Matle/Sheila Landis作。タイトルからしてAntonio Carlos Jobimへのオマージュですね。中身もSheilaのスキャットとRick Matleのギターが織り成すビューティフル・ボッサに仕上がっています。

「Girl from Ipanema」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲「イパネマの娘」のライブ・カヴァー。当ブログではTamba TrioAgustin Pereyra LucenaDiane Denoir/Eduardo MateoRoberto MenescalBossacucanova & Roberto Menescalのカヴァーを紹介済みです。軽やかな中にも品格のある「イパネマの娘」に仕上がっています。

「Nature Boy」
Eden Ahbez作。Nat King Coleのヒットでお馴染みのスタンダード。パーカッシヴなリズムが印象的なボッサ・チューンで聴かせてくれます。

「I Need to Believe」
Rick Matle/Sheila Landis作。国内盤のボーナス・トラックです。元々は1997年リリースのアルバム『The Bird Inside』収録曲です。爽快ラブリーなアコースティック・メロウに仕上がっています。これがなかなかいいんです。実は僕の一番のお気に入りだったりします。なので絶対国内盤で入手した方がいいと思います(実態として国内盤でしか入手できませんが)。

Sheila Landis/Rick Matleのコンビはもう1枚『Riding the Round Pool』(2002年)というアルバムもリリースしています。

『Riding the Round Pool』(2002年)
Riding the Round Pool

その他のSheila Landis作品もチェックを!

『Guess I'll Call It Love』(1981年)
Guess I’ll Call It Love

『Bebop Angel』(1982年)
Bebop Angel

『Singer/Songwriter』(1983年)
Singer/Songwriter
posted by ez at 06:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする