2013年02月17日

Matteo Brancaleoni『New Life』

PapikのNerio Poggiがアレンジを手掛けた男性ジャズ・ヴォーカル作品☆Matteo Brancaleoni『New Life』
New Life [輸入盤]
発表年:2012年
ez的ジャンル:Papik系男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :Papik好きはぜひチェックを!

今回はイタリア人男性ジャズ&ポップ・シンガーMatteo Brancaleoniの最新アルバム『New Life』(2012年)です。

Matteo Brancaleoniは2006年にデビュー・アルバム『Just Smile』(‎2006年)をリリース。その後、『Live In Studio』(‎2010年)、『Matteo Brancaleoni Live With Gianpaolo Petrini Big Band』(‎2012年)といったアルバムをリリースしています。ポップ・スタンダードを得意とする親しみやすい男性シンガーです。

そんなMatteo Brancaleoniの最新作『New Life』は、Papikでお馴染みのNerio Poggiがアレンジを手掛けています。僕が本作に興味を持ったのもNerio Poggiの参加を知ったためです。

Nerio Poggiによるクラブジャズ・プロジェクトPapikの2nd『Music Inside』(‎2012年)は、『ezが選ぶ2012年の10枚』に選ぶほどのお気に入りの1枚でした。

そのNerio Poggiがアレンジ&キーボードで参加し、それ以外にAlfredo Bochicchio(g)、Massimo Guerra(tp)、Pierpaolo Ranieri(b)、Fabrizio Foggia(key)、Marco Rovinelli(ds)、Simone "Federicuccio" Talone(per)、Ely Bruna(back vo)といったPapik作品でお馴染みのミュージシャンがバックを固めており、Papikに通じる小粋でポップなジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。

プロデュースはRenato D'Herin。

全11曲中6曲はポップ・ヒットのカヴァー。残り5曲はMatteo Brancaleoni、Nerio Poggi、Renato D'Herinらによるオリジナルです。カヴァーの中には何とLady Gaga「Bad Romance」も含まれています。

個人的には「Copacabana」「More」「Cosa Hai Messo Nel Caffe」「How Am I Supposed To Live Without You」といったPapik的魅力を存分に満喫できるカヴァー4曲がお気に入りです。

Papik好きの人はぜひチェックして欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「How Am I Supposed To Live Without You」
Michael Bolton作品のカヴァー。オリジナルは1983年のLaura Braniganヴァージョンです。作者Michael Boltonのヴァージョンは1989年にシングルとなっています。ドラマチックなバラードのイメージのある楽曲ですが、ここではボッサ調のアレンジを施したムーディーなヴァージョンで聴かせてくれます。男の色気漂うムーディーな仕上がりがグッド!

「New Life」
リラックスした雰囲気のスウィンギー&ポップなバラード。Nerio Poggiらしい華やかなアレンジがいいですね。

「I Won't Let You Go」
メロウなポップ・バラード。どこか切ないメロディが胸に奥までジーンと響きます。黄昏モードで聴きたい1曲です。

「Copacabana」
Barry Manilowのヒット曲をカヴァー(Jack Feldman/Barry Manilow/Bruce Sussman作)。本作のハイライトといえるかもしれませんね。Papik的な小粋でポップなクラブジャズを存分に満喫できます。僕も本曲を試聴して本作の購入を決定しました。
http://www.youtube.com/watch?v=WlVHPOuJHGg

「Us」
ジェントル・モードの1曲。Matteo Brancaleoniの親しみやすい歌声が優しく包み込んでくれます。

「Cosa Hai Messo Nel Caffe」
1969年、Riccardo Del Turcoのヒット曲「愛の妙薬」をカヴァー。本作唯一のイタリア語でのヴォーカルを満喫できます。ボッサ・アレンジのロマンティックな仕上がりにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=SrdP2jrHaYk

「Fly Away With Me」
Anna Bernardとのデュエット。Anna Bernardの女性ヴォーカルと共にロマンティックなバラードを聴かせてくれます。Nerio Poggiの素敵なアレンジ・センスも光ります。

「More」
1962年のイタリア映画『Mondo Cane(邦題:世界残酷物語)』の主題歌カヴァー(Riz Ortolani/Nino Oliviero作)。当ブログではBalancoGary McFarlandのカヴァーを紹介済みです。本ヴァージョンはラウンジ調のキャッチーな仕上がり!この曲もPapik的センスを存分に堪能できます。

「Never Gonna Fall In Love Again」
Eric Carmenのカヴァー。オリジナルは『Eric Carmen』(1975年)に収録されています。僕もEric Carmenヴァージョンは持っていますが、そのイメージで聴くとギャップがあるかもしれませんね。ここでは落ち着きのある大人の男性ジャズ・ヴォーカル・カヴァーに仕上がっています。

「Bad Romance」
Lady Gagaの大ヒット曲をカヴァー。何の予備知識もなく聴いたら、「Bad Romance」とはわからないのでは?このあたりの選曲&アレンジは、Papik『Music Inside』でもMary J. Blige「Family Affair」を取り上げるなど、一見ジャズとはマッチしないような楽曲を見事に調理してしまうNerio Poggiのセンスなのでは?

「Secret Love」
ラストは感動のバラードで締め括ってくれます。Matteo Brancaleoniのヴォーカリストとしての確かな実力を実感できます。

興味がある方はMatteo Brancaleoniの他作品もチェックを!

『Just Smile』(‎2006年)
JUST SMILE

『Live In Studio』(‎2010年)
Live In Studio

『Matteo Brancaleoni Live With Gianpaolo Petrini Big Band』(‎2012年)
Live! (Digital Edition)

本作とセットでPapikの作品もぜひチェックを!

Papik『Rhythm of Life』(‎2009年)
Papik - Rhythm Of Life

Papik『Music Inside』(‎2012年)
Music Inside
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2013年02月16日

SpaceArk『SpaceArk』

2nd『SpaceArk Is』同様、再評価されている黒人白人混成バンドの1st☆SpaceArk『SpaceArk』
spaceark spaceark.jpg
発表年:1976年
ez的ジャンル:カリフォルニア系AOR/メロウ・ソウル
気分は... :ちょっぴり切ないメロウネス

今回は黒人白人混成バンドSpaceaArkの1st『SpaceArk』(1976年)です。

カリフォルニアを拠点に活動していた黒人白人混成バンドSpaceaArkの紹介は、2nd『SpaceArk Is』(1978年)に続き2回目となります。。

今日紹介する1st『SpaceArk』は2nd『SpaceArk Is』と同様にDJ/コレクターの間で再評価の高ったアルバムであり、2枚ともにCD化が実現したことは何とも喜ばしい限りですね。

1st『SpaceArk』におけるメンバーは、Troy Raglin(vo)、Peter Alan Silberg(g)、Russell Greene(key)、Reggie Austin(b)、Bryan Reed(ds)の5名。バンドの中心は黒人のリード・ヴォーカルTroy Raglinと白人のリード・ギターPeter Alan Silberg の2名です。

2nd『SpaceArk Is』はメロウ・ソウル色の強い1枚でしたが、それと比較すれば1st『SpaceArk』はそうしたてテイストばかりではなく、ロック・ポップス色を打ち出した楽曲やフュージョン調の楽曲も聴くことができるAOR作品に仕上がっています。2nd同様、リード・ヴォーカルTroy Raglinのソウルフルな歌声とバンドのメロウ・サウンドに魅了されます。

個人的には『SpaceArk Is』の方が好みですが、本作もこの手の音が好きな人にはたまらない1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Everybody's Trying」
開放的なサウンドとTroy Raglinのソウルフル・ヴォーカルが心地好いオープニング。
http://www.youtube.com/watch?v=pTnYU7HzwhM

「Understand」
Silbergのギターが目立つファンキー・ロック・チューン。2nd『SpaceArk Is』では聴くことができないロックなSpaceArkを楽しめます。

「Fever Pitch」
メロウなAORチューン。Troy Raglinのヴォーカルとメロウ・サウンドの相性が抜群です。

「I'm Only Me」
70年代ウエストコースト・ロック系AOR。込み上げてくる感じがたまりません。

「Jr. Blaster」
アルバム中でも最もファンキー・ソウル色が最も高い仕上がり。他の曲に比べて音が断然黒いです。

「Welcome To My Door」
僕の一番のお気に入り。哀愁のメロディとTroy Raglinのソウルフル・ヴォーカルにグッときます。全体としてこのバンドの格好良さを満喫できると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=HxUBhMvr8fY

「Our Love Will Last」
メロウ・サウンドの中にも切ない雰囲気が漂う1曲。少し抑えめのTroy Raglinがいい感じです。

「I'm Walking (On Good Ground)」
ロック・ポップス色の強いサウンドですが、Troy Raglinのヴォーカルが入ると俄然ソウルフルな印象を受けます。

「Do What You Can Do」
爽快フュージョン調の仕上がり。一気に駆け抜けていく感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=FQv0BxG3Na8

「This World」
ラストはTroy Raglinのソウルフル・ヴォーカルを満喫できるソウル色の強い1曲で締め括ってくれます。

CDには以下の2曲のボーナス・トラックが収録されています。この2曲がなかなかいいんです!

「Beautiful Machine」
ハワイアンAORやブラジリアン・メロウと一緒に聴きたくなるサンセット・モードのメロウ・チューン。

「Big Locomotive Part 1 & 2」
ブラック・フィーリングに溢れるファンキー・チューン。ホーン隊や女性コーラスも盛り上げてくれます。

未聴の方は『SpaceArk Is』(1978年)もぜひチェックを!

『SpaceArk Is』(1978年)
spaceark spaceark is.jpg
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2013年02月15日

Parliament『Trombipulation』

Parliamentのラスト・アルバム。Sir Noseが地球を支配した?☆Parliament『Trombipulation』
トロンビピュレイション+2(紙ジャケット仕様)
発表年:1980年
ez的ジャンル:SFストーリー系P-Funk
気分は... :P-Funkが地球を救う?

総帥George Clinton率いるP-Funk軍団Parliamentのラスト・アルバム『Trombipulation』(1980年)です。

これまで当ブログで紹介してきたFunkadelic/Parliament作品は以下の5枚。

 Parliament『Mothership Connection』(1975年)
 Parliament『The Clones Of Dr. Funkenstein』(1976年)
 Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』(1977年)
 Funkadelic『Maggot Brain』(1971年)
 Funkadelic『Uncle Jam Wants You』(1979年)

本作『Trombipulation』(1980年)はParliamentのラスト・アルバムであり、ファンク伝道者Star Child、Dr.Funkensteinと宿敵Sir Noseの対決というスペース・オペラにも終幕を迎えます。

Sir.Noseに扮した総帥George Clintonの象鼻姿はインパクトがありましたね。

それまでのParliament作品と比較して、かなりポップでキャッチーになった印象を受けるアルバムですね。

総帥George Clintonをはじめ、Bootsy Collins、Walter Junie Morrison、Ron Dunbar、Ron Fordがプロデュースを手掛けています。

サウンド面ではBootsy Collinsと共にキーボードのDavid Lee Chongが大きく貢献しています。

壮大なストーリー(?)のスペース・オペラを楽しむという意味では、『Mothership Connection』(1975年)から順番に聴いていくのがいいかもしれませんが、P-Funkにすんなり入るという意味ではP-Funkの毒気がマイルドになっている本作から聴き始めるのも有りなのでは?

人気曲「Agony Of Defeet」、当ブログでも紹介したHip-HopクラシックDigital Underground「The Humpty Dance」の元ネタの「Let's Play House」、P-Funkの魅力をキャッチーに満喫できるタイトル曲「Trombipulation」あたりが聴きどころだと思います。

Sir Noseが支配する地球はどうなる?

全曲を紹介しときやす。

「Crush It」
Bootsy Collinsプロデュースのオープニング。ポップでキャッチーな本作を象徴する1曲。Fred Wesleyのアレンジによるホーン隊も絶好調です。
http://www.youtube.com/watch?v=pvdFG6MZmkE

「Trombipulation」
タイトル曲もBootsy Collinsがプロデュース。Bootsyらしさ全開でP-Funkの魅力を存分に満喫できます。個人的には「Agony Of Defeet」、「Let's Play House」と並ぶお気に入り。
http://www.youtube.com/watch?v=p-pSUuN7alo

Digital Underground「Dope-a-delic (Do-u-b-leeve-in-d-flo?)」のサンプリング・ソースにもなっています。
Digital Underground「Dope-a-delic (Do-u-b-leeve-in-d-flo?)」
 http://www.youtube.com/watch?v=bIdg_TPbxMk

「Long Way Around」
Bernie Worrellの鍵盤が印象的な哀愁P-Funk。Walter Junie Morrisonがプロデュースを手掛けています。
http://www.youtube.com/watch?v=3-2_Vxms88k

Flipmode Squad「Money Talks」のサンプリング・ソースになっています。
Flipmode Squad「Money Talks」
 http://www.youtube.com/watch?v=jOGn5wz0Gpo

「Agony Of Defeet」
シングル・カットされ、全米R&Bチャート第8位となった人気曲。この曲はRon Dunbarがプロデュース&アレンジを手掛けています。David Lee Chongのキーボード、Donnie Sterlingのベースをはじめ、Parliamentらしいスペース・ファンクを満喫できます。Tony Thomasのギター・ソロやLarry Fratangeloのティンバレスもいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=VT_zzO6aLxg

当ブログでも紹介したDigital Underground「Doowutchyalike」をはじめ、Ice Cube「How to Survive in South Central」、Too Short「Step Daddy」、Tweedy Bird Loc「Gangsta Tweed」、Snoop Dogg「Buss'n Rocks」等のサンプリング・ソースにもなっています。

「New Doo Review」
SFストーリー・チックなヴォーカルが印象的な1曲。この曲はRon Fordがプロデュースを手掛けています。。ベースはLige Curry。

「Let's Play House」
僕の一番のお気に入り。Fred Wesleyのホーン・アレンジが冴え渡るファンキー・グルーヴ。Bootsy CollinsとWalter Junie Morrisonがプロデュースを手掛け、P-Funkの魅力をキャッチーに伝えてくれる1曲に仕上がっていると思います。

この曲といえば、当ブログでも紹介したDigital UndergroundによるHip-Hopクラシック「The Humpty Dance」のサンプリング・ソースとしてもお馴染みですね。僕の場合も、「The Humpty Dance」がきっかけで本曲がますます好きになりました。また、「The Humpty Dance」以外にもAnt Banks「Sittin' On Somethin' Phat」、Malka Family「Ciscomulkr」でサンプリングされています。

Digital Underground「The Humpty Dance」
 http://www.youtube.com/watch?v=cj9_yW8tZxs
Ant Banks「Sittin' On Somethin' Phat」
 http://www.youtube.com/watch?v=8-PVaJoVluI
Malka Family「Ciscomulkr」
 http://www.youtube.com/watch?v=IhW1eOwmexM

「Body Language」
開放的なホーン・セクションとストリングスが入ったポップなスペース・オペラ的P-Funkチューン。
http://www.youtube.com/watch?v=hiN8CA1T4eo

「Peek-A-Groove」
この曲も僕のお気に入り。Parliamentの歴史を締め括るのは緩めのディスコ調P-Funkグルーヴです。P-Funkらしい毒っ気のあるキーボード・サウンドが脳内に刻まれます。Ron Fordがプロデュースを手掛けています。
http://www.youtube.com/watch?v=oLvGrd3x1xU

Funkadelic/Parliamentの過去記事もご参照下さい。

Parliament『Mothership Connection』(1975年)
Mothership Connection

Parliament『The Clones Of Dr. Funkenstein』(1976年)
Clones of Dr Funkenstein

Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』(1977年)
Funkentelechy Vs. the Placebo Syndrome

Funkadelic『Maggot Brain』(1971年) 
Maggot Brain

Funkadelic『Uncle Jam Wants You』(1979年)
Uncle Jam Wants You

注目のサッカーUEFAチャンピオンズ・リーグ決勝トーナメント1回戦「レアル・マドリード対マンチェスター・ユナイテッド」は香川の活躍を期待して早起きしましたが、まったく存在感がありませんでしたね。前半時点で途中交代やむなしという印象でしたね。メディアに酷評されるのも仕方がないでしょう。何とか今の壁を乗り越えて、もう一段上のステージへ行ってほしいですね。
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2013年02月13日

Donald McCollum『U Don't Want My Love』

USソウル・シンガーがドイツ人プロデューサーの下、UKのDomeからリリースした1stアルバム☆Donald McCollum『U Don't Want My Love』
U DON’T WANT MY LOVE
発表年:2005年
ez的ジャンル:Dome系男性ソウル
気分は... :長らく愛聴できる名盤!

今回はシカゴ出身のソウル・シンガーDonald McCollumがUKの良質レーベルDomeからリリースしたデビュー作『U Don't Want My Love』(2005年)です。

シカゴ出身のDonald McCollumは、アメリカ空軍に入隊してドイツに駐屯していたという経歴の持ち主。除隊後そのままヨーロッパで音楽を活動を続け、Domeからアルバム・リリースの機会を得るに至りました。

当ブログの過去エントリーで一度だけDonald McCollumの名が登場したことがあります。それはSeductive Souls『Spirit』(2010年)です。

Seductive Soulsは、デンマーク人Frank RyleとのプロジェクトCool Millionでも知られるドイツ人プロデューサーRob Hardtによるモダン・ソウル・プロジェクトです。

そのアルバム『Spirit』(2010年)に収録された「Dazz (A Tom Moulton Mix) 」(Brick、1976年のヒット曲のカヴァー)、「Real Love」の2曲でDonald McCollumがフィーチャーされています。

Seductive Souls「Dazz (A Tom Moulton Mix) 」
http://www.youtube.com/watch?v=7lOTnNKD_vA

そして、本作『U Don't Want My Love』もそのRob Hardtがプロデュースしています(もう一人Harry Zierもプロデュースを手掛けています)。

その意味でCool MillionやSeductive Soulsが好きな方は、チェックしておきたい1枚だと思います。Rob Hardtならではの洗練されたサウンドを存分に楽しめるはずです。

主役のDonald McCollumのヴォーカルも"R&B"ではなく、しっかり"ソウル"しているのがいいですね。熱唱で聴かせるようなタイプではありませんが、随所で彼のソウル魂を感じることができます。

USソウル・シンガーDonald McCollumのソウル魂が、敏腕ドイツ人プロデューサーRob Hardtの生み出す洗練されたサウンドと結び付き、それがUKの良質レーベルDomeからリリースされる、という図式からイメージされる音がしっかり具現化されているのがいいですね。70〜80年代ソウルのエッセンスを2005年らしい感覚に昇華させて聴かせてくれるところが気に入っています。

とりあえず、「Lose My Kool」「U Don't Want My Love」「Be Thankful For What You Got」「You're My Everything」「Just Be True」あたりを聴いてもらうと、本作の魅力が実感できると思います。

全曲充実!捨て曲ナシ、聴けば聴くほどクセになる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Lose My Kool」
洗練されたアーバン・メロウ・ソウルでアルバムは幕を開けます。このオープニングを聴けば、本作がDome印の当たりアルバムであると確信できるはずです。
http://www.youtube.com/watch?v=5J855zI_r_o

「Creep」
曲調はレトロ・ソウル風ですが、野暮ったくなくスマートに聴かせてくれるのが本作らしいですね。

「U Don't Want My Love」
先行シングルにもなったタイトル曲。僕もやはりこの曲が一番好きですね。この軽やかでアーバンな感覚はCool MillionやSeductive Soulsにも通じるRob Hardtらしいサウンドですね。
http://www.youtube.com/watch?v=BcLAQ9kJHNA

「Be Thankful For What You Got」
当ブログでも紹介したWilliam DeVaughnのソウル・クラシックをカヴァー。当ブログではMassive AttackFingazzのカヴァーも紹介済みです。ここではファルセットを交えて、UKソウル的な雰囲気の「Be Thankful For What You Got」を聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=tzB72kKQpSQ


「You're My Everything」
Rob Hardtらしい洗練されたサウンド・センスを堪能できるセクシー・グルーヴ。Domeらしいアーバン・ダンサーに仕上がっているのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=YkAjnNTqlFM

「Youre In My Arms Again」
Isaac Hayesのカヴァー。オリジナルは彼が主演し、サントラを手掛けた『Truck Turner』(1974年)に収録されています。Donald McCollumのソウル魂を感じる哀愁バラードに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=9QLl5LILBrU

「Love Will Come Along」
ジャジー・サウンドをバックに配したスロウ。オーセンティックな雰囲気のなかにも軽く一ひねりしている感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=4-iYoWC_1hw

「I Wanna Love You」
波音ともに始めるれラテン・フレイヴァーのリゾート感覚メロウ・グルーヴ。このあたりのクロスオーヴァー感覚も僕好みです。

「Waiting In Vain」
Bob Marley & The Wailersのカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『Exodus』(1977年)に収録されています。『Exodus』のエントリーでも書きましたが、僕の最も好きなボブ・マーリー・ソングなので、このカヴァーもお気に入りです。レゲエ・ラブソングをDomeらしいソウル・チューンに仕上げています。

「Let's Groove」
Domeらしいクロスオーヴァー感覚の洗練されたダンサブル・チューン。軽快なギター・カッティングが心地好いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=gJssrbS2Mj0

「I Thought You Were The One」
曲自体はオーセンティックですが、実にスマートな雰囲気で聴かせてくれます。

「Just Be True」
ラストもRob Hardtの手腕が光るダンサブルなセクシー・ソウルを満喫できます。とにかくサウンド・センスが抜群ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=2jFv7MWMPHc

ボーナス・トラックとして「Let's Groove」のリミックス「Let's Groove (M-Swift Mix)」が収録されています。

未聴の方は前述の「Dazz (A Tom Moulton Mix) 」を収録したRob Hardtによるドイツ産モダン・ソウル作品Seductive Souls『Spirit』(2010年)もチェックしてみてください。

Seductive Souls『Spirit』(2010年)
Spirit
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2013年02月12日

O Quarteto『Antologia Da Bossa Nova - 20 Anos Depois』

至極の男性コーラスによるボサノヴァ名曲集☆O Quarteto『Antologia Da Bossa Nova - 20 Anos Depois』
Antologia da Bossa Nova - 20 Anos Depois
発表年:1977年
ez的ジャンル:ボサノヴァ男性コーラス
気分は... :至高のコーラスに極楽、極楽...

興味ないと言いつつ、ついつい観てしまったグラミー賞。
主要部門には最初から全く関心がなかったので、受賞結果にも特に感想はありません。

受賞結果で僕が関心を持ったのは、Best R&B AlbumのRobert Glasper Experiment『Black Radio』、Best Jazz Vocal AlbumのEsperanza Spalding『Radio Music Society』という当ブログで紹介した2枚ぐらいですかね。

Best R&B AlbumRobert Glasper Experiment『Black Radio』
ブラック・レディオ

Best Jazz Vocal AlbumEsperanza Spalding『Radio Music Society』
Radio Music Society

パフォーマンスでは、Bruno Mars/Rihanna/Sting/Damian Marley/Ziggy Marleyによる「Tribute to Bob Marley」、Elton John、Mavis Staplesらによる「Tribute to Levon Helm(The Band)」、LL Cool J、Chuck Dらによる「Tribute to Adam Yauch(Beastie Boys)」という3大トリビュートは良かったですね。あのあたりはグラミーも捨てたものではないと思いました。

それ以外ではJustin Timberlake/Jay-Z、Jack Whiteのパフォーマンスも気に入りました。

パフォーマンス・イベントとしてはそれなりに楽しいグラミーですが、音楽賞としては限界にきている気がします。これだけ音楽が多様化・細分化するなかで、包括的にSong of the YearやAlbum of the Yearを選ぶ意味合いがどれだけあるのですかね。まだアカデミー賞の方が納得感があります。

今回はグラミーとはまったく無縁のO Quarteto『Antologia Da Bossa Nova - 20 Anos Depois』(1977年)です。

O Quartetoはブラジルの男性コーラス・グループ。

その驚異的なハーモニーは男性版"Quarteto Em Cy"と称されたほどでした。

メンバーはCarlos Alberto de Lima ViannaWalter GozzoHermes Antonio dos ReisPaulinho Palarico Correaの4名。

グループは1968年に1stアルバム『O Quarteto』、1969年に2ndアルバム『O Quarteto』をリリースしますが、その後活動を停止してしまいます。

しかし、1977年に再結成され、制作されたアルバムが本作『Antologia Da Bossa Nova - 20 Anos Depois』です。タイトルの通り、ボサノヴァ生誕20周年を記念したボサノヴァ名曲カヴァー集です。

Sergio RicardoRoberto Menescal/Ronaldo Boscoli、Johnny AlfBaden PowellTom Jobim(Antonio Carlos Jobim)Marcos ValleCarlos LyraDurval FerreiraLuiz Bonfaといった偉大なブラジル人コンポーザーの作品を取り上げています。

O Quartetoの至極のコーラスによるボサノヴァ名曲ガイドといった趣のアルバムです。

ボサノヴァ好き、ブラジル音楽好きのみならず、The Singers Unlimitedあたりのジャズ・コーラス好きの人が聴いてもグッとくるコーラス作品だと思います。

アレンジはCesar Camargo Mariano(当時のElis Reginaの夫)が手掛けています。彼が奏でるメロウ・エレピや幻想的なシンセもアルバムの魅力を高めています。

ブラジル音楽の底力がぎっしり詰まった1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Zelao/O Nosso Olhar」
オープニングはSergio Ricardo作品の2曲。ではCesar Camargo Marianoによる幻想的なメロウ・サウンドをバックに、O Quarteto面々が美しいコーラスを聴かせてくれます。終盤のスキャットにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=WKVcYSjZOBY

「A Morte De Um Deus De Sal/O Barquinho」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作品の2曲。特に「O Barquinho(邦題:小舟)」は名曲の誉れ高い1曲ですね。そんな名曲を浮遊感のある美しいコーラスで堪能できます。

「A Morte De Um Deus De Sal」について、当ブログでBossacucanova & Roberto Menescalのヴァージョンを紹介済みです。「O Barquinho(邦題:小舟)」について、当ブログでElis Regina『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』『Elis Regina in London』『Aquarela Do Brasil』収録の3ヴァージョンを紹介済みです。

「Ceu E Mar」
Johnny Alf作品。当ブログではJoyce & Johnny Alfヴァージョンを紹介済みです。ア・カペラの出だしにグッときます。その後もCesar Camargo Marianoのメロウ・エレピをバックに、巧みなスキャットを交えたマジカル・コーラスで魅了してくれるメロウ・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=CLULT3sjYmQ

「Vou Deitar E Rolar/Deixa」
Baden Powell作品を2曲。Paulo Cesar Pinheiroが作詞した「Vou Deitar E Rolar」は、何といっても当ブログでも紹介したElis Reginaヴァージョンがお馴染みですね。当ブログではWillie Colonのカヴァーも紹介済みです。Vinicius de Moraesが作詞した「Deixa」について、当ブログではElis ReginaSambalanco TrioThe G/9 Groupのカヴァーを紹介済みです。

僕自身Elis Reginaヴァージョンの「Vou Deitar E Rolar」が大好きなので、それも手伝ってアルバムで一番のお気に入りです。「Deixa」を挟んで再び「Vou Deitar E Rolar」に戻る構成もグッド!

「Corcovado/Insensatez/Desafinado」
Tom Jobim(Antonio Carlos Jobim)作の名曲3曲のメドレー。これはもう鉄板ですね。実にエレガントかつドラマティックな雰囲気でこの名曲メドレーを聴かせてくれます。これぞ至極のボッサ・コーラスといった趣ですね。

「Corcovado」について、当ブログではこれまでJoanie SommersCannonball AdderleyWanda Sa(Wanda De Sah)Mario Castro-Neves & Samba S.A.Diane Denoir/Eduardo MateoEarl OkinDardanellesのヴァージョンを紹介済みです。

「Insensatez」(Vinicius De Moraes作詞)について、当ブログではこれまでTriste JaneroDuke PearsonOscar PetersonEarl Okinのカヴァーを紹介済みです。

「Desafinado」(Newton Mendonca作詞)について、当ブログではこれまでNara LeaoRoberto MenescalGary McFarlandTania MariaOs 3 Moraisのヴァージョンを紹介済みです。

「Preciso Aprender A Ser So/Samba De Verao」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作品を2曲。後者は「So Nice (Summer Samba)」の曲名で説明した方がお馴染みかもしれません。2曲ともにMarcosのオリジナルは『O Compositor E O Cantor』(1965年)に収録されています。少しミステリアスな「Preciso Aprender A Ser So」に続き、「Samba De Verao」のメロディを聴くとホッとしますね。やはり改めてエヴァーグリーンな魅力を持った名曲であることに気づかされます。そんな名曲をミラクルなハーモニーで満喫できるのは格別です。

「So Nice (Summer Samba)」について、当ブログではこれまで
『Samba '68』収録のMarcosヴァージョンをはじめ、Astrud Gilberto/Walter Wanderley TrioBebel Gilbertoのカヴァーを紹介済みです。

「Primavera/Maria Do Maranhao/Marcha Do Quarta-Feira De Cinzas」
Carlos Lyra作品を3曲。「Primavera」「Marcha Do Quarta-Feira De Cinzas」はVinicius de Moraesが作詞を担当し、「Maria Do Maranhao」はNelson Lins de Barrosが作詞を手掛けています。特にCesar Camargo Marianoのメロウ・エレピとシンセによる幻想的なバックに続き披露される、ア・カペラの「Maria Do Maranhao」が絶品です。

「Oba-La-La」
Joao Gilberto作品。Joaoのオリジナルは1st『Chega de Saudade』(1959年)に収録されています。ラテン・パーカッションを効かせたアレンジでアルバムの中のいいアクセントになっています。

「Moca Flor/Tristeza De Nos Dois」
Durval Ferreira作品を2曲。素晴らしいスキャットを満喫できる「Moca Flor」から、切ないメロディを素晴らしいハーモニーで聴かせてくれる「Tristeza De Nos Dois」への流れがいい感じです。

「Moca Flor」(Lula Freire/Durval Ferreira作)について、当ブログではTamba TrioTamba 4Clara Morenoのカヴァーを紹介済みです。

「Tristeza De Nos Dois」(Mauricio Einhorn/Bebeto/Durval Ferreira作)について、当ブログではTamba TrioTamba 4Wanda Sa(Wanda De Sah)Agustin Pereyra Lucenaのカヴァーを紹介済みです。

「Manha De Carnaval」
Antonio Maria/Luiz Bonfa作の名曲「カーニバルの朝」のカヴァー。ア・カペラで極上の「カーニバルの朝」を聴かせてくれます。

「Manha De Carnaval」について、当ブログではDexter GordonGerry MulliganBalancoAstrud GilbertoJack Marshall & Shelly ManneSteen Rasmussen Feat. Josefine CronholmOscar PetersonAkua AllrichClaude Ciari, Bernard Gerard And The Batucada's SevenDiana PantonCountry ComfortIsabelle Aubretのカヴァーも紹介済みです。

至極の男性コーラスに続き、至極の女性コーラスQuarteto Em Cyもいかが?

『Quarteto Em Cy』(1966年)
ペドロ・ペドレイロ

『Em Cy Maior』(1968年)
エン・シー・マイオール

『Quarteto Em Cy』(1972年)
Quarteto Em Cy
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