発表年:1995年
ez的ジャンル:N.Y.系アシッド・ジャズ
気分は... :新年からモヤモヤ?
今回はSteely Dan作品でお馴染みのGary Katzがプロデュースしたアシッド・ジャズ作品Repercussions『Earth And Heaven』(1995年)です。
RepercussionsはN.Y.で結成されたジャズ・ファンク・グループ。1992年にデビューし、今日紹介する1st『Earth And Heaven』(1995年)と2nd『Charmed Life』(1997年)という2枚のアルバムをリリースしています。
今日紹介する1st『Earth And Heaven』時点のメンバーは、Genji Siraisi(ds)、Jonathan Maron(b、key)、Nicole Willis(vo)、Gordon "Nappy G" Clay(per、vo)、Andy Faranda(g)、Daniel Wyatt(b、key)という6名。
このうち、Genji Siraisi、Jonathan Maron、Gordon "Nappy G" Clayの3名は同時期に同じくN.Y.で活動していたジャズ・ファンク・グループGroove Collectiveのメンバーも掛け持ちしていました。Groove Collectiveも本作と同じくGary Katzプロデュースにより、デビュー・アルバム『Groove Collective』(1994年)をリリースしています。
Gary Katzプロデュースといえば、以前に当ブログでも紹介したロンドン出身のアシッド・ジャズ・グループRaw Stylusの唯一のアルバム『Pushing Against the Flow』(1995年)もそうですね。ちなみに『Pushing Against the Flow』にはRepercussionsのメンバーも参加しています。
Gary Katzプロデュースというのが強調される本作ですが、実際にはGary Katzに加えてDaniel Wyatt、Genji Siraisi、Repercussionsの名がプロデューサーとしてクレジットされています。
レコーディングにはBill Reichenbach(tb)、Jerry Hey(tp)等のホーン隊やRobin Clark、Lani Groves、Fonzi Thornton、Diosa Gary、Derin Young、Tawatha Agee(元Mtume)等のバック・ヴォーカル陣、さらにはJoe Sampleなども参加しています。
The Brand New HeaviesやIncognitoに代表されるアシッド・ジャズにN.Y.らしいセンスが加わっている感じが魅力の1枚ですね。
抜けの良いアシッド・ジャズ・サウンドは年始向けなのでは?
いつ聴いてもフレッシュ感のある1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Find Your Way」
アシッド・ジャズらしいライトなジャズ・ファンク・サウンドとNicole Willisの伸びやかヴォーカルが生み出す爽快感がグッド!
「Test Of Time」
N.Y.らしいアーバン・ムード漂うミッド・グルーヴ。このあたりはGary Katzプロデュースらしいのかもしれませんね。
「Turn Your Card」
ライト&メロウ・グルーヴ好きにはグッとくるサマー・モードの仕上がり。落ち着いたブラジリアン・グルーヴとセットで聴くのもいいかも?
「Promise Me Nothing」
本作のハイライト。アシッド・ジャズらしい小気味良いジャズ・ファンク・サウンドがグッドなヒット・チューン。N.Y.版Incognitoって雰囲気に惹かれます。
http://www.youtube.com/watch?v=x8MAwcVR-6c
Masters At Workによるリミックスもチェックを!
「Promise Me Nothing (Masters At Work Mix)」
http://www.youtube.com/watch?v=sDuBmwAu2ic
「Slice Of Heaven」
アーバン・メロウな雰囲気がいいですね。N.Y.流アシッド・ジャズらしい仕上りなのでは?Joe Sample参加曲。
http://www.youtube.com/watch?v=-iiep084YZ8
「It's A New Day」
密かに僕のお気に入り曲。アシッド・ジャズらしいライト&メロウな疾走感が心地好いです。最高のドライヴ・ミュージックなのでは?
「Keepin' It All Together」
ラップも織り交ぜたこの時期のN.Y.らしい仕上り。アングラー・ジャジーHip-Hop好きの人はフィットするのでは?ヴァイヴの音色のアクセントもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=Pw633AGH38I
「Love Like The Sun」
Nicole Willisの伸びやかヴォーカルを活かしたメロウ・グルーヴ。僕の一番のお気に入り曲です。愛は太陽の如しですな・・・
http://www.youtube.com/watch?v=M46vhmjUZBw
「A Gentle Kind Of Love」
Adriana Evansあたりと一緒に聴きたくなるメロウ・グルーヴ。イントロのブレイクもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=gHjGoeEpVXo
「If There's A Question」
ラストはライト&メロウなファンキー・グルーヴで爽快に疾走します。The Brand New Heaviesがお好きな人であれば気に入るのでは?
ご興味がある方はGroove Collectiveもセットでチェックを!
Groove Collective『Groove Collective』(1994年)
Groove Collective『We the People』(1996年)
Groove Collective『Dance of the Drunken Master』(1998年)
Groove Collective『Declassified』(1999年)
Groove Collective『People People Music Music』(2006年)