
発表年:1978年
ez的ジャンル:女性ジャズ・ヴォーカル/ピアノ
気分は... :ジャズ・バー気分で!
今回は円熟の女性ジャズ・ヴォーカル/ピアノ作品Dardanelles『Songs For New Lovers』(1978年)です。
Dardanelle(Dardanelle Hadley)(1917-1997年)はミシシッピ州アヴァロン出身の女性ジャズ・ヴォーカリスト/ピアニスト。
1940年代には自身のグループを率いて活動していましたが、1949年に結婚を機にシーンから退いていましたが、1970年代に活動を再開しています。
今回紹介する『Songs For New Lovers』(1978年)は60歳を過ぎた時のレコーディング作品ですが、その後再評価が高まりCD化されるに至ったアルバムです。
レコーディング・メンバーはDardanelle(vo、p、vibe)、Bucky Pizzarelli(g)、George Duvivier(g)、Grady Tateという編成です。
Cafe Apres-midiのコンピに収録されたAntonio Carlos Jobimの名曲「Quiet Nights of Quiet Stars(Corcovado)」が人気のため、ブラジル/ボッサなイメージがある作品かもしれませんが、アルバム全体としてはジャズ・バー感覚の小粋なジャズ・ヴォーカル/ピアノ作品という印象です。
ウィスキーでも飲みながら寛いだ気分で聴きたいライト・ジャズ作品です。
全曲紹介しときやす。
「It Could Happen to You」
1944年作のミュージカル・コメディ映画『And the Angels Sing』のために書かれた作品(Johnny Burke作詞/Jimmy Van Heusen作曲)。当ブログではChet Bakerのカヴァーも紹介済みです。年齢を感じさせないDardanelleの小粋なヴォーカルがグッド!
「That Old Devil Called Love」
Billie Holidayの録音で知られるスタンダード(Allan Roberts/Doris Fisher作)。当ブログではAnn Burtonのカヴァーも紹介済みです。Bucky Pizzarelliの素敵なギターと自身のヴァイブ&ピアノをバックにベテランらしい味わいのあるヴォーカルを聴かせてくれます。
「For a Girl」
Lou Carter作。さまざまな選択肢で揺れる女心を歌った彼女にピッタリな1曲。小粋な雰囲気にグッときます。
「Quiet Nights of Quiet Stars」
Antonio Carlos Jobimの名曲「Corcovado」をカヴァー。当ブログではこれまでJoanie Sommers、Cannonball Adderley、Wanda Sa(Wanda De Sah)、Mario Castro-Neves & Samba S.A.、Diane Denoir/Eduardo Mateo、Earl Okinのヴァージョンを紹介済みです。本ヴァージョンは前述のようにCafe Apres-midiのコンピにも収録されている本作のハイライトです。しっとり&エレガントな「Corcovado」を聴かせてくれます。
「Just the Way You Are」
Billy Joelの名曲「素顔のままで」のインスト・カヴァー。当ブログではMeta Roos & Nippe Sylwens Band、Till Bronnerのカヴァーも紹介済みです。本ヴァージョンはCafe Apres-midiのコンピにも収録されている人気曲です。ムーディーな「Just the Way You Are」を楽しめます。
「You Stepped Out of a Dream」
Gus Kahn作詞、Nacio Herb Brown作曲によるスタンダード。当ブログではSonny Rollins、Sergio Mendes & Brasil '66のカヴァーも紹介済みです。ジャズ・バー気分の小粋なメロウ・ジャズ作品に仕上がっています。
「Spring Can Really Hang You up the Most」
Fran Landesman/Tommy Wolf作のスタンダード。当ブログではElsie Bianchi Trioのヴァージョンも紹介済みです。語り掛けるようなヴォーカルが印象的です。雰囲気たっぷりのピアノもグッド!
「I Concentrate on You」
Cole Porterのスタンダード。小気味良いインスト・カヴァーに仕上がっています。
「Come in from the Rain」
Melissa Manchester/Carole Bayer Sager作。Captain & Tennilleも歌っていた楽曲。作者Melissa Manchester自身のヴァージョンは『Hey Ricky』(1982年)に収録されています。円熟のヴォーカルが味わい深さを増してくれます。
う〜ん、今日は頭の回転が絶不調・・・